日本航空母艦 祥鳳
「日本航空母艦 祥鳳 (プラモデル) (ハセガワ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.217 )」です
●太平洋戦争初期において日本の貴重な艦隊航空戦力となった空母「祥鳳」を1/700のスケールで再現したプラスチックモデル組立てキット、日本の軽空母独特の形状である平甲板式空母を再現した内容となっています。
【 日本海軍 航空母艦 祥鳳 について 】
●1922年のワシントン軍縮会議、1930年のロンドン軍縮会議に従い艦艇の保有に制限がかかるようになった大日本帝国海軍は、有事の際には短期間で空母に改造することができ、かつ、軍縮会議の制約を受けない高速給油艦「剣崎」「高崎」の建造を1935年に開始します。
●「剣崎」は、建造途中に軍縮条約から脱退したため潜水母艦へと建造変更を行い、1939年に「潜水母艦 剣崎」として竣工します。
●対米関係が悪化し、日米両国間の緊張が高まっていく1940年になると、「潜水母艦 剣崎」の航空母艦への改装が始まります。
●ただし、不調であった機関(ディーゼルエンジン)の換装に手間取ってしまい、竣工は2番艦である「高崎(瑞鳳)」より1年以上も遅れる1942年1月になり、新たに「航空母艦 祥鳳」の艦名を付与されます。
●「航空母艦 祥鳳」は、排水量11000tクラスの軽空母にあたり、艦橋などの構造物のない全通式の飛行甲板を装備、この飛行甲板下に艦橋を設けた平甲板式を採用、艦載機の搭載数は常用27機、保用3機の合計30機になっていました。
●「祥鳳」は竣工した直後に「第4航空戦隊」へ編入され、主に南方の前線基地への航空機の輸送任務に従事します。
●1942年3月、アメリカ軍の機動部隊がニューギニア方面に進出、艦載機の攻撃による損害が日本軍側に発生しました。
●この行動を受け、同年4月「祥鳳」はトラック島に向けて出航します。
●しかし、現地ではアメリカの正規空母に対して軽空母1隻では対抗できないと判断、より強力な航空戦力の増援を要請すると、インド洋方面から帰途の途上の「南雲艦隊」から第5航空戦隊の「翔鶴」「瑞鶴」が同地へ向かうことになります。
●1942年4月末、ニューギニア南部の主要都市「ポートモレスビー」への上陸作戦が発動、「祥鳳」は「攻略艦隊」に組み込まれて航空支援を任務とします。
・ 「翔鶴」「瑞鶴」は、作戦全般の航空支援を任とし、アメリカ機動部隊が阻止行動に出た場合などに対処する役目を担っていました。
●「祥鳳」は、主に攻略艦隊を航空攻撃から守るために、搭載機の2/3が戦闘機で占められ、当時の新鋭戦闘機である「零戦」の生産が間に合わなかったので、戦闘機隊の1/3程度は「96式艦上戦闘機」を装備していました。
●アメリカ軍側は、同方面に「レキシントン」「ヨークタウン」の2空母を展開、日本艦隊を迎え撃ち、世界最初の空母同士の戦い「珊瑚海海戦」が行われます。
●この海戦は、両軍に共に初めて経験する「空母戦」であり、双方それぞれ索敵などのミスが起こります。
●日本海軍側は、索敵による空母発見の報を受け、攻撃隊を出撃させますが、タンカーを見誤ったものであり、そのタンカーを撃沈したものの航空戦力への攻撃は空振りになっています。
●アメリカ海軍側も「攻略艦隊」を空母を中心とした艦隊として見誤り、100機弱もの艦載機を攻撃に向かわせています。
●「攻略艦隊」は、「祥鳳」以下、重巡洋艦4隻、駆逐艦1隻の小規模な艦隊で、アメリカ軍の艦載機は「祥鳳」に攻撃を集中します。
●「祥鳳」は、戦闘機隊を上空護衛として展開していましたが、多勢に無勢の状況になってしまい、合計20発以上の爆弾、魚雷を受け、その短い生涯を閉じたのでした。
●「祥鳳」が失われた翌日、日本軍側、アメリカ軍側双方が空母を発見して艦載機を出撃、その結果、日本軍側は「翔鶴」が大破、アメリカ軍側は「レキシントン」が撃沈、「ヨークタウン」が中破しています。
●この「珊瑚海海戦」では、戦果自体は日本軍側の方が上回りましたが、多くの航空機を失ってしまい、「ポートモレスビー上陸作戦」自体は中止され、作戦の目的は達成されませんでした。
●また、続く「ミッドウェー海戦」で「翔鶴」「瑞鶴」が参加できなくなってしまい、その敗北要因の一つとも言われています。
【 日本航空母艦 祥鳳 (ハセガワ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.217) プラモデルの内容 】
●帝国海軍の航空母艦「祥鳳」を再現したプラスチックモデル組立てキットです。
■ 航空母艦 祥鳳 概要
●日本海軍の航空母艦「祥鳳」を再現したプラスチックモデル組立キットです。
●ウォーターラインフォーマットに従い、比較的パーツ数を抑えた内容で、「航空母艦 祥鳳」を再現しています。
●「日本航空母艦 瑞鳳 (ずいほう)」をベースキットとし、「祥鳳」を再現するため飛行甲板などを新規パーツに変更したバリエーションキットとなります。
●艦体喫水線までを再現したウォーターラインモデルです。
■ 航空母艦 祥鳳 全体構造
●「祥鳳」の船体部はおおきく上下に分割したパーツ構成、これに船首及び艦橋甲板、飛行甲板、各スポンソンなどを取り付ける構成になっています。
●船体部には、格納庫側面を一体成型化して再現。
・ 船体部には、スポンソン部の他、舷側の舷窓、ホースパイプなどをモールド化して再現しています。
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属、オモリとなるバラストも付属しています。
●船首と船尾の甲板パーツには、滑り止めの表現の他に、アンカーチェーン導板、ケーブルホルダー、ボラード、ボート架台などの細かなディテールをモールド化して再現しています。
・ 船尾甲板の後部の機銃座は別パーツ化しています。
●飛行甲板は前後に分割した2枚のパーツで構成、兵員用のスポンソン、着艦表示灯が一体成型されています
・ 飛行甲板上には、木甲板と鉄甲板、滑り止め表現の他、遮風柵、着艦制動装置、滑走制止装置、エレベーターなどをモールド化して再現しています。
・ 飛行甲板上の表示線も薄くモールド化しています。
・ 前後に配置した飛行甲板支柱は、それぞれ別パーツ化しています。
■ 航空母艦 祥鳳 の艦上構造物
●「航空母艦 祥鳳」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています。
●マスト、通信マストは一体成型化したパーツで再現、下部のトラス構造は凹凸を交えたモールドで再現しています。
・ マスト、通信マストは、航行時の立てた状態と、発着艦時の展開した状態とを選択して製作することができます。
●煙突
・ 煙突は上下に分割したパーツ鋼製、トップは開口した状態になっています。
●高角砲と、機銃用スポンソンの一部はブロックごとに別パーツ化、スポンソンと下部の支柱を分割して再現しています。
●高角砲「40口径 89式 12.7cm連装高角砲」 ×4
・ 右舷後部の1基は煙突の煙除けのシールド付き(A1型改2)、左舷と右舷前部はシールド無しの状態を再現(A1型)。
・ シールド付きの高角砲は、連装式に成型した砲身部と、シールド部に分割して再現。
・ シールド無しの高角砲は、砲身部と砲架部との2パーツに分割して再現しています。
●対空機銃
・ 25mm 3連装機銃 ×2
・ 25mm 3連装機銃(シールド付き) ×2
・ 機銃は一体成型のパーツで再現し、シールド付きタイプは銃身部とシールド部とで分割したパーツで再現しています。
●内火艇、カッターなど。
・ 内火艇 ×1
・ 内火ランチ ×1
・ 9mカッター ×2
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首旗竿
・ 菊花紋章
・ 94式高射装置
・ 探照灯
・ 錨
・ 方位測定器
などをセットしています。
●艦載機
・ 艦載機は、静岡模型教材協同組合「日本航空母艦搭載機 前期セット」のランナーが1枚付属しており、各機体はそれぞれ一体成型のパーツで再現しています。
●艦載機内容
・ 零式艦上戦闘機21型 ×5
・ 99式艦上爆撃機11型 ×4
・ 97式3号艦上攻撃機 ×4
・ 艦上爆撃機 彗星 ×3
【 日本航空母艦 祥鳳 (ハセガワ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.217) 塗装とマーキング 】
●「マーキングガイド・塗装図」は組立説明書内にモノクロで記載しています。
・ 塗装の際に使用する塗料の種類も記載しています (Mr.カラー / 水性ホビーカラー)
・「祥鳳」の甲板や船体からカッターなどの細部に使う塗料の種類は、組立説明書内の各工程内にて指示しています。
●甲板上に描かれた、各表示線、着艦標識、艦尾の軍艦旗と、艦載機用の日の丸マークなどを再現したデカールが付属しています。
【 日本航空母艦 祥鳳 (ハセガワ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.217) パッケージ内容 】
・ 航空母艦 祥鳳 ×1
・ 零式艦上戦闘機21型 ×5
・ 99式艦上爆撃機11型 ×4
・ 97式3号艦上攻撃機 ×4
・ 艦上爆撃機 彗星 ×3
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●1999年 一部新金型