日本海軍 航空母艦 瑞鶴 1941年(昭和16年)
「日本海軍 航空母艦 瑞鶴 1941年(昭和16年) (プラモデル) (フジミ 1/700 特シリーズ No.旧062 )」です
●「日本海軍 航空母艦 瑞鶴 1941年(昭和16年)」です
●帝国海軍の代表的な大型正規空母「瑞鶴」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キットで、1941年の太平洋戦争開戦時の状態を再現した内容となっています
●軍縮条約明けに設計され、当時の日本の造艦技術の粋を集めて作られた大型空母「瑞鶴」の均整の取れたスマートな船体に長大な飛行甲板を持つ姿、そして戦訓により増強された対空兵装など、帝国海軍の主力として最前線で最後まで戦ったその勇姿を味わうことができる内容となっています
●フジミ社製「日本海軍 航空母艦 翔鶴 1941年」をベースとし、「瑞鶴」を再現するためにデカールを変更したバリエーションキットとなります【 航空母艦「瑞鶴」について 】
●帝国海軍は、世界初の新造空母「鳳翔」から始まり、「赤城」「加賀」に続く設計と運用に実験が繰り返され、「蒼龍」「飛龍」で空母としての形が出来上がりました
●しかし、「蒼龍」「飛龍」は軍縮条約の下での設計であり、全体に小ぶりで、防御面においても十分とは言えませんでした
●「翔鶴」型は、1937年から建造が始まった新鋭艦で、それまでの空母運用と設計のノウハウをベースとしながら余裕を持って作られており、帝国海軍の理想の空母を実現した姿で生まれました
●排水量は25,000トン、戦艦「大和」よりも大出力の160,000馬力の機関を搭載、それにより大型の艦ながら最高速度34ノットという高速性を持っています
●また、防御力は強力となり、主要部分の装甲が強化、船体は水雷への防御力も大幅に向上、性能的には当時の世界最高水準を誇っていました
・ 当初、1番艦「翔鶴」と2番艦「瑞鶴」の外見上の違いはほとんど無く、飛行甲板上の艦名表示が識別点となっています
●「瑞鶴」は1941年9月に竣工、同年8月に竣工したネームシップである「翔鶴」と共に「第5航空戦隊」を編成、近々に予想される日米開戦に向けて急ピッチで乗員や航空機の搭乗員の練成訓練が実施されます
●この「第5航空艦隊」を傘下に収める「第1航空艦隊」は、空母を集中して運用するという帝国海軍の新しい考え方から発案されたもので、「第1航空戦隊」の「赤城」、「加賀」、「第2航空戦隊」の「飛龍」、「蒼龍」、「第5航空戦隊」の「翔鶴」、「瑞鶴」、そして護衛の艦隊を傘下に持ち、その艦載機による打撃力は、当時の列強国の艦隊とは比べ物とならない程の絶大な威力を誇っていました
・ 当時それほど注目されなかったのは、航空機では戦艦などの強力な艦艇を沈めることはできないという大艦巨砲主義が蔓延していたからです
・ 「第5航空戦隊」は、性能的には「第1、第2航空戦隊」の空母を凌駕しており、真珠湾攻撃は同戦隊の戦力化を待って立案されたという説も有ります
●この「第1航空艦隊」は、1941年12月の真珠湾攻撃に参加し、多数の艦載機による攻撃力の大きさを世界に示すこととなります
●続く、ポートダーウィン攻撃、セイロン沖海戦などに参加、特にセイロン沖海戦では海上で航行するイギリスの巡洋艦に対し、航空攻撃が80%以上の命中率を上げるなど移動目標に対して攻撃する練度の高さと、艦載機の優秀さを誇りました
●一方、ニューギニア方面に進出した連合艦隊は、同戦域においてアメリカ空母の存在を確認、その艦載機の攻撃により艦艇に被害を受けます
●連合艦隊は、ニューギニア最大の都市で要衝である「ポートモレスビー」の攻略作戦を立案、これは陸上での攻略が難しい同地を上陸作戦で占領するというもので、アメリカ空母が出現する可能性が高いことからインド洋から帰投の途上であった「第1航空艦隊」から「第5航空戦隊」を分派し、同作戦の航空支援の任務に就きました
●この日本側の行動に対して、アメリカ軍側は航空母艦「レキシントン」「ヨークタウン」を中心とした艦隊で対抗、世界初の空母同士の海戦「珊瑚海海戦」が発生しました
●この戦いでは、初めての空母海戦ということもあり、両軍双方にミスが続出、日本軍側は索敵のミスが影響し、初日で小型空母「祥鳳」を失ってしまいました
●次いで、2日目には両軍が敵空母を発見、それぞれ攻撃隊を繰り出して激戦が繰り広げられます
●その結果、アメリカ軍側は「レキシントン」が撃沈、「ヨークタウン」が大破、日本軍側は「翔鶴」が中破するという損害を受けます
●日本軍側は「瑞鶴」が無傷ながらも、度重なる攻撃隊の消耗により稼動航空機が激減、それ以上の戦果を拡大することが出来ずに引き揚げることとなりました
●これにより、ポートモレスビー攻略作戦は中止され、戦術的には日本軍の戦果の方が勝ってはいましたが、戦略的には目的を達成できずに終わっています
●この「珊瑚海海戦」による修理と航空隊の補充の関係から、続く「ミッドウェー海戦」には「第5航空戦隊」は参加できず、同海戦での敗北の一要因となったとも言われています
●「ミッドウェー作戦」の失敗により「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」という主力空母を失った帝国海軍は、「翔鶴」「瑞鶴」を空母機動部隊の中核として位置付けしました
●そして、ガダルカナル島沖での「第2次ソロモン海戦」、「南太平洋海戦」など「翔鶴」、「瑞鶴」は常にペアを組み死闘を繰り広げます
●その後、1944年6月の「マリアナ沖海戦」において、僚艦「翔鶴」を失い、空母艦載機の損害の大きさから以後連合艦隊は航空決戦は実行できなくなってしまいました
●1944年10月の「レイテ沖海戦」において「瑞鶴」は、囮として行動する空母機動部隊の旗艦として参加、アメリカ艦載機の猛攻を受け、その栄光の生涯を遂げたのでした【 「日本海軍 航空母艦 瑞鶴 1941年(昭和16年)」のキット内容について 】
●この帝国海軍航空母艦「瑞鶴」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●シャープなモールドにより「瑞鶴」を再現、同社「特シリーズ」の特徴であるディテール表現力により、実艦の細かで複雑な作りが表された内容となっています
●また、スポンソン部の支柱などこれまでのキットでは一体成型されていた裏側の部分が別パーツ化により実感豊かに再現、日本空母の持つ細かな構造物が織り成す様子が表現されています
●艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルです
●「瑞鶴」の船体部は左右分割式で、これに船首、船尾甲板、飛行甲板、ボート収納甲板などを取り付ける構成となっています
●船体部には、格納庫側面が一体成型されています
・ 船体部の内部には船体の歪みを防ぐ大型の桁のパーツが多数用意されています
・ 船体部には、舷外電路、舷側の舷窓、フェアリーダー、塵捨管などの細部が再現
・ 舷窓には雨樋の彫刻が施されています
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属、オモリとなるバラストも付属しています
●上甲板は、船首部分、船尾部分、そしてボート収納デッキに分割されています
・ 甲板上には、アンカーチェーン導板、リール、ボラード、ボート用架台などの細かなディテールが再現されています
●飛行甲板は、一体で成型されており、エレベーター部分は別パーツとなっています
・ 飛行甲板上には、木甲板、甲板継ぎ手、滑走制止装置基部などがモールドされています
・ 飛行甲板裏側には細かな桁が再現されています
・ 前後に存在する飛行甲板支柱は、それぞれ別パーツとなっています
「瑞鶴」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋の主要部は8パーツで構成されています
・ パーツ分割により、舷窓、扉などのディテールが表現されています
・ トップには94式高射装置が別パーツで再現
・ 方位測定アンテナ、1.5m測距儀、60cm探照灯(4個)が別パーツ再現され、探照灯はクリアーパーツとなっています
●マスト基部は三脚楼型、トップは単楼型で、4パーツにより細かな構造が再現されています
●通信マストは3分割式となっています
● 煙突
・ 本体部分は上下2分割式となっており、トップと整流板が別パーツとなっています
・ 表面上には緊急用排煙口などのモールドが彫刻
・ トップは開口処理済みで、雨水カバー金網が表現されています
・ 煙突内部の整流板もシャープに再現
●機銃用スポンソンはブロックごとに別パーツとなっており、下面の補強板が一体成型で1枚ずつ再現
・ スポンソン部の支柱は別パーツで、複雑な構造が再現されています
●高角砲「40口径 89式 12.7cm連装高角砲」 ×8
・ 右舷後部は煙突の煙除けのシールド付き(A1型改2)、左舷と右舷前部はシールド無しの状態が再現(A1型)
・ シールド付きの高角砲は、連装式に成型された砲身部と、シールド部で構成されています
・ シールド無しの高角砲は、砲身部と砲架部との2パーツで構成
・ 高角砲支柱は別パーツで、複雑な形状を再現
●対空機銃
・ 25mm 3連装機銃 ×10
・ 25mm 3連装機銃(シールド付き) ×2
●艦載機
・ 艦載機は、本体、キャノピー、脚、尾脚、プロペラのパーツ構成となっており、機種による爆弾類の武装(増槽)が別パーツ化されています
・ 艦載機はクリアーパーツとなっています
●艦載機内容
・ 零式艦上戦闘機21型 ×2
・ 99式艦上爆撃機 ×2
・ 97式艦上攻撃機 ×2
●内火艇、カッターなど
・ 12m内火艇 ×5
・ 13m特型運搬船 ×2
・ 8m内火ランチ ×1
・ 中型カッター ×2
・ 小型カッター ×1
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨、副錨
・ 菊花紋章(前部フェアリーダー含む)
・ パラベーン
・ 舷々門
・ 94式高射装置
・ 110cm探照灯(クリアーパーツ)
・ 魚雷及び魚雷運搬台車
などがセットされています
●飛行甲板上に書かれた表示線、艦名表記、着艦標識、艦尾の軍艦旗(直線タイプとなびいているタイプ)、艦載機の日の丸マークを再現したデカールが付属しています
●2012年 「日本海軍 航空母艦 翔鶴 1941年」のデカールを変更したバリエーションキット