西方電撃戦 フランス侵攻 1940
「西方電撃戦 フランス侵攻 1940 (本) (大日本絵画 戦車関連書籍 No.23108 )」です
●「西方電撃戦 フランス侵攻 1940」です
●1940年に開始されたドイツ軍によるフランス侵攻作戦を戦闘記録と戦場写真により詳細に解剖した戦記集です【 「フランス戦」について 】
●1939年9月、ドイツは隣国のポーランドに軍事侵攻を開始、これを受けてフランス・イギリスがドイツに宣戦を布告して第2次世界大戦が開戦しました
●この時、フランス・イギリスは第1次世界大戦での痛手の影響や、塹壕戦というイメージが付き纏ったために、ドイツ軍に対して積極的な作戦行動を採らず、両軍の睨み合いという状況が続きます
●このにらみ合いの状況は、1940年5月ドイツ軍によるベネリスク3国への進撃によって破られ、防備の薄いこの3ヶ国は強大なドイツ軍に蹂躙されてしまいます
●続いてドイツ軍の戦車師団が森林地帯となるアルデンヌ地域を突破、機動力と諸兵連合を重視したドイツ軍の作戦に連合軍側は対応することができずに各地で壊走し、陸軍大国を誇ったフランス軍とヨーロッパ大陸に派遣されていたイギリス軍は脆くも崩れ去りました
●このフランス戦におけるドイツ軍の働きは西方電撃戦として同軍の新戦略「ブリッツクリーク」を世界に知らしめた戦いであり、第1次世界大戦での4年間でも歯が立たなかったフランスをわずか1ヶ月半で屈服させ、機動戦となった第2次世界大戦の実質的な幕開けとなったのでした
【 「西方電撃戦 フランス侵攻 1940」の特徴 】
●「西方電撃戦 フランス侵攻 1940」は、ハードカバーで全616ページ、そして膨大な文章が書かれた大変ボリュームがある戦記集です
●このような形態の戦記集では、その情報量の多さから臆することが多いのですが、本書では文章を読破しなくても掲載写真と写真の解説のみで西方電撃戦の概要とイメージを想像することができ、見るだけでも充分な資料集となっています
●さらに、必要な部分の記述を読むことで、各戦いの詳細を把握することが可能で、もっとも成功した電撃戦といわれるフランス戦の全体像とその細部とを掴むことができるでしょう【 「西方電撃戦 フランス侵攻 1940」の内容について 】
●このフランス戦に焦点を当てた戦記集で、大戦前から同戦いに至る政治的な流れを踏まえながら、両軍の作戦状況から、戦いの推移、各戦いでの細部までを圧倒的な情報量と写真とでフランス戦の全貌を捉えた決定的資料となっています
●本書では、フランス戦の戦記を時系列的に掲載し、連合軍とドイツ軍との戦いの推移を解説、作戦図と各戦いに沿った戦場写真を併記することで、両軍の作戦行動を逐次掌握できるようになっています
●戦記では、両軍の作戦概要を踏まえながら、戦闘日誌や個人的記録によりその戦いの詳細を解剖、フランス戦全体だけではなく、個人個人の戦いの様子も詳しく描画しています
●同戦自体の戦記だけではなく、第1次世界大戦後からの各国の国情の推移、その政治的背景、これまでは、比較的取り上げられることが少なかったポーランド戦からフランス戦開始までの各国の動きや、連合国の各国の思惑と各軍の戦略を紹介、ドイツ軍が事前に立てた様々な作戦計画も掲載しています
●その概要のみが伝わっているフランスが巨費を投じて建設したマジノ要塞の詳細も解説、各砲台の写真の他に要塞線の構成図、装備された武装の種類、要塞部隊の編成などが紹介
●そして、これまでの戦記集では多くが語られなかったフランス戦後半でのマジノ要塞へのドイツ軍の攻撃も収録、攻撃後の各砲台の様子や現在も残る砲台の写真も収められています
●「ヒトラー」を始め、「グデーリアン将軍」や「クライスト将軍」「ルントシュテット」、「ロンメル将軍」などのドイツ側の主要人物、イギリス首相「チャーチル」、フランス軍の「ガムラン将軍」や「ドゴール大佐」、イギリス遠征軍の司令官「ゴート卿」などの連合国側の主要人物、そしてフランス戦の各戦いで活躍した軍人達の写真が収録されています
●著者「ジャン・ポール・ハリュ」は、当時の戦場写真を元にフランスを中心として各地を回り、膨大なリサーチの結果から写真が撮られた場所を特定、戦場写真と同角度から写された現在(1980年代~1990年代)の写真が併載されています
・ 当時からかなり変化している場合もありますが、その大多数が当時の風景のままで、ヨーロッパならではの歴史の重みを感じることができます
●掲載されている多数の写真は、日本では初出のものが多くを占めており、写真自体の画質もクリアーで、写真資料に恵まれていなかったフランス戦の知る貴重な写真集ともなっています
●また、写真自体は記録写真的なものが多く、車両や兵士の姿の他に風景や街並みも収められ、模型でのフランス戦のジオラマ作製を始め、単品作品やフィギュアの演出の際にひじょうに役立つことでしょう
●そして、戦い終了後の戦場跡の写真も収録され、連合軍捕虜の姿だけではなく、遺棄車両や破壊された各要塞など、ドイツ軍の攻撃の凄まじさや戦闘の激しさも感じ取ることができる内容となっています
■掲載されている主な戦闘車両
・ ただし、本書は車両のディテールを追求するものではなく、西方電撃戦の全体像を捉えたものですので、各車両の行動風景や乗員の様子、そして破壊された車両など、戦場での戦闘車両の姿が中心となっています
●連合軍車両
・ ソミュアS35
・ シャールB1bis
・ ユニバーサルキャリアー
・ マチルダ1
・ オチキスH39
・ ルノーR35
・ ルノーFT
・ AMR33軽戦車
・ Mk.6軽戦車
・ Mk.4巡航戦車
・ パナールP178装甲車
・ T13軽戦車 (ベルギー軍)
・ ルノーAGC戦車 (ベルギー軍)
・ DAF M39装甲車 (オランダ軍)
・ ガイMk.1装甲車
・ ルノーUEトラクター
・ ルノーD2中戦車
・ マチルダ2
・ ハンバー偵察車
・ シュナイダーAMC29装甲車
・ ルノーD1中戦車
・ FCM-2C重戦車
●ドイツ軍車両
・ 35(t)戦車
・ 1号戦車
・ Sd.kfz.251/3
・ 3号指揮戦車E型
・ 2号戦車
・ Sd.kfz.232 (8輪型)
・ 4号戦車D型
・ 38(t)戦車
・ 1号150mm自走歩兵砲
・ Sd.kfz.10/4
・ 3号戦車E型
・ Sd.kfz.263
・ 3号戦車D型 (指揮車型)
・ 2号架橋戦車
・ Sd.kfz.221
・ Sd.kfz.6/2
・ 1号47mm対戦車自走砲
・ Sd.kfz.222【 「西方電撃戦 フランス侵攻 1940」の内容目次 】
●第1章 戦火ふたたび
・ かりそめの平和
・ 連合国とポーランド
・ フランスのザール攻勢
・ マジノ線
・ 連合軍の戦略
・ 日和見を決め込むベルギー
・ ディール計画
・ 上陸を開始するBEF
・ ドイツ軍の戦略
・ 対峙する両陣営
●第2章 作戦名「黄色」
・ 作戦暗号「ダンチヒ」発令
・ ブランデンブルク部隊の作戦
・ エベン・エマール急襲
・ アルデンヌでの空挺突撃
・ 前進開始する連合軍
・ オランダを巡る戦い
・ ドイツ第6軍のベルギー侵攻:陽動作戦
・ ムーズ川のドイツ第4軍
・ ムーズ川のドイツ第12軍
●第3章 突破
・ ドイツ第15軍団とフランス第9軍
・ クライスト集団とフランス第2軍
・ フランス第9軍の最期
・ 大釜の一閃
・ 突破口の拡大
・ トゥランの戦い
・ フランス第4装甲師団:南からの脅威
・ 撤退に傾くゴート卿
・ ウェイガン計画
・ ベルギーの要塞群
・ ソンム戦線のフランス第7軍
・ アブヴィル橋頭堡
・ 最後の退却
・ 海岸から撤退するBEF
・ ダンケルク:撤退
●第4章 作戦名「赤色」
・ 二つの選択肢
・ ドイツ第4軍:ソンム川からセーヌ川にかけて
・ ドイツ第6軍:ソンム川からマルヌ川にかけて
・ エーヌ川のドイツ第12軍
・ 敗北
・ B軍集団:セーヌ川からロワール川まで
・ 包囲環を閉じるグデーリアン集団
・ C軍集団:マジノ線への攻撃
●第5章 フランス敗北
・ 切り札を失ったレイノー
・ 要塞を巡る戦い
・ ヴォージュ山脈での終幕
・ 最後の撤退
・ アルプス戦線
・ 最後の軍事行動
・ 休戦協定
・ マジノ線の降伏
・ 戦争の傷跡
●訳者あとがき【 「西方電撃戦 フランス侵攻 1940」の奥付 】
●版型 : A4版 / ハードカバー
●全616ページ / モノクロ写真多数収録
●著者 : ジャン・ポール・ハリュ
●訳者 : 宮永忠将・三貴雅智
●ISBNコード : 9784499231084