日本海軍 航空母艦 龍鳳 昭和17年 (木甲板シール・甲板白線ドライデカール付)
「日本海軍 航空母艦 龍鳳 昭和17年 (木甲板シール・甲板白線ドライデカール付) (プラモデル) (フジミ 1/700 特シリーズ SPOT No.特SPOT-051 )」です
●太平洋戦争時における日本海軍の航空母艦「龍鳳」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●飛行甲板を延長していない1942年の竣工時の姿を再現しています
●戦争後期において日本海軍の貴重な艦隊航空戦力となった小型空母「龍鳳」を再現、羅針艦橋を飛行甲板下部に配置した、日本の小型空母を象徴する平甲板型の姿を再現した内容となっています
●フジミ社製「日本海軍 航空母艦 龍鳳 1942年 (昭和17年)」「日本海軍 航空母艦 龍鳳 専用木甲板シール 」「日本海軍 航空母艦 龍鳳 昭和17年 専用ドライデカール」とをワンパッケージにしたスポット生産品です
・ キット及び各ディテールアップパーツを個別に揃えるよりも、価格的にお得な内容となっています
【 「日本海軍 航空母艦 龍鳳 昭和17年 (木甲板シール・甲板白線ドライデカール付)」のキット内容について 】
●日本海軍の航空母艦「龍鳳」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●細部再現を重視したフジミ社の「特シリーズ」のフォーマットに沿って「龍鳳」を再現、側面の通路、スポンソン、スポンソン下の支柱などまでも別パーツ化しており、日本の空母の特徴である各種構造物が重なるように入り組んだ構造を細やかに再現した内容となっています
●飛行甲板を延長していない1942年の竣工時から1944年後半頃までの姿を再現しています
●喫水線ライン部分までを再現した洋上モデルです
●「龍鳳」は、「船体」「飛行甲板」「上甲板」」「艦橋などの構造物」「高角砲などの艤装類」をそれぞれブロック化して分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、上甲板、飛行甲板、構造物、艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体は、左右に分割したパーツで構成
・ 船体部には、格納庫側面を一体成型化しています
・ 船体部には、高角砲基部などの基本構造の他、舷窓(上部の雨樋付き)、「ホースパイプ」「塵捨て管」などの細部をモールドで再現
・ 左右の舷側を合わせる際に船体に歪みが生じないよう、多数の桁パーツを挟み込んで組み立てます
・ 洋上モデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属しています(オモリとなるバラストは含まれていません)
●船首と船尾の上甲板パーツには、滑り止めの表現の他に、「アンカーチェーン」「ケーブルホルダー」「ボラード」「リール」「ボート架台」などの細かなディテールをモールドで再現しています
・ 船尾甲板の後部の機銃座は別パーツ化
●艦橋甲板にはリノリウム貼り表現の他、「リール」などのディテールを細やかなモールドで再現しています
●飛行甲板は、一体成型のパーツで再現、エレベーターは別パーツとなっています
・ 着艦標識、兵員用スポンソンを一体成型化しています
・ 「遮風柵」は別パーツ化しています
・ 飛行甲板上には、木甲板と鉄甲板、滑り止め表現の他に、「探照灯蓋」をモールドで再現しています(着艦制動装置、滑走制止装置はモールドで再現していませんので、付属するフジミ社製「日本海軍 航空母艦 龍鳳 専用木甲板シール 」のパーツなどを使用します)
・ 艦の前後に配置した飛行甲板支柱は、それぞれ独立したパーツとなっています
「龍鳳」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●艦橋
・ 艦橋部分の構造物は3パーツで構成
・ 「艦橋窓枠」は、「窓ガラス」の部分を一段凹んだ状態にして立体感を演出しています
・ 「舷窓」「扉」などをモールドで再現
・ 側部スポンソンの補助艦橋は左右それぞれ一体成型のパーツで再現、「艦橋窓枠」はモールドで再現しています
●マスト、通信マスト
・ マスト、通信マストは、上下方向に3分割したパーツで再現
●煙突
・ 煙突は上下に分割したパーツで再現、先端部の整風板、雨水カバー金網は別パーツとなっています
・ 煙突部分には「梯子」をモールドで再現
・ 「雨水カバー金網」はヌケた状態で開口しています
●高角砲、機銃用スポンソンはブロックごとに別パーツとなっており、下面の補強板はスポンソン部と一体成型化して1枚ずつ再現しています
・ スポンソン部の支柱(支筒)は別パーツとなっています
●舷側部の通路はブロックごとにパーツ化しており、ラッタル部分を一体成型化しています
●高角砲「40口径 89式 12.7cm連装高角砲」 ×4
・ 右舷後部の1基は煙突の煙除けのシールド付き(A1型改2)、左舷と右舷前部はシールド無しの状態を再現(A1型)
・ シールド付きの高角砲は、連装状に一体成型した砲身部と、シールド部に分割して再現しています
・ シールド無しの高角砲は、砲身部と砲架部との2パーツに分割して再現
●対空機銃
・ 25mm 3連装機銃 ×7
・ 25mm 3連装機銃 (シールド付き) ×3
・ 機銃は一体成型のパーツ、または、銃身部とシールドとの2パーツに分割して再現
●クレーン、探照灯
・ 飛行甲板上のクレーン、探照灯(クリアパーツ)はそれぞれ一体成型のパーツで再現
●艦載機
・ 艦載機は、胴体、キャノピー、脚、尾脚、プロペラ、増槽及び武装で分割したパーツ構成になっています
・ 艦載機はクリアー成型のパーツで再現
●艦載機内容
・ 零式艦上戦闘機52型 ×2
・ 97式艦上攻撃機 ×1
・ 艦上爆撃機 「彗星」 ×2
・ 艦上攻撃機 「天山」 ×2
●内火艇、カッターなど
・ 11m内火艇 ×2
・ 13m特型運搬船 ×1
・ 11m内火ランチ×1
・ 9mカッター ×2
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 菊花紋章及び艦首フェアリーダー
・ 射撃指揮装置
・ 測距儀
・ パラベーン
・ 方位測定器
・ 94式高射装置
・ 探照灯
・ 錨、副錨
・ 舷梯
などをセットしています
●甲板上に描かれた、各表示線、着艦標識、艦尾の軍艦旗、艦載機用の日の丸マークなどを再現したデカールが付属しています
・ 着艦標識は赤色のみをプリントしています
【 付属している木甲板シートについて 】
●フジミ社製「日本海軍 航空母艦 龍鳳 専用木甲板シール 」が付属しています
●レーザーカッターで表面を加工し木製甲板のラインを再現し、不規則性な木調で着色した木甲板シートで、塗装では表現が難しい細かなラインの入った木甲板の模様をリアルに再現しています
・ シートは極薄で仕上げで、裏紙を剥がせばそのままキットの各甲板パーツへと貼り付けることができます
●木甲板シートはキットに合わせて切断、後部の伸縮継ぎ手のラインで前後に分割していま
●飛行甲板上のディテールを再現したエッチングパーツが付属しています
・ エレベーター ×2
・ 飛行甲板上の遮風柵 ×1
・ 滑走制止装置 ×2
・ 着艦制動装置 ×9
・ 探照灯収納蓋 2種 ×各2 (蓋を閉じた状態と開いた状態)
など
【 付属しているドライデカールについて 】
●フジミ社製「日本海軍 航空母艦 龍鳳 昭和17年 専用ドライデカール」が付属しています
●飛行甲板の表示線、着艦標識、艦載機の日の丸マークなどを再現したドライデカールです
・ ドライデカールの特性を活かし余白部分のないシャープなマーキングが可能なデカールです
・ 通常の水転写デカールでは剥がれやすい木甲板シール用に開発された、擦り付けて定着させるデカールとなります
●ドライデカールで再現されているマーキングは
・ 飛行甲板上に描かれた各種表示線
・ 着艦標識
・ 航空機用の「日の丸」マーク
・ 軍艦旗
など、となっています
【 「日本海軍 航空母艦 龍鳳 昭和17年 (木甲板シール・甲板白線ドライデカール付)」のパッケージ内容 】
・ 航空母艦 龍鳳 (飛行甲板を延長していない状態) ×1
・ 零式艦上戦闘機 52型 ×2
・ 97式艦上攻撃機 ×1
・ 艦上爆撃機 彗星 ×2
・ 艦上攻撃機 天山 ×2
・ 「日本海軍 航空母艦 龍鳳 専用木甲板シール 」 ×1
・ 「日本海軍 航空母艦 龍鳳 昭和17年 専用ドライデカール」 ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●スポット生産品
【 「航空母艦 龍鳳」について 】
●ワシントン軍縮会議と、ロンドン軍縮会議において主力艦と巡洋艦、駆逐艦などの補助艦艇の保有制限が定められた日本海軍は各艦の能力を高めることに全力を注ぎ込みました
●また、この保有制限に抵触しない10,000tクラスの潜水母艦や給油艦を建造する計画を立て、これらは有事の際には短い工期で航空母艦に転用可能なように設計されており、保有制限による不利を補うものとでした
●この計画によって建造されたのが、潜水母艦「大鯨」、高速給油艦「剣崎」「高崎」で、「大鯨」は1933年に建造を開始しました
●この「大鯨」は、世界初として船体全てに電気溶接を採用、機関は日本海軍の大型艦として初めてディーゼルエンジンが搭載されました
●電気溶接式は、リベット接合よりも強度が高く、全体の重量も軽減されるという利点を持っていましたが、当時はまだ技術が未熟であり、進水後に強度不足が露呈、ドックへ入ってリベット接合が行われました
●また、搭載されたディーゼルエンジンは不調が続き、当初予定されていた出力の半分程度の能力しか発揮できませんでした
●「大鯨」は、記録上では1934年3月に竣工していますが、その後も改修工事が継続され、さらに1935年に「第4艦隊事件」で知られる台風に遭遇、損害が発生し、1936年に修理工事が行われました
●結局、「大鯨」が実質的に戦力化したのは1938年9月で、第1潜水戦隊旗艦に就任します
●同艦は、南方に進出して潜水母艦として行動しましたが、太平洋戦争直前の1941年12月に内地に帰投します
●1941年12月8日、太平洋戦争が勃発、「大鯨」は同月20日から航空母艦への改造工事を開始します
●この工事は、当初予定では短期間で完了するはずでしたが、機関を通常のタービンエンジンに換装するために時間がかかり、また、1942年4月の東京初空襲の際に爆弾1発が命中、この修理を終えた1942年11月にようやく航空母艦として完成、「龍鳳」と命名されました
・ 「龍鳳」は、「祥鳳」「瑞鳳」(旧「高速給油艦 剣崎」と「高崎」)と準同型艦になりますが、元々の船体が異なるために「龍鳳」の船体は若干大きく、細部も異なっています
●「龍鳳」は、完成後直ちに連合艦隊に編入され、短期間の訓練の後、爆撃機の輸送任務によりトラック島に向かいます
●ところが、この最初の任務においてアメリカ潜水艦の攻撃を受け、1本の魚雷が命中、大事には至りませんでしたが、内地に帰投して修理を受けます
●修理完了後、損傷した航空母艦「飛鷹」の代わりに「第2航空戦隊」に配属されましたが、当時の連合艦隊の空母機動部隊は、ソロモン海域での消耗戦において艦載機の供出が続いており、空母を使用した艦隊決戦は行われず、「龍鳳」も航空機輸送を中心とした輸送任務に従事します
●1944年5月に空母機動部隊が練成訓練を行っているフィリピン南部のタウイタウイ泊地に進出、翌6月に発生した「マリアナ沖海戦」において「龍鳳」は艦載機を搭載して参戦します
●この海戦ではアメリカ軍は日本軍側の1.5倍程度の規模でしたが、日本の機動部隊は周囲を跳梁跋扈するアメリカ潜水艦の影響により充分な訓練が実施できず、練成不足のまま戦うこととなり、機数を揃えるために各地から動員された搭乗員も飛行経験の不足が目立ちました
・ 艦載機の発着艦時には、空母は風上に向かって直進する必要があり、このような直線運動は潜水艦にとって狙いやすい目標となりました
●逆に、アメリカ軍は日本軍の脅威の無い場所において充分に訓練を行うことができ、また、膨大な工業力を背景にエセックス級空母を始めとする強力な艦艇を続々と就役させており、実際の航空機の機数、艦艇数よりもその能力の差はかなり大きなものでした
●「マリアナ沖海戦」の結果は日本海軍の完敗であり、「龍鳳」はその艦載機のほとんどを失って、アメリカ艦載機の攻撃を受けますが、至近弾を受ける被害に止まり、内地へと帰還します
●内地において「龍鳳」は、損傷の修理と、性能が向上した艦載機への対応のための飛行甲板の延長、そして対空兵装の強化が行われます
●しかし、その工事のために「レイテ沖海戦」に参加はできず、また日本海軍は「マリアナ沖海戦」のダメージを回復する余力は無く、「龍鳳」は艦載機搭載の目途が立たず、瀬戸内海で待機する日々を過ごしました
●同艦は1945年3月の呉大空襲により大破、そのまま砲台代わりとして係留され、終戦を迎えています