海上自衛隊護衛艦 DD-110 たかなみ
「海上自衛隊護衛艦 DD-110 たかなみ (プラモデル) (ピットロード 1/350 スカイウェーブ JB シリーズ No.JB008 )」です
●「海上自衛隊護衛艦 DD-110 たかなみ」です
●2005(平成17年)年に就役した 海上自衛隊の護衛艦「たかなみ型」のネームシップ「DD-110 たかなみ」を1/350スケールで再現したプラスチックモデル組み立てキット
●「はつゆき型」「あさぎり型」に続く海上自衛隊ガスタービン推進式の第3世代汎用護衛艦、艦形にステルス性を採り入れた「むらさめ型」の改良型、「たかなみ型」1番艦「DD-110 たかなみ」の船体をフルハルモデルで再現した内容となっています【 「護衛艦 たかなみ型」について 】
●「たかなみ型」は「はつゆき型」「あさぎり型」に続き建造された3番目のガスタービン推進汎用護衛艦「むらさめ型」の改良型です
●「ステルス性」「汎用性」「VLS」といった新世代護衛艦としての必要条件を全て持ち合わせた「むらさめ型護衛艦」は、大型化された船型を持ちながら、前級の「あさぎり型護衛艦」と同じ武装が施されていました
●「むらさめ型」の船体にはまだ余裕があり、改良の余地を残してたので、運用上での実績を踏まえこれを改良、「たかなみ型護衛艦」として2003(平成15)年3月、ネームシップの「護衛艦 DD-110 たかなみ」が竣工することになります
●「護衛艦 DD-110 たかなみ」は「むらさめ型」と比べて大幅な艦容の変化はありませんが、実用性に基づいた改良が盛り込まれ、「むらさめ型護衛艦」よりも更に能力が向上しています
●能力の向上点で特に目を引くのが、主砲が「OTOブレダ 127mm単装砲」に換装された事で、「むらさめ型」の「OTOメララ 76ミリ単装砲」が船体サイズに比して小さいイメージがあったのに比べ、「イージス艦 こんごう型」でも採用されたこの主砲は船体サイズにマッチし、艦容を力強く見せるだけでなく水上打撃力は大幅に向上しています
●「OTOブレダ 127mm単装砲」は重量が約40トンと「OTOメララ 76ミリ単装砲」の7.5トンに比べ5倍強となり、凌波性能が若干悪化したとも伝えられますが、大口径化による破壊力の向上は大きく、これまで主に対空用に使われてきた主砲に、対艦・対地攻撃力としての威力が期待できる様になった事は大きな進歩と言えるでしょう
●「むらさめ型」で汎用護衛艦として初採用となった「VLS(Vertical Launching System:垂直発射システム)」は、構成が大きく見直され、船体中央の「シー・スパロー 対空ミサイル」装備が廃止、これに変わり前部16セルの「アスロック 対潜誘導弾」用と兼用となり、セル数は倍の32へと変更になりました
●この「VLS」の移動は、導入が予定されている新型哨戒ヘリ「SH-60K」とも関連しており、「VLS」撤去後のスペースには武装化された「SH-60K」用の空対艦ミサイル(ヘルファイア)や対潜爆弾(航空爆雷)用の弾庫とヘリコプター搭乗員待機室が設けられ、ヘリ格納庫との位置関係から合理的な配置とされています
●ほかにも「99式 艦対艦誘導弾 キャニスター」の位置が中央構造物から後部構造物の「VLS」があった位置へと移動、空いたスペースには現在「ディンギー」が追加で搭載されています
●「たかなみ型」の艦内も様々な点で変更が加えられ、「むらさめ型」より進化したコンピューターやデータリンクを装備、性能が強化されています
●一方、居住性の面では「むらさめ型」で採用された1室12名の小部屋化された科員寝室が戦闘時に不利であると指摘され、一室30名と大部屋化されたほか、緊急時には2段ベッドを3段に増やす事ができ、これにより邦人輸送任務などの際に50名分の追加スペースが確保できるようになりました
●「たかなみ型護衛艦」1番艦「DD-110 たかなみ」は、浦賀の「アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド」にて2000(平成12)年4月25日に起工され、2001(平成13)年7月26日進水、2003(平成15)年3月12日に就役し、就役直後は横須賀基地の「第1護衛隊群 第5護衛隊」に所属します
●2008(平成20)年に、護衛隊はそれまでの3個から2個に再編されたのに伴い、「DD-110 たかなみ」も所属が変更、2012(平成24)年現在はイージス艦「DDG-176 ちょうかい」を旗艦とする長崎県佐世保の「第2護衛隊群 第6護衛隊」に配備されています
●「たかなみ型護衛艦」はこれまでに「インド洋派遣」や「ソマリア沖海賊対策」で海外派遣を幾度も経験し、より実戦的な追加装備が施され、また、細かな点でのマイナーチェンジが繰り返されています
●「たかなみ型護衛艦」がこの種の任務に多用されているのは、省人化による居住性の向上が大きく貢献しているものと考えられ、また、単純に兵装などの装備面だけにとどまらず「新世代」に相応しい素養を備えたタイプであるからと言えるでしょう
●「たかなみ型護衛艦」の50名分の追加人員収容スペースは、邦人救出などに大きな効果が期待でき、遠くない将来発生するかもしれない危機的状況を想定した対応能力が盛り込まれていると考える事ができます
●近年、我が国を取り巻く国際情勢は大きなうねりを見せていますが、「たかなみ型」を始めとする新世代護衛艦は今後も新たな局面に柔軟に対応し、活躍を続けていく事でしょう
【 「海上自衛隊護衛艦 DD-110 たかなみ」の製品内容について 】
●この海上自衛隊護衛艦「DD-110 たかなみ」を再現
●「DD-110 たかなみ」の2001(平成13)年の就役当時の姿を再現した内容となっています
・ 「むらさめ型」から変更された主砲「OTO-ブレダ 127mm単装砲」や艦首側に集中配置された「Mk.41 mod.4 VLS(32セル)」等を装備された姿を再現
・ 1/350の大スケールに対応した非常に高密度なディティールを再現、パーツは一体成型を避け、細分化することで全方向からの鑑賞に堪える構成となっています
・ ヘリ甲板の落下防止ネットを始めとするエッチングパーツが標準装備されており、キットの完成度を高めてくれます
●艦体喫水線下まで全て再現されたフルハルモデルとなっています
●「DD-110 たかなみ」は、「船体」「と「艦上構造物(前中後)」及び「装備品」のパーツで構成されています
・ 船体部は一体成型のパーツで構成され、艦底部分までが再現され、甲板は別パーツとなってています
・ 現用艦の舷窓のないフラットな舷側が再現、大スケールを活かし、鋼板の継ぎ目が繊細な凸モールドで船体全部に施されています
・ フルハルモデルに欠かせない船体水線下の構造物のバウソナーや推進器、舵などが再現されています
●上甲板は船体本体とは別パーツで構成
・ 甲板全体にある歩行帯は繊細な凸モールドで再現、ヘリ甲板を中心に船体各所に配された「環眼」が緻密な彫刻で再現されているなど、1/350スケールを活かした情報量を盛り込まれています
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「マスト」「主砲」「中央構造物(第1煙突)」「後部構造物(Mk.48VLS/第2煙突/ヘリ格納庫)」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「DD-110 たかなみ」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●船体
・ 艦底から甲板レベルまでが一体成型で、甲板は船首から艦尾までが1枚で構成された全通式で再現されています
・ 「波除け」「ボラード」「フェアリーダー」等の甲板上の構造物は大半が別パーツ化されており、スケールに見合った立体感が再現されています
・ 「アンカーチェーン」の再現用に金属製チェーンが付属しています
●艦橋部
・ ステルス性確保ため、「八の字」型の正面系を有する艦橋部は、前後左右の各壁面と各階層の天板を組み合わせる形で再現されています
・ 艦橋基部は、「前部」「左右側面」「背面」「第2層天板」「第3層左右側面」「第3層艦橋側ハッチ部」「上部天板」に分割されたパーツ構成となっており、これに「TYPE 2-31 FCS」「旗箱」と別組の「マスト」を組み合わせる形になっています
・ 艦橋上構の窓はガラス部の抜かれた枠で構成され、リブ、水密扉、救命浮き輪などのディテールがモールドで再現されています
・ ブルワーク裏側等には補強用のリブがモールドされ、部分的に別パーツの補強材が取り付けられる形になっています
・ 船体前部「32セル VLS」は艦橋部と独立した各壁面毎に分割されたパーツ構成となっており、最上部に「バルカンファランクス」が搭載されます
●メインマスト
・ メインマストは四脚檣型、前後左右を組み合わせる構成で、全面にトラスが張られており、ヤードは支柱も分割された別パーツとなっています
・ 上部マストも前後左右の4パーツ構成、全面のトラスは全て骨組だけで構成されています
・ マスト上に設置された「OPS-28D 対空レーダー」「OPS-24 三次元対空レーダー」「LINK 11 アンテナ」「ECM」は別パーツ化して再現しています
●中央構造物 (第1煙突)
・ 「第1煙突」を含む中央構造物は壁面毎に分割されたパーツ構成で「煙突排煙部」はそれぞれの煙突が2パーツずつで構成され、全周のモールドが再現されています
・ 煙突側面のルーバーはエッチングパーツで再現、金型成型では表現しきれないモールドを補う形でデティールを再現しています
・ 「クレーン」、「探照灯」等が別パーツで再現、全て複数のパーツで構成され、これらを組み合わせる形となっています
・ 探照灯台座、及び探照灯は別パーツで構成
●後部構造物 (Mk.48VLS・第2煙突・ヘリ格納庫)
・ 「第2煙突」「ヘリ格納庫」を含む後部構造物は壁面単位で別パーツ化されており「煙突排煙部」は2パーツずつで構成される単体の煙突を取り付ける形になっています
・「ヘリ格納庫」は内壁が各面別パーツで構成、天井内側もで再現されており、これを中心に後部構造物外壁を組み合わせ、「99式 艦対艦誘導弾」キャニスター、「バルカンファランクス」「TYPE 2-31 FCS」「水平燈」「アンテナ」等を組み合わせる形になっています
・ ヘリ格納庫シャッターはシャッター部が別パーツ化されており、格納庫の「オープン」「クローズ」を選択して製作可能です
・ 煙突側面のルーバー「中央構造物」同様、エッチングパーツで再現されています
●主砲塔部「OTOブレダ 127mm単装砲」 ×1
・ 砲塔は基部上下と砲身の分割式で構成され、前面の梯子はエッチングパーツで再現しています
●90式 艦対艦誘導弾 ×2
・ 発射機基部が左右に分割されており、横に2本ずつのキャニスターを2段組み合わせる形で構成され、後部構造物の前部に装備されます
●バルカンファランクス ×2
・ 「レドーム」「本体」「銃身」「基部」「左右サポート」で構成され、艦橋直前と後部構造物の後端に装備されます
●物資受給ポスト ×1
・ 受給ポスト×2と後部構造物の前端に取り付けられたポストサポートで構成され、中央構造物と後部構造物の間に装備されます
●11m内火艇 ×2
・ 「艇体」と「内部」で構成され、中央構造物の両舷に装備されており、「サポート」と「滑車」が別パーツ化されたボートダビットが付属します
●3連装短魚雷発射管(左右)
・ 「基部」「下段(2門)」「上段(1門)」の3パーツで構成され、中央構造物の両舷、11m内火艇の後方に装備されます
●ラッタル ×2
・ 艦橋ブリッジ部の両サイドに装備されます
●TYPE 2-31 射撃指揮装置 ×2
・ 「基部」と「アンテナ」で構成され、1基を艦橋上部に、もう1基を第2煙突後方に装備します
●チャフ発射機 ×4
・ 左右の2パーツで構成され、メインマスト脇のブルワークに各舷2基ずつ装備されます
●ディンギー ×1
・ 「艇体本体」「内部」「発動機」の3パーツで構成、中央構造物、第1煙突直後のスペースに搭載
●膨張式ボートコンテナ ×6
・ 2パーツから成る架台とコンテナに分割構成され、第2煙突両脇に各舷2組、ヘリ格納庫の両脇に各舷1組ずつ、計6組が装備されます
●艦首及び艦尾旗竿
など、となっています
●「海上自衛隊護衛艦 DD-110 たかなみ」の搭載ヘリコプターとして
・ 「哨戒ヘリコプター SH-60K」 ×1
が付属しています
・ 「SH-60K」の機体はクリアパーツで成型され、機体左右と尾部、水平安定版、メインローター、テイルローター、左右のランディングギア等で構成されています
・ 折り畳まれたメインローターが付属し、尾部も水平安定版と共に折り畳む事が可能で、飛行可能な状態と格納状態を選んで製作する事ができます
●フルハルの船体を安定して展示できる「ディスプレイスタンド」が付属
・ 「ディスプレイスタンド」には成型品のローマ字表記の艦名プレートが付属しますが、お好みに応じてデカール(ローマ字表記と漢字表記の2種類)をご利用になることも可能です
●デカールは「DD-110 たかなみ」の1隻分が付属
・ 艦首・艦尾の「日章旗」「海軍旗」、艦名、ハルナンバー、主砲旋廻ライン用サークル、VLS周囲のコーション、搭載ヘリ用国籍マーク・海上自衛隊ロゴ等が付属しています
・ 塗装での再現が難しい「ヘリ甲板着艦位置表示(旧型)」「ヘリ格納庫内部の指示ライン」「歩行帯」のデカールも付属しています
●「DD-110 たかなみ」の船体サイズ
・ 全長 : 約430mm
●2012年 一部新金型