米国海軍 コロラド級戦艦 BB-45 コロラド 1944
「米国海軍 コロラド級戦艦 BB-45 コロラド 1944 (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ W シリーズ No.W151 )」です
●太平洋戦争時におけるアメリカ海軍のコロラド級戦艦のネームシップ、「戦艦 コロラド」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●帝国海軍の戦艦「長門」と並んで世界7大戦艦の地位を占めた「戦艦 コロラド」を再現、大戦前のアメリカ戦艦を象徴する籠状のマストの名残りを残しながら、近代化改装によりその艦容を変化させた姿を再現した内容となっています
・ 近代化改装後、さらに対空兵装が強化された1944年時の状態が再現されています【 「戦艦 コロラド」について 】
●第1次世界大戦によって世界中に戦火が広まった中、アメリカ海軍では将来の参戦を睨んだ艦艇増強計画「ダニエルズ・プラン」を1916年に立案します
●この「ダニエルズ・プラン」は、戦艦10隻、巡洋戦艦6隻を中心とした艦艇を3年以内に建造するという大掛かりなもので、この計画に沿って建造が開始されましたが、1918年には第1次世界大戦が終結、1921年にはワシントン軍縮条約によって戦艦の保有制限が生じてしまいます
●戦艦「コロラド級」は、この「ダニエルズ・プラン」によって建造が開始された戦艦の第1陣で、当時最強クラスの主砲である「40cm砲」を搭載した艦として「コロラド」「メリーランド」「ウエストバージニア」「ワシントン」の4隻が起工されました
●しかし、上記の軍縮条約により、「ワシントン」は廃艦が決定、結局「コロラド級」は「コロラド」「メリーランド」「ウエストバージニア」の3艦となっています
●この「コロラド級」の3隻は、イギリス海軍の「ネルソン」「ロドネイ」、帝国海軍の「長門」「陸奥」と並び「40cm砲」を搭載した最強クラスの戦艦として世界7大戦艦の地位を占めました
●戦艦「コロラド」は、「コロラド級」の第1番艦として1923年に竣工、永らくアメリカ海軍の象徴として主力艦のトップに君臨していました
●アメリカ太平洋艦隊の司令部がハワイの真珠湾に移動したのに伴い、「コロラド級」の3隻も日本を睨む存在として真珠湾に配備されます
●ところが、「コロラド級」が建造された後の艦艇の建造技術の向上は目覚しく、「コロラド級」の最高速度21ノットという性能は1940年代に入るとさすがに旧式化が免れず、1941年7月、「コロラド」は近代化改修を受けるために本国へと帰還しました
●同年12月の帝国海軍の真珠湾攻撃の際には「コロラド」は不在で、僚艦の「メリーランド」は小破、「ウエストバージニア」は大破着底してしまうという損害を受けてしまいます
●改修工事が完了した「コロラド」は1942年8月に真珠湾に到着、戦線に復帰しましたが、速度性能自体は改善されなかったために、その低速から空母機動部隊に随伴することができず、2戦級の戦艦として運用されました
・ おそらく、新鋭戦艦である「ノースカロライナ級」や「サウスダコタ級」が続々と竣工していた関係と、真珠湾攻撃によってアメリカ海軍の戦力シフトが空母へと移ったことによるものと思われます
●このため、日米双方が激しい海戦を繰り広げていたソロモン海域には投入されずに後方へと配置され、主に上陸作戦時の砲撃支援用の艦として運用されています
●しかし、このような任務においても航空機や地上からの砲撃により「コロラド」は少なからず損傷を受けており、支援任務と修理とを繰り返しながらマリアナ諸島、レイテ島、ミンドロ島、そして沖縄へと転戦しています
●その沖縄において「コロラド」は終戦を迎え、戦後は予備艦を経て、1959年に解体処分されました
●「コロラド」は、大艦巨砲時代に生まれながら、戦争時には従来の戦艦運用では想定外の上陸支援という地味な任務に従事する一生となりましたが、上陸部隊の兵士達にとって戦艦の存在とその砲撃力の威力は頼もしいものとなり、アメリカ軍の上陸作戦の成功に大きく寄与したのでした【 「米国海軍 コロラド級戦艦 BB-45 コロラド 1944」のキット内容について 】
●このアメリカ海軍の「戦艦 コロラド」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ピットロード社の外国艦シリーズのフォーマットに則り「戦艦 コロラド」を再現、同艦を印象付ける籠状マスト、カタパルトやクレーンなどのトラス構造を付属のエッチングパーツで細やかに再現した内容となっています
●「戦艦 コロラド」は、1941年に近代化改装が行われており、キットはその後更に対空兵装を増強した1944年時の状態が表現されています
●艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルと、艦底部も再現されたフルハルモデルとを選択して組み立てることができます
●「戦艦 コロラド」の船体部は上下分割式で、これに上甲板、上部構造物、各艤装類を取り付ける構成となっています
●船体部には、舷側の舷窓、フェアリーダー、塵捨て管などが再現、バルジ部分も表現されています
・ ウォーターラインモデル用の船体下を塞ぐ平らな船底パーツと、フルハルモデル用の艦底部が再現されたパーツが付属、再現したい状態により選択して使用します
・ フルハルモデル用の船体下部のシャフト、プロペラ(スクリュー)、舵がパーツ化
・ フルハルモデル用の展示スタンドが付属しています
●上甲板は、船首楼甲板、後部甲板で構成されています
・ 甲板上には、木甲板表現、主砲塔台座などの基本躯体の他、ボラード、昇降口、天窓、アンカーチェーンなどの細かなディテールが再現
●上甲板上の構築物となる「中央構造物」「艦橋部」「主砲部」「カタパルト部」「煙突部」「前後マスト部」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「戦艦 コロラド」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●中央構造物
・ 中央構造物は、甲板部分と側面パーツとで構成されています
・ 甲板部分には木甲板表現、天窓などがモールドされ、側部のブルワークが一体成型
・ 側面パーツには副砲用の開口部が表現、舷窓、扉がモールドされています
・ 中央構造物に配置される、12.7cm単装砲(×8)、12.7cm単装高角砲(×8)、40mm4連装機銃(×4)、20mm単装機銃(×6)などがパーツ化
●艦橋
・ 艦橋は6層で構成されています
・ 羅針艦橋の窓枠がモールド
・ 艦橋部分を構成する、測距儀(×2)、40mm連装機銃(×2)、20mm単装機銃(×9)などがパーツ化されています
●前部マスト
・ 前部マストは、マスト本体、ヤード、戦闘艦橋で構成されています
・ マスト本体はエッチングパーツで、パネル状となっているパーツをリング状に丸めて再現します
・ 戦闘艦橋は一体成型で、窓枠がモールドされています
・ トップのレーダーがパーツ化されています
● 煙突
・ 本体部分は左右分割式で、トップは別パーツとなっています
・ 前後の副管は別パーツです
●後部艦橋
・ 後部艦橋は、2層で構成されています
・ 後部マストは一体成型にて再現
・ 後部艦橋を構成する、20mm単装機銃(×3)、探照灯(×4)、レーダー(×1)、救命筏(×9)が付属
●カタパルト
・ カタパルトはプラパーツとエッチングパーツとを選択できます
●航空機用クレーン
・ 航空機用クレーンは、プラパーツとエッチングパーツとが付属、選択して使用します
●主砲塔部 「45口径 40.6cm連装砲」 ×4
・ 砲身部分は1本づつの分割式で、基部の防水布が再現されたパーツと、防水布がないパーツとを選択することができます
・ 砲塔は上下分割式で、表面のリベット、梯子などがモールドされています
・ 測距儀は別パーツとなっています
・ 側面に装備された救命ボートがパーツ化
・ 主砲塔は旋回可動式です
●副砲 「51口径 12.7cm単装砲」 ×8
・ 副砲は、砲身と砲架とが一体成型されています
●高角砲 「38口径 12.7cm単装高角砲」 ×8
・ 高角砲は砲身部分と上下分割式のシールド部ので構成されています
●対空機銃 「40mm 4連装機銃」 ×8、「40mm連装機銃」 ×2、「20mm単装機銃」 ×44
・ 4連装機銃は、連装式に一体成型された銃身部2個と銃架とで構成
・ 連装機銃は、連装式に一体成型された銃身部と銃架とえ構成されています
・ 単装機銃は、防盾も含めて一体成型
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 錨
・ 通気筒
・ ケーブルホルダー
・ パラベーン
・ 救命筏
などがセットされています
●艦載機「OS2U キングフィッシャー」 ×2
・ 艦載機は、機体、フロート部、補助フロートの構成となっており、クリアーで成型されています
●マスト、クレーン、カタパルトなどを再現するエッチングパーツが付属
●艦尾の星条旗(直線タイプとなびいている状態の2種)、艦首の艦番表示、艦載機の国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
●2013年 一部新金型