日本海軍潜水艦 海大6a型 伊168
「日本海軍潜水艦 海大6a型 伊168 (プラモデル) (アオシマ 1/350 アイアンクラッド No.010648 )」です
●太平洋戦争時における日本海軍の潜水艦「伊168型」(「海大6型a」)の1番艦「伊168」を1/350スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●ミッドウェー海戦において空母「ヨークタウン」を撃沈した武勲艦「伊168」を再現、「海大型」の完成形として艦首と艦尾に「魚雷発射管」を装備し、日本海軍の潜水艦独特の艦橋を備えた端整なシルエットを再現した内容となっています
【 日本海軍潜水艦 海大6a型 伊168 (アオシマ 1/350 アイアンクラッド No.010648) プラモデルの内容 】
●日本海軍の潜水艦「伊168」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●「伊168」の全体のフォルムを捉えながら、1/350スケールの解像度の高さを活かして、舷側部上下の排水口、甲板部の甲板表現や滑り止め部、そして艦橋部分などのディテールを強弱を付けたモールドを用いて表情豊かに再現した内容となっています
●「伊168」は「前期」の姿と「後期」の姿を選択して作製することができます
・ 「前期」と「後期」の違いは、マーキングと艦首部分の構造物の有無で再現しています
●喫水線以下も再現したフルハルモデルです
●「伊168」は、「船体」「上甲板」「艦橋などの上部構造物」「機銃などの艤装類」を、それぞれブロック化して分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、上甲板、構造物、艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体は、左右に分割したパーツ構成
・ ビルジキール、デッドウッド、船体下部のワイヤーカッターなどを船体パーツと一体化して再現、魚雷発射管及び扉、ホースパイプ、フェアリーダー、排水口などのディテールをパーツ上のモールドで再現しています
・ 船体の鋼板継ぎ目を繊細な凸ラインで再現しています
・ スライド金型を使用して下部の吸水口も再現
・ 推進軸、スクリュー、舵、前部、後部昇降舵、プロペラガードなどを別パーツ化しています
・ 左右貼り合わせの船体パーツを歪まぬよう確実に形づくれるよう、パーツ内側に「桁」を挟み込んで接着するようになっています
●上甲板は、前後に分割したパーツで構成
・ 甲板上には、滑り止めや木甲板表現の他、乗員用ハッチ、魚雷用ハッチ、主砲基部などのディテールをモールドで再現しています
「伊168」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●艦橋
・ 艦橋は左右に分割したパーツで再現、艦橋甲板は別パーツ化して再現しています
・ 艦橋の窓枠は、窓の部分を一段凹んだ状態で再現し、立体感を演出しています
・ 艦橋側面の梯子、扉などをモールドで再現しています
・ 潜望鏡は、1本ずつ個別にパーツ化しています
・ 艦橋に装備する、「測距儀」(×1)、「ループアンテナ」(×1)などを別パーツ化
●主砲 「50口径 88式 10cm単装高角砲」 ×1
・ 主砲は砲架も含めて一体成型のパーツで再現
●対空機銃 「13mm単装機銃」 ×1
・ 機銃は銃架を含めて一体成型のパーツで再現
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 上部ワイヤーカッター
・ 錨
・ クレーン
・ ボラード
・ フェアリーダー
・ 波除け
・ 旗竿
などを個別に別パーツ化して再現しています
●展示用のディスプレイスタンドが付属しています
・ 船体とは、船体部に内蔵させる金属ナットとネジで固定します
●艦橋の日章旗マーク、艦名表示、軍艦旗などを再現したデカールが付属しています
●説明書には、アオシマ社製「日本海軍 潜水艦 海大6型用エッチングパ-ツ」の取り付け方法が併記されています
【 日本海軍潜水艦 海大6a型 伊168 (アオシマ 1/350 アイアンクラッド No.010648) パッケージ内容 】
・ 潜水艦 伊168 ×1
・ ディスプレイスタンド ×1
・ 金属製ナット (ディスプレイスタンド用) ×2
・ 金属製ネジ (ディスプレイスタンド用) ×2
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 一部新金型 (艤装類などはアオシマ社製「巡洋潜水艦乙型 伊19」のランナーを使用)
【 日本海軍 潜水艦 伊168型 について 】
●第1次世界大戦後、日本海軍では、仮想敵国としたイギリス、アメリカと比べ海軍力が劣っていたため、第1次世界大戦時に新兵器として登場した潜水艦を艦隊戦用の兵器として運用しようと計画します
●また、日本海軍では潜水艦を
・ 水上艦隊に随伴して艦隊決戦の前に敵艦隊の戦力を削ぐ役目を持つ「海大型」 (海軍大型潜水艦の略)
・ 潜水艦隊として独自に行動し、潜水艦隊として敵艦隊への攻撃を行う「巡潜型」 (巡洋潜水艦の略)
という2種の系統に分けて開発と建造を行いました(小型の潜水艦は除きます)
●「海大型」は、その任務の性質から艦隊に随伴できる速力を必要としましたが、開発建造当初は期待されたほどの速力を得ることができず、1927年に竣工した「海大3型」でようやく一定の速力を確保することができました
●しかし、この「海大3型」は速力を優先したため、同時期に竣工した「巡潜型」と比べると、水中での機動性や魚雷の搭載本数が劣り、潜水艦としての能力は見劣りしてしまうのも事実でした
●その後「海大型」は、型式が進むにつれて性能を向上させ、1931年に竣工した「海大6型a」(「伊168型」)によって日本海軍が目標としていた水上の最高速度23ノットを達成、航続距離、武装などもほぼ要求通りの性能を示し、この「海大6型a」は「海大型」の一つの完成形となります
●その後、「海大型」は「海大7型」まで建造が行われますが、他国の海軍が潜水艦を通商破壊に用いたのに対して、日本海軍では上記のように艦艇への攻撃や偵察任務などに運用したために、被害が続出してしまいます
●また、太平洋戦争中期以降は、潜水艦を島嶼への輸送任務に充てなければならない事態となり、潜水艦にとって不本意な役割を負ったのでした
【 「潜水艦 伊168」について 】
●潜水艦「伊168」は、「伊168型」の1番艦として1931年に竣工します(当初は「伊68」という名称)
●太平洋戦争開戦時、「伊168」は僚艦と共にハワイ沖へと展開、空母機動部隊による奇襲と合わせて艦艇への攻撃を行う予定でしたが、アメリカ海軍の哨戒網は厳重で、僚艦「伊70」は戦没、「伊168」自身も爆雷攻撃を受けて損傷し、内地へと帰還しています
●修理が完了した「伊168」は1942年5月に出撃し、ミッドウェー島の近海へと到達、ミッドウェー海戦の支援として偵察任務に従事します
●6月5日には、ミッドウェー島の飛行場を主砲によって砲撃、翌6日には損傷していたアメリカ空母「ヨークタウン」への攻撃任務を受けて魚雷4本を発射し、「ヨークタウン」と護衛の駆逐艦「ハマン」を撃沈する戦果を挙げました
●1942年8月以降、「伊168」はガダルカナル島への輸送任務に従事、1943年1月からはアリューシャン方面へと移動します
●1943年7月には再び南方のソロモン海域に展開しますが、ニューハノーバー島沖を航行中にアメリカ潜水艦の雷撃を受け、その生涯を閉じたのでした