ドイツ 鹵獲戦車 T-34/85 第122工場製 1944年生産型
「ドイツ 鹵獲戦車 T-34/85 第122工場製 1944年生産型 (プラモデル) (サイバーホビー 1/35 AFV シリーズ ('39~'45 シリーズ) No.6759 )」です
●第2次世界大戦時におけるソ連軍の中戦車「T-34/85」のドイツ軍鹵獲仕様車を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
・ 「85mm戦車砲 ZiS-S-53」を主砲に装備した「T-34/85」の「1944年型」が再現されています
●「T-34/76」の本格的な改良型として大戦後期に登場した「T-34/85」を再現、大型化した砲塔に長砲身の「85mm戦車砲」を装備した均整の採れた力強いフォルムを再現しています
●ドラゴン社製「T-34/85 UTZ Mod.1944 」をベースに、ドイツ軍鹵獲仕様車を再現するために、デカールを変更、砲塔のフックなどの新規パーツを追加したバリエーションキットとなります
【 「ドイツ軍が使用したT-34/85」について 】
●ソ連軍の中戦車「T-34/85」は、「T-34/76」の本格的な改良型で、砲塔を大型化して砲塔内部の乗員を3名とし、主砲に85mm砲を装備しています
●「T-34/85」は、当初、主砲として予定していた「85mm戦車砲 ZiS-53」の生産が間に合わず、その代わりとして「85mm戦車砲 D-5T」を装備したタイプが生産され、このタイプは「T-34/85 1943年型」と呼ばれています
●1944年になると、「85mm戦車砲 ZiS-53」の改良型である「85mm戦車砲 ZiS-S-53」の生産が順調に進み、同砲を搭載したタイプ「T-34/85 1944年型」の生産が始まり、この「T-34/85 1944年型」が「T-34/85」の大半を占めました
●第2次大戦開戦後から、ドイツ軍では慢性的に戦車が不足しており、捕獲した敵軍の戦車を積極的に使用していました
・ フランス軍やイタリア軍のように、敵が全面降伏した形で捕獲した車両では、一旦補給廠へと送られて再整備やドイツ軍仕様に変更されて車両が配備されるというシステムが採られました
・ これに対して、戦場において捕獲された車両は、捕獲した部隊がそのまま使用する場合が多く、元々が員数外の装備でしたので、牽引トラクターなどとして運用される場合が多かったようです
●ただ、ドイツ軍は自国の兵器、車両は大切なものとして、大破した状態でもドイツ本国へと送って再生させるという方法が頻繁に行われましたが、敵軍から捕獲した車両は弾薬が尽きたり、故障したりすると使い捨てのように放棄されるという傾向にありました
・ 大戦初期から大戦中期にかけてドイツ軍は多くのソ連軍の戦車を捕獲した筈なのですが、ソ連戦車で編成された部隊は、決して多くはありませんでした
●大戦後期になると、ドイツ軍は戦力の不足が目立つようになり、ソ連軍の戦車も独ソ戦初期と比べて積極活用するようになります
●兵員の欠乏も深刻となり、従来は後方での補助活動を行っていたソ連軍の捕虜の中から親ドイツ思想を持つ人員によって戦闘部隊が編成されるようになります
・ ソ連では、スターリンの独裁体制によって戦争の損害にも匹敵するほどの凄まじい数の国民が粛清、処刑されており、現ソ連政権に不満を持つ者は少なくありませんでした
●このような元ソ連軍兵士で構成されるドイツ軍部隊は、習熟の関係などから捕獲した兵器が多く支給され、その中には「T-34/85」も含まれていました
●この部隊は「ロシア解放軍」として戦闘に投入されましたが、投入された時期が1944年の後半以降となり、戦局から大きな戦果を挙げる機会は少なく、徐々に消耗しています
【 「ドイツ 鹵獲戦車 T-34/85 第122工場製 1944年生産型」のキット内容について 】
●このソ連軍の中戦車「T-34/85 1944年型」のドイツ軍捕獲仕様車を再現したプラスチックモデル組立キットです
●サイバーホビー/ドラゴン社の高いディテール表現力とリサーチ力により「T-34/85 1944年型」のフォルムと細部を表現しながらも、同社特有の細分化したフォーマットのパーツ構成ではなく、パーツ数を抑えて組みやすさが考慮された内容となっています
●ドラゴン社製「T-34/85 UTZ Mod.1944 」をベースに、ドイツ軍鹵獲仕様車を再現するために、砲塔のフックなどの新規パーツを追加したバリエーションキットです
・ 通常の「T-34/85 1944年型」と、キットのドイツ軍捕獲仕様車はマーキングと追加されたフックなどの有無だけですので、他からデカールを流用すれば、ソ連軍仕様車として作製することもできます
●「T-34/85 1944年型」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●「T34/85」独特の砲塔形状を再現、表面部分には鋳造肌が彫刻で再現されています
●「85mm戦車砲 ZiS-S-53」の砲身は一体成型のパーツで再現、砲口部分はスライド金型を使用して開口されています
・ 防盾は一体成型のパーツで再現
・ 防盾(砲身)は、完成後も上下に可動させることができます
●砲塔は上下に分割したパーツで構成され、砲塔前面の溶接パネル部は別パーツです
・ 装填手ハッチは別パーツ化され、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ ペリスコープはガード部と蓋の部分との2パーツで再現されています
・ 吊り下げフック、ピストルポート、視察口、後部フック、手摺りは別パーツ化
・ ベンチレーターは一体成型のパーツで再現
●車長キューポラは上下に分割したパーツで再現
・ 車長ハッチは別パーツ化され、開閉状態を選択することができます
・ 側面の視察口は別パーツ化して再現
・ 上部のペリスコープはガード部と蓋の部分との2パーツで再現されています
【 車体上部 】
●傾斜装甲で構成された「T-34/85」の車体上部形状を再現、溶接跡や車体上のフック、フェンダーの細かなディテールなどが再現されています
●車体上部は、フェンダーも含めて一体成型したパーツで再現、後部パネルは別パーツ化しています
・ 車体後部と、車体後部側面のエンジングリル部は個別にパーツ化
・ 操縦手ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ エンジンデッキ上部の点検ハッチと、後部パネルの点検ハッチは別パーツとなっています
・ 前方機銃は、機銃本体、防盾、機銃マウントの3パーツで構成
・ 排気管は左右に分割したパーツで再現
・ 前照灯は前後の2パーツで再現、ライトコードもパーツ化されています
・ 予備燃料タンクは4パーツで構成され、取り付け基部は別パーツ化して再現います
●「T-34/85」のドイツ軍仕様車を再現するために、車体上部パーツのフェンダー前部を加工する必要があります
【 車体下部 】
●車体下部は、前面及び後部パネルを除いてバスタブ状に一体成型されています
・ サスペンションアームは別パーツとなります
・ クリスティーサスペンションのコイルスプリング部は別パーツとなっており、車体下部パーツの側面裏側に接着します
・ 転輪、起動輪、誘導輪は前後に分割されたパーツ構成で、ハブキャップは別パーツで再現しています
・ 転輪は、肉抜き穴が開いたタイプ(×5組)と、肉抜き穴が開いていないタイプ(×5組)とが付属、組み合わせて使用します
【 履 帯 】
●履帯は、1枚ずつが分割された接着連結式履帯が付属しています
・ 履帯は、表面部にワッフル状のパターンが刻まれた50cm幅の「T34」用の履帯が表現されており、モデルカステン製「T34用履帯 M42型 (可動式)」がこれに対応しています
・ 1枚ずつがカットされたマジックトラックではなく、ランナーに成型されたパーツとなっています
【 「T-34/85 1944年型」の塗装とマーキング 】
●「T34/85 1944年型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様車を再現した2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 所属不明 (1944年)
・ 所属不明 (1944年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マークを再現したデカールが付属しています
【 「ドイツ 鹵獲戦車 T-34/85 第122工場製 1944年生産型」のパッケージ内容 】
・ T-34/85 中戦車 (ドイツ軍捕獲仕様車) ×1
・ デカールシート ×1