ドイツ 落下傘兵 (DRVAR 1944)
「ドイツ 落下傘兵 (DRVAR 1944) (プラモデル) (ドラゴン 1/35 '39-45' Series No.6145 )」です
●「ドイツ 落下傘兵 (DRVAR 1944)」を1/35のスケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●第2次世界大戦後期におけるドイツ軍の武装親衛隊の降下猟兵部隊「第500SS降下猟兵大隊」の兵士4体を再現したフィギュアセットです【 「第500SS降下猟兵大隊」について 】
●1943年9月、かねてより連合軍との休戦を模索していたイタリアの国王と軍部の中枢の一部は、連合軍のイタリア上陸に合わせて政変を起こし、首相の「ムッソリーニ」をグランサッソのホテルに幽閉します
●この報を受けた「ヒトラー」は、救出を指示し、空軍の降下猟兵による急襲作戦を実行、作戦を成功させて「ムッソリーニ」は解放されます
●この作戦の成功を受け、武装親衛隊は直属の特殊作戦用の降下猟兵部隊を持つ方針が決められ、「第500SS降下猟兵大隊」が編成されました
・ 部隊の編成にあたっては、一応志願制が採られ、訓練は空軍の降下猟兵学校で行なわれています
●一方、ユーゴスラビアは、独仏戦後にドイツ軍が占領したものの、同国は人種と宗教の混在する複雑な国家であり、その統治に手を焼いていました
●特に深刻だったのが共産系のパルチザンの活動であり、カリスマ的指導者の「チトー」の下、その勢力は同地を占領する枢軸国軍を凌いでいました
●そこで、ユーゴスラビアのパルチザン勢力の減退を狙うために1944年5月に実行されたのが「チトー暗殺作戦」で、「第500SS降下猟兵大隊」がドルヴァルの「チトー」の司令部に降下し、司令部組織もろとも壊滅するのが目標でした
●大隊の2個中隊は直接降下、残りの2個中隊はグライダーによって付近へと展開します
●ただ、パルチザンは以前より「チトー」暗殺の気配を感じ取っており、その司令部周囲には厳重な警戒と、防御態勢が敷かれており、パルチザン側は激しく抵抗を行ないます
●特に「チトー」直属の「共産党青年将校団」は死を恐れない戦いぶりで、練度と装備に勝る「第500SS降下猟兵大隊」に痛打を与えました
●結局、これらの戦闘により時間を稼ぐことに成功したパルチザンは、抜け道を通じて「チトー」を逃がすことに成功、敵陣に包囲されることとなった同大隊は著しい損害を受けますが、戦線を突破した味方の部隊に救出されます
●この作戦後、「第500SS降下猟兵大隊」は東部戦線へと投入され、通常の地上戦で消耗して行きます
・ このような特殊部隊を戦線に投入する必要がある程、ドイツ軍側は逼迫した戦況となっていました
●1944年10月になると、ようやく戦線から引き揚げられ、新設された「第600SS降下猟兵大隊」へと吸収されますが、残存兵力は1個中隊に満たないものでした
●「第600SS降下猟兵大隊」は、ハンガリーでのクーデター作戦や「アルデンヌ戦」、「ベルリン戦」などで戦闘を行い、最後はアメリカ軍に降伏しています
●この武装親衛隊の降下猟兵は、基本的に空軍の降下猟兵と同じ軍装をしていたようですが、降下スモックの迷彩パターンが空軍のものよりも少し細かいと言われています(胸の国家徽章も空軍タイプだったようです)【 「ドイツ 落下傘兵 (DRVAR 1944)」のキット内容について 】
●この「第500SS降下猟兵大隊」の兵士を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●キットは、「第500SS降下猟兵大隊」所属の兵士が戦闘中のシーンが表現されています
・ 前述のように、同部隊の兵士は通常の降下猟兵と服装はほぼ同一なので、空軍もしくは「第600SS降下猟兵大隊」の降下猟兵としても使用することができます
・ ただし、膝にパッドを付けている兵士は、降下作戦時のみに使用できます
●キットは、同大隊の兵士を豊かなフィギュア造形力によって再現、モールドもシャープで、大戦を通じて活躍した降下猟兵の姿が楽しめる内容となっています
●フィギュアの服装は、降下スモックを着用し、降下猟兵用の編上げ短靴を履き、降下猟兵用のヘルメットを被っている姿となっています
●服の皺の表現は、スケールに沿っており、ポケットやサスペンダー、膝パッドなどがシャープに彫刻されています
●フィギュアの内訳は、機関銃手が1体、弾薬手が1体、小銃兵が2体の合計4体がセットされています
●フィギュアは、頭部、胴体、両腕、両足のパーツ構成です
各「フィギュア」について
●機関銃手のフィギュアは、伏せた状態で機関銃を射撃しているポーズです
●弾薬手のフィギュアは、機関銃手の横で機関銃の弾帯を持って給弾しているポーズ
●小銃兵のフィギュアの1体は、立った姿勢で、左手にライフルを持ち、右手で集束手榴弾を持って、投擲のために構えているポーズです
・ このフィギュアには、降下時に使用する膝のパッドがモールドされています
●小銃兵のフィギュアの1体は、両膝を付いて小銃擲弾を発射しようとしているポーズとなっています
●付属している装備品類
・ MP40サブマシンガン ×2
・ モーゼル Kar 98k ライフル ×2
・ 小銃擲弾付きモーゼル Kar 98k ライフル ×1
・ FG42 自動小銃 ×1
・ MP43突撃銃 ×1
・ Gew43自動小銃 ×1
・ MG42機関銃 ×1
・ パンツァーファースト60 ×1
・ 機関銃用弾薬ケース ×2
・ 機関銃用ドラムマガジン ×1
・ 弾帯 ×4
・ 降下猟兵用ヘルメット×3
・ 降下猟兵用ヘルメット(偽装網付き) ×1
・ 雑嚢 ×4
・ 柄付き手榴弾 ×3
・ 水筒 ×4
・ ガスマスクケース ×4
・ 拳銃ホルスター ×1
・ ライフル用マガジンポーチ ×24
・ 自動小銃用マガジンポーチ ×8
・ 卵型手榴弾 ×6
・ 携帯シャベル ×4
・ 機関銃工具入れ ×1
・ 機関銃予備銃身入れ ×2
など
●再販アイテム
------------------------------------------【 「ドイツ 落下傘兵 (DRVAR 1944)」のワンポイント 】
●同キットは、ドラゴン社が精力的にフィギュアキットを開発した時期のもので、フィギュアのアイテム選択、そしてフィギュアのデッサン、モールド、服の表現、パーツ構成など優れた内容となっています
●その造形は現在の目で見ても全く遜色が無く、奥深いフィギュア模型の世界を楽しむことができます