日本海軍 航空母艦 瑞鶴 昭和19年 (フルハルモデル)
「日本海軍 航空母艦 瑞鶴 昭和19年 (フルハルモデル) (プラモデル) (フジミ 1/700 帝国海軍シリーズ No.旧020 )」です
●帝国海軍の代表的な大型正規空母「瑞鶴」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キットで、
●航空母艦「瑞鶴」の1944年の「レイテ沖海戦」における最終時の状態を再現
●軍縮条約明けに設計され、無理がなく、当時の日本の造艦技術の粋を集めて作られた大型空母「瑞鶴」、均整の取れたスマートな船体に長大な飛行甲板を持つ姿、そして戦訓により増強された対空兵装など、帝国海軍の主力として最前線で最後まで戦ったその勇姿を味わうことができる内容となっています
●フジミ社製「日本海軍 航空母艦 瑞鶴 1944」にフルハル用のパーツ、台座パーツをセットしたバリエーションキットとなります【 「航空母艦 瑞鶴」について 】
●帝国海軍は、世界初の新造空母「鳳翔」から始まり、「赤城」「加賀」に続く設計と運用に実験が繰り返され、「蒼龍」「飛龍」で空母としての形が出来上がりました
●しかし、「蒼龍」「飛龍」は軍縮条約の下での設計であり、全体に小ぶりで、防御面においても十分とは言えませんでした
●「翔鶴型 航空母艦」は、1937年から建造が始まった当時の新鋭艦で、それまでの空母運用と設計のノウハウをベースとしながら余裕を持って作られており、帝国海軍の理想の空母を実現した姿で生まれました
●排水量は25,000トン、戦艦「大和」よりも大出力の160,000馬力の機関を搭載、それにより大型の艦ながら最高速度34ノットという高速性を持っています
●また、防御力は強力となり、主要部分の装甲が強化、船体は水雷への防御力も大幅に向上、性能的には当時の世界最高水準を誇っていました
●航空母艦「瑞鶴」は1941年9月に竣工、同年8月に竣工したネームシップである「翔鶴」と共に「第5航空戦隊」を編成、近々に予想される日米開戦に向けて急ピッチで乗員や航空機の搭乗員の練成訓練が実施されます
●この「第5航空艦隊」を傘下に収める「第1航空艦隊」は、空母を集中して運用するという帝国海軍の新しい考え方から発案されたもので、「第1航空戦隊」の「赤城」「加賀」、「第2航空戦隊」の「飛龍」「蒼龍」、「第5航空戦隊」の「翔鶴」「瑞鶴」、そして護衛の艦隊を傘下に持ち、その艦載機による打撃力は、当時の列強国の艦隊とは比べ物とならない程の絶大な威力を誇っていました
・ 当時それほど注目されなかったのは、航空機では戦艦などの強力な艦艇を沈めることはできないという大艦巨砲主義が蔓延していたからです
・ 「第5航空戦隊」は、性能的には「第1、第2航空戦隊」の空母を凌駕しており、真珠湾攻撃は同戦隊の戦力化を待って立案されたという説も有ります
●この「第1航空艦隊」は、1941年12月の真珠湾攻撃に参加し、多数の艦載機による攻撃力の大きさを世界に示すこととなります
●続く、ポートダーウィン攻撃、セイロン沖海戦などに参加、特にセイロン沖海戦では海上で航行するイギリスの巡洋艦に対し、航空攻撃が80%以上の命中率を上げるなど移動目標に対して攻撃する練度の高さと、艦載機の優秀さを誇りました
●「第5航空戦隊」は、ニューギニアの「ポートモレスビー」攻略の命を受けて世界初となる空母同士の戦いとなる「珊瑚海海戦」に参加、アメリカの大型空母「レキシントン」を撃沈、中型空母の「ヨークタウン」を中破させるという戦果を挙げます
●しかし、僚艦「翔鶴」が3発の爆弾を被弾、「瑞鶴」はスコールの雨の中に入り損害はありませんでしたが、航空機搭乗員を多く失ったために「翔鶴」と共に撤退、「ポートモレスビー攻略」も中止されました
●この海戦による修理と補充の都合で、続く連合艦隊の総力持って挑んだ「ミッドウェー作戦」には参加できませんでした
●「ミッドウェー作戦」の失敗により「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」という主力空母を失った帝国海軍は、「翔鶴」「瑞鶴」を空母機動部隊の中核として位置付けしました
●そして、ガダルカナル島沖での「第2次ソロモン海戦」、「南太平洋海戦」など「翔鶴」「瑞鶴」は常にペアを組み死闘を繰り広げます
・ これは、性能が同じ艦で編成を組むと艦隊での行動や、航空機の運用が行い易いというメリットがあったためです
●これらの戦いにおいてアメリカ空母「ホーネット」を撃沈するなどの活躍をしましたが、僚艦「翔鶴」は4発の爆弾を被弾して大破、そして激しい戦いにより航空機とその搭乗員の消耗は激しく、以後は修理と航空機搭乗員の練成を行なうこととなりました
・ 「翔鶴」が度々被弾するのに対して「瑞鶴」は無傷で、この頃から武運に強い艦として見られるようになります
●しかし、南太平洋戦域での戦いに、練成中の航空隊が次々と引き抜かれて行くようになり、空母機動部隊としての運用ができない状態となってしまいます
●1944年6月に行なわれた「マリアナ沖海戦」では、帝国海軍は9隻の空母を集中的に運用してアメリカ軍との一大決戦を挑みます
●「翔鶴」「瑞鶴」は、その中核となっており、活躍が期待されましたが、それまでの経緯から航空機の搭乗員の練成不足は明白で、往時の航空隊の能力と比べ物にならず、それに対してアメリカ軍は、練度が高く、航空機、兵器、空母もより強力となっていました
●「翔鶴」は、航空機隊の発艦時にアメリカ潜水艦の攻撃に遭い、4発の魚雷が命中、それに伴い気化した航空機燃料に引火、大火災が発生し、撃沈してしまいます
●「瑞鶴」も艦橋付近を小破、はじめての被害を被りましたた
●この海戦の結果は、帝国海軍側の一方的な敗北に終わり、彼我の航空戦力の差は如何ともし難くなりました
●フィリピンが一大決戦の地と見た帝国陸海軍は、総力を掛けてアメリカ軍を叩くことを決意します
●ただし、帝国海軍はもはや航空戦闘で勝利することは不可能で、空母機動部隊を「囮」として敵空母群を引き付け、海軍に残存している戦艦などの砲戦隊で敵上陸部隊などを撃破、アメリカ軍に大損害を与えるという苦肉の作戦を立てます
●「瑞鶴」は、その空母機動部隊(小澤艦隊)の旗艦となり、その他に「瑞鳳」「千歳」「千代田」の小空母、航空戦艦「伊勢」「日向」などの艦が配備されました
●しかし、この空母群は少数しか艦載機を持たず、あくまでも敵を引き付ける役目としての能力しか持っていませんでした
●1944年10月「レイテ沖海戦」が行われ、「小澤艦隊」はフィリピン北方に、砲戦隊である「栗田艦隊」「西村艦隊」「志摩艦隊」はフィリピン中央部を突き進み、レイテ島沖へと突入しました
●10月24日「小澤艦隊」は、数少ない艦載機による敵艦隊への攻撃が行ないましたが戦果は挙げられませんでしたが、敵機動部隊の主力を引きつけることに成功、翌25日に敵機動部隊の航空機による集中攻撃を受けます
●「瑞鶴」は3波に渡る攻撃により多数の爆弾や魚雷を被弾、艦隊の他の空母が次々と脱落して行く中、最後まで対空戦闘を行いますが、序々に戦闘力を喪失します
●浸水による傾斜が増したため、ついに「総員退艦」の命が下り、艦尾からゆっくりとその身を沈め、この任務の責任を果たしたのでした
●「レイテ沖海戦」は実質的に連合艦隊最後の抵抗であり、「瑞鶴」はその最後を飾る戦いぶりを見せ、栄光の戦史に幕を閉じています【 「日本海軍 航空母艦 瑞鶴 昭和19年 (フルハルモデル)」のキット内容について 】
●この帝国海軍の航空母艦「瑞鶴」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●フジミ社の「特シリーズ」のフォーマットを踏襲し、航空母艦「瑞鶴」の緻密なディテール再現に重きを置き艦底部までも再現したフルハルモデルの内容となっています
●スポンソン部の支柱などこれまでのキットでは一体成型されていた裏側の部分が別パーツ化により実感豊かに再現、日本空母の持つ細かな構造物が織り成す様子が表現されています
●特シリーズのキットパーツに「航空母艦 瑞鶴」の艦底部を再現したパーツをセット、「フルハル仕様」となる以外は「日本海軍 航空母艦 瑞鶴 1944」と同内容のキットとなっています
●「瑞鶴」の船体部は左右分割式で、これに船首、船尾甲板、飛行甲板、ボート収納甲板などを取り付ける構成となっています
●船体部には、格納庫側面が一体成型されています
・ 船体部の内部には船体の歪みを防ぐ大型の桁のパーツが多数用意されています
・ 船体部には、舷外電路、舷側の舷窓、フェアリーダー、塵捨管などの細部が再現
・ 舷窓には雨樋の彫刻が施されています
・ 艦底部のパーツが用意され、舵や推進軸、プロペラ(スクリュー)のパーツが付属しています
●上甲板は、船首部分、船尾部分、そしてボート収納デッキに分割されています
・ 甲板上には、アンカーチェーン導板、リール、ボラード、ボート用架台などの細かなディテールが再現されています
・ 増設された機銃台座を再現、滑り止めパターンやスポンソン側面のディテールも表現されています
●飛行甲板は、一体で成型されており、エレベーター部分は別パーツとなっています
・ 飛行甲板上には、木甲板、甲板継ぎ手、滑走制止装置基部などがモールドされています
・ 飛行甲板裏側には細かな桁が再現されています
・ 前後に存在する飛行甲板支柱は、それぞれ別パーツとなっています
・ 飛行甲板の遮風柵は別パーツです
・ 飛行甲板上に設置された21号電探は別パーツで再現
「瑞鶴」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋の主要部は8パーツで構成されています
・ パーツ分割により、舷窓、扉などのディテールが表現されています
・ トップには21号電探が別パーツで再現
・ 方位測定アンテナ、1.5m測距儀、60cm探照灯(4個)が別パーツ再現され、探照灯はクリアーパーツとなっています
●マスト基部は三脚楼型、トップは単楼型で、4パーツにより細かな構造が再現されています
・ マスト部に取り付けられた13号電探が別パーツで再現
●通信マストは3分割式となっています
・ 左舷前方の通信マストに取り付けられた13号電探が別パーツで再現
● 煙突
・ 本体部分は上下2分割式となっており、トップと整流板が別パーツとなっています
・ 表面上には緊急用排煙口などのモールドが彫刻
・ トップは開口処理済みで、雨水カバー金網が表現されています
・ 煙突内部の整流板もシャープに再現
●機銃用スポンソンはブロックごとに別パーツとなっており、下面の補強板が一体成型で1枚ずつ再現
・ スポンソン部の支柱は別パーツで、複雑な構造が再現されています
●噴進砲用スポンソンは別パーツで、下面の桁や上面の滑り止めが再現
・ スポンソン部の支柱は別パーツで、複雑な構造が再現されています
●高角砲「40口径 89式 12.7cm連装高角砲」 ×8
・ 右舷後部は煙突の煙除けのシールド付き(A1型改2)、左舷と右舷前部はシールド無しの状態が再現(A1型)
・ シールド付きの高角砲は、連装式に成型された砲身部と、シールド部で構成されています
・ シールド無しの高角砲は、砲身部と砲架部との2パーツで構成
・ 高角砲支柱は別パーツで、複雑な形状を再現
●対空機銃
・ 25mm 3連装機銃 ×16
・ 25mm 3連装機銃(シールド付き) ×2
●噴進砲
・ 12cm 28連装噴進砲 ×8
●艦載機
・ 艦載機は、本体、キャノピー、脚、尾脚、プロペラのパーツ構成となっており、機種による爆弾類の武装(増槽)が別パーツ化されています
・ 艦載機はクリアーパーツとなっています
●艦載機内容
・ 零式艦上戦闘機21型 ×2
・ 零式艦上戦闘機52型 ×2
・ 97式艦上攻撃機 ×2
・ 天山艦上攻撃機 ×2
●内火艇、カッターなど
・ 12m内火艇 ×6
・ 13m特型運搬船 ×2
・ 8m内火ランチ ×1
・ 中型カッター ×2
・ 小型カッター ×1
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨、副錨
・ 菊花紋章(前部フェアリーダー含む)
・ パラベーン
・ 舷々門
・ 94式高射装置
・ 110cm探照灯(クリアーパーツ)
・ 魚雷及び魚雷運搬台車
などがセットされています
●フルハルモデル用の展示台が付属しています
●飛行甲板上に書かれた表示線、艦尾の軍艦旗(直線タイプとなびいているタイプ)、艦載機の日の丸マークを再現したデカールが付属しています
●2013年 一部新金型
●フジミ社製「日本海軍 航空母艦 瑞鶴 1944」に、フルハル時再現用のパーツ、ディプレイ用の台座をセットしたバリエーションキット