ドイツ マーダー 2D 7.62cm(r) 対戦車自走砲
「ドイツ マーダー 2D 7.62cm(r) 対戦車自走砲 (プラモデル) (ブロンコモデル 1/35 AFVモデル No.CB35097 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の対戦車自走砲「Sd.kfz.132 マーダー 2 (76.2mm砲搭載型)」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●ソ連軍の新鋭戦車への対抗策として、鹵獲したソ連軍の火砲を搭載した対戦車自走砲「Sd.kfz.132 マーダー 2」を再現、大きな装甲板で覆われた戦闘室を持ち、その上部に主砲を搭載した、腰高で直線的なフォルムを再現した内容となっています【 「Sd.kfz.132 マーダー 2」について 】
●ドイツ軍では、大戦初期から「対戦車自走砲」を積極的に開発していましたが、「戦車」自体が不足気味であり、旧式化した「1号戦車」、もしくは捕獲した戦車をベースに対戦車砲を搭載する方式で数々の対戦車自走砲が生産されました
●「1号戦車」などの旧式化した車体をベースとした車輌には、戦車自体が持つ搭載能力と、当時の主力対戦車砲「37mm対戦車砲 Pak35/36」の後継火砲の開発と生産が遅れ、チェコ製の「47mm対戦車砲 Pak(t)」が搭載されています
●1941年に独ソ戦が開始されると、ドイツ軍はドイツ戦車や従来戦った連合軍戦車とは全くレベルが異なる「T-34/76」「KV-1」というソ連軍の新鋭戦車と対峙することとなります
●これらの戦車は、「37mm対戦車砲 Pak35/36」はもとより、ドイツ軍戦車が搭載する砲では撃破することが難しく、ドイツ軍は作戦の妙と諸兵連合により何とか急場を凌ぎますが、前線からは早急にその対抗手段の確保が求められました
●一方、独ソ戦の緒戦の勝利によりドイツ軍はソ連軍の火砲、車輌などを大量に捕獲しており、その中には「76.2mm野砲 F-22」も多く含まれていました
●この「76.2mm野砲 F-22」は、ソ連軍では各師団の支援火砲として配備されていましたが、その長砲身により装甲貫通能力が極めて高いために対戦車砲としても用いられ、ドイツ軍の戦車兵からは「ラッチュ・バム」として恐れられていました
●同砲を大量に捕獲したドイツ軍では、自国の兵器として活用する一方、弾薬供給の関係からドイツ軍の砲弾の規格に合わせて改造した「76.2mm野砲 F-22」を「76.2mm対戦車砲 Pak36(r)」として制式化します
●この「76.2mm対戦車砲 Pak36(r)」を搭載した自走砲も開発化され、その車体には快速戦車として開発されながら性能不足により持て余し気味だった「2号戦車D/E型」が選ばれます
●この自走砲は、「2号戦車D/E型」の従来の戦闘室部分を大きく装甲板で覆い、その上部に小型の防盾を備えた「76.2mm対戦車砲 Pak36(r)」を搭載しました
●この「Pak36(r)」を搭載した自走砲は、1942年4月に「Sd.kfz.132 マーダー 2」として制式化され、1943年6月までに201両が生産されます
・ 後に登場した「2号戦車F型」の車体に「75mm対戦車砲 Pak40」を搭載した自走砲は、「Sd.kfz.131 マーダー 2」と分類されます
●「Sd.kfz.132 マーダー 2」は、後の「マーダー」シリーズと比べて車高が高く、その火砲の搭載方法も洗練されてはいませんでしたが、当時のドイツ軍車輌の中では「タイガー 1」に次ぐ強力な火力を持つ存在でした
●同車は、対戦車戦闘に絶大な能力を示し、強力な装甲と機動力によってドイツ軍の戦線を突破する「T-34/76」や「KV-1」などに対し火消し役として活躍、応急的な車輌ながらもその火力によってドイツ軍の危機を救い、大戦を通じて使用されています
【 「ドイツ マーダー 2D 7.62cm(r) 対戦車自走砲」のキット内容について 】
●このドイツ軍の対戦車自走砲「Sd.kfz.132 マーダー 2 (76.2mm砲搭載型)」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ブロンコ社のディテール表現力と高い成型技術により「Sd.kfz.132 マーダー 2」を再現、対戦車自走砲としての華奢な造りと主砲のメカニカルの構造とがディテール感豊かに表現されています
●ブロンコ社製「ドイツ 2号快速戦車 D1型 (Sd.Kfz.121)」をベースとして、「Sd.kfz.132 マーダー 2」を再現するために、同社製「ロシア 76.2mm野砲 M1936 (F22)」と、車体上部や戦闘室パネルなどの新規パーツを追加したバリエーションキットとなります
●「Sd.kfz.132 マーダー2」は、「主砲部」「戦闘室」「車体」の3ブロックで構成されています
【 主砲部 】
●「76.2mm対戦車砲 Pak36(r)」は、ブロンコ社のディテール表現力により細かく再現され、特徴的な防盾部分も2重の構造と各種装備品が詳細に表現されています
●「76.2mm対戦車砲 Pak36(r)」の砲身は一体成型となっており、先端のマズルブレーキは別パーツです
・ マズルブレーキは前後方向に3分割式で、内部構造も再現されています
・ 砲尾部分は8パーツで再現され、閉鎖器は開閉状態が選択できます
・ 揺架は左右分割式で、その薄さと内部のディテールが表現されています
・ 主砲は、完成後も上下に可動式とすることができます
●砲架は、左右ブロックで構成され、主砲部を挟み込んで接着します
・ 左右ブロックには防危板が一体成型され、これに操作ハンドル、照準器などを取り付けます
●防盾は、各パネルを貼り合せる方式となっています
・ 防盾前部パネルは、前後分割式により2重構造を再現
・ 防盾内部に装備されるペリスコープ(クリアーパーツ)、工具箱などがパーツ化
【 戦闘室 】
●戦闘室の装甲パネルは薄く成型され、対戦車自走砲らしい造りが表現されています
●戦闘室は、前面と左右両側面のパネルで構成されています
・ 装甲パネル上部の防水布用の小フックはエッチングパーツにて再現
・ 戦闘室内部に装備される砲弾ラックやジャッキ台などの装備品類がパーツ化
・ 戦闘室後方の左右の座席は、各4パーツで構成
●車体後部のバスケットはエッチングパーツで再現されています
・ バスケットは、フレームを再現したエッチングパーツと、メッシュを再現したエッチングパーツを貼り合わせる方式となっています
【 車 体 】
●車体は、ブロンコ社の細部表現力と高い成型力により、軽戦車ベースの華奢な造りと、「2号戦車D/E」型特有の大型転輪の足周りが再現されています
●車体は、各パネルを貼り合せる箱組み方式となっています
・ サスペンションアームは別パーツです
・ 転輪は左右分割式で、それぞれホイール部とゴムの部分とに分割されており、ゴムの部分はプラパーツです
・ 排気管は2パーツで構成され、排気管の先端部分は開口処理されています
・ 排気管カバーはエッチングパーツにて再現
●車体前部上面と戦闘室前面パネルは、各1パーツで再現されています
・ 戦闘室前面の視察クラッペは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 車体前部上面の左右のハッチは別パーツで、開閉状態が選択可能です
●フェンダーは、左右各1パーツで構成されています
・ フェンダー部分に装備される車載工具類は、固定具が一体成型され、固定用のクランプ部はエッチングパーツとなっています
●車体後部のエンジンデッキは一体成型され、車体上下を固定する後部のボルトはモールドにて再現
・ エンジンデッキの各点検ハッチは別パーツとなっています
●上部の開口部分から見える範囲の車体内部が再現されています
・ 操縦席部分は、座席、操行レバーがパーツ化
・ トランスミッション、最終減速器、ドライブシャフトなどの動力伝達装置も再現
・ エンジンルームの隔壁、無線機、無線手席などもパーツ化されています
【 履 帯 】
●履帯は、1枚ずつが分割された接着連結式履帯が付属しています
【 アクセサリー類 】
●主砲関係のアクセサリーが付属しています
・ 木製弾薬箱 ×2
・ 砲弾(徹甲弾) ×3
・ 砲弾(榴弾) ×3
●ペリスコープなどを再現するクリアーパーツが付属
●車体後部のバスケット、排気管カバー、各部のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 塗装とマーキング 】
●「Sd.kfz.132 マーダー2」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる9種類の塗装例が説明書に記載されています
・ グロスドイッチュラント装甲擲弾兵師団 (ロシア / 1943年)
・ 所属不明 (ロシア / 1943年)
・ 戦車猟兵教導隊
・ 所属不明
・ SS第1装甲擲弾兵師団 (フランス / 1942年)
・ SS第5装甲擲弾兵師団 (ロシア / 1942年9月)
・ 第16歩兵師団
・ 第611戦車猟兵大隊 (ロシア / 1942年~1943年)
・ グロスドイッチュラント装甲擲弾兵師団 (東部戦線 / 1942年~1943年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、戦術マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●2013年 一部新金型