日本海軍 第102号哨戒艇 (旧 USS スチュアート)
「日本海軍 第102号哨戒艇 (旧 USS スチュアート) (プラモデル) (ミラージュ 1/400 艦船モデル No.400611 )」です
●太平洋戦争時における日本海軍の哨戒艇「第102号哨戒艇」を1/400スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●太平洋戦争の緒戦において鹵獲したアメリカ海軍の駆逐艦「DD-224 スチュアート」を改装、哨戒艇として運用した「第102号哨戒艇」を再現、アメリカ製の平甲板型ならではのスッキリとした船体に、改装時に第1番煙突と第2番煙突を集合させた、特徴的なシルエットを再現した内容となっています
【 「日本海軍 第102号哨戒艇 (旧 USS スチュアート)」のキット内容について 】
●日本海軍の哨戒艇「第102号哨戒艇」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●日本海軍に鹵獲されるも苛烈な太平洋戦争を生き抜き、戦後、再びアメリカ海軍籍となる数奇な運命を辿った「第102号哨戒艇」を再現、東欧製キットながら、個々のパーツにシャープなモールドと造型を施した細分化したパーツ構成で、フォルムとディテールを再現した内容となっています
●「第102号哨戒艇」は、1943年9月の改造終了後、対空兵装を中心に兵装の増強を受けており、キットは太平洋戦争後期の対空兵装増強時の姿を再現しています
●喫水線以下も再現した「フルハルモデル」です
●「第102号哨戒艇」は、「船体」「上甲板」「艦橋などの上部構造物」「主砲などの艤装類」の各ブロックごとに分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、上甲板、構造物と艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体は左右に分割したパーツで構成
・ 船体には、「ビルジキール」「舷窓」などのディテールをモールドで再現しています
・ 船底の、「スクリュー」(×2)、「舵」(×1)、「推進軸」(×2)、「プロペラガード」(×2)などを別パーツ化しています
●上甲板は前後に分割したパーツ構成
・ 甲板上は、実艦と同様にフラットな状態となっており、主砲台座や各上部構造物の取り付け基部などを一体成型化しています
「第102号哨戒艇」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●艦橋
・ 艦橋は上下のブロックに分割して再現
・ 上部ブロックは2層のパーツ、下部ブロックは各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 「艦橋窓枠」は「窓ガラス」の部分を一段凹んだ状態で再現し、立体感を演出しています
・ 艦橋下部には「窓」「扉」などのディテールをモールドで再現
・ 艦橋前の機銃座は一体成型のパーツで再現
・ 艦橋に装備する、「25mm連装機銃」(×1)などを別パーツ化しています
●メインマスト、後檣
・ メインマストは前部に分割したパーツで再現しており、ヤードとトラス部分の横方向のフレームは個別にパーツ化しています
・ 後檣は、マスト本体とヤードの2パーツで構成
・ 後檣下部のトラス状構造物は、トラス状となった各パネルを貼り合せて作製します
●煙突
・ 煙突は左右に分割したパーツで再現、トップは別パーツ化しています
・ トップのファンネルキャップはヌケた状態で開口しています
●中央構造物、後部構造物
・ 中央構造物及び後部構造物は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 構造物には「窓」「扉」などのディテールをモールドで再現
・ 後部構造物の側面支柱をパーツ化しています
・ 各構造物に装備する、 「3年式 8cm単装高角砲」(×1)、「25mm連装機銃」(×3)、「25mm単装機銃」(×4)などを別パーツ化して再現
●ボート架台
・ 複雑な構造となるボート架台は、1本ずつに分割したフレームを組み合せて作製します
・ ボート架台に搭載する「カッター」(×2)を別パーツ化
●主砲 「3年式 8cm単装高角砲」 ×2
・ 主砲は、砲架を含めた一体成型のパーツで再現
●対空機銃 「25mm連装機銃」 ×4、「25mm単装機銃」 ×4
・ 連装機銃は、連装状に一体成型となった銃身と銃架の2パーツで再現
・ 単装機銃は、一体成型のパーツで再現しています
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨
・ ボラード
・ フェアリーダー
・ ラッタル
・ 通気筒
・ ダビッド
・ 爆雷投下軌条
などをセットしています
●日本海軍所属時の日章旗マーク、後檣に掲げる軍艦旗、アメリカ海軍再捕獲時の艦番表示、星条旗などを再現したデカールが付属しています
●フルハルモデル用のディスプレイスタンドが付属しています
【 「日本海軍 第102号哨戒艇 (旧 USS スチュアート)」のパッケージ内容 】
・ 日本海軍 第102号哨戒艇 ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2016年 完全新金型
【 「第102号哨戒艇」について 】
●「第102号哨戒艇」の前身である「DD-224 スチュアート」は、第1次世界大戦時から1920年代かけて263隻という大量建造が行われた「平甲板型」駆逐艦の後期タイプである「クレムソン級」の1隻で、1920年9月に竣工しました
●「DD-224 スチュアート」は、一旦大西洋艦隊に配備されますが、1922年6月にアジア艦隊へと編入、フィリピンへと赴きました
●「DD-224 スチュアート」は、そのまま23年という長い期間フィリピンを基点に活動を行っており、太平洋戦争開戦後は進攻してきた日本海軍艦艇と「バリ島沖海戦」において交戦、小破する損害を受けています
●「DD-224 スチュアート」は、修理のために「スラバヤ」のドックに入渠しますが、その後の修理の不手際や日本軍の進攻により出港できない状況となり、自沈処分が行われています
●「スラバヤ」を占領した日本軍は、自沈した「DD-224 スチュアート」を修理可能と判断して、再利用することを決定、弾薬供給の関係から兵装を日本海軍仕様へと変更しましたが、第一線の駆逐艦として使用する程の価値はないとして、魚雷兵装を装備しない哨戒艇として改装が行われました
・ 「哨戒艇」という艦種は、その名の通り哨戒任務を行う艦で、その兵装は砲と対潜装備が主になりました
・ 太平洋戦争開戦後、日本海軍は「哨戒艇」という名称を強襲揚陸艦の機能を持った艦に与えており、主に旧型の駆逐艦をベースとした高速輸送艦はこの「哨戒艇」という名称が使われています
・ ただし、「第101号」以降の番号となる「哨戒艇」は、哨戒艇本来の任務が与えられた艦で、戦況の推移から輸送船団の護衛が主任務となりました
●1943年9月、修理と改装が完了した「DD-224 スチュアート」は「第102号哨戒艇」と改名されて日本海軍の艦艇となります
●「第102号哨戒艇」が戦列に加わった頃は、アメリカ潜水艦が猛威を奮っていた時期であり、「第102号哨戒艇」は輸送船団の護衛任務に従事、襲い掛かるアメリカ潜水艦と死闘を繰り広げました
●この輸送船団の護衛任務では、日本軍側は大きな損害を出しましたが、「第102号哨戒艇」などの護衛艦艇により必死の対潜攻撃によりアメリカ軍側も少なくない被害が発生しています
●もっとも、対潜能力が低い日本海軍艦艇は、護衛艦艇であっても損害を受ける場合が多く、「第102号哨戒艇」の僚艦も次々と戦没、「第102号哨戒艇」も幾度も死線を彷徨いながら何とか無事に終戦を迎えることができました
●終戦によりアメリカ軍に引き渡された「第102号哨戒艇」は、再びアメリカ海軍籍となり、1922年以来ようやくアメリカ本土へと帰還しました
●ただ、全く旧式化した「DD-224 スチュアート」は使用の目処が立たず、1946年5月に廃艦が決定、航空機の標的としてその数奇な生涯を閉じたのでした