M42A1 ダスター 自走高射機関砲 後期型 (ベトナム戦争)
「M42A1 ダスター 自走高射機関砲 後期型 (ベトナム戦争) (プラモデル) (AFV CLUB 1/35 AFV シリーズ No.AF35042 )」です
●1950年代から1970年代におけるアメリカ軍の対空戦車「M42A1 ダスター」を1/35のスケールで再現したプラスチックモデル組立てキットで、「M42 ダスター」の「後期型」を再現しています
●オープントップ式の対空自走砲ながらマッシブなスタイルを持つ「M42A1」を再現、大型の機関砲を連装式に搭載した迫力のあるメカニカルな魅力を表現した内容となっています【 「M42A1 ダスター」について 】
●1928年に開発されたスウェーデンの「ボフォース」社の「40mm高射機関砲」は、その優れた射撃精度と、40mm機関砲弾の威力の大きさ、そして最大発射速度120発/分という能力により、世界各国で採用されました
●アメリカ軍は、1941年にライセンス生産を開始、艦艇搭載用の対空兵器として大量に生産されます
●アメリカ陸軍においても、主力対空機関砲として装備、同軍の対空連射火器は「12.7mm 重機関銃」と「ボフォース 40mm機関砲」の2本立てとなりました
・ 他に「37mm 自動砲」という対空火器も存在しており、ハーフトラックベースの自走砲となっています
●さっそく、この「ボフォース 40mm機関砲」を自走砲化する計画が開始されましたが、当初試作されたハーフトラックをベースとした自走砲は、40mm機関砲の反動の大きさから安定性に欠け、ようやく1944年8月に対空戦車「M19」が登場します
●この「M19」は、「ボフォース 40mm機関砲」を連装式に装備したオープントップ式の砲塔を、「M24軽戦車」をベースにした車体の後部に搭載していました
●しかし、この「M19」は終戦までに300両が完成したものの、実戦配備には至らず、同車は「朝鮮戦争」が初陣となりました
●ただ、「M19」は変則的なレイアウトのために、射撃時の安定性には少々難が在り、より大型の車体を持つ「M41軽戦車」の車体の中央部分に同じ砲塔を載せる対空戦車の開発が進められます
●この開発には、「T141」と「T141E1」という2種類のプランが立てられ、ただ砲塔を載せたタイプの「T141」に対して、「T141E1」ではレーダーを搭載、射撃指揮装置を装備した車輌との組み合わせで運用する計画でした
●この2種類のプランは、結局コストの安い「T141」が採用され、1953年10月に「M42」として制式化、1956年にはエンジンを新型に変更した「M42A1」が登場します
●しかし、「M42A1」は第2次大戦型の光学式照準装置しか装備しておらず、高速化したジェット機に対しては追従する能力に欠け、1960年代になると徐々に2戦級兵器へと格下げされてしまいます
●ところが、対空兵器の不足の関係から「ベトナム戦争」に派遣された「M42A1」は、その火力によって対地支援に活躍、人海戦術により攻撃を行う北ベトナム軍、南ベトナム解放戦線に対して驚異的な制圧能力を発揮しました
●同車は、陣地防衛や輸送車輌の護衛などで使用され、その存在は北ベトナム軍、南ベトナム解放戦線にとって最大の脅威となりました
●「M42A1」は、西ドイツ、台湾などのアメリカの友好国にも広く供与され、陸上自衛隊でも22両を導入、第7師団の高射特科連隊に集中配備されました
●その後、その後継車両である「87式自走高射機関砲」にその座を譲り、1994年に全車返還されています【 「M42A1 ダスター自走高射機関砲 後期型 (ベトナム戦争)」のキット内容について 】
●このアメリカ軍の対空戦車「M42A1 ダスター」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●キットは、「M42A1」をシャープに再現、メカニカルな機関砲及び砲塔内部、砲塔や車体に設けられた多くのフック、フェンダー上に所狭しと設置された各種装備など、同車が持つ魅力を表現した内容となってています
●AFVクラブ社製「M41A3 軽戦車 ウォーカーブルドッグ」をベースとし、「M42A1」を再現するために砲塔、車体上部を新規パーツへと変更したバリエーションキットとなります
●「M42A1」は、砲塔、車体、左右フェンダー部の4ブロックで構成されています
●砲身は金属製パーツで、先端部のフラッシュハイダーはプラパーツとなっています
・ 砲尾及び砲架が細かく再現され、特徴的な給弾部も全7パーツの構成により表現されています
・ 砲は上下に可動式で、動きに合わせて照準器、平衡器が可動します
・ 左右の照準リングはエッチングパーツで再現
●砲塔は上下分割式で、上部パーツは円弧状に4分割されています
・ 砲塔部の装甲板の薄さが表現されています
・ 特徴的な砲塔表面の小フックはモールドにて再現
・ 砲塔内部の各種収納箱、外部の砲弾ラックがパーツ化
・ 砲塔右側面と後部の機銃架が再現、「M60機関銃」の装着の位置が選択できます
・ 砲塔後部の座席は、折り畳んだ状態となります
・ アクセサリーパーツとして砲弾クリップが6個付属、給弾部もしくは砲弾ラックに配置します
・ 砲塔は左右旋回が可能です
●車体は、側面部までが一体成型された車体下部パーツに、車体上部の各パネルを取り付ける構成となっています
●車体下部は、バスタブ式に一体成型されています
・ サスペンションアーム、ダンパー、ショックアブソバーは別パーツです
・ 起動輪、誘導輪、下部転輪は、内蔵させるポリキャップにより可動します
・ 履帯は、接着及び塗装が可能な素材によるベルト式履帯が付属しています
●車体上部は、各パネルごとにパーツ化されています
・ 操縦手ハッチ、車長ハッチ(前部右側ハッチ)は別パーツで、開閉状態が選択できます
・ ハッチはペリスコープの有無が選択可能です
・ ペリスコープガードはプラパーツにて再現
・ 前部の点検ハッチは別パーツです
●各フェンダーは1パーツで構成され、上部の弾薬箱は箱組み方式となっています
・ 予備砲身はプラパーツとなっており、後部のコイルスプリングは付属の金属バネで作製します
・ 工具ラックは枠の部分がパーツ化され、各工具を取り付ける構成となっています
●照準リングなどを再現するエッチングパーツが付属しています
●説明書には、アメリカ軍仕様となる5種類の塗装例が記載されており、国籍マーク、部隊表記、車輌表記、パーソナルマークなどを再現したデカールが付属しています
●2012年 一部新金型