日本陸軍 九七式中戦車 チハ (プラモデル)タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.075 スケール:1/35
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「日本陸軍 九七式中戦車 チハ プラモデル (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.075 )」です●太平洋戦争時における帝国陸軍の主力戦車「97式中戦車」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット ●帝国陸軍の戦車戦力の主力として太平洋戦争を通じて運用された「97式中戦車」を再現、戦争後期では非力さが否めなかったものの、日本の「戦車」としての独特の佇まい、そしてガラガラと音を立てながら突き進む姿を彷彿させる迫力あるフォルムが表現されています 【 「97式中戦車」について 】●帝国陸軍は、1929年に国産初の制式戦車「89式中戦車」を開発します ●この「89式中戦車」は当時の戦車としては優秀な戦車であり、中国東北部へと進出していた帝国陸軍にとって歩兵部隊に追従できる(従来の外国産の戦車は不整地での機動性能は劣悪でした)唯一の戦車として大いに活躍しました ●しかし、その後機械化が進むと、「89式中戦車」の機動性能では充分なものと言えないようになり、更に垂直状にそそり立つ車体前面の装甲と操縦手ハッチは弱点であり、同車の後継車両の開発が開始されます ●開発にあたって2案が試作され、「89式中戦車」の拡大性能向上型である「チハ」、「95式軽戦車」を大型化し「89式中戦車」よりも軽量な「チニ」が作られます ●「チハ」は「89式中戦車」よりも機動力や装甲が勝っており、用兵側では同車が支持されましたが、軍部側は生産コストが安く、数を揃えることができる「チニ」の方が評価されていました ●この試作車を検討中に「盧溝橋事件」が発生、これにより「日中戦争」に突入し、予算に余裕の生じた帝国陸軍は「チハ」を採用することを決定、これが「97式中戦車」として1937年に制式化されることとなります ●「97式中戦車」は、主砲として「89式中戦車」に搭載されていた「90式 57mm戦車砲」を改良した「97式 57mm戦車砲」を搭載、砲塔後部と車体前部に「97式 重機関銃」を装備しています ●防御力は最大装甲が25mmと、小口径対戦車火器に耐える程度で、開発時には用兵側からより厚い装甲を求められましたが、機動力の確保と船舶輸送による重量制限(船舶のクレーンの能力)などから却下されました ●「97式中戦車」は、1939年の「ノモンハン事件」が初陣となり、同戦においてソ連軍の軽戦車と対峙しましたが、ソ連戦車などが装備する「45mm戦車砲」は易々と同車の装甲を貫通するのに対して主砲の「97式 57mm戦車砲」は装甲貫通能力に乏しく、甚大な損害を受け、戦線から引き揚げられます ・ 同車は開発当時から歩兵の支援車輌として位置付けられ、戦車戦はほとんど考慮されていませんでした ・ 主砲の「97式 57mm戦車砲」は、砲手が照準器を覗きながら片手で装填できるように設計された小型砲で、装薬、炸薬共に少なく、短射程の火砲です ●この戦いの戦訓からより装甲貫通能力の高い「47mm戦車砲」の開発が開始されましたが、その開発ピッチは遅く、また装甲の強化などは図られずにそのままの状態で太平洋戦争に突入したのでした ・ これは、当時の日本の国力の関係と、帝国陸軍内における精神論中心主義による客観的判断の鈍さ、そして実質的な敗北となった「ノモンハン事件」をイレギュラーなものとして忘れ去ろうとした陸軍上層部の謙虚さの欠如などが絡んでいるようです ●太平洋戦争では、「97式中戦車」は南方への侵攻作戦に参加、マレー、ジャワ島などにおいて戦車の持つ機動力によって敵戦線奥深くに浸透、敵部隊を混乱に陥れ、日本版の電撃戦を展開する原動力となりました ●この日本軍が活躍を続ける同時期に、連合軍側には新型戦車の「M3 軽戦車」が配備されるようになり、軽戦車(「97式中戦車」の15tに対して「M3 軽戦車」は13t)でありながら同車の装甲防御力は「97式中戦車」を凌駕、フィリピンやビルマにおける戦車戦では大いに苦戦しますが、大勢は日本軍側が圧倒的に有利な状況でしたので、帝国陸軍ではそれほどの問題としていませんでした ●しかし、前線部隊ではこの状況に危機感を持っており、捕獲した「M3 軽戦車」に対して射撃テストを実施、その前面装甲に対しては全くの無力であることが判明し、その結果、側面を近距離において集中射撃することにより対処しています ●ところが、太平洋戦争中期以降、連合軍の本格的な反攻が始まると、「97式中戦車」の能力不足が顕在化し、「M3 軽戦車」よりも遥かに強力な「M4 中戦車」が登場し始めると、「97式中戦車」の装甲は敵の砲弾を防ぐには余りに脆弱で、搭載する主砲は無力に等しいものとなってしまいます ●当時の日本は、航空機の開発、生産に手一杯の状況で、陸上兵器の改良は後回しとなっており、後継車輌として「97式中戦車改」を生産する程度で、「1式中戦車」「3式中戦車」の開発は遅々として進まず、結果として「97式中戦車」は太平洋戦争の終結まで使われ続けられました ●当時の戦車兵はこの不利な状況下、義務を果たすために創意工夫によって戦いを行い、「97式中戦車」は「95式軽戦車」と並ぶ日本機甲部隊の中心的存在として、初期の南方での活躍から島嶼やフィリピン、沖縄などでの激闘、そして終戦後に発生した占守島の戦いに至るまでその戦車兵と共に奮戦を続けたのでした 【 「日本陸軍 九七式中戦車 チハ」のキット内容について 】●この帝国陸軍の主力戦車「97式中戦車」を再現したプラスチックモデル組立キットです ●タミヤミリタリーミニチュアシリーズの傑作キットの一つであり、確かな考証、質感まで伝わる表面の彫刻と表現力、シャープで部位によって大きさが異なるリベット、そして計算されつくしたディテール表現など、まだ実車への謎が多かった当時において戦車の模型として「97式中戦車」を再現するというタミヤの開発陣の情熱と金型職人の意地とを感じることができる逸品となっています ●ミリタリーミニチュアシリーズとしての作り易さもしっかりと考慮されており、全体のパーツ数は抑えられてパーツ同士の合いも良好、気軽に「97式中戦車」の姿を楽しむことや、ディテールアップへの挑戦、ジオラマ展開などの演出など様々なユーザーのニーズに応えることができる内容です ●また、付属しているフィギュアの出来も秀逸で、デッサン、顔の造形、細部のエッジが立ったモールドなど現行のフィギュアと全く遜色ないものとなっています ●「97式中戦車」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成されています 【 砲 塔 】 ●砲塔は、パネルライン、尖頭型リベット、天板部の溶接跡などの複雑な造りを再現、「97式中戦車」の特徴となるコンパクトなフォルムが表現されています ●「97式 57mm戦車砲」の砲身は、下部の揺架も含めて一体成型で、砲口部分は別パーツです ・ 防盾は1パーツで構成 ・ 防盾(砲身)は、完成後も上下可動式とすることができます ●砲塔は上下分割式で、前部パネルは別パーツとなっています ・ 上部の鉢巻アンテナは基部も含めて1パーツで再現 ・ 信号灯、対空機銃架がパーツ化されています ・ 対空機銃架に装備する対空機銃が付属しています ・ 後部の機銃はマウントと機銃本体とが一体成型され、マウント基部は別パーツです ・ 後部機銃は可動式 ●車長キューポラは上下分割式です ・ 車長ハッチは、閉めた状態と開いた状態の2種が付属し、選択して使用します 【 車体上部 】 ●車体上部は、その複雑な構造をパーツ構成の妙により再現、フェンダーの薄さと装甲の厚みも想像できる質感表現、そしてエッジが立った彫刻によりリベットなどの細部が再現されています ●車体上部は、フェンダーも含めて一体成型され、戦闘室前面パネル、エンジングリル部は別パーツです ・ エンジンデッキ側面の整風板は別パーツです ・ 操縦手用の視察ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます ・ 前方機銃手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択可能です ・ 前方機銃はマウントと機銃本体とが一体成型され、前方機銃は可動式です ・ 排気管は、各3パーツで構成 ・ 各点検ハッチなどのハンドルがパーツ化 ・ 車載工具類は固定具が一体成型されています ・ 牽引ワイヤーは固定具に巻かれた状態が再現 【 車体下部 】 ●車体下部は、パーツ数を抑えながら複雑な足周りを再現、転輪の表面などの細部は繊細かつシャープなモールドで彫刻されています ●車体下部はバスタブ式に一体成型され、前部と後部パネルは別パーツです ・ サスペンションアームは車体下部パーツに一体成型されています ・ 転輪、起動輪、誘導輪は左右分割式です ・ 下部転輪の最前部及び最後部、起動輪は内蔵させるポリキャップにより回転可動します ・ 誘導輪とボギー部の下部転輪は、回転可動式とすることができます 【 履 帯 】 ●履帯は、軟質素材(焼き止め式)によるベルト式履帯が付属しています ・ 履帯は表面に肉抜き穴とセンターガイドの凹みが付いた「97式中戦車」用のシングルピン式履帯が再現されており、モデルカステン製「97式(1式・3式)中戦車用履帯 (可動式)」がこれに対応しています 【 フィギュア 】 ●車長1体と前方機銃手1体の合計2体のフィギュアが付属しています ・ 車長のフィギュアは全身像、前方機銃手のフィギュアは半身像となります ・ 車長のフィギュアは、キューポラから上半身を出して片手でハッチを持ち、もう一方の手で双眼鏡を持っているポーズ ・ 前方機銃手のフィギュアは、ハッチから顔を出しているポーズです ・ 服装は2体共にツナギ状の「作業衣」を着用、戦車帽を被っている姿となっています ・ 服の皺の表現はスケールに沿っており、ポケットやベルトなどの細部はシャープかつ立体的に彫刻されています ・ フィギュアは、胴体、両腕のパーツ構成です ●付属している装備品類 ・ 銃剣 ×1 ・ 拳銃ホルスター ×1 ・ 水筒 ×1 ・ 双眼鏡 ×1 ・ ヘルメット ×2 【 塗装とマーキング 】 ●「97式中戦車」のマーキングとして、帝国陸軍仕様となる1種類の塗装例と6種類のマーキング例が説明書に記載されています ・ 戦車第1連隊 (マレー) ・ 戦車第1連隊 (日本本土) ・ 戦車第8連隊 ・ 戦車第17連隊 第5中隊 ・ 戦車第34連隊 第2中隊 ・ 千葉戦車学校 ●説明書のマーキング例に基づく、部隊マーク、車両番号、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています ●1975年 完全新金型
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