日本海軍 航空母艦 大鳳
「日本海軍 航空母艦 大鳳 (プラモデル) (フジミ 1/700 特シリーズ No.旧042 )」です
●日本海軍の「航空母艦 大鳳」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組み立てキット。
●当初から大型の島型艦橋を備えた装甲航空母艦として設計され、スマートで近代的なスタイルを持つ「航空母艦 大鳳」を再現、優れた性能ながら結果的には短命で終わった同艦の勇姿を再現した内容となっています。
●本キットでは、最近の考証に基づき「木製の飛行甲板」を再現しています。
【 日本海軍 航空母艦 大鳳 (フジミ 1/700 特シリーズ No.042) プラモデルの内容 】
●航空母艦 大鳳 概要
●日本海軍の「航空母艦 大鳳」を再現したプラスチックモデル組立キット。
●シャープなモールドを施したパーツ構成で「航空母艦 大鳳」を再現、同社「特シリーズ」の特徴である細部ディテールの表現力により、一見するとノッペリとした印象を持つ同艦をディテール感豊かに再現、実艦が有する細かで複雑な構造を再現した内容となっています。
●また、スポンソン部の支柱など、これまでのキットでは一体成型化していた裏側の部分も別パーツ化をして実感豊かに再現、日本空母の持つ細かな構造物が織り成す様子を再現しています。
●喫水線までの部分を再現した洋上モデルです。
●航空母艦 大鳳 全体構造
●「大鳳」は、「船体」「飛行甲板」「上甲板」「艦橋などの上部構造物」「高角砲などの艤装類」をそれぞれブロック化して分割した構成となっています。
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、上甲板、飛行甲板、構造物、艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます。
●「大鳳」の船体部は上下に分割したパーツ構成、格納庫を一体成型化しています。
・ 船体舷側部には、艦首フェアリーダー、ボラード、舷側の舷窓、扉、アンカーレセスなどの細部ディテールを繊細なモールドで再現しています。
・ 舷窓には雨樋も微細なモールドで再現しています。
・ 洋上モデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属、オモリとなるバラストも付属しています
●飛行甲板は、全通状に一体成型化したパーツで再現、エレベーターと遮風装置は別パーツ化しています。
・ 飛行甲板上には木製甲板として木目ラインなどをモールドで再現しています。
・ 飛行甲板上には、滑走制止装置基部、探照灯とクレーンの収納部なども再現。
・ 飛行甲板裏側の梁は甲板パーツ裏に凸状のモールドで再現しています。
・ 「エレベーター」は別パーツ化して再現しています。
・ 「エレベーター」下の内壁を再現したパーツも付属していますので、エレベーターの昇降状態を選択して組み立てることができます。
・ 飛行甲板側部の兵員用のスポンソン部分を甲板パーツと一体成型化して再現、スポンソンはスケールに沿った薄さで成型しています。
●上甲板は、船首、船尾部分とボート収納デッキ、それぞれ独立したパーツで構成。
・ 甲板上には、リール、ボラード、ボート用架台などの細かなディテールを繊細かつ立体的なモールドで再現しています。
「大鳳」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●艦橋
・ 艦橋部は3層に分割したパーツで構成、艦橋下部の構造物は一体成型化したパーツで再現しています。
・ 「舷窓」「扉」などを微細なモールドで再現し、艦橋上部の遮風装置も繊細なモールドで再現しています。
・ 「方位測定アンテナ」「94式高射装置」「60cm探照灯(クリアパーツ)」「21号電探」(2個)「1.5m測距儀」は別パーツ化して再現しています。
・ 艦橋各部の「ラッタル」も別パーツ化して再現しています。
●メインマストは三脚楼型の形状を前後に分割したパーツで再現しています。
●通信マストは3つに分割したパーツ構成となっています。
●煙突
・ 煙突は左右に分割したパーツで再現、先端部の雨水カバー金網や整流板、副管などを別パーツ化して再現しています。
・ 雨水カバー金網は開口した状態で成型したパーツとなっています。
●高角砲及び機銃用スポンソンはブロックごとに独立してパーツ化しており、下部の補強板はパーツ上にモールド化して1枚ずつ再現。
・ スポンソン床面の滑り止めパターンや側面のディテールも微細なモールドで再現しています。
・ スポンソン部の支柱(支筒)は1本ずつ個別にパーツ化しています。
●高角砲「65口径 98式 10cm連装高角砲」 ×6
・ 高角砲は、連装状に成型した砲身とシールド部の2パーツで再現。
●対空機銃
・ 25mm 3連装機銃 ×17
・ 機銃は一体成型のパーツで再現しています。
●内火艇、カッターなど
・ 12m内火艇 ×3
・ 13m特型運搬船 ×2
・ 12m内火ランチ ×3
・ 9mカッター ×4
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦尾旗竿
・ 錨、副錨
・ 菊花紋章
・ 94式高射装置
・ 110cm探照灯
・ ラッタル
・ パラベーン
・ クレーン
などを独立したパーツで再現しています。
●艦載機
・ 艦載機は、機体胴体、キャノピー、脚、尾脚、プロペラに分割したパーツ構成。
・ 増槽及び武装は別パーツ化しています。
・ クリア成型のパーツとなっています。
●艦載機内容
・ 零式艦上戦闘機52型 ×2
・ 彗星艦上爆撃機 ×2
・ 天山艦上攻撃機 ×2
【 日本海軍 航空母艦 大鳳 (フジミ 1/700 特シリーズ No.042) 塗装・マーキング 】
●「塗装図・マーキングガイド」は組立説明書内にモノクロで記載しています。
・ 塗装の際に使用する塗料の種類も記載しています (Mr.カラー / 水性ホビーカラー)
・「大鳳」の甲板や船体からカッターなどの細部に使う塗料の種類は、組立説明書内の各工程内にて指示しています。
●飛行甲板上に書かれた表示線、着艦標識、艦尾の軍艦旗(直線タイプとなびいているタイプ)、艦載機の日の丸マークを再現したデカールが付属しています
【 日本海軍 航空母艦 大鳳 (フジミ 1/700 特シリーズ No.042) のパッケージ内容 】
・ 航空母艦 大鳳 ×1
・ 零式艦上戦闘機52型 ×2
・ 彗星艦上爆撃機 ×2
・ 天山艦上攻撃機 ×2
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2010年 完全新金型
【 日本海軍 航空母艦 大鳳 について 】
●「大鳳」は、帝国海軍初の装甲航空母艦として「翔鶴型」航空母艦をベースとして飛行甲板に装甲を施し、全体にも防御力を強化、敵の攻撃に強い重装甲型の航空母艦として太平洋戦争前の1939年に建造計画が開始され、1941年に起工しています。
・ 帝国海軍が保有する通常型の航空母艦は飛行甲板には本格的な装甲が施されておらず、1発の爆弾の被弾により飛行甲板が変形し、発着艦が不能となりました。
●この装甲化にあたっては、飛行甲板の全面に行なうと艦の重心のバランスに支障が発生するために、装甲板は前後のエレベーター間に貼られ、被弾してもその部分は守られるようになっており、これにより必要最低限の発着艦の面積が確保されています。
●また、飛行甲板だけではなく、弾薬庫や機関部などの対弾性の向上、主要部分を3重の構造として魚雷攻撃に対しての防御力も強化されるなど、装甲航空母艦という名に相応しい能力を持っていました。
●格納庫は、飛行甲板に装甲が貼られたために、重心が高くならないように容積が減らされ、「翔鶴型」航空母艦と同じ2層式ながら、搭載機数は53機と減少しています。
●艦首部分は、同様の理由により甲板が1段減らされている関係で乾舷が低く、波浪性を確保するために艦首と甲板とが一体化された「エンクローズド・バウ」が採用されました。
●「大鳳」は、逼迫した戦況の中、予定より半年程度早い1944年3月に竣工、早速、連合艦隊の空母機動部隊の主力である第1航空艦隊の旗艦として編入され、南方にて航空部隊の練成に従事します。
●しかし、この頃ともなると、敵の潜水艦が跳梁跋扈する状況であり、発着艦時において風上に向かって直線行動を行なう航空母艦は格好の的となるために、訓練がままならず航空部隊の練度も思うように上がりませんでした。
●1944年6月15日、アメリカ軍がサイパン島に上陸、サイパン島を含むマリアナ諸島が占領されると、日本の大部分がアメリカ軍の爆撃圏内となるために、絶対防衛ラインとして設定されており、連合艦隊は総戦力を投入してアメリカ軍を撃退しようとします。
●これが6月18日から行なわれた「マリアナ沖海戦」です。
●当時、アメリカ海軍は大型の航空母艦「エセックス」級、小空母「インディペンデンス」級などの新鋭艦を続々と戦力化しつつあり、対する帝国海軍は航空母艦に搭乗させる艦載機とその搭乗員の不足に悩む状況であり、彼我の戦力差は開いて行くばかりでした。
●そこで、連合艦隊は日本の艦載機の航続距離の長さを利用して一方的に敵を叩くという「アウトレンジ戦法」を立案、これにより戦況を有利とする目論見でした。
●「大鳳」は、6月15日にフィリピンのギマラスを出航、一路マリアナを目指します。
●連合艦隊は「大鳳」をはじめ正規空母「翔鶴」、「瑞鶴」、改造中型空母である「飛鷹」、「準鷹」など計9隻の航空母艦含む大艦隊で戦いを挑みました。
●対するアメリカ艦隊は15隻の航空母艦を中心に、大量の航空機と誘導のレーダーシステム、そして当時最新鋭の近接信管「VT信管」を装備する強力な対空火力を持って迎え撃ったのでした。
●日本艦隊は、6月18日、19日とアメリカ軍の機動部隊を発見、当初の予定通りアメリカ艦隊よりも早く攻撃機を発進することができました。
●しかし、必勝を期待した攻撃隊は敵の迎撃機の猛攻を受け、また目標にたどり着いた攻撃機も、これまでとはレベルの違う分厚い対空砲火により次々と撃墜されてしまいます。
・ これは、アメリカ軍の強さだけではなく、消耗を繰り返し、以前とは比べ物とならなくなってしまった日本の艦載機搭乗員の錬度の低さも原因でした。
●その頃「大鳳」は、第1次攻撃隊を発艦させた直後、アメリカ潜水艦「アルバコア」の放った6本の魚雷の中1本が命中してしまいます。
●同艦は前述のように魚雷による攻撃に対しても堅牢に作られており、その魚雷による直接の損害は軽微でしたが、衝撃により航空機燃料の貯蔵タンクが損傷、気化した燃料が漏れ出します。
●艦内では、必死の換気作業が行われましたが、「大鳳」は防御力の強化にあたり、格納庫甲板を密閉型としたために開口部が少なく、気化燃料が格納庫内に充満して行きました。
●そして、航空機を収容する際にエレベーターを上げた時点でより濃度が上り、引火して大爆発が発生、艦全体が炎に包まれ、手を付けられない状態となり被雷から8時間後に沈没、短い生涯に幕を閉じたのです。
●この「マリアナ沖海戦」では、連合艦隊は「大鳳」を始め航空母艦3隻が沈没し他の艦も損傷、また多くの航空機と搭乗員を失い、この海戦以降は航空母艦での戦いは事実上不可能となっています。