イスラエル国防軍 ショット・カル戦車 1973
「イスラエル国防軍 ショット・カル戦車 1973 (プラモデル) (AFV CLUB 1/35 AFV シリーズ No.AF35124 )」です
●1970年代におけるイスラエル軍の主力戦車「ショット・カル (センチュリオン Mk.5/1)」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●強固な防御力と機械的信頼性でイスラエル軍に数々の戦局ごとの勝利をもたらした「ショット・カル (センチュリオンMk.5/1)」を再現、戦後型のイギリス戦車らしい均整の取れた迫力あるフォルムを再現した内容となっています【 「ショット・カル (センチュリオンMk.5/1)」について 】
●イスラエルは建国当時から周辺のアラブ諸国との紛争が絶えませんでしたが、第2次世界大戦時において連合軍側として従軍した兵士が多数存在しており、その練度の高さや技術力により第1次、第2次中東戦争を切り抜けることができました
●これらの戦争において活躍したのがイスラエル軍が装備していた「M4中戦車」で、イスラエル独自の改造によりその攻撃力を高めた同車は十二分な活躍を見せています
●しかし、1960年代入るとその「M4中戦車」はさすがに旧式化が免れず、その後継車両としてイギリスから「センチュリオン」を導入します
●この「センチュリオン」はイギリス戦車らしい堅牢性を持ち、「朝鮮戦争」や「ベトナム戦争」(オーストラリア軍)などで活躍していましたが、砂漠地帯での運用はあまり考慮されておらず、当初は故障が相次ぎ、欠陥車の烙印を押されてしまいます
●ところが、イスラエル軍の兵器の整備能力と改造能力で、この「欠陥車」を見事に生まれ変わらせることに成功します
・ 「センチュリオン」が搭載していたガソリンエンジンを燃費の良いディーゼルエンジンへと変更、主砲も「105mm戦車砲 L7」へと換装するなど徹底的にイスラエルの地に適した改造が施し、「センチュリオン」の信頼性を徐々に向上させていきます
●これらの改造を受けた「センチュリオン」は「ショット・カル」と呼ばれ、第3次と第4次中東戦争に参加、戦場に投入された「ショット・カル」はアラブ諸国のソ連製戦車を圧倒、強靭な戦い振りを発揮します
・ ベテラン兵が操る「ショット・カル」は、遮蔽物の少ない砂漠地帯において遠距離から「T-54/55」「T-62」などのソ連製戦車を撃破、それに対してソ連製戦車は光学機器の性能から有効弾を放つことができませんでした
●この「ショット・カル」の活躍もあって、兵力的には圧倒的に不利だったイスラエル軍の戦況を逆転させて勝利へと導き、「ショット・カル」は戦場の救世主としてイスラエル軍兵士から絶大な信頼を勝ち得たのでした
【 「イスラエル国防軍 ショット・カル戦車 1973」のキット内容について 】
●このイスラエル軍の主力戦車「ショット・カル (センチュリオンMk.5/1)」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●AFVクラブのディテール追及力により「ショット・カル (センチュリオンMk.5/1)」を再現、プラスチック素材が主体となっているものの、金属製砲身や金属バネ、軟質素材による転輪のゴム部など、各種素材が用いられ、その素材の特性を活かしたディテール再現やサスペンション部の動きなどが再現された内容となっています
●「ショット・カル (センチュリオンMk.5/1)」は、「砲塔」「車体」、左右の「フェンダー」の4ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、「ショット・カル (センチュリオンMk.5/1)」の鋳造砲塔を再現するために若干の梨地仕上げとなっており、砲塔上の小フックはモールドで再現されています
●「105mm戦車砲 L7」の砲身は、金属製砲身となっています
・ 排煙器部分はプラパーツで、金属製砲身を挟んで接着します
・ 防盾は1パーツで構成され、基部に装着させるポリキャップにより上下可動します
●砲塔は上下及び左右両側面部の4分割式です
・ 砲塔側面の雑具箱は各3パーツで構成
・ 装填手ハッチは別パーツで、開閉状態可動式です
・ 照準サイトのガラス部はクリアーパーツにて再現
・ 後部のバスケットは、1本ずつ分割された横方向のフレームとパネル状に成型された縦方向のフレームを組み合わせる方式です
・ バスケットに貼られたメッシュは、付属の軟質素材のメッシュを切り出して再現します
●車長キューポラは、ペリスコープも含めたクリアーパーツによる一体成型となっています
・ ペリスコープガードは成型色パーツです
・ 車長ハッチは別パーツで、開閉可動式です
・ キューポラ部分に装備される「M1919A4 機関銃」が付属、機銃架は高さが異なる2種が用意され、選択して使用します
【 車 体 】
●車体は、「ショット・カル (センチュリオンMk.5/1)」としてのレイアウトを再現、ディーゼルエンジンへと変更した「M60」シリーズを彷彿させるエンジングリル部などがシャープな彫刻で表現されています
●車体は、バスタブ式に一体成型された車体下部パーツに、上部の各パネルを貼り付けて行く構成となっています
・ 操縦手ハッチは別パーツで、開閉可動式です
・ 操縦手ハッチのペリスコープはガード部分も含めてクリアーパーツです
・ 前照灯は前後分割式で、成型色パーツとなっています
・ ライトガードはプラパーツで再現
・ 車体後部に装備される折り畳んだ担架は、レジン製パーツとなります
●足周りは、各サスペンションユニットは左右分割式の8パーツで構成され、中央部に内蔵させる金属バネによりアーム部分が上下可動します
・ 側面のアーム部分は焼き止め式による可動式です
・ 転輪は、ホイール部分とゴムの部分との分割式で、ゴムの部分は軟質素材製です
・ 転輪は内蔵させるポリキャップにより回転可動します
【 フェンダー 】
●フェンダーは、本体と後部のマッドフラップとの2分割式で、前部のマッドフラップは車体の前面パネルに一体成型されています
・ フェンダー上の雑具箱は各パネルで構成される箱組み式です
・ 車載工具類は固定具を含めて一体成型されています
●サイドスカートは、左右各1パーツで再現
【 履 帯 】
●履帯は、接着及び塗装が可能な軟質素材によるベルト式履帯が付属しています
・ 履帯は、シングルピン式の「センチュリオン」用の履帯が再現されています
●各ペリスコープ、車長キューポラなどを再現するクリアーパーツが付属
●フェンダー支持架や各部のディテールを再現するエッチングパーツが付属しています
【 塗装とマーキング 】
●「ショット・カル (センチュリオンMk.5/1)」のマーキングとして、イスラエル軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第7機甲旅団 (ゴラン高原 / 1973年)
・ Peled将軍隷下部隊 (ゴラン高原 / 1973年)
・ 第188機甲旅団 (ゴラン高原 / 1973年)
・ Adan将軍隷下部隊 (シナイ半島 / 1973年)
●説明書の塗装例に基づく、砲身の白線、部隊マーク、シェブロンマーク、車台番号などを再現したデカールが付属しています
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【 「イスラエル国防軍 ショット・カル戦車 1973」のワンポイント 】
●キットは、ペリスコープや照準サイト、車長キューポラがクリアーパーツとなっていますが、このクリアーパーツはエナメル溶剤に弱いという特性を持っていますので、ウォッシングやスミ入れなどの薄めたエナメル塗料を使用する場合は充分に注意するようにして下さい(できれば、使用しない方が良いと思われます)