F6F-5N ヘルキャット 夜間戦闘機
「F6F-5N ヘルキャット 夜間戦闘機 (プラモデル) (サイバーホビー 1/72 GOLDEN WINGS SERIES No.5080 )」です
●「F6F-5N ヘルキャット」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
・ 主翼右側に「AN/APS6 機上搭載レーダー」を装備した「F6F-5N 夜間戦闘機型」を再現した内容となっています【 「F6F ヘルキャット」について 】
●「F6F ヘルキャット」は、第2次世界大戦中のアメリカ海軍が装備していた2000馬力級の艦上戦闘機です
●「F6F ヘルキャット」は、同じ2000馬力級のエンジンを装備しながら、新機軸が多く盛り込まれたチャンス・ヴォート社の「F4U コルセア」が上手く運用できなかった際の「保険」として採用が決定されています
●「F6F ヘルキャット」は、日本の零式艦上戦闘機の対抗馬として開発されたように言われる事もありますが、実際には戦前の1938年よりその開発が開始されており、この戦前の時期から2000馬力級のエンジンを搭載した戦闘機を設計できた事は、当時のアメリカが持っていた工業力の成せる業と言うことができるでしょう
●大直径の「プラット・アンド・ホイットニー R-2800 エンジン」を収容するカウリングは巨大で、そこからつながる胴体もパイロットシートの位置を高く取った事により腰高となり、厚く広い主翼を左右に装備したその姿は洗練さ・スマートさからかけ離れた、まさに「グラマン鉄工所」を全身で体言したフォルムとなっています
・ しかし、無骨なまでにオーソドックスにまとめられた機体は、単純なゆえ生産性は良く、飛行時間の浅いパイロットでも容易に扱うことができ、頑丈なゆ生存性が高い、といった兵器の基本を忠実に守ったものでした
●この「F6F ヘルキャット」の設計思想は、当時、平均300時間のみの短時間の訓練を経て戦場に送られていたアメリカ海軍パイロット達を守り、実戦の下、彼らを百戦錬磨の猛者へと鍛え上げることに役立つことになります
●その一方、無骨なスタイルを貫いた結果、2000馬力級の大出力が反映されない最高速度、重量過大なためしばしば折れる主脚などのデメリットも存在していました
●「F4U コルセア」が実戦への投入を前提としたテストに入ると、当初から危惧されていた着艦速度の速さ、視界の悪さなどが露呈、空母搭載には不適格の烙印を押されてしまい、「F4U」に替わり「F6F ヘルキャット」が艦上戦闘機の主役として運用されることになります
●頑丈で無骨なゆえ熟練パイロットを育成することになる「F6F」の配備が進むにつれ、「零戦」の格闘戦性能に頼り切り、いたずらに損害を拡大させてしまった日本海軍は、そのツケが「熟練パイロットの欠乏」という形で露呈、以後「F6F ヘルキャット」には苦渋を飲まされてしまうことになります
・ 「マリアナの七面鳥撃ち」と言われた1944(昭和19)年の「マリアナ沖海戦」を始め、最終的にはその撃墜比率は「19:1」にまで広がりました
・ この経験は、戦後ある時期まで「戦闘機はグラマン」と無条件で信奉する者が数多く存在したほど、旧軍関係者の間を中心にトラウマとして残ってしまったほどのものでした
●「F6F ヘルキャtット」は実戦配備後、風防後部の窓を廃止、代わって100キロ余りの防弾装置を追加し、カウリング形状を改めた「F6F-5」や、右翼に「AN/APS6 機上搭載レーダー」を装備し、武装を20mm機関砲に強化した「夜間戦闘機型」、ハンター・キラー式の「対潜哨戒型」など改良型やサブタイプが登場することになりますが、本来の主役「F4U コルセア」が熟成を進め、艦上戦闘機として採用されると「F6F」は急速に主役の座から退場を迫られます
●第2次世界大戦の終結と共にその流れは確実なものとなり、5年後の「朝鮮戦争」でも実戦運用された「F4U コルセア」と異なり、「F6F ヘルキャット」ははわずかにリモコン操縦式の爆装「特攻機」が使用されたに過ぎませんでした
●しかし、今日まで続くアメリカ海軍の精強さの基礎を築いたのは紛れも無く「F6F ヘルキャット」の功績が大きく、その設計思想と共に忘れてはならない名機の一つであると評価することができるでしょう【 「F6F-5N ヘルキャット 夜間戦闘機」のキット内容について 】
●この「F6F-5N ヘルキャット」のうち、主翼右側に「AN/APS6 機上搭載レーダー」を装備した「F6F-5N 夜間戦闘機型」を再現した組立キット
●機体胴体部は左右分割のパーツで構成、機首エンジンカウル、主翼、水平尾翼は別ブロック化されています
・ 機体パーツ全体には、パネルラインやリベット、ハッチ類などのディテールがドラゴン・スタンダードの繊細な凹モールドで再現されています
・ 機体胴体パーツにコクピットブロックとエンジンなどを挟み込む構成となっています
●「プラット・アンド・ホイットニー R-2800 空冷エンジン」は軸受け部と前後2列の星型シリンダー、排気管等で構成され、その後ろのエンジンマウントまでも再現されています
●カウリング形状はカウルフラップが4枚、排気管収容部バルジが廃止された「後期型」を再現
・ カウリングは正面と左右、カウルフラップ(左右)の計5パーツで再現
・ プロペラ部はスピナー無しのものを一体成型で再現しています
●主翼は上下分割のパーツで構成、実機通りのラインで内翼と外翼に分割されています
・ 尾翼は一体成型のパーツ
・ 主翼の脚主収容部、折り畳んだ際に露見する内側の構造材やパイピングなどが精密な彫刻で再現されています
・ 主翼は「展開時」と、折り畳んだ際の「収容時」とを選択して作成する事ができます
・ 昇降舵は別パーツ化されており、取付け角度を調整して作成する事ができます
・ 主翼に装備された「12.7mm M2 機関砲」と追加装備された「20mm機関砲」は銃身部を別パーツ化して再現しています
・ ピトー管や「夜間戦闘機型」の固有装備である「AN/APS6 機上搭載レーダー」も別パーツ化して再現しています
●主脚部は脚柱、タイヤ、脚カバーをそれぞれ独立したパーツで再現
・ 主脚柱はダンパーやブレーキパイプが別パーツで再現されています
・ タイヤはホイールのみならずトレッドパターンも忠実に再現されています
・ 尾輪は、機体胴体とは別のパーツとなっており、タイヤを左右パーツで挟み込む形になっています
●キャノピーはワンピースタイプとツーピースタイプの2種が付属、いずれもクリアパーツで再現されています
・ キャノピーには窓枠のラインが彫刻にて再現されています
・ キャノピーの開閉状態を選択して再現する事ができます
●コクピットブロックは床、隔壁、シート、コンソールなどでブロック状に構成されています
・ コクピット内部はシート、計器盤、操縦桿、照準器、ボンベ等が再現されています
・ 計器盤のメーター類は繊細な彫刻で再現されています
・ パイロットシート部のシートベルトを再現したエッチングパーツが付属
●「F6F-5N ヘルキャット」の機外兵装として
・ 爆弾 ×2
・ ロケット弾 ×6
・ 増槽 ×1
が付属しています
●「F6F-5N ヘルキャット」の機体マーキングとして
・ 第90夜間戦闘飛行隊 「18」 U.S.S エンタープライズ所属機 (1944年)
・ 第41夜間戦闘飛行隊 「13」 U.S.S インディペンデンス所属機 (1945年)
・ 第76夜間戦闘飛行隊 「7-4」 U.S.S ホーネット(2)所属機 (1945年)
の3種類が組立説明書内に記載されており、付属のデカールを使用していずれか1機種を再現することが可能です
●機体標識、国籍マーク、ステンシル類を再現したデカールが付属しています
●2011年 完全新金型
●ドラゴン社 1/72スケール「F6F ヘルキャット」 シリーズ第1弾