日本海軍 水上機母艦 千歳
「日本海軍 水上機母艦 千歳 (プラモデル) (アオシマ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.551 )」です
●太平洋戦争時における帝国海軍の「水上機母艦 千歳」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●水上機の母艦として、日本初の新造式で建造された「水上機母艦 千歳」を再現、洗練された小型の艦橋と、船体後部に大型の天蓋を持つ特異なシルエットを再現した内容となっています
●アオシマ社製「日本海軍 水上機母艦 千歳 SD」をベースとして、初回限定として付属していたエッチングパーツを省いた通常製品版となります【 「水上機母艦 千歳」について 】
●帝国海軍は、第1次世界大戦時におけるドイツ領「チンタオ」の攻撃で初めて水上機を使用、その能力を有効に利用しました
●その後、航空母艦による艦上機の運用が開始されましたが、帝国海軍では水上機の能力を高く評価しており、水上機母艦の建造(改造)に積極的でした
●このような水上機母艦は、主に輸送船などの船舶をベースとした改造により作られていましたが、将来の日米開戦を睨み、専用の艦として新造されたのが「水上機母艦 千歳型」です
●この「千歳型」は、排水量11,000tの大型艦で、水上機28機(補用を含む)を搭載する能力を持ち、最大速度も29ノットと、従来の改造形式の水上機母艦よりも大幅に性能が向上しているのが特徴です
●また、建造時から高速補給艦などへの転用が考慮された設計となっており、他艦への補給用として大型の燃料タンクも装備していました
●「水上機母艦 千歳」は「千歳型」の1番艦として1938年に竣工、太平洋戦争が開戦すると南方に進出して航空支援や、水上機基地の設営などで活躍しました
・ 飛行場建設の必要が無い水上機は、簡単な基地設備だけで直ぐに前線に展開することが可能で、太平洋戦争初期においては連合軍の航空機の能力は高いものではなく、水上機は各方面で活躍しています
●しかし、1942年6月の「ミッドウェー海戦」において帝国海軍は主力であった4隻の航空母艦を失ってしまい、その補填のために「千歳」は航空母艦に改造されることとなりました
●航空母艦に改造された「千歳」は1944年6月の「マリアナ沖海戦」に参加、続いて「レイテ島沖海戦」にも機動部隊の1艦として参加しましたが、アメリカ艦載機の猛攻を受けてその生涯を閉じています
【 「日本海軍 水上機母艦 千歳」のキット内容について 】
●この帝国海軍の水上機母艦「千歳」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●アオシマ社のウォーターラインシリーズのフォーマットに沿って水上機母艦「千歳」を再現、リニューアル版に相応しく、船体上の細かな造りが表現された内容となっています
●スライド式金型によるクレーン、カタパルトの成型など、ディテール表現を重視しながらも、一方で他のウォーターラインシリーズのキットに合わせた表現方法を考慮しており、舷窓の雨樋表現などはスケールに沿った控えめなもので仕上げられています
●艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルです
●「水上機母艦 千歳」は、上甲板及び船体部の上下分割のパーツで構成されています
・ 艦体部は一体成型のパーツで構成され、下部のバルジ、舷側の舷窓、フェアリーダー、梯子などが再現されています
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属、オモリとなるバラストも付属しています
●上甲板は、甲板上の滑り止め、リノリウム貼りの境界に合わせて前後方向に5分割式となっています
・ 甲板上には、アンカーチェーン、リノリウム押さえ表現、滑り止め、航空機軌条、カタパルト台座、リール、ボラードなどがモールドで再現されています
・ 船体後部の雛壇式の航空機軌条部分は別パーツです
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「高角砲部」「カタパルト部」「煙突部」「天蓋部」「エレベーター部」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「水上機母艦 千歳」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋は2層で構成され、各層は各パネルを貼り合せる箱組み方式です
・ トップの測距儀、防空指揮所が別パーツにて再現
・ 艦橋構造物には、舷窓、扉などが彫刻されています
・ 艦橋甲板にはリノリウム押さえのモールドが再現
・ 艦橋窓、側面の張り出し部の窓枠はクリアーパーツとなっています
・ 高角砲のスポンソンは別パーツで、下部の支柱もパーツ化
・ 艦橋部分を構成する、60cm信号灯×3(クリアーパーツ)、方位測定器、25mm連装機銃×3、1.5m測距儀×2、双眼鏡などがパーツ化されています
●メインマスト
・ メインマストは三脚檣型で、4分割式となっています
・ メインマストはトラス構造が再現
● 煙突
・ 煙突は左右分割式で、トップは別パーツとなっています
・ 煙突側部の各管は別パーツにて再現
●後檣
・ 後檣は三脚檣型で、前後分割式です
・ 後檣下部にはトラス構造を再現
●天蓋
・ 天蓋部分は上下分割式で、側面のトラス部分は別パーツです
・ 天蓋上部にはリノリウム押さえのモールドが再現
・ 天蓋上部の方位測定器、25mm連装機銃×3、60cm信号灯×5(クリアパーツ)、110cm探照灯(クリアーパーツ)がパーツ化
●クレーン
・ 天蓋の支柱を兼ねるクレーンの基部は、左右分割式となっています
・ クレーンは、側面のトラス構造だけではなく、スライド金型により上面のトラス構造も再現
●エレベーター
・ 船体後部のエレベーターは、下部のエレベーター壁面がパーツ化されており、エレベーターを上げた状態と、下げた状態とを選択できます
●カタパルト「呉式 2号5型射出機」
・ カタパルトはスライド式金型による一体成型となっており、カタパルト側面のトラス構造、上部のディテール、航空機滑走台などが再現されています
●高角砲「40口径 89式 12.7cm連装高角砲」 ×2
・ 高角砲は本体部分と砲身部分との分割式で、砲身部分は連装式に一体成型されています
●対空機銃
・ 25mm連装機銃×6 (艦橋部、天蓋部)
・ 機銃は一体成型となっています
●艦載機(新規パーツ)
・ 「零式3座水上偵察機」「零式水上観測機」「94式水上偵察機」「95式水上偵察機」が各1機付属しています
・ 各艦載機は、翼を折り畳んだ状態を再現
・ 「零式3座水上偵察機」は、胴体、主翼先端部、フロートのパーツ構成
・ 他の3機種は、胴体は左右分割式で、上下の主翼、主翼桁、水平尾翼、フロートのパーツ構成です
●艦載機(静岡模型教材協同組合「大型艦兵装セット」に含まれているパーツ)
・ 「零式3座水上偵察機」「零式水上観測機」「94式水上偵察機」「95式水上偵察機」が各2機付属しています
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 11m内火艇 ×2
・ 12m内火ランチ ×2
・ 9mカッター ×2
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 主錨、副錨
・ 菊花紋章
・ パラベーン
・ ダビッド
・ 航空機台車
などがセットされています
●キットには、静岡模型教材協同組合「大型艦兵装セット」のランナーが2枚付属しており、高角砲、対空機銃、カッター類などは同ランナーのパーツを使用します
●艦尾の軍艦旗(直線タイプと、なびいているタイプの2種)、艦載機の日の丸マーク、天蓋部の大型の国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
●2013年 ウォーターラインシリーズ 通常版への編入