BAC TSR.2 XR220 (RAFミュージアム所属機)
「BAC TSR.2 XR220 (RAFミュージアム所属機) (完成品) (コーギー THE AVIATION ARCHIVE No.AA38603 )」です
●「BAC TSR.2 XR220 (RAFミュージアム所属機)」です
●イギリス空軍において試作された攻撃機「TSR.2」を1/72スケールで再現したダイキャスト製完成品モデル
●1964年に初飛行を行い、良好な成績を収め将来を嘱望されながらも、開発費の高騰などが原因で、1965年に開発が中止されたイギリス空軍の攻撃機「TSR.2」を再現した内容となっています
・ 「TSR.2」の3機の試作機の内、現在は「コスフォード RAF博物館」に所属されている「XR220」を再現した内容となっています
●彩色済みの完成品モデルですので、パッケージから取り出して、そのままディスプレイすることができます 【 「TSR.2」について 】
●「TSR.2」は、冷戦期である1950年代後半に計画を発起、1957年に開発をスタートした、「Bae キャンベラ」に代わるイギリスの攻撃機です
●全天候作戦能力、不整地からの短距離離陸能力、超音速低空侵攻能力に加え、1,950km以上の航続距離を狙い、敵地深く侵入し、ウェポンベイに装備した核爆弾で敵の要衝を破壊するといった冷戦当時の戦術思想に基づいた要求が盛り込まれて開発仕様が提示されました
●最終的に「ヴィッカース」「イングリッシュ・エレクトリック」の2社による合同計画案が採用され、1957年に本格的な開発がスタートされました
●名機「スピットファイア」の全幅とほぼ同じ約11mの翼幅に、30m近い長大な胴体、この細長い胴体には強力なブリストル・シドリ社製「オリンパス」エンジンを双発で搭載、加えて偵察機材から核爆弾まで装備可能なウェポンベイと巨大な燃料タンクが設けられていました
●主翼は幅こそ狭いもののデルタ形状で比較的大きな翼面積を持ち、垂直尾翼もデルタ形状の大きなものがオールフライングテイル式に装備され、機動性と低空性能の両立が図られていました
●メインのランディングギアは「自転車式」に装備され、不整地での運用が考慮され、敵の先制攻撃により半壊した飛行場からの運用が考慮されていました
●また慣性航法装置や地形追従レーダーなどを装備し、長距離の作戦飛行や低高度超音速飛行が可能とされましたが、様々な新機軸を惜しみなく導入した結果、機体価格は高騰を続けました
●1964年の初飛行以来、良好な性能が示され、「TSR.2」の将来には大きな期待が寄せられる様になりますが、この年の10月に労働党が政権を取ると事態は暗転してしまいます
・ 兼ねてから「TSR.2」の予算高騰を攻撃材料にしていた労働党は政権奪取後の1965年4月、「TSR.2」の開発を中止に追い込み開発研究機材もすべて破棄されてしまいます
・ 労働党は「TSR.2」の代替機を当時アメリカが開発中だった「ジェネラルダイナミックス F-111」のイギリス版「F-111K」とすることを画策しますが、「F-111」は開発に手間取り、「TSR.2」を越える開発費の高騰に見舞われた結果、この計画は頓挫します
●結局、「TSR.2」の代替となったのはそれまで能力不足を指摘されながら使い続けられてきた「バッカニア」で、最終的には湾岸戦争までその使用が続けられることになります
●「TSR.2」計画が頓挫したことは、新型の攻撃機が失われたことだけでなく、その後のイギリス航空産業に大きなダメージが与えることになります
・ これ以降今日に至るまで、イギリスにおいては多くの軍用機が「国際共同開発」に頼らざるを得なくなった事がその事実を如実に語っています
●今でも当時の軍関係者から「あの時TSR.2を採用していれば」との声は多く聞かれるそうですが、「TSR.2」がたどった不可解な運命と美しいスマートな機体は、現代の我々を未だ魅了し続けています【 「BAC TSR.2 XR220 (RAFミュージアム所属機)」の製品内容について 】
●この「試作爆撃機 TSR.2 (XR220)」を再現したダイキャスト製完成品モデル
●「TSR.2」の特徴となるフォルムを再現
・ 細くスマートな機体にデルタ主翼を高翼型で組み合わせ、鋭い形状の水平・垂直尾翼が後に続く「TSR.2」の全体像をシャープなフォルムで再現
・ 翼のエッジ部分は薄く形成されており、主翼翼端の下反角までしっかり再現されています
・ 機体全体にある主なパネルラインは骨太な凹モールドで再現、スミ入れ処理は施されていません
●ランディングギアは差し替え式、パーツの差し替えにより「飛行状態」と「駐機状態」のいずれかを再現する事ができます
・ 脚柱は大柄で大重量のボディを支えるためダイキャストパーツで再現
・ 主脚はタンデム式に2つ並べられた「自転車式」形状を再現、「T字」の脚柱につながれたタイヤで構成されます
・ 首輪部は、脚柱と左右2つのタイヤで構成、脚柱には着陸灯などが再現されています
・ タイヤはゴム様の軟樹脂で再現、ホイールと分割されており、軸にはシャフトが通されているため「着陸状態」でコロ走行が可能です
・ ギアカバーは「飛行状態」の物はワンピース、「駐機状態」の物は分割された2ピースでそれぞれを構成しています
●キャノピーはワンピースのクリアパーツで再現、「クローズ」状態が再現されています
・ キャノピーには窓枠のラインが彫刻にて再現されています
●コクピット内はシートなどが再現されています
・ 着座姿勢のパイロット・オペレーターのフィギュアが再現されています
●「TSR.2」の機体塗装は試作機のホワイト塗装を再現
・ 低空侵攻による核攻撃を主任務とする「TSR.2」の機体は核閃光による焼き付きを防止する為、対閃光ホワイト塗装が施され、モデルはこの塗装を再現しています
・ 機首ピトー管及びノズル噴気口の周囲がシルバー、機体尾部の耐熱部分がガンメタルで塗装されています
・ ラウンデル、機体番号、コーションデータのステンシル類などがタンポ印刷で再現されています
・ ラウンデルは「ブルー・ホワイト・レッド」ですが、核爆弾の閃光による焼き付き防止を狙ったと考えられる他機種より薄いトーンで構成されています
●「飛行状態」をイメージして展示可能なディスプレイスタンドが付属
・ 大柄で大重量のダイキャスト製ボディを支える為、ディスプレイスタンドもすべて金属製で成型されています
・ ディスプレイスタンドの接続部にはゴム状のパッドを採用し、擦れによる機体の破損を防止する様考慮されています
・ スタンドは可動軸が設けられており、左右にスイングさせる事が可能
●「試作爆撃機 TSR.2」の機体サイズ
・ 全長 : 約380mm【 「BAC TSR.2 XR220 (RAFミュージアム所属機)」のパッケージ内容 】
・ TSR.2 ×1
・ ディスプレイスタンド ×1
●ダイキャスト製彩色済完成品モデル
・ パッケージから取り出してすぐにディスプレイすることが出来ます