D9R 装甲ブルドーザー
「D9R 装甲ブルドーザー (プラモデル) (MENG-MODEL 1/35 ステゴザウルス シリーズ No.SS-002 )」です
●イスラエル軍の装甲ブルドーザー「D9R」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●戦場における工兵用車両として高い作業能力を誇る大型の装甲ブルドーザー「D9R」を再現、多面形で構成された装甲化されたキャビンに、上部に起動輪を装備した足周り、そして大型のドーザーと後部にリッパを持ったメカニカルかつ迫力ある姿が表現されています
【 イスラエル軍 装甲ブルドーザー D9R について 】
●1920年代、アメリカで開発された建機「ブルドーザー」は、履帯による足周りのグリップ力の強さと、ドーザーによる作業量の大きさから、アメリカでは土木作業に欠かせない存在として広く活用されました
●第2次世界大戦時、アメリカ軍、イギリス軍を中心とした連合軍はこの「ブルドーザー」を有効に利用し、工兵用車両として運用、特に未開の地が多かった太平洋戦域では高い能力を発揮し、目覚しい働きを見せています
●元々建機であった「ブルドーザー」は前線での使用が考慮されていなかったため、防弾板すら持たない露出したキャビンでは戦場で使うには無理があり、同じ装軌車両である戦車にドーザーブレードを装備した車両が登場します
●もっとも、このドーザーを装備した戦車は、駆動系が異なることから本格的な工兵作業を行うことができず、基本的にドーザーブレードを利用して障害物を撤去するという単純な作業が中心となりました
●第2次世界大戦が終了すると、各国は効率的に作業を進めることができる「ブルドーザー」に注目、装甲化されたボディを持つ軍用の装甲ブルドーザーが作られ、運用が行われることになります
●第2次世界大戦後に建国されたイスラエルでは、アラブ諸国の反発を恐れる西側諸国から兵器の輸入が滞りがちで、戦車ですら半ば密輸状態で揃えなければなりませんでした
●このため、「ブルドーザー」も民間用のものを使用しなくてはなりませんでしたが、1982年の「レバノン内戦」に投入されたイスラエル軍の工兵隊が装備していた「ブルドーザー」が敵の砲火により被害が続出し、イスラエル軍に装甲ブルドーザーを導入する必要性を痛感させました
●アメリカの建機メーカー「キャタピラー」社は、小型のタイプから大型のタイプに至るまで数多くのタイプの「ブルドーザー」を開発、生産しており、世界規模のメーカーとなっています
●この「キャタピラー」社が1990年代に開発した大型ブルドーザーが「D9 ブルドーザー」で、同車は重量51t、エンジン出力405馬力、全高は4mにもなる巨体を擁しています
●「D9R ブルドーザー」の最大の特徴は、前方に装備された巨大な「ドーザーブレード」と後方に配置された「リッパ」と呼ばれる破砕機であり、足周りも起動輪が上部に付くという変則的なレイアウトが取られています
●イスラエル軍は、この「D9 ブルドーザー」を採用、2003年にはイスラエル軍独自の車両として同車をベースとして装甲化されたキャビンを持つタイプも導入されました
●更に、2005年には対成型炸薬弾用としてスラットアーマーを装備したタイプも登場、このスラットアーマーはキット化されており、既存の車両に取り付けることができ、多くの「D9N ブルドーザー」がこのタイプへと変更されています
●装甲化された「D9N ブルドーザー」は、イスラエル軍の前線における工兵活動に従事、その巨体から生み出される莫大な能力により障害物の撤去や防御陣地の構築などに広く活躍しています
●また、同車はアメリカ軍へと逆輸入が行われ、イラク戦争やアフガニスタン戦などに投入、その高い作業能力を発揮しました
【 D9R 装甲ブルドーザー (MENG-MODEL 1/35 ステゴザウルス シリーズ SS-002) プラモデルの内容 】
●このイスラエル軍の装甲ブルドーザー「D9R」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●MENGモデル社の高い成型技術と入念なリサーチにより「装甲ブルドーザー D9R」を再現、その巨大なフォルムと重厚なドーザーと足周り、そして各部のシリンダーによるメカニカルな造りと、特徴である装甲化された多面形のキャビンなど、装甲ブルドーザーとしての同車の魅力が表現された内容となっています
●「装甲ブルドーザー D9R」は、「シャーシ」「キャビン」「ドーザー部」「リッパ」の4ブロックで構成されています
【 シャーシ 】
●シャーシは、ボンネット部分も含めて巨大な造りをパーツ数を抑えて再現、特徴的なフロントグリルと側面のグリルが彫刻によって表現されています
●シャーシは、各パネルを貼り合せる箱組み方式です
・ 両側のサスペンション部は左右分割式で、転輪、誘導輪を挟み込んで接着します
・ 転輪は左右分割式で、前後の誘導輪は各1パーツで構成
・ 起動輪は3パーツで構成され、内蔵させるポリキャップにより回転可動式です
●ボンネット部分に装着される装備が再現されています
・ 前照灯は5パーツで構成され、ガラス部はクリアーパーツ、ライトガードはプラパーツにて再現
・ 排気管は上下2ブロックで構成され、各左右分割式です
・ 排気管上部ブロックのカバーはエッチングパーツとなっています
【 履 帯 】
●履帯は、1枚ずつが分割された連結可動式履帯が付属しています
・ 履帯は、内側のチェーン状の部分が左右分割式になっており、これを連結させ、その外側に表面部分の履板を貼り付ける構成となります
【 キャビン 】
●キャビンは複雑な面構成を箱組みで再現、同車の特徴である防弾構造の各ウィンドーがクリアー及び薄いクリアーブルーのパーツで表現されています
●キャビンは、フロアパネルをベースとして、各パネルを貼り合せる箱組み方式です
・ 側面パネルの窓の部分は2重構造で、ウィンドーを再現するクリアーパーツを挟み込む構成となっています
・ ドアは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 外付けのウィンドー部も2重構造です
・ 各部の把手がパーツ化
・ 天板部のハッチは別パーツで、開閉可動式です
・ 天板のハッチ部分に装備される機関銃が付属、機関銃、弾薬箱、銃架を含めて5パーツで構成されています
・ 側面の各グレーチングが個別にパーツ化
・ 尾灯はクリアーパーツで、ライトガードを再現したパーツが付属
・ ポリ製のジェリカン(×2)とそのラックが付属、ラックはエッチングパーツとなっています
●キャビン内部が再現されています
・ メーターパネル、座席、各種レバー、ペダル類、天板部に取り付けられた機器などがパーツ化
●各部の配管は、付属のラバー製パイプを使用して再現します
・ 接着には瞬間接着剤を使用します
【 ドーザー部 】
●ドーザー部は、ブレードから延びるアームとシリンダーの構造を再現、メカニカルかつ重厚な作りが表現されています
●ドーザーブレードは12パーツで構成され、これにアームなどを取り付けます
・ 両側のアームは左右分割式です
・ シリンダーは2種が付属しており、選択して使用します
・ シリンダーは左右分割式です
・ アームとシリンダーは可動式となっており、それに伴いドーザーブレードも可動します
・ シリンダー上部の作業用ライトは各4パーツで構成され、ガラス部はクリアーパーツ、ライトガードはプラパーツです
・ 作業用ライトは2種が付属し、選択して使用します
【 リッパ 】
●リッパは、シリンダーなどの複雑な構造が表現され、各部の動きが可動式となっています
●リッパは左右分割式で、これに上下分割式の基部や、両側のアームを取り付けます
・ 各シリンダーは4パーツで構成されています
・ シリンダー及びリッパは可動式です
●各ウィンドー、前照灯と尾灯のガラス部などを再現するクリアーパーツが付属
●ジェリカンラック、排気管カバー、ナンバープレートなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 D9R 装甲ブルドーザー (MENG-MODEL 1/35 ステゴザウルス シリーズ SS-002) 塗装とマーキング 】
●「装甲ブルドーザー D9R」のマーキングとして、3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ アメリカ海兵隊 (イラク / 2004年)
・ イスラエル国防軍第603戦闘工兵大隊 (第2次レバノン戦争 / 2006年)
・ イスラエル国防軍戦闘工兵学校 (2008年)
●説明書の塗装例に基づく、部隊表示、車体番号、車台番号、各部の注意表示などを再現したデカールが付属しています
●「装甲ブルドーザー D9R」の完成時のサイズ
・ 全長 : 約247mm
・ 全幅 : 約126mm
●2013年 完全新金型