ドイツ アインハイツディーゼル 6輪クレーン搭載トラック
「ドイツ アインハイツディーゼル 6輪クレーン搭載トラック (プラモデル) (IBG 1/35 AFVモデル No.35006 )」です
●第2次世界大戦初期におけるドイツ軍の軽統制型トラック「ディーゼル 6輪トラック」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●アインハイツ計画により登場した「ディーゼル 6輪トラック」を再現、ドイツ的な無骨なデザインを持つ車体フォルムと、小型クレーンのメカニカルな構造が表現されています
・ 「アインハイツディーゼル6輪トラック」のカーゴ部に「ビルシュタイン」社製の小型クレーンを搭載したタイプを再現した内容となっています【 「アインハイツディーゼル 6輪トラック クレーン装備型」について 】
●ドイツ軍は、1933年ごろから将来の再軍備化を想定して軍の機械化を促進、各種の民間用のトラックを徴用していましたが、その結果、雑多な車種のトラックが混在することになり、整備や生産性などに問題が生じました
●そこで生まれたのが「アインハイツ計画」による統制型車両で、規格を統一して車種を絞った車両を開発することでした
●「アインハイツ計画」のもとで「軽統制型野戦トラック」として開発されたのが「ディーゼル 6輪トラック」で、車格的には3トンタイプの中統制型野戦トラック「オペル・ブリッツ」の下のクラスに相当します
●「ディーゼル 6輪トラック」は、80馬力の統制型ディーゼルエンジンを搭載、最高速度は75km/hで、最大積載量は2.5t、野戦で用いることを考慮にいれて設計したため6輪駆動方式を採用、ダブルウィッシュボーンに水平スプリングを装備し、悪路での走行性能も高いのが特徴でした
●「ディーゼル 6輪トラック」は、1937年から生産が開始され、各メーカーによる共同生産体制により、順調に量産されます
●しかし、「ディーゼル 6輪トラック」は贅沢な装備により性能が良いものの、戦時においては生産コストの点から相応しいものとは言えず、戦時化における統一車輌計画「シェル・プログラム」によって廃止が決定、同車の生産は1940年に停止され、生産台数は9000両に止まります
・ 1940年頃から「オペル・ブリッツ」の本格的な量産が始まっており、同車は「ディーゼル 6輪トラック」と比べて生産コストが低く、かつ積載量が大きいために、生産体制を「オペル・ブリッツ」に集約したものと思われます
●「ディーゼル 6輪トラック」は大戦初期のドイツ軍の緒戦の勝利に貢献、また、通常の輸送用車輌の他に、各種用途に使用される派生型も作られ、ドイツ軍を支えた存在でした
●修理部隊用として、同車に「ビルシュタイン」社製の小型クレーンを装備したタイプも生産され、主にソフトスキン車輌の修理や回収に従事していたものと思われます
・ このキットで再現している「ビルシュタイン」社製の小型クレーンは、大きさと形状から吊り下げ能力は1t程度と推定されます【 「ドイツ アインハイツディーゼル 6輪クレーン搭載トラック」のキット内容について 】
●このドイツ軍「ディーゼル 6輪トラック」の「クレーン装備型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●IBG社の表現力により「ディーゼル 6輪トラック クレーン装備型」を再現、複雑な構造のシャーシのメインフレーム、ダブルウィッシュボーンのサスペンション、そして大戦前の設計による無骨な表情を持つボディ部分などを再現しています
●IBG社製「ドイツ アインハイツ ディーゼル 6輪カーゴトラック 金属パネル型」をベースとして、「ディーゼル 6輪トラック クレーン装備型」を再現するために荷台部分を木製タイプへと変更、クレーンを追加したバリエーションキットとなります
●ドイツ軍は機械化が進んでいたものの、クレーンを装備した車輌はアメリカ軍と比べると台数は僅かでした
●キットは、クレーン装備車輌を再現したインジェクションキットとしては希少な存在であり、修理や車輌回収、整備部隊の風景など様々なジオラマシ-ンなどにおいて活用できることでしょう
●「ディーゼル 6輪トラック クレーン装備型」は「シャーシ」「キャビン」「ボンネット」「荷台」「クレーン」の5ブロックで構成されています
●シャーシのメインフレームは、縦のフレームと横方向のフレームを組み合わせる構成となっています
・ 本車の特徴でもある複雑なダブルウィッシュボーンの構造を細分化したパーツ構成により再現
・ 前輪のステアリングは固定式です
●タイヤはゴムの部分はプラパーツによる左右分割式、ホイール部は別パーツとなっています
●キャビン部の構成は、各パネルを貼り合せる箱組み方式
・ 床板は特徴的な滑り止めパターンが表現されています
・ 各種レバー、フットペダル類がパーツ化
・ 展開した幌のパーツが付属
・ フロントウィンドーは枠の部分が成型色パーツ、ウィンドー部はクリアーパーツが用意されています
●ボンネット部分は各パネルを貼り合せる方式となっています
・ 前部フェンダーは別パーツとなっています
●エンジンルームは、ラジエターグリル、側面板、上面板で構成され、上面及び側面には特徴的な通気スリットがモールドされています
・ エンジン本体も再現されており、12のパーツで構成されています
●荷台部分は、各パネルを貼り合せる箱組み方式で、床面パーツにはクレーンを収める開口部が表現されています
・ 荷台部は通常のトラックタイプと異なった、タイヤハウスの高さに調整された平面仕様
・ 木製荷台を再現する側面のリベット固定具も再現されています
・ 側面と後面のパネルは、開閉状態が選択できます
●「クレーン」は荷台前方中央に、2基設置されています
・ クレーン基部は各パネルを貼り合せる箱組み方式で、クレーン上部のアームは1本づつがパーツ化されています
・ クレーンを構成する滑車、フックは別パーツ化されています
・ クレーンのアーム部は、1基ごとに伸縮した状態を選択して組立てる事ができます
・ ワイヤー再現用のラインが付属
・ 説明書にはクレーンのケーブルの配線方法が記載されています
●「アインハイツディーゼル 6輪トラック クレーン装備型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第4戦車師団 整備中隊 (フランス / 1940年)
・ 第6戦車師団 整備中隊 (ロシア / 1941年)
●説明書の塗装例に基づく部隊記号、戦術マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属
●2012年 一部新金型