日本海軍 巡洋潜水艦 乙型 伊58
「日本海軍 巡洋潜水艦 乙型 伊58 (プラモデル) (アオシマ 1/350 アイアンクラッド No.012253 )」です
●太平洋戦争時における日本海軍の潜水艦「伊58」を1/350スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●太平洋戦争末期においてアメリカ海軍巡洋艦「インディアナポリス」を撃沈する戦果を挙げた潜水艦「伊58」を再現、「巡洋潜水艦 乙型」の前期仕様となる航空兵装を装備した状態と、後期仕様となる航空兵装を撤去して人間魚雷「回天」を搭載した状態とを選択可能な内容となっています
●アオシマ社製「巡洋潜水艦乙型 伊19」をベースとして、「伊58」の後期仕様を再現するための、上甲板、艦橋などの新規パーツを追加したバリエーションキットです
【 「日本海軍 巡洋潜水艦 乙型 伊58」のキット内容について 】
●日本海軍の潜水艦「伊58」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●潜水艦ならではの外観上の特徴、舷側部上下の排水口、甲板部の甲板表現やハッチなどのディテールを表情豊かに再現して潜水艦「伊58」を再現した内容となっています
●「伊58」の組み立てにあたり、カタパルトや格納筒などの航空兵装を装備した前期仕様と、航空兵装を撤去して人間魚雷「回天」を船体前部にも搭載した後期仕様とを選択することができます
●水上航行時(潜望鏡、センサー類などを上げた状態)と、潜水航行時(同収納状態)を選択して作製することができます
●喫水線以下も再現したフルハルモデルです
●「伊58」は、「船体」「上甲板」「艦橋などの上部構造物」「機銃などの艤装類」を、それぞれブロック化して分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、上甲板、構造物、艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体は、左右に分割したパーツで再現
・ ビルジキール、デッドウッド、船体下部のワイヤーカッターなどを船体パーツに一体成型して再現、魚雷発射管及び扉、ホースパイプ、フェアリーダー、上部排水口などのディテールをモールドで再現しています
・ 船体の鋼板継ぎ目を繊細な凸ラインで再現しています
・ スライド金型を使用して下部の吸水口も再現
・ 推進軸、スクリュー、舵、前部、後部昇降舵を別パーツ化しています
・ 船体の歪みを防止する桁のパーツが付属
●上甲板は、前後に分割したパーツで構成
・ 甲板上には、滑り止めや木甲板表現の他、乗員用ハッチ、魚雷用ハッチ、主砲基部などのディテールをモールドで再現しています
「伊58」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●艦橋
・ 艦橋は左右に分割したパーツで再現、艦橋甲板は別パーツ化しています
・ 艦橋の窓枠は、窓の部分を一段凹んだ状態で再現し立体感を演出しています
・ 艦橋側面の梯子、扉、手摺り兼足掛けなどをモールドで再現しています
・ 3本で構成する潜望鏡は、3連状に一体成型となったパーツで再現、潜望鏡を伸ばした状態のパーツと、収納した状態のパーツが付属、選択して使用します
・ 艦橋に装備する、「双眼鏡」(×2)、「25mm連装機銃」(×1)、「逆探」(×1)、「電探」(×1)などを別パーツ化
●対空機銃「25mm連装機銃」 ×1
・ 機銃は連装式に一体成型となった銃身部と銃架との2パーツで構成
●人間魚雷「回天」 ×4(前期仕様) ×6(後期仕様)
・ 「回天」は、一体成型のパーツで再現
・ 「回天」の固定バンドはエッチングパーツにて再現
●艦載機「零式小型水上偵察機」 ×1(初期仕様)
・ 艦載機は、胴体、カウリング、プロペラ、主翼、水平尾翼、フロート、フロート支柱などに分割したパーツ構成
・ 機外兵装として小型爆弾(×2)が付属しています
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 上部ワイヤーカッター
・ 錨
・ クレーン
・ 通信アンテナ
・ ボラード
・ 艦首昇降舵ガード
・ 艦尾フェアリーダー
・ 艦尾プロペラガード
などを個別に別パーツ化して再現しています
●エッチングパーツが付属、以下のパーツが含まれています
・ 船体の手摺り (脚なしタイプ、一部弛み表現付き)
・ 艦橋の手摺り (脚なしタイプ、弛み表現なし)
・ 艦橋の艦番表示用のキャンバス
・ ラッタル
・ 人間魚雷「回天」の固定バンド
など
●展示用のディスプレイスタンドが付属しています
・ 船体とは、船体部に内蔵させる金属ナットとネジで固定します
●艦橋の日章旗マーク、艦名表示、軍艦旗などを再現したデカールが付属しています
●説明書には、アオシマ社製「伊19/27潜水艦 艤装品 エッチングパーツ」「伊19号型潜水艦 共通手摺エッチングパーツ>」の取り付け方法を解説しています
【 「日本海軍 巡洋潜水艦 乙型 伊58」のパッケージ内容 】
・ 日本海軍 潜水艦 伊58 (前期仕様と後期仕様のコンバーチブル仕様) ×1
・ 零式小型水上偵察機 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×2
・ 金属製ビス、ナット ×各2
・ ディスプレイスタンド ×1
・ 組立て説明書 ×1
【 「巡洋潜水艦 乙型 伊58」について 】
●日本海軍は第1次世界大戦前まで列強国と比べると潜水艦の開発は低調で、ドイツ海軍の潜水艦「Uボート」の活躍の影響をうけてから、本格的な潜水艦の開発と建造を進めました
●第1次世界大戦の戦勝国となった日本はドイツ海軍の「Uボート」を獲得、従来の日本独自の技術ではなく、「Uボート」の技術を取り入れて建造を進めたのが「巡洋潜水艦(巡潜)」です
●ただし、「Uボート」が通商破壊を主任務としていたのに対して、日本海軍では潜水艦を艦隊決戦用の艦艇と捉え、「Uボート」と比べて船体を大型にすることで航続距離を伸ばし、魚雷兵装も強力となっているのが特徴でした
●1937年、日本海軍は潜水艦の整備計画を立案、「巡潜」を「甲型」「乙型」「丙型」に区分して新たなる艦の建造を開始しました
・ 「甲型」は、潜水隊(3隻)及び潜水艦隊(10隻程度)の旗艦としての司令部設備を持ち、航空設備を装備
・ 「乙型」は、「甲型」の司令部設備を省いた艦
・ 「丙型」は、司令部設備と航空設備を撤去、魚雷発射管と搭載魚雷を増やした武装強化型
●潜水艦「伊54型」は、「巡潜型」の「乙型」として建造が行われた艦で、さらに戦時急造として主機や鋼材を変更、魚雷搭載数の増加や電探の装備等の改良が施されたタイプです
●この「伊54型」は、「伊54」「伊56」「伊58」の3隻を建造、「伊58」は1944年9月に竣工しました
●ところが、この「伊58」が竣工した頃には日本海軍は劣勢に立っており、艦艇攻撃や通商破壊を行う余裕もなく、1945年1月に「伊58」は搭載する人間魚雷「回天」によりグアム島のアメリカ軍艦艇を攻撃しています
●1945年3月には、ウルシー環礁への特攻作戦における電波誘導を行うために出撃しました
●帰還後に「伊58」は、航空兵装を撤して艦橋もそれに伴って前部が縮小し、前部上甲板には人間魚雷2基を追加、その艦影は大きく変更しました(これが後期仕様となります)
●改装が完了した「伊58」は、1945年7月に東カロリン諸島に進出して攻撃任務に従事します
●そして、7月30日、パラオ島方面に展開していた「伊58」は、単独で航行中のアメリカの重巡洋艦「インディアナポリス」を発見、雷撃により撃沈し、これは太平洋戦争終結間際におけるアメリカ海軍最大の損害となったのでした
●「伊58」は、8月9日にアメリカの輸送船団を発見、「回天」を出撃しましたが、これは護衛艦艇の防戦によって阻止されてしまいます
●沖縄方面に移動した「伊58」は、無事終戦を迎えて佐世保へと回航、その任務を終了したのでした