南アフリカ マーモンヘリントン Mk.2 四輪駆動装甲車
「南アフリカ マーモンヘリントン Mk.2 四輪駆動装甲車 (プラモデル) (IBG 1/35 AFVモデル No.35023 )」です
●「南アフリカ マーモンヘリントン Mk.2 四輪駆動装甲車」です
●第2次世界大戦初期におけるイギリス軍の装輪式装甲車「マーモンヘリントン Mk.2」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●南アフリカ製の装甲車として北アフリカ戦線で運用された「マーモンヘリントン Mk.2」を再現、トラックのシャーシを利用して装甲ボディと小型の銃塔を装備した、急造車両を想像させる独特のスタイルを再現した内容となっています【 「マーモンヘリントン Mk.2」について 】
●イギリスは、海外に多くの植民地を持ち、独立した自治権を持つ、カナダ、オーストラリア、ニュージランドなどでイギリス連邦を形成していました
●このイギリス連邦は、戦時の際には軍需品の生産や人員を供給することによりイギリスを支援することとなっており、イギリス軍の後ろ盾として大きな役割を務めています
・ これらのイギリス連邦は各国で一定の工業力を持っており、その工業力からもたらされる車両や物資は、第2次世界大戦での連合軍の勝利に大きく寄与しています
●南アフリカ共和国は、イギリス連邦の1員でありヨーロッパ大陸に戦争の気運が高まった1930年代後半に自国での装輪式装甲車の開発に乗り出します
●装輪式装甲車は、高度な技術力と経験を必要とする装軌式車両とは異なり、簡単な技術で開発することが可能であり、路上や硬い地面では装軌式車両よりも機動性能が高く、広大な国土と硬い地面の砂漠地帯を擁する南アフリカでは極めて有用な車両でした
●この装輪式装甲車の開発は、「フォード」社の民間用トラック「4×2 3tローリー」のシャーシを利用、これに6mm~12mm程度の装甲板で構成されたボディを装備し、その上部には機関銃1丁を搭載した銃塔が備えられました
●また、車体左側面部にも機銃が装備されるという変則的な武装レイアウトを採用、本格的な軍用車両の開発が行われなかった南アフリカならではの特徴を持っていました
●この装甲車は、正式には「南アフリカ偵察車」、一般的には駆動装置の名前から「マーモンヘリントン装甲車」と呼ばれ、試作車は1939年9月に完成します
●最初の量産型である「マーモンヘリントン Mk.1」は、1940年2月から生産が開始され、イギリス連邦軍としてソマリアやエチオピアに駐留していたイタリア軍に対抗するために隣国のケニアに派遣されました
●続いて生産された「マーモンヘリントン Mk.2」では、足周りを4輪駆動型へと変更、ボディの接合方法も溶接式の部分が増やされ、操縦手用の側面ドアも若干後方へと移動しています
●この「マーモンヘリントン Mk.2」は、独仏戦において多くの装備を失ったイギリス軍が注目、イギリス軍用として549両が生産され、南アフリカ軍用と合わせて合計887両が生産されました
●当初、「マーモンヘリントン Mk.2」はそのままの仕様で北アフリカ戦線に投入されましたが、オリジナルの機銃2丁という装備は非力さが否めず、後に対戦車ライフルなどへと変更が行われています
●その後、「マーモンヘリントン装甲車」シリーズは、ボディ形状が大きく変貌した「Mk.3」、大型の砲塔を搭載した「Mk.4」までが登場、各型合計約6000両が生産されました
●これらの「マーモンヘリントン装甲車」は、イギリス連邦軍の主要車両として各軍で広く使用、主に北アフリカ戦線での偵察、警戒任務で活躍しています【 「南アフリカ マーモンヘリントン Mk.2 四輪駆動装甲車」のキット内容について 】
●このイギリス軍の装輪式装甲車「マーモンヘリントン Mk.2」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●東欧系メーカーとして素朴な印象を持たれるIBG社ながらも、同社がこれまで培ってきたミニスケールや1/35スケールのキットの製品化の経験と技術力を活かし、フロントグリルやエンジンルームのフレーム構造、機関銃の細部、銃塔のリベット、そしてタイヤのトレッドパターンなどが繊細かつシャープに彫刻され、「マーモンヘリントン Mk.2」の独自のフォルムと車体上のディテールを細かく表現した内容となっています
●「マーモンヘリントン Mk.2」の初期仕様として、銃塔と車体側面部に水冷式機関銃1丁づつを装備した状態を再現
●銃塔、車体内部がエンジンを含めて再現されており、開口部が広い「マーモンヘリントン Mk.2」の特徴を活かしてハッチを開放して内部が見える様子を楽しむことができます
●IBG社製「マーモンヘリントン Mk.1 四輪装甲車」をベースとして、「マーモンヘリントン Mk.2」を再現するために、ボディ、フェンダー、シャーシの一部を新規パーツへと変更したバリエーションキットとなります
●「マーモンヘリントン Mk.2」は、「銃塔」「シャーシ」「ボディ」の3ブロックで構成されています
【 銃 塔 】
●銃塔の主要部はスライド式金型を使用した一体成型で再現され、装甲板の薄さ、側面のリベット構造などが表現されています
●水冷式機関銃は機関部も含めて一体成型で、スライド式金型により銃口部分が開口処理されています
・ 機関銃のグリップ、下部の操作ハンドルがパーツ化
●銃塔は上下分割式です
・ 上部ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
【 車体 】
●ボディは、「マーモンヘリントン Mk.2」としての複雑な面構成を、左右前後の4つのパネルで再現、表面部分には繊細なタッチで溶接跡などが表現されています
●ボディは、フロアパネルをベースとして各パネルを貼り合わせる箱組み方式です
・ 側面ドアは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ エンジンルームは補強用のフレームが再現され、エンジンルームの点検ハッチは開閉状態を選択することができます
・ 前部のフェンダーは各1パーツにて再現
・ ボディ前面パネルは一体成型で、スリット状のフロントグリルは別パーツにより開閉状態が選択できます(開状態とするとラジエターと前照灯が露出した姿となります)
・ 前照灯は2灯式に一体成型されたパーツと、クリアーパーツのガラス部とで構成
・ 後部ハッチは別パーツ化され、開閉状態を選択して組立てることができます
・ 車載工具類は、プラパーツによる工具本体と、エッチングパーツによる固定具とで構成
・ ボディ側面の小型フックはエッチングパーツにて再現
・ 側面のサンドチャンネルは、本体とエッチングパーツによる固定具、そしてプラパーツによる蝶ネジで構成されています
●前部の視察ウィンドーは、枠の部分とクリアーパーツによるガラス部とで構成されています
・ 視察ウィンドーは左右で分割され、開閉状態を選択することができます
・ ウィンドー前部に装着される防弾板は1パーツで構成され、これも開閉選択式となります
【 シャーシ 】
●シャーシは、細分化されたパーツ構成により、「マーモンヘリントン Mk.2」の足周りが再現されています
●シャーシのメインフレームは、縦方向のフレームと横方向のフレームとを組合す方式です
・ 前部のディファレンシャルは17パーツ、後部のデファレンシャル部は18パーツで構成され、その構造を細かく再現
・ リーフ式サスペンションは、サスペンション本体と基部とで構成
・ 前輪のステアリングは固定式です
【 内部再現 】
●以下の銃塔及び車体内部が再現されています
●銃塔部
・ 機関銃の機関部及びグリップ
・ 機関銃下部のハンドル
●車体部
・ エンジン及びトランスミッション(20パーツ)
・ ラジエター
・ 無線機(前部のガードはエッチングパーツ)
・ 前部座席
・ 各バッテリー
・ 後部収納箱
・ 操縦席の各種レバー、ペダル、ハンドル
・ 機関銃の機関部及びグリップ
など
【 タイヤ 】
●各タイヤは、タイヤ本体とホイール部分の2分割式で、タイヤ本体にはスライド式金型を使用し、凹凸ある彫刻でトレッドパターンが再現されています
・ 両パーツ共にプラパーツです
●視察ウィンドー、前照灯のガラス部などを再現するクリアーパーツが付属
●車載工具の固定具、車体側面の小型フック、無線機のガードなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 塗装とマーキング 】
●「マーモンヘリントン Mk.2」のマーキングとして、3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ イギリス軍所属車両 パーソナルネーム「Digh merer」 (北アフリカ / 1941年夏)
・ イギリス軍所属車両 (北アフリカ / 1941年)
・ 南アフリカ連隊 司令部車両 (東アフリカ / 1941年)
●説明書の塗装例に基づく、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●2014年 一部新金型