日本海軍 超弩級戦艦 大和 終焉型
「日本海軍 超弩級戦艦 大和 終焉型 (プラモデル) (フジミ 1/700 特シリーズ No.003 )」です
●太平洋戦争時における帝国海軍の「戦艦 大和」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット、その最終時の姿を再現しています
●世界最大かつ最強を誇った「戦艦 大和」を再現、均整の取れたシルエットと、最終時として対空兵装を大量に装備した迫力有る姿が表現されています【 「戦艦 大和」について 】
●帝国海軍の空母機動部隊による真珠湾攻撃によって太平洋戦争は開戦しましたが、この攻撃の以前には戦艦での砲撃戦が海戦の決着を付けるものと、各国の海軍で認識されていました
●しかし、1920年代においてワシントン軍縮会議、ロンドン軍縮会議にて艦船の保有制限が決められたために、帝国海軍は自由に艦の建造を行えなくなり、個艦の能力を極限まで高めることに全力を尽くしました
●1936年、軍縮会議による条約が失効、これにより建造計画に自由を得た帝国海軍は、これまでの建造技術を結集した、従来の戦艦よりも遥かに強力能力を持つ新型戦艦「大和型」(「大和」「武蔵」)の建造を開始します
●戦艦「大和型」の主砲は新設計の「46cm砲」を搭載、この砲の威力は当時の各国の新鋭戦艦が搭載する「40cm砲」を凌駕する破格の破壊力を持っていました
●それまでの戦艦が前後方向に構造物を分散する方式を採っていたのに対して「大和型」は船体中央部に構造物を集中配備、これにより防御力の強化が図られました
●また、弾薬庫、機関部などの重要部には厚い装甲板で重点防御が施され、従来艦とは比べ物にならない防御力を誇っています
●この新型戦艦「大和」「武蔵」は、アメリカの「アイオワ級」やイギリスの「キング・ジョージ5世」、「ネルソン」などの各国の新鋭戦艦を凌駕する性能を持ち、第2次世界大戦に登場した戦艦として最強の存在となります
●「大和」は、太平洋戦争が開戦した直後の1941年12月に竣工、翌1942年2月には連合艦隊旗艦に命ぜられます
●1942年6月に開始された「ミッドウェー海戦」では、連合艦隊司令長官「山本五十六」が座上し、艦隊決戦用の主力艦隊の中核として参加しましたが、前衛部隊である空母機動部隊が壊滅し、作戦は中止されました
●1942年8月、アメリカ軍がガダルカナル島に上陸、日米の戦いはこの島を中心として展開され、連合艦隊とアメリカ艦隊との間で死闘が繰り広げられました
●「大和」は、その戦いを睨み後方のトラック島に進出、しかし、海軍の中枢では将来起こりうると予測される艦隊決戦に向けて温存する意見が強く、再前線であるソロモン海域に出ることは有りませんでした
●1944年6月、アメリカ軍は日本が絶対防衛圏として設定していたマリアナ諸島に上陸、連合艦隊は総力を挙げて一大決戦「マリアナ沖海戦」に挑みます
●「大和」は艦隊戦の主軸として海戦に参加しましたが、戦いは航空決戦であり、事実上は対空護衛任務となります
●海戦は、それまでの消耗戦により練度が大幅に低下した日本軍側の航空部隊に対し、アメリカ軍は新兵器、防空システムが充実しており、連合艦隊は完敗、多くの航空機と搭乗員を失い、事後は艦隊航空戦を展開できない状況となります
●1944年10月、アメリカ軍はフィリピン東部のレイテ島へ上陸、フィリピンを失うことは、太平洋戦争開戦時の目的であった南方資源への補給路を絶たれることを意味しており、連合艦隊は再び総力を挙げて迎撃に向かいます
●ただ、「マリアナ沖海戦」の結果、苦肉の策として残存する空母機動部隊をフィリピン北方へ展開、これを追うアメリカの機動部隊の隙を突いて戦艦を中心とする砲戦隊がレイテ沖に突入、輸送艦隊とその護衛艦隊とを撃滅してアメリカ軍に大打撃を与える作戦を採りました
●「大和」は砲戦隊の主力である「栗田艦隊」に、僚艦「武蔵」と共に配属、同艦隊はフィリピン中央部を突き進みましたが、途中潜水艦の雷撃により脱落艦が続出、更には艦載機の猛攻を受け、「武蔵」はその攻撃を一身に背負い、沈んでしまいます
●ただし、作戦自体は、当初連合艦隊が想定したように、アメリカ機動部隊の主力は日本の空母を求めて北方へ移動しており、「栗田艦隊」はレイテ沖の手前まで到達します
●同艦隊は、護衛空母を中心に編成されているアメリカの空母艦隊に遭遇、散々に逃げるアメリカ空母と、捨て身の防御戦闘を行なうその護衛艦、空母から緊急発進した航空機を交えて大混戦が展開されます
●「大和」は、他艦と共同で護衛空母「ガンビア・ベイ」を撃沈しますが、敵駆逐艦から発射された魚雷によって進路を妨げられ、スコールと煙幕によって充分な追撃が阻止されます
●また、「栗田艦隊」の巡洋艦は航空機攻撃によって重大な損害を受けており、それ以上のレイテ沖突入は諦めて帰投、輸送船団へ打撃を与えるというチャンスは失われてしまいます
●内地へ帰投した「大和」ですが、フィリピンを失った関係で日本国内では燃料事情が急速に悪化、残存艦の殆どが浮き砲台として繋留されてしまいます
●1945年3月、アメリカ軍は沖縄に上陸、日本の国土が戦場となり、日本側は陸軍、海軍の総力を結集して決死の反撃を敢行、特に劣勢な戦力の下で敵に損害を与えるようにと、航空隊は体当たり攻撃を行い続けました
●このような全軍挙げての反撃に呼応して、「大和」は連合艦隊を象徴する艦として沖縄に突入し、同島において不沈艦として浮き砲台代わりとなり、敵艦艇を1隻でも多く撃破させるという「天一号作戦」が発動されます
●ただ、燃料の不足により「大和」を護衛する艦は、軽巡洋艦1隻と駆逐艦8隻を随伴させるだけに過ぎませんでした
●1945年4月6日、「大和」を中心とする艦隊は出航、翌4月7日にアメリカ艦載機の波状攻撃を受けます
●この攻撃は、延べ1000機に上る壮絶なもので、「大和」は対空射撃に奮戦するも、被弾により徐々に戦闘能力を喪失して行きます
●「大和」は不沈艦として粘り強く耐えていましたが、アメリカ軍機の攻撃は凄まじく、多数の命中弾により、攻撃開始から2時間後「大和」は息絶え、その栄光の生涯を終えたのでした 【 「日本海軍 超弩級戦艦 大和 終焉型」のキット内容について 】
●この帝国海軍の戦艦「大和」の「最終時」の姿を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●フジミ社製「特シリーズ」の初期フォーマットにのっとり「戦艦 大和」を再現、「最終時」の特徴である対空兵装や艦橋及び上部構造物の細かな造りが表現されています
●艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルです
●「大和」の船体部は上下分割式で、これに「艦首」「艦尾甲板」「飛行甲板」「上部構造物」「各艤装類」を取り付ける構成となっています
●「大和」の船体部には、中央部分の上甲板が一体成型され、細部では舷側の舷窓、汚水捨て管、ダビットなどが再現、バルジ部分も表現されています
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属、オモリとなるバラストも付属しています
●上甲板は、「艦首」「艦尾甲板」「飛行甲板」「船体に一体成型された中央甲板部」に分割されています
・ 甲板上には、主砲塔、副砲塔台座、木甲板表現、滑り止め表現などの基本躯体の他、アンカー導板、アンカーチェーン、ボラード、リールなどの細かなディテールが再現
・ 飛行甲板には、航空機用軌条、ターンテーブルのモールドが彫刻、下部側面の艦載艇収納庫は別パーツとなっています
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「後部艦橋部」「主砲部」「副砲部」「カタパルト部」「煙突部」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「大和」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋は左右分割式で、防空指揮所、各見張り所は別パーツです
・ 艦橋構造物の各艦橋の窓の枠がモールド、もしくは別パーツ化されています
・上部の昼戦艦橋上下の遮風装置は別パーツにて再現
・ トップの15m測距儀は、艦橋部分に内蔵させるポリキャップにより左右旋回します
・ 艦橋部分を構成する、21号電探(×2)、22号電探(×2)、探照灯管制器(×4)、13mm連装機銃(×2)、60cm信号探照灯(×4)、機銃射撃指揮装置(×2)などがパーツ化されています
●後部艦橋
・ 後部艦橋は左右分割式で、上部の機銃座、10m測距儀、主砲予備射撃指揮所は別パーツです
・ 上部の10m測距儀は、後部艦橋に内蔵させるポリキャップにより左右旋回します
・ 後部艦橋を構成する、25mm3連装機銃(×2)が付属
●煙突
・ 本体部分は左右分割式で、上部の雨水カバー金網は別パーツとなっています
・ 煙突部の各副管は、本体部分にモールドにて再現
・ 煙突部の探照灯台座は、1パーツで構成されています
・ 150cm探照灯(×4)、機銃射撃指揮所(×2)が付属
●マスト
・ マストは前後分割式となっています
●上部構造物
・ 艦橋、後部艦橋、煙突などのベースとなる上部構造物は一体成型(左右に増設された対空兵装台座部分は別パーツ)となっています
・ 高角砲台座、機銃台座は別パーツです
・ 側面のディテールとなる各通風口は別パーツにて再現
・ 上部構造物を構成するシールド付き12.7cm連装高角砲(×6)、12.7cm連装高角砲(×6)、シールド付き25mm3連装機銃(×6)、25mm3連装機銃(×6)、94式高射装置(×2)などが付属
●カタパルト「呉式2号5型改 射出機」 ×2
・ カタパルトは一体成型のパーツで、側面のトラス構造が再現されています
●クレーン及び空中線支柱
・ クレーンは一体成型で、トラス構造の上面をモールドで再現
・ 空中線支柱は左右分割式で、トラス構造がモールドされています
●主砲塔部「45口径 94式 46cm 3連装砲」 ×3
・ 主砲塔は一体成型で、梯子などがモールドで再現されています
・ 測距儀は左右別パーツとなっています
・ 砲身部分は1本づつの分割式で、砲身基部にはキャンバスカバーが再現されています
・ 砲塔は船体側に内蔵させるポリキャップにより左右旋回します
●副砲「60口径 3年式 15.5cm 3連装砲」 ×2
・ 砲塔部分と砲身部とは一体成型となっています
・ 砲塔は船体側に内蔵させるポリキャップにより左右旋回します
●高角砲「40口径 89式 12.7cm連装高角砲 (A1型改3)」 ×6、「40口径 89式 12.7cm連装高角砲 (A1型)」
・ シールド付き高角砲はシールド部分と砲身本体との分割式で、砲身部分は連装式に一体成型されています
・ シールド付き高角砲は、砲身パーツの取り付け方法により、砲身を水平状態と仰角を付けた状態とを選択できます
・ シールド無し高角砲は、連装式に一体成型された砲身部と、砲架部との2分割式です
●対空機銃
・ 13mm連装機銃 ×2 (艦橋部に配置)
・ シールド付き25mm3連装機銃 ×24 (上部構造物、舷側部などに配置)
・ 25mm3連装機銃 ×26
・ シールド付き機銃は、銃身パーツの取り付け方法により、銃身を水平状態と仰角を付けた状態とを選択できます
・ 連装機銃、3連装機銃は一体成型となっています
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 9mカッター ×2
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨、副錨
・ 菊花紋章
・ 通風筒
・ 艦載機射出台
・ 高角砲装填演習砲
などがセットされています
●艦載機として
・ 零式水上観測機 ×2
・ 零式3座水上偵察機 ×2
が付属しています
●艦尾の軍艦旗、マストに掲げられる司令官旗、「天一号作戦」時の幟、艦載機の日の丸マークなどを再現したデカールが付属しています
●2004年 一部新金型