ドイツ ティーガー 1 中期生産型 w/ツィメリットコーティング
「ドイツ ティーガー 1 中期生産型 w/ツィメリットコーティング (プラモデル) (サイバーホビー 1/35 AFV シリーズ ('39~'45 シリーズ) No.6700 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の重戦車「ティーガー 1」の「中期生産型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●ドイツ軍の重戦車の象徴として連合軍に大きな衝撃を与えた「ティーガー 1」の「中期生産型」を再現、ドイツらしい直線的なフォルムの車体に馬蹄形の砲塔を搭載、そして幅広の履帯を持つ迫力ある姿を再現した内容となっています
・ 車体全体に渡りツィンメリットコーティングが施された車両が再現されています【 「ティーガー 1 中期生産型」について 】
●第1次世界大戦の敗戦から戦車の保有を禁じられたドイツは1935年に再軍備化を開始、戦車に関しては「1号戦車」~「4号戦車」という4車種による開発と生産が行われるようになります
●ただし、この4車種のみに完全に絞られた訳ではなく、その他の戦闘車両も研究が行われ、「4号戦車」を越える重戦車の開発が「ヘンシェル」社と「ポルシェ」社の2社で実施、制式化は見送られたものの数両の試作車が完成しました
●第2次世界大戦が開始されるとドイツ軍は電撃戦により破竹の勢いで進撃し、敵国を屈服させましたが、大戦後期とは異なり個々の戦車の能力は連合軍側の戦車よりも劣っており、特に装甲の薄さが問題となりました
●それを受けて1941年5月、新型の重戦車の本格的な開発が「ヘンシェル」社と「ポルシェ」社に命じられ、2社では以前の経験をベースとして各社ごとに試作車を完成、比較試験の結果「ヘンシェル」社が開発した車両が「ティーガー 1」として制式化されます
●この「ティーガー 1」は、当時の戦車としては破格の能力を誇り、主砲には戦車キラーとして名高かった「88mm高射砲 Flak36」を車載型とした「88mm戦車砲 KwK36」を搭載、その装甲は前面100mm、側後面80mmと重装甲を誇り、この強力な火力と防御力は連合軍戦車を完全に凌駕したものでした
●「ティーガー 1」は、1942年末ごろから北アフリカ戦線と東部戦線に投入され、その能力を発揮、連合軍に衝撃を与えました
●ただ、当初は数が揃わなかったことと、用兵の不慣れ、そして機械的な故障により思うような戦果を挙げられなかったのも事実で、それが克服され始めた1943年の春頃から「ティーガー 1」の活躍が顕著となります
●その主砲は、戦車戦において遠距離から連合軍戦車の前面装甲を軽く貫く能力を持ち、低伸弾道性能の高さから命中率も高く、更に短延期信管により榴弾での対人目標への制圧効果も優秀でした
●装甲は、遠距離においては連合軍火砲からの射撃を防ぐに十分な能力を誇り、近距離においても敵に対して角度を斜めにすることで敵弾の貫通を阻止、「ティーガー 1」の特性を理解したベテラン乗員によるその運用は連合軍将兵を恐怖に陥れ、超人的な活躍により数多くの「ティーガー 1」伝説を生み出しました
●しかし、このような強力な「ティーガー 1」も少なからず弱点を持っており、これを改善するために1943年7月から生産されたタイプが「中期生産型」です
●この「ティーガー 1 中期生産型」では、「初期生産型」が円筒形の車長キューポラを装備していたのに対して、背の低い新型のキューポラへと変更されたのが最大の特徴となっています
●この「初期生産型」の車長キューポラの装甲は決して薄いものではありませんでしたが、車長が死傷すると、その戦車は事実上戦闘遂行能力を失うことを意味しており、敵からの目標となりました
●このキューポラに被弾するとその衝撃によって、キューポラが砲塔部から外れたり、変形してしまう場合が多く、更に直視式の視察口はソ連軍の対戦車ライフルの格好の的でした
●このため、「中期生産型」では背の低い新型へと変更、視察装置もペリスコープ式へと代わり、車長の安全性は飛躍的に向上しています
●その他にも、「中期生産型」の途中からはエアフィルターや車体の発煙弾発射装置の廃止なども行われ、「ティーガー 1」はより実戦的な車両へと進化して行きました
●「中期生産型」の生産が開始された直後の1943年8月、ドイツ軍は対磁気地雷用のコーティング「ツィンメリットコーティング」を採用、全ての戦闘車両にこのコーティングが施されるようになりました
●このため、「ティーガー 1 中期生産型」では「ツィンメリットコーティング」が塗布された車両が多く(原則的に既存の車両もコーティングが施されています)、「中期生産型」以降の「ティーガー 1」の特徴の一つにもなっています【 「ドイツ ティーガー 1 中期生産型 w/ツィメリットコーティング」のキット内容について 】
●このドイツ軍の重戦車「ティーガー 1」の「中期生産型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ドラゴン/サイバーホビーの「ティーガー 1」シリーズのフォーマットに則り「ティーガー 1 中期生産型」を再現、同社らしく細分化されたパーツ構成でそのディテールを表現しながらも、エッチングパーツはエンジングリルのメッシュ部分などの最小限の範囲にとどめた内容となっています
●上記のように「ティーガー 1 中期生産型」では多くの車両に「ツィンメリットコーティング」が施されており、本キットではドラゴンツィンメリットとして、スケールに沿った繊細な凹凸ある彫刻でコーティングされた状態が再現されています
・ ドラゴンツィンメリット初期のドラゴン社製「Pz.Kpfw.6 Ausf.E タイガー1 後期型 w/ツェメリットコーティング 」と比べるとそのパターンはかなり細かくそして薄く処理されています
・ 「ティーガー 1 中期生産型」では、砲塔(防盾部を除く)のコーティングパターンが車体よりも大きくなっている車両が比較的多く見られ、本キットではこのタイプを再現しています
●キットは、「ティーガー 1 中期生産型」として、車体後部のエアフィルター、車体の発煙弾発射装置(Sマイン発射機)が廃止されたタイプを再現しています
●「ティーガー1 中期生産型」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」「後部パネル」の4ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、特徴的な馬蹄形のフォルムを始め、サイバーホビー社のディテール表現力により、各部の溶接跡、ボルト穴、新型のキューポラ部の細部などのディテールが細かく再現されています
●「88mm戦車砲 KwK36」の砲身は、前後方向に3分割されています
・ マズルブレーキは別パーツで、3パーツの構成により内部構造も再現
・ 防盾は、前後方向に4分割式となっており、先端の装甲スリーブにはネジ穴が彫刻されています
・ 砲尾も再現され、防危板、薬莢受けなどもパーツ化
・ 防盾(砲身)は、完成後も上下可動式とすることができます
●砲塔は一体成型され、天板は別パーツとなっています
・ 装填手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ ベンチレーターは、通常の状態と防水カバーが付いている状態が選択できます
・ 後部脱出ハッチは別パーツにて再現
・ 予備履帯の取り付け具は個別にパーツ化
・ 予備履帯は、履帯本体と2枚のセンターガイド部の3パーツで構成
●車長キューポラは、一体成型となっており、対空機銃架用のリングは別パーツです
・ 各ペリスコープはクリアーパーツです
・ 車長ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・対空機銃架がパーツ化されています
●砲塔後部のゲベックカステンは一体成型で、スライド式金型により外部のリベットも再現
・ ゲベックカステンの蓋は別パーツで、開閉状態が選択できます
●砲塔内部は、装填手席、車長席が再現されています
●砲塔のツィンメリットコーティングは、防盾及び砲塔最前部が細かなパターン、それより後部は少し大きなパターンとなっています
【 車体上部 】
●車体上部は、「ティーガー1」としての各部の装甲板の厚みが再現され、上部に配置された牽引ワイヤーや各種工具類、クリーニングロッドなどが織り成す細かな構造が表現されています
●車体上部は一体成型されており、戦闘室前面パネルは別パーツとなります
・ 後方のエンジングリル部は別パーツで、その形状を正確に再現するために上下分割式となっています
・ エンジングリル部のメッシュを再現するエッチングパーツが付属しています
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手ハッチのペリスコープはクリアーパーツです
・ ボッシュライトは装着の有無を選択することが可能で、ライトコードを再現する金属線が付属
・ 「ティーガー1 中期生産型」として車体後部に装備されたトラベリングロックがパーツ化、砲固定用のバンドは砲を固定した状態と、砲を外した状態とが用意されています
●戦闘室前面パネルは、操縦手用の視察装置、前方機銃マウントは別パーツとなっています
・ 操縦手用視察装置は全体が一体成型されたパーツと、各部分が個別となったパーツとが用意され、選択して使用します
・ 視察装置内部の防弾ガラスを再現するクリアーパーツが付属
・ 前方機銃は4パーツで構成、完成後も可動式とすることができます
・ 一部の車両で見られた戦闘室前面パネルに予備履帯を装着した状態を再現することができます(固定フックもパーツ化)
●車載工具類は、固定具が一体成型されています
・ 牽引ワイヤーの固定具は別パーツにて再現
・ 牽引ワイヤーはアイの部分とワイヤー本体とが一体でパーツ化
●サイドフェンダーは左右各1パーツで再現されています
【 後部パネル 】
●車体後部パネルは一体成型となっています
・ 車間表示灯がパーツ化、表示灯本体はクリアーパーツです
・ 排気管は各6パーツで構成
・ 排気管カバーはプラパーツにて再現されています
【 車体下部 】
●車体下部は、バスタブ式に一体成型されており、これに側面パネル、前面パネルなどを貼り付ける構成となっています
・ サスペンションアームはトーションバー部分が一体成型され、このトーションバーの先端部を接着して固定する方式となります
・ 起動輪、誘導輪は左右分割式です
・ 転輪は個別にパーツ化
・ オプションパーツとして、転輪のホイール部とゴムの部分とが分割されたパーツが2組付属しています
【 履 帯 】
●履帯は、接着及び塗装が可能な軟質素材によるベルト式履帯が付属しています
・ センターガイド部の肉抜き穴が開口処理されています
・ 履帯は、接地部分にハの字状の滑り止めパターンが付いた「ティーガー1」の「後期型」履帯が表現されており、モデルカステン製「ティーガー 1型 戦車用履帯 (後期型) (可動式)」がこれに対応しています
●操縦手視察口の防弾ガラス部、ペリスコープなどを再現するクリアーパーツが付属
●エンジングリルのメッシュなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 塗装とマーキング 】
●「ティーガー1 中期生産型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる9種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第506重戦車大隊 第1中隊 (ウクライナ / 1944年4月~5月)
・ 第503重戦車大隊 ベーケ重戦車連隊所属 (チェルカッツィー包囲網 / 1944年2月)
・ 第502重戦車大隊 シュトラハヴィッツ戦闘団所属 (ネルヴァ戦域 / 1944年2月~3月)
・ 第507重戦車大隊 第1中隊 (ポーランド / 1944年)
・ 第507重戦車大隊 第1中隊 (ポーランド / 1944年)
・ 第508重戦車大隊 (アンツィオ / 1944年2月)
・ SS第101重戦車大隊 第3中隊 304号車 (フランス / 1944年春)
・ SS第101重戦車大隊 第3中隊 331号車 (フランス / 1944年春)
・ SS第101重戦車大隊 第3中隊 311号車 (フランス / 1944年春)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ社製
●2013年 一部新金型