海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう
「海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ No.J-060 )」です
●海上自衛隊のイージスシステム搭載のミサイル護衛艦「こんごう型」の1番艦「こんごう」(「DDG-173 こんごう」)を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●通称「イージス艦」と呼ばれるイージスシステム搭載のミサイル護衛艦「DDG-173 こんごう」を再現、ステルス性を考慮した面構成の上部構造物と、「フェーズド・アレイ・レーダー」を装備した大型の艦橋構造物を持つ特徴的なシルエットを再現した内容となっています
●ピットロード社製「海上自衛隊 イージス護衛艦 こんごう型 DDG-173 こんごう」をベースに、船底パーツを追加、「DDG-173 こんごう」の最新仕様として、各種衛星通信アンテナ、航海レーダー、マスト前面トラス部分などを新規パーツへと変更したリニュアーアルバージョンとなります
【 「海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう」のキット内容について 】
●海上自衛隊のミサイル護衛艦「DDG-173 こんごう」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●海上自衛隊の艦艇を積極的にモデル化してきたピットロード社のリサーチ力と、実艦への深い造詣によりミサイル護衛艦「DDG-173 こんごう」を再現、全体のシルエットを捉えながら、同社らしいシャープでメリハリのある彫刻により、そのディテールを再現した内容となっています
●「DDG-173 こんごう」は、喫水線以下も再現されたフルハルモデルと、喫水線から上が再現された洋上モデルとを選択して製作することができます
●「DDG-173 こんごう」の船体部は、上甲板と船体部の上下に分割したパーツ構成となっています
・ 船体側面は舷窓のないフラットな舷側を再現、艦首と左側面部にはホースパイプが彫刻で再現されています
・ 船体は喫水線の部分で上下に分割され、下部のパーツは洋上モデル用のフラットなパーツと、フルハルモデル用の船底部分が再現されたパーツとが付属、再現したい状態に合わせて選択して使用します
・ フルハルモデル用の、スタビライザー、スクリュー、舵、推進軸及び支柱は別パーツ化して再現されています
●上甲板は、船体とは別パーツとなる前部甲板と、船体パーツと一体成型した後部甲板とで構成されています
・ 上甲板には、主砲台座、波除けなどのディテールが再現さている他、アンカーチェーン、ボラードなどのディテールがモールドで再現されています
・ 後部甲板のヘリ甲板部には滑り止め素材の違いがモールドで表現
・ 船体前後の「Mk.41 VLS」は甲板上に一体成型、各扉が繊細なモールドで再現されています
・ 甲板の歩行帯は甲板上に凸モールドで再現、歩行帯を再現したデカールも付属しています
●上甲板上の構築物となる「前部構造物(艦橋)」「マスト」「主砲」「後部構造物(第2煙突)」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「DDG-173 こんごう」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●前部構造物
・ 前部構造物は、側面と下部、第1煙突が船体パーツに一体成型されており、これに前面、後面などの各パネルを貼り付ける構成となっています
・ 艦橋は2層で構成され、上部構造物の上に取り付けます
・ 艦橋窓は、窓枠部分が凸モールドにより再現
・ 前部構造物には、防水扉、梯子、「SPY-1Dレーダー」などが凹凸あるモールドで再現されています
・ 艦橋側面と後面のルーバーは上部構造物とは別パーツとなっています
・ 煙突のトップ部分も上部構造物とは別パーツにて再現
・ 前部構造物に配置される「CIWS ファランクス」(×1)、「チャフ発射機」(×4)、「SPG-62 イルミネーター」(×1)、「USC-42衛星通信アンテナ」(×1)、「NOLQ-2 電子戦装置」(×2)、「NORA 1 スーパーバードアンテナ」(×2)、「NORQ-1 スーパーバードアンテナ」(×2)、「2-21型 射撃指揮装置」(×1)、などは別パーツ化して再現されています
●メインマスト
・ メインマストは、トラス状に成型された各パネルを貼り合わせ、ヤード、各フラットを取り付ける構造となっています
・ メインマストに装備される、「USC-42アンテナ」(×1)、「ヘリ用データリンクアンテナ」(×1)、「対水上レーダー」(×1)、「航海レーダー」(×1)、「インマルサットアンテナ」(×2)などは別パーツ化して再現されています
●後部構造物
・ 後部構造物は左右に分割したパーツ構成で、これに第2煙突及び背面部のパーツを取り付けます
・ 第2煙突のトップは別パーツにて再現
・ 後部構造物にはルーバー、防水扉、梯子などが凹凸あるモールドで再現されています
・ 後部構造物の後面のルーバーは個別にパーツ化されています
・ 後部構造物に装備される、「CIWS ファランクス」(×1)、「SPG-62 レーダー」(×2)、「水平燈」(×2)、などが別パーツ化して再現されています
●主砲塔部 「オート・メララ 127mm単装速射砲」 ×1
・ 砲塔は砲身と砲塔との2パーツで構成
●対水上ミサイル 「ハープーン 4連装発射機」 ×2
・ 発射機本体は、上下2基のキャニスターが支柱と共に一体成型され、これを2つ合わせて4連装とします
●近距離防御兵器 「CIWS ファランクス」 ×2
・ 一体成型のパーツで再現されており、艦橋前と後部構造物の後端に装備されます
●魚雷発射管 「HOS-303 3連装短魚雷発射管」 ×2
・ 魚雷発射管は上下に分割したパーツで再現、上甲板後部に配置されます
●膨張式ボートコンテナ ×5
・ 前部構造物左舷部に2組、後部構造物の右舷部に3組、計5組が装備されます
●艦載艇 「改7.9m内火艇」 ×2
・ 上甲板中央部に装備されており、ボートダビットが付属します
●ボート「複合型作業艇」
・ 後部構造物後部に装備されます
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨
・ 受給ポスト
・ プロペラガード
などがセットされています
●フルハルモデル用のディスプレイスタンドが付属しています
●デカールは「DDG-173 こんごう」の1隻分が付属
・ 艦名、ハルナンバー、ヘリ甲板の表示線、甲板上の歩行帯などがデカールで再現されています
・ 歩行帯デカールは、先に甲板を塗装し、構造物を接着する前に貼り付ける事により綺麗に再現することができます
・ 事前に周囲のニスをカッターナイフで切除してから「Mr.マークソフター」等のデカール軟着剤を併用するとフィットしやすくなります
・ 艦首旗竿に取りける「日章旗」と、艦尾旗竿に取り付ける「自衛艦旗」のデカールも付属しています
【 「海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう」のパッケージ内容 】
・ 海上自衛隊 ミサイル護衛艦 DDG-173 こんごう ×1
・ ディスプレイスタンド ×1
・ デカールシート ×2
●ピットロード社製「海上自衛隊 イージス護衛艦 こんごう型 DDG-173 こんごう」をベースに新規パーツを追加、デカールを変更したリニューアルバージョン
【 「ミサイル護衛艦 こんごう型」について 】
●海上自衛隊は、有事の際における海上のシーレーン確保というのが最大の目標であり、特に米ソ冷戦下の時代ではソ連の潜水艦が最大の脅威とされました
●また、専守防衛の観点から日本近海での行動が中心となるため、航空自衛隊や在日米軍の上空カバーが見込まれることから、対空能力は重視されず、護衛艦は対潜能力が最も重要とされてきました
●しかし、空からの脅威より艦隊を守る手段がないのは忌々しき事態であり、海上自衛隊としては念願の対空ミサイルを搭載した初めてのミサイル護衛艦「DDG-163 あまつかぜ」が1965年に竣工します
・ それまでは、主砲による対空能力を持つ艦として「DDK」が存在していましたが、その能力は個艦防御に過ぎませんでした
●この「DDG-163 あまつかぜ」以降、後継となるミサイル護衛艦「たちかぜ型」や「はたかぜ型」が建造されましたが、ミサイル護衛艦は他の護衛艦と比べて建造費が高いために建造のペースは極めて低調で、これらのミサイル護衛艦は1個護衛隊群に1隻しか配備できませんでした
●また、当時のミサイル護衛艦は、複数の目標を同時に攻撃することができないという欠点を持っていました
●このため、海上自衛隊の護衛艦隊は高い対潜能力を持つのに対して、対空能力は優れているとは言えず、その能力に偏りがあったのは否めませんでした
●1980年代前半、米ソ冷戦下において「Tu-22M バックファイアー」などのソ連軍の爆撃機の脅威が問題視される中、ミサイル護衛艦の充実化が唱えられ、それにより建造されたのが「こんごう型」です
●「こんごう型」は、アメリカ海軍が保有する、多数の航空目標を同時捕捉、同時攻撃できる能力を持つ「イージス・システム」を装備したミサイル護衛艦で、従来のミサイル護衛艦とは比較にならない程の高い防空能力を擁しています
・ この「イージス・システム」はアメリカからの有償援助として購入したもので、「こんごう型」はアメリカ海軍以外で初めて建造された「イージス艦」となりました
●「イージス・システム」の核となる「フェーズド・アレイ」方式で搭載された「SPY-1Dレーダー」は艦橋下部に装備され、このため艦橋構造物は多面形で船体に対して大型となっています
●ミサイルは垂直発射装置「VLS」(80セル分)に搭載、対艦用のミサイル「ハープーン」は4連式を2基装備しています
●主砲は、「オート・メララ 127mm単装速射砲」を装備、その他に近接防御火器「20mm CIWS ファランクス」を2基、「3連装短魚雷発射管」を2基搭載しています
●このように多数の装備を搭載し、「電子の要塞」とも呼ばれる「イージス・システム」を持つ「こんごう型」は海上自衛隊の艦隊防空の要として欠かせない存在となり、「DDG-173 こんごう」「DD-174 きりしま」「DDG-175 みょうこう」「DDG-176 ちょうかい」の4隻が建造されています
・ 2004年には「こんごう型」の改良型となる「あたご型」の建造が開始、「DDG-177 あたご」「DDG-178 あしがら」が竣工しています
●ところが、「こんごう型」が竣工した頃にはソ連が崩壊、これにより建造費が莫大となる「イージス艦」は不要論が噴出してしまいます
●しかし、ソ連崩壊後の国際情勢は複雑さを増してしまい、弾道ミサイルが日本の上空を通過するなど、日本周辺を取り巻く環境はむしろ悪化し、高い防空能力を持つ「こんごう型」は本来の艦隊防空という任務だけではなく、日本自体を守る「盾」としての役割も持つようになりました
●また、従来の冷戦構造では考えられなかった海賊対策など、海外において「こんごう型」の高い探知能力や情報処理能力が必要とされる事案も発生しており、「こんごう型」の必要性と重要性は益々高まっているのです
【 「ミサイル護衛艦 DDG-173 こんごう」について 】
●「DDG-173 こんごう」は、「こんごう型」の1番艦として三菱重工長崎造船所で建造され、1993年に竣工しました
●竣工後、「DDG-173 こんごう」は第2護衛隊群第62護衛隊に配属、佐世保に配備されています
●1994年、「DDG-173 こんごう」は環太平洋合同演習 (RIMPAC)に参加
●2003年にはテロ対策特措法に基づき、インド洋へと派遣され、5ヶ月の任務を終えて帰国、翌2004年にも再びインド洋で任務に就いています
●「DDG-173 こんごう」は、2008年に部隊改編に伴い第1護衛隊群第5護衛隊へと配属されます
●2012年、北朝鮮が弾道ミサイルを発射する準備を行っていることから、「DDG-173 こんごう」は万一の事態のために日本海に展開し、迎撃態勢を採ります
●この弾道ミサイルの発射は失敗に終わり、「DDG-173 こんごう」は帰還、翌2013年にも弾道ミサイルの脅威から日本海で警戒任務に就いています