海上自衛隊 ヘリ搭載護衛艦 DDH-141 はるな (FRAM改修後)
「海上自衛隊 ヘリ搭載護衛艦 DDH-141 はるな (FRAM改修後) (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ No.J-027 )」です
●海上自衛隊のヘリ搭載型護衛艦「はるな型」の1番艦「DDH-141 はるな」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●世界に先駆け小型の船体にヘリを3機格納する能力を擁した、ヘリ搭載型護衛艦「「DDH-141 はるな」を再現、旧日本海軍の「利根型」を連想させる、前方に主砲を集中配置し、艦尾をヘリ甲板とした特徴的なレイアウトを再現した内容となっています
【 「海上自衛隊 ヘリ搭載護衛艦 DDH-141 はるな (FRAM改修後)」のキット内容について 】
●海上自衛隊のヘリ搭載型護衛艦「はるな型」の1番艦「DDH-141 はるな」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●海上自衛隊の艦艇を積極的にモデル化してきたピットロード社のリサーチ力と、実艦への深い造詣によりヘリ搭載型護衛艦「DDH-141 はるな」を再現、全体のシルエットを捉えながら、同社らしいシャープでメリハリのある彫刻で、面を基調としながらも複雑な構造となる同艦のディテールを再現した内容となっています
●「DDH-141 はるな」は1987年に近代化改装(FRAM改修)を行っており、本キットでは対水上レーダーの変更、「CIWS ファランクス」の追加など、近代化改装後の状態を再現しています
●喫水線から上の部分を再現した洋上モデルです
●「DDH-141 はるな」は、「船体」「上甲板」」「艦橋などの構造物」「主砲を含めた艤装類」のブロックに分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、上甲板、構造物と艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体は、上下に分割したパーツで再現
・ 船体側面は舷窓のないフラットな舷側を再現、艦首部分にはホースパイプをモールドで再現しています
・ 船体は喫水線の部分で上下に分割しており、船底部分は洋上モデルとしてフラットな状態となっています
●上甲板は、鎖錨甲板と、船体に一体成型となった上甲板部とで構成
・ 上甲板には、主砲台座、波除けなどの基本躯体の他に、アンカーチェーン、ボラード、ヘリ甲板の表示線、歩行帯などのディテールをモールドで再現しています
「DDH-141 はるな」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●上部構造物
・ 上部構造物は各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 艦橋窓枠は、窓の部分を一段凹んだ状態で再現し、立体感を演出しています
・ 各パネルには、防水扉、梯子、配管などのディテールをモールドで再現
・ 格納庫側面の膨張式ボートコンテナも凸モールドで再現しています
・ 格納庫の扉は、開閉状態を選択することが可能、格納庫内部の甲板も再現しています
・ 上部構造物に装備する、「GMLS-3型A シースパロー発射機」(×1)、「CIWS ファランクス」(×2)、「チャフ発射機」(×2)、「OE-82C 衛星通信アンテナ」(×2)、「FCS-1 射撃指揮装置」(×1)、「81式射撃指揮装置」(×1)、「スーパーバード衛星通信アンテナ」(×2)、「インマルサット通信アンテナ」(×1)、「60cm探照灯」(×1)、「防舷物」(×4)、「水平燈」(×2)などを別パーツ化
●メインマスト
・ メインマストは前後に分割したパーツ構成で、フラットとヤードは別パーツとなります
・ メインマストに装備する、「ORN-6C TACAN」(×1)、「OPS-20 航海用レーダー」(×1)などが別パーツ化
●煙突
・ 煙突は、左右に分割したパーツ構成でトップは別パーツです
・ 煙突側面のグリル、配管などのディテールをモールドで再現
・ 煙突に装備する、「「OPS-11C 対空レーダー」(×1)が別パーツ化
●主砲台座部
・ 第2主砲塔下部の台座は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 防水扉、梯子、救命浮標などのディテールをモールドで再現
●主砲塔 「54口径 73式 12.7cm単装速射砲」 ×2
・ 主砲塔は、砲身と砲塔の2パーツで再現、上部右側の円形のフラット部は別パーツ化して再現しています
●対潜兵器 「74式 アスロック 8連装発射機」 ×1
・ アスロック発射機、ランチャー部と、架台、左右のアームの4パーツで再現
●対空ミサイル 「GMLS-3型A シースパロー発射機」 ×1
・ シースパロー発射機は一体成型のパーツで再現
●近距離防御兵器 「CIWS ファランクス」 ×2
・ CIWS ファランクスは台座も含めて一体成型のパーツで再現しています
●魚雷発射管 「HOS-301 3連装魚雷発射管」 ×2
・ 魚雷発射管は、上下に分割したパーツで再現
●内火艇 「7.9m内火艇」 ×2
・ 内火艇は一体成型のパーツで再現、ボートタビットを再現したパーツが付属しています
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨
・ リール
・ クレーン
などをセットしています
●「DDH-141 はるな」の搭載ヘリコプターとして
・ 対潜ヘリ「SH-60J/K」 ×1
が付属しています
・ 「SH-60J/K」の機体本体は左右に分割したパーツで再現、メインローター、テールローター、水平尾翼、ランディングギアは別パーツ化した構成となっています
●サービスパーツとして
・ 対戦車ヘリ AH-1 ×1
・ 輸送ヘリ CH-47 ×1
が付属しています
●デカールは「DDH-141 はるな」の1隻分が付属
・ 艦名、ハルナンバー、ヘリ甲板の表示線、主砲などの可動域表示線、日章旗、自衛艦旗、「SH-60J/K」の機体番号、国籍マーク、海上自衛隊のロゴなどを再現したデカールが付属しています
【 「海上自衛隊 ヘリ搭載護衛艦 DDH-141 はるな (FRAM改修後)」のパッケージ内容 】
・ ヘリ搭載護衛艦 DDH-141 はるな (FRAM改修後) ×1
・ SH-60J/K ×1
・ AH-1 ×1
・ CH-47 ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 再販アイテム
【 「ヘリ搭載型護衛艦 はるな型」について 】
●東西冷戦時代の前期、海上自衛隊はシーレーンの防御が最大の任務であり、その最大の脅威となる潜水艦への対応能力を重要視していました
●このため、海上自衛隊では対潜能力を重視した護衛艦「DDK」を多く建造していましたが、一方で護衛艦の対潜能力を引き上げても、水上艦艇であることから少なからず敵潜水艦の攻撃(反撃)に合うことも考慮しなければなりませんでした
●敵潜水艦からの攻撃を防ぐには、対潜ヘリを運用することが望ましく、1960年代にはヘリ空母を建造する構想が持ち上がります
●しかし、防衛予算の枠などを理由にヘリ空母の建造を断念、そこで従来の護衛艦の枠内で最大限にヘリ搭載能力を付与した艦を計画、この計画に基づいて1970年代初期に建造を行ったのがヘリ搭載型護衛艦「はるな型」です
●「はるな型」は3機のヘリコプターを搭載することができる護衛艦で、ヘリ格納スペースを確保するために主砲と対潜兵器を船体の前方に集中配置、このレイアウトにより船体から後ろ半分をヘリ甲板と格納庫が占めるという大胆な構造となりました
●ヘリコプターを運用するために、船底部には艦の安定性を向上するためのスタビライザーを装備、これは護衛艦として初めての装備となりました
●また、ヘリコプターを3機搭載する最低限のスペースを得るために「はるな型」の排水量は5,000tクラスとなり、3,000tクラス前後となる当時の護衛艦と比べるとかなり大型の艦となっています
・ 「はるな型」は改良型である「しらね型」を含めると、「こんごう型」の登場まで海上自衛隊の護衛艦として最大でした
●ヘリコプターを3機搭載する能力と艦内の広さから、「はるな型」は護衛艦6隻から8隻で編成される護衛隊群の旗艦となります
●そして、海上自衛隊の観艦式では観閲官の座乗艦にも任命され、護衛艦を代表する存在として海上自衛隊の顔ともなりました
●さらに、5,000tクラスの艦に対潜ヘリを複数搭載するという思想は、駆逐艦の能力と汎用性の高さを生み出すものとして各国の海軍に影響を与え、その後、対潜ヘリ搭載型の駆逐艦は世界のスタンダードともなっているのです
【 「DDH-141 はるな」について 】
●「DDH-141 はるな」は、「はるな型」の1番艦として1973年に竣工、第1護衛隊群の旗艦として、横須賀基地への配備が行われました
●翌1974年、「DDH-141 はるな」は、東京湾で発生したタンカー衝突事故により災害派遣として出動、被害の拡大を防ぐため、炎上する「第10雄洋丸」を砲雷撃により処分しています
●同年、第1護衛隊群の隷下として第51護衛隊が新設、「DDH-141 はるな」は同型艦「DDH-142 ひえい」と共に同隊に編入されます
●1981年、「DDH-141 はるな」は第52護衛隊へと編入、定係港は佐世保へと変わりました
●1984年、「DDH-141 はるな」は第3護衛隊群へと編入、護衛隊群の旗艦となります
●1986年、「DDH-141 はるな」は近代化改装に着手、1987年に改装工事が完了し、再び旗艦に復帰します
●1998年、「DDH-141 はるな」の定係港は舞鶴へと変更となりました
●1999年に発生した不審船事件において、「DDH-141 はるな」には自衛隊初となる海上警備行動が発令、不審船に対して警告射撃を行っています
●2003年、「DDH-141 はるな」はテロ対策特別措置法により、インド洋へと派遣、4ヶ月の活動を経て帰還します
●2008年、護衛隊の改編により「DDH-141 はるな」は第3護衛隊群第3護衛隊へと編入となりました
●2009年、護衛艦としての任務を解かれたり「DDH-141 はるな」は除籍され、護衛艦の代表的存在として永きに渡って運用が続いた同艦はその生涯を閉じたのでした