海上自衛隊護衛艦 DD-106 さみだれ (SH-60J/すがしま型掃海艇付属)
「海上自衛隊護衛艦 DD-106 さみだれ (SH-60J/すがしま型掃海艇付属) (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ No.J-039 )」です
●「海上自衛隊護衛艦 DD-106 さみだれ (SH-60J/すがしま型掃海艇付属)」です
●2000(平成12)年に就役した 海上自衛隊の護衛艦「むらさめ型」の6番艦「DD-106 さみだれ」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組み立てキット
●「はつゆき型」「あさぎり型」に続く海上自衛隊ガスタービン推進式の第3世代汎用護衛艦、艦形にステルス性を採り入れた「DD-106 さみだれ」の船体をウォーターラインモデルで再現
●2009(平成21)年3月、ソマリア沖に出没する海賊から航行する船舶を護衛するために派遣された「DD-106 さみだれ」の特殊装備として「12.7ミリ機銃」「大音響発生装置」「防弾板」を装備した姿を再現した内容となっています【 「護衛艦 むらさめ型」について 】
●「護衛艦 むらさめ型」は「護衛艦 はつゆき型」「護衛艦 あさぎり型」に続き建造された3番目のガスタービン推進汎用護衛艦です
●重装備でありながら余裕の少ない艦型で「プアマンズ・スプルーアンス」とアメリカ側に揶揄された「はつゆき型」の反省を踏まえ、この拡大改良型として建造された「あさぎり型」は、大型化されたヘリ格納庫が単純な箱組みの構造物となってしまい、竣工時期から水上艦艇の趨勢と成りつつあった船体の「ステルス化」の点で取り残される形となりました
●この「むらさめ型」「はつゆき型」の変遷を受け「むらさめ型」は、基本的に同様の武装が施されながら「ステルス化」が積極的に採り入れられ、大幅に艦容が変化しています
●「むらさめ型」の船体はフラットな面構成ながら各所に傾斜が設けられ、電波反射の低減に努めると共に、ミサイル兵装のランチャーにVLS(Vertical Launching System:垂直発射システム)を採用、艦上構造物はシンプルな構成になっています
●「あさぎり型」で2本に分かれていたマストは、第2煙突の直後に装備されたサブマストが煙突の排煙の影響を受け、搭載していた「シー・スパロー」対空ミサイルの射撃統制装置に悪影響があったことから1本化され、多くのレーダーやアンテナを搭載して、煙突の前方に装備される事になりました
●ヨーロッパやアメリカの一部の艦艇が採用している箱組みの「ステルス・マスト」は採用されませんでしたが、まとめて装備されたレーダーなどの重量から来る強度的な問題に加え、我が国の「島国」としての変化に富んだ気象などの国情を考えると無理からぬ事であり、対抗措置として「電波吸収塗料」の導入などにより見た目ほどには「ステルス性」の低下につながっていないと言われています
●主機のガスタービンエンジンは巡航用がイギリスの「ロールスロイス」社製、高速用がアメリカの「ジェネラル・エレクトリック」社製となっており、それぞれ2基の計4基により「COGAG (Combined Gas turbine And Gas turbine)」型式を構成、航続距離性能と加速・速度性能の並存を図っていますが、1隻の艦艇で異なるメーカーのエンジンが混載される例は世界的に見ても極めて稀です
●「はつゆき型」以来の戦術情報処理装置は新型コンピューターの導入により更に強化され、加えて「むらさめ型」からは汎用護衛艦初の対潜情報処理装置が搭載され、その対潜能力はイージス艦である「こんごう型」にも匹敵します
●「むらさめ型」は「あさぎり型」とほぼ同様の武装を有しますが、船型は大きくなり省人化も進んだ事から「あさぎり型」の乗員数220名を大きく下回る165名となり、ベッドは3段から2段へ、部屋は1室12名と細かく分けられ、居住性も大幅に向上しています
●この様に、新世代の護衛艦として「ステルス性」「汎用性」「VLS」といった必要条件が満たされた「むらさめ型」は1996(平成8)年3月にネームシップの「DD-101 むらさめ」が就役、以後2002(平成14)年の最終艦「DD-109 ありあけ」まで全9隻が建造されました
●「護衛艦むらさめ型」の6番艦にあたる「護衛艦 DD-106 さみだれ」は、2000(平成12)年に竣工、所属は呉基地、2012(平成24)年現在は「護衛艦 DDH-182 いせ」を旗艦とする「第4護衛隊群第4護衛隊」に配備されています
●「むらさめ型護衛艦」の最終艦の建造も間近に控えた2001年、9月11日に勃発した「アメリカ同時多発テロ」を契機に世界情勢は緊迫化、この後、自衛隊は様々な海外任務に当たる事になります
●「護衛艦 むらさめ型」は、この海外任務に度々動員され、2001(平成13)年から2010(平成22)年にかけての「インド洋派遣」ではほぼ全ての「むらさめ型」が参加しています
●更に2007(平成19)年頃からアフリカのソマリア沖で頻発していた現地住民による海賊行為に対し、2009(平成21)年からソマリア沖を航行する船舶の護衛に出動、「むらさめ型護衛艦」は参加艦艇の中核を成しています
●このソマリア沖派遣の第1陣として出動したのが「むらさめ型」6番艦「DD-106 さみだれ」と「たかなみ型」4番艦「DD-113 さざなみ」の2艦でした
●交戦の可能性を伴う脅威度の高い任務に対し、「M-2 12.7mm機関銃」「防弾板」「大音響発生装置」そして臨検用の「多目的高速艇」などを追加装備し、ヘリコプターは通常を上回る2機を搭載して参加、2012(平成24)年現在も派遣は続行中です
●「むらさめ型」がこの種の任務に多用されているのは、省人化による居住性の向上が大きく貢献しているものと考えられ、単純に装備面だけにとどまらず「新世代」に相応しい素養を備えたタイプであると言えるでしょう
●近年、我が国を取り巻く国際情勢は大きなうねりを見せていますが、「むらさめ型」を始めとする新世代護衛艦は今後も新たな局面に柔軟に対応し、活躍を続けていく事でしょう
【 「海上自衛隊護衛艦 DD-106 さみだれ (SH-60J/すがしま型掃海艇付属)」の製品内容について 】
●この海上自衛隊護衛艦「DD-106 さみだれ」を再現
●「護衛艦 DD-106 さみだれ」は、2009(平成21)年アフリカのソマリア沖海賊対策のため「DD-113 さざなみ」を寮艦に出動した当時の姿を再現した内容となっています
・ 海賊対応の特殊装備として「12.7ミリ機銃」×4丁、「大音響発生装置」×2を装備し、これらを保護する防弾板が艦橋側面に装備された姿を再現
・ 「12.7ミリ機銃」「大音響発生装置」「艦橋側面防弾板」はエッチングパーツで再現されています
・ ヘリ格納庫上の「12.7ミリ機銃」用防弾板はプラ板による自作をすると、よりリアルな姿が再現可能、原寸の型紙と詳細な説明図画が付属しております
・ 防弾板用のプラ板として0.3mm厚のものがマッチしますので、「プラバンセット」に含まれている「0.3mm プラ板」など、各自ご用意下さい
●艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデル
●「DD-106 さみだれ」は、船体と艦上構造物(前中後)及び装備品のパーツで構成されています
・ 船体部は一体成型のパーツで構成され、喫水線部分までが再現されています
・ 現用艦の舷窓のないフラットな舷側が再現されています
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属しています
●上甲板は錨鎖甲板の部分が分割されています
・ 甲板全体にある歩行帯は繊細な凸モールドで再現、ガイド無しでの塗装を容易にしており、単調となりがちな1/700スケール艦艇に情報量を盛り込む工夫が施されています
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「マスト」「主砲」「中央構造物(第1煙突)」「後部構造物(Mk.48VLS・第2煙突・ヘリ格納庫)」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「DD-106 さみだれ」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋部
・ ステルス性確保ため、「八の字」型の正面系を有する艦橋部は、基部に天板、ブリッジ窓部と左右ブルワークが組み合わされた姿で再現されています
・ 艦橋基部は、「前部」「左右側面」「天板」「ブリッジ窓部」「左右ブルワーク」に分割されたパーツ構成となっており、これに「バルカンファランクス」「TYPE 2-31 FCS」「旗箱」と別組の「マスト」を組み合わせる形になっています
・ 艦橋上構の窓、リブ、水密扉、救命浮き輪などのディテールがモールドで再現されています
・ 「DD-106 さみだれ」艦橋部に装備された「12.7ミリ機銃」「大音響発生装置」「艦橋側面防弾板」を再現したエッチングパーツが付属、2009(平成21)年のソマリア沖派遣時の姿を再現する事が可能です
●メインマスト
・ メインマストは四脚檣型、側面はトラスが張られておりヤードとマスト頂部は別パーツとなっています
・ マスト上に設置された「OPS-28D 対空レーダー」「OPS-24 三次元対空レーダー」「LINK 11 アンテナ」「ECM」は別パーツにて再現されています
●中央構造物(第1煙突)
・ 「第1煙突」を含む中央構造物は本体、左右側面、煙突排煙部で構成されています
・ 煙突側面のルーバーは別パーツで再現、組み易さと金型の一体成型でフォローしきれない部分のモールドの再現を両立させています
・ 「99式艦対艦誘導弾」キャニスター、「SSM装填クレーン」、「探照灯」等が別パーツで再現、これらを組み合わせる形で構成されています
・ 探照灯台座、及び探照灯は別パーツで構成
●後部構造物(Mk.48VLS・第2煙突・ヘリ格納庫)
・ 「Mk.48VLS」「第2煙突」「ヘリ格納庫」を含む後部構造物は「本体」「左右側面」「煙突排煙部」「ブルワーク」「ヘリ格納庫シャッター」「ヘリ格納庫内壁」で構成されており、これに「バルカンファランクス」「TYPE 2-31 FCS」「水平燈」等を組み合わせる形になっています
・ ヘリ格納庫シャッターはシャッター部が別パーツ化されており、格納庫の「オープン」「クローズ」を選択して製作可能です
・ 煙突側面のルーバー及びアンテナは「中央構造物」同様、別パーツで再現されています
・ エッチング製「12.7ミリ機銃」が付属
●主砲塔部「OTOメララ 76ミリ単装砲」 ×1
・ 砲塔は基部と砲身の分割式で構成されています
●99式艦対艦誘導弾 ×2
・ 発射機本体が左右に分割されており、1基が4本のキャニスターで構成され中央構造物の後端に装備されます
●バルカンファランクス ×2
・ 一体で成型おり、艦橋直前と後部構造物の後端に装備されます
・ 左側の突起を削り取る工作が必要です
●物資受給ポスト ×1
・ 受給ポスト×2とポストサポートで構成され、中央構造物と後部構造物の間に装備されます
●多目的高速艇 ×2
・ 中央構造物の両舷に装備されており、ボートダビットが付属します
●3連装短魚雷発射管(左右)
・ 中央構造物の両舷、多目的高速艇の後方に装備されます
●ラッタル ×2
・ 艦橋ブリッジ部の両サイドに装備されます
●TYPE 2-31 射撃指揮装置 ×2
・ 1基を艦橋上部に、もう1基を第2煙突後方に装備します
●チャフ発射機 ×4
・ メインマスト脇のブルワークに各舷2基ずつ装備されます
●膨張式ボートコンテナ ×6
・ 第2煙突両脇に各舷2組、ヘリ格納庫の両脇に各舷1組ずつ、計6組が装備されます
●搭載ヘリコプター「SH-60J」
・ 機体左右とメインローター、左右のランディングギアで構成されています
●艦首及び艦尾旗竿
など
●デカールは「DD-106 さみだれ」の1隻分が付属
・ 艦首・艦尾の「日章旗」「海軍旗」、艦名、ハルナンバー、ヘリ甲板着艦位置表示、主砲旋廻ライン用サークル、搭載ヘリ用国籍マーク/海上自衛隊ロゴが付属
・ 「すがしま型」掃海艇用デカールとして艦首・艦尾の「日章旗」「海軍旗」、「すがしま」「あいしま」「あおしま」3隻分の船名・ハルナンバーが付属します
●海上自衛隊「すがしま型」掃海艇が付属
・ 「すがしま型」は一体成型の本体に「上部構造物」「煙突」「20ミリ多銃身機銃」「マスト」「掃海具」などを取り付ける形で構成されています
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属しています
・ 「すがしま」「あいしま」「あおしま」3隻分の船名・ハルナンバーのデカールが付属、いずれか1隻を選択して製作可能です
●その他、ボーナスパーツとして「CH-47 チヌーク 輸送ヘリコプター」と「AH-1S コブラ 攻撃ヘリコプター」が付属しています
・ 「CH-47チヌーク 輸送ヘリコプター」は左右胴体とメインローター ×2、ランディングギア ×4で構成されています
・ 「AH-1Sコブラ 攻撃ヘリコプター」は本体、メインローター、TOWランチャー付きスタブウィング ×2 スキッドで構成されています
●ソマリアで警護任務中の「DD-113 さざなみ」を写したミニピンナップが付属しています
●「DD-106 さみだれ」の船体サイズ
・ 全長 : 約215mm