60cm 自走臼砲 カール 量産型 w/運搬車
「60cm 自走臼砲 カール 量産型 w/運搬車 (プラモデル) (ハセガワ 1/72 ミニボックスシリーズ No.MT057 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の自走臼砲「カール」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●列車砲「ドーラ」を除くと、ドイツ軍最大口径の火砲となる自走臼砲「カール」を再現、専用の貨車に積載した輸送時の姿を再現した内容となっています
●7両生産された「カール」の中、足周りにガータービームを装着していない3号車~7号車、そして短砲身の60cm砲を搭載した状態を再現しています
【 「60cm 自走臼砲 カール 量産型 w/運搬車」 プラモデル概要 】
●車体及び貨車の複雑な構造を再現するためにパーツ数は多いものの、ミニスケールらしくコレクション性を重視して作りやすさに配慮した内容
●ハセガワらしい繊細なパーツとモールドにより、露出した火砲を持つ自走臼砲「カール」としての造りの細かさを再現、ミニスケールの定番となるキット
●短砲身の60cm砲を搭載
●貨車に積載した輸送時の状態を再現
●足周りにガータービームを装備していない「3号車」~「7号車」を再現
●履帯は、「カール」の「3号車」~「7号車」用の「後期型履帯」、接着及び塗装が可能な軟質素材によるベルト式
●塗装例はドイツ軍仕様2種、砲番号やパーソナルネームなどを再現したデカールが付属
●貨車に積載した状態の長さ分の線路を再現したディスプレイベースが付属
【 「カール 自走臼砲」について 】
●第1次世界大戦後、フランス軍はドイツとの国境線に沿って長大な「マジノ要塞」を構築、ドイツ軍は1935年の再軍備化に伴い、この「マジノ要塞」をはじめ、各国の要塞を制圧するための攻城兵器の開発に着手します
●「マジノ要塞」のような頑強な要塞の制圧に関しては、砲弾1発あたりの炸薬の量の多さが重要な要素となることから、大口径の火砲が必要でした
●大口径の火砲として「列車砲」の開発が有力視されましたが、「列車砲」では事前に線路を敷かなくてはならず、機動戦を重視したドイツ軍にとって「列車砲」を用いるのは望ましいものではなく、口径の大きな「臼砲」をベースとし、臼砲の欠点である短射程をカバーするため自走能力を持たせること骨子として攻城兵器の開発を進めます
●1940年前半、攻城兵器である自走臼砲「カール」の1号車が完成、この「カール」は履帯で走行をし、車体中央部に大型の60cm臼砲を搭載した姿になりました
・ この履帯の走行装置は、大口径火砲による莫大な衝撃力を地面へと逃すため、射撃時には転輪を持ち上げて、車体の底を地面へと接地します
・ 「カール」は陣地変換する程度の機動力(最高速度10km)しか有しておらず、輸送時には専用の貨車に積載する方法を採用しています
・ 「カール」自身には砲弾を収納するスペースはなく、運用時には「4号戦車」をベースとした砲弾運搬車「4号弾薬運搬車」が随伴し、この「4号弾薬運搬車」から砲弾の供給を受けて射撃を行いました
●1号車の完成に続いて2号車も完成、そして1941年3月に完成した3号車からは走行装置を一新し、この足周りの状態は最終の7号車まで同じとなっています
●自走臼砲「カール」は、臼砲としては極めて口径長の短い砲身を使用したため、最大射程4kmという能力しかなく、このような短い射程の兵器は敵の反撃を受けやすく、1943年には長砲身の54cm砲が登場します
●この54cm砲は、砲身部分を換装するだけで変更することができ、この54cm砲へと換装した車両や、逆に60cm砲へと戻した車両も存在しています
●自走臼砲「カール」は、肝心のフランス戦に間に合いませんでしたが、1942年4月の「セヴァストポリ戦」において本格的に実戦へと参加、「セヴァストポリ要塞」に対して大口径砲の威力を発揮し、要塞攻略に大きな貢献を果たすことができました
●しかし、「セヴァストポリ戦」以降のドイツ軍は、攻城作戦自体が稀になり、自走臼砲「カール」は「ワルシャワ蜂起」の鎮圧や「レマーゲン鉄橋」を巡る戦いなどに短期間参加した程度で終戦を迎えています
●自走臼砲「カール」は、兵器としての費用対効果という点を見れば、結果的に効率の悪い兵器に終わってしまいましたが、ドイツの火砲と車両技術の頂点に立つ存在として後世まで名を残す存在となったのです
【 「60cm 自走臼砲 カール 量産型 w/運搬車」 プラモデル内容について 】
●このドイツ軍の自走臼砲「カール」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●自走臼砲「カール」を1/72スケールに沿って再現、車体と貨車の複雑な構造を反映してミニスケールのキットとしてはパーツ数は多くなるものの、コレクション性を重視したミニボックスシリーズらしく、過度なパーツの細分化は避け、組み立てやすさにも配慮した内容となっています
●専用の運搬貨車に積載した輸送時の姿を再現しています
●「自走臼砲 カール」は、「砲身部」「車体」、前後の「貨車」の4ブロックで構成しています
【 砲身部 】
●「60cm臼砲」の砲身は左右に分割したパーツで再現
・ 砲口の内側にはライフリングをモールドで再現しています
・ 「砲尾」は前後に分割したパーツで再現、「閉鎖器」は閉じた状態となります
・ 砲身を覆う「揺架」は、左右及び後部パネルの3パーツで構成、砲身を挟んで作製します
・ 「揺架」に内蔵する金属製バネによって、「砲身」は完成後も前後に可動させることができます
【 車 体 】
●車体は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 「操縦席」はバスタブ状となった一体成型のパーツで再現、「操行レバー」は別パーツ化して再現しています
・ 「通気グリル」は2層のパーツで再現、上部は開口した状態となっています
・ 前後の「梯子」は一体成型のパーツで再現、折り畳んだ状態とする場合には、切り取って使用します
・ 「砲架」は、左右それぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「弾薬装填装置」は、左右及び天板、ラマー、ラマー用のハンドルの5パーツで再現
・ 貨車接続用の「吊り下げフック」は前後に分割したパーツで再現
・ 「消炎器」は上下に分割したパーツで構成、「消炎器」から伸びる「排気管」はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 側面の「プラットフォーム」と「手摺り」は畳んだ状態を一体成型のパーツで再現、
・ 車体各部の「フック」「消火器」「昇降ハンドル」「照準器」などを別パーツ化
●自走臼砲「カール」の「3号車」~「7号車」の特徴となるガータービームを装備していない足周りを再現
・ 「サスペンションアーム」は、左右それぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「起動輪」「誘導輪」「転輪」は、表・裏に分割したパーツで再現
【 履 帯 】
●履帯は、自走臼砲「カール」の「3号車」~「7号車」用の各履板の長さが長い「後期型履帯」を再現しています
・ 履帯は、接着及び塗装が可能な軟質素材によるベルト式履帯となっています
【 貨 車 】
●貨車は、「台車」「クレーン」の2ブロックで構成
●「台車」は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 「車輪」は、車輪本体と車軸とで構成
・ 左右の「プラットフォーム」は、それぞれ一体成型のパーツで再現、展開した状態と畳んだ状態とを選択できます
・ 前後の「連結装置」は3パーツで再現
・ 前後の「手摺り」はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「配線」は、付属のビニールチューブを使用して作製します
●「クレーン」は、トラス状に一体成型となったパーツに、前部パネル、下部パネルなどを取り付けて作製します
・ 下部の「クレーン台座」を15パーツに分割して再現、複雑な軸の形状を再現しています
●貨車に積載した状態の長さ分の線路を再現したディスプレイベースが付属しています
【 「自走臼砲 カール」の塗装とマーキング 】
●「自走臼砲 カール」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 5号車 ロキ
・ 6号車 ツィウ
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、砲番号、パーソナルネームなどを再現したデカールが付属しています
【 「60cm 自走臼砲 カール 量産型 w/運搬車」のパッケージ内容 】
・ カール 自走臼砲 (60cm砲搭載 輸送時の状態) ×1
・ 金属製バネ ×2
・ ビニールチューブ ×1
・ ディスプレイベース ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1