ドイツ 3/4号 10.5cm le.FH18/40/2 自走榴弾砲
「ドイツ 3/4号 10.5cm le.FH18/40/2 自走榴弾砲 (プラモデル) (サイバーホビー 1/35 AFV シリーズ ('39~'45 シリーズ) No.6710 )」です
●「ドイツ 3/4号 10.5cm le.FH18/40/2 自走榴弾砲」です
●第2次世界大戦時に試作されたドイツ軍の「自走榴弾砲 leFH18/40/2」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●試作のみに終わった「leFH18/40/2」を再現、砲の積み下ろしが可能というユニークな機能を持つ、同車の魅力が、ディテール感豊かに表現されています【 「自走榴弾砲 leFH18/40/2」について 】
●ドイツ軍は、1942年に本格的な自走榴弾砲の開発を各メーカーに指示します
●この自走砲に要求された性能は、全周射撃が可能で、比較的簡単に砲を取外すことができる機能を装備することでした
・ 砲は精密機器であり、間接射撃を行なう砲を移動もしくは向きの変更(砲の左右旋回角度を超える場合)をするということは、その度に照準のやり直しが必要となるので、全周射撃を行なう能力は高い砲兵支援効果を持っています
・ また自走砲は、一旦砲兵陣地を構築すると車体自体はあまり意味を持たず、砲の取り外しが可能ならば、陣地進入後は弾薬運搬車として運用や、他の砲を搭載することができ、無駄が無くなるとの目論みでした
●この開発に参加したのは、ラインメタル社とクルップ社の2社であり、両メーカー共に自走砲などの汎用車体として「3号戦車」と「4号戦車」の車体を統合した「3/4号車台」を使用していました
●クルップ社の試作車は1943年に完成、この試作車は砲塔式の砲を、搭載するクレーンによって積み下ろしが可能というユニークな機能を持っており、同車は「ホイッシュレッケ」と命名されました
●ラインメタル社の試作車は1943年後半に完成、同試作車はオープントップ式の旋回式砲塔を搭載し、これに牽引式の「105mm榴弾砲 leFH18」を砲架、防盾ごと搭載するという方式が採られ、砲の積み下ろしはクレーン車を必要としました
・ 積み下ろしの際には、砲塔側面板を開いて作業が行われます
●このラインメタル社の試作車は「leFH18/40/2」と命名、「ホイシュレッケ」と比べるとスッキリとしたデザインで、実用性も高いものでした
●しかし、このようなドイツ軍が目指した本格的な自走榴弾砲が登場するまでの「繋ぎ」の存在である暫定的車両「ヴェスペ」と比べると、「leFH18/40/2」と「ホイシュレッケ」は兵器としての完成度が低く、生産コストも高いという欠点を持ち、両者共に試作のみに終わっています
・ 「2号戦車」をベースとした「ヴェスペ」に対し、同じ105mm砲を搭載する「leFH18/40/2」と「ホイシュレッケ」は車格が大きな「3/4号車台」をベースとしており、兵器としての効率は「ヴェスペ」の方が遥かに優れていました
●この「leFH18/40/2」、「ホイシュレッケ」という本格的な自走榴弾砲の開発に失敗したドイツ軍ですが、この後も同じような性能を持った自走砲の開発が度々命じられており、これが汎用砲運搬車「ヴァフェントレーガー」へと繋がることになります
・ 結局、ドイツ軍の「本格的自走榴弾砲」は、物になるものは作られず、暫定的自走榴弾砲である「ヴェスペ」、「フンメル」が活躍しています
【 「WW.2 ドイツ軍 3/4号 10.5cm le.FH18/40/2 自走榴弾砲」のキット内容について 】
●この「自走榴弾砲 leFH18/40/2」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●キットは、サイバーホビー社のディテール表現力により「leFH18/40/2」をシャープ且つ細かく再現、ドイツ車両らしい直線的で均整がとれたフォルムと、同車が持つ華奢な構造の戦闘室部分が表現された内容となっています
●「leFH18/40/2」は、砲本体、砲塔、車体上部、車体下部の4ブロックで構成、実車どおり「105mm榴弾砲 leFH18」と車体部とは分離独立した構成となっています
●「105mm榴弾砲」の砲身は一体成型となっており、先端のマズルブレーキは別パーツです
・ マズルブレーキは3パーツで構成
・ 砲尾は8パーツで構成され、閉鎖器は開閉状態が選択できます
・ 揺架は左右分割式で、内側のリベットなども彫刻されています
●砲架は左右ブロックで構成され、これに操作ハンドル、照準器などを取り付けます
・ 照準器はクリアーパーツとなっています
●防盾は1パーツで構成され、実物の薄さが表現されています
●砲塔は左右分割式で、これに底板部、砲塔リング部を取り付ける構成となっています
・ 後部ドアは別パーツで開閉状態が選択できます
・ 砲塔内部の側面砲弾ラックは5パーツで構成、砲弾が無い状態が表現されています
●車体上部は、前面部、戦闘室、エンジングリル部、左右フェンダーで構成されています
●前面部は1パーツで構成され、これにフック、ブレーキ冷却口装甲カバー部などを取り付けます
●戦闘室は各パネルを貼り合わせる方式です
・ 前部の視察ハッチは別パーツで開閉状態が選択可能で、内側の支持架はエッチングパーツにて再現
・ 前部ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
●エンジングリル部の基本躯体は一体成型となっています
・ 側面の吸気グリル、 上部の点検ハッチは別パーツです
●フェンダーは、フェンダー本体と前部のマッドフラップで構成されています
・ ボッシュライトの基部は別パーツで、ライトコードもパーツ化
●車体下部は、バスタブ式に一体成型されています
・ サスペンションユニットは各4パーツで構成(全8ユニット)
・ 起動輪は、ハブキャップを外した状態となっています
・ 履帯は、1枚ずつが分割されたマジックトラックの接着連結式履帯が付属しています
●車体後部に装備される、「105mm榴弾砲 leFH18」用の砲脚、タイヤ及びその装着ラックが再現されています
・ 砲脚の本体部分は一体成型で、これに駐鋤、クリーニングロッド、牽引装置などを取り付ける構成となっています
・ タイヤは一体成型となっており、タイヤ表面の溝も再現
●105mm榴弾砲の砲弾が6個付属
●エンジングリルのシャッター、戦闘室の内壁の一部、牽引ワイヤーのフックなどを再現するエッチングパーツが付属しています
●マーキングは、2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 所属不明 (1945年)
・ 所属不明 (1945年)
●説明書の塗装例に基づく、注意書き、注意書き用の下塗り塗装などを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ社製
●2011年 一部新金型