日本海軍 戦艦 長門 1942 (リテイク)
「日本海軍 戦艦 長門 1942 (リテイク) (プラモデル) (アオシマ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.123 )」です
●「日本海軍戦艦 長門 1942 (リテイク)」です
●太平洋戦争時における帝国海軍を代表する「戦艦 長門」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●当時の連合艦隊の象徴として国民の人気を集めた「戦艦 長門」を再現、日本戦艦特有の積み上げ式の艦橋と、先鋭的な艦首デザイン、迫力の主砲などその威厳を持つ姿を再現した内容となっています
●「戦艦 長門」の開戦時から1942年頃までの姿を再現しています【 「戦艦 長門」について 】
●帝国海軍は、日露戦争においてその海軍力によりロシア海軍を破ると、大艦巨砲主義に基づいた海軍戦力の拡大を図るようになります
●第1次世界大戦では日本は連合軍国側として参戦、国としての損害は無い状態で戦勝国となり、軍需景気に支えられ、海軍力の増強に拍車が掛かります
●第1次世界大戦後の1920年に計画されたのが通称「88艦隊」で、艦齢8年未満の8隻の戦艦と8隻の巡洋戦艦を保有するというものでした
●この計画は、建造が開始されていた「長門型」戦艦の「長門」、「陸奥」を始めとするものでしたが、1921年に「ワシントン軍縮会議」が開催、その開催の告知を受けた日本は、「長門型」が削減されるのを防ぐ為に建造を急ぎ、「長門」は1920年に、「陸奥」は1921年に竣工させます
●この「ワシントン軍縮会議」により主力艦の保有制限が設けられ、完成していた「長門」、「陸奥」はからくも保有が認められましたが、「88艦隊」計画により建造中の艦は建造中止、もしくは他の艦種へと変更されました
●新造時の「長門」は、当時の列強の最強力艦と同等もしくはそれ以上の火力を誇り、防御力、速力共に優秀で、世界最強の能力を持っていました
●この新造時の「長門」の姿は、2本式の煙突を持ち、前檣楼には戦闘艦橋と羅針艦橋程度しか存在していませんでした
●しかし、当時の建造技術は急速に発展しており、早くも1925年には第1次の近代化改装が行なわれます
●この改装によって、艦橋に煙が流れるという欠点を持った前方の煙突は後方に湾曲した形へと変更、前檣楼にも構造物が追加されています
●続いて1932年から1934年にかけて第2次の近代化改装が実施、外観的には2本式の煙突が大型化した1本へと集約され、前檣楼には、艦橋や各種構造物が積み上げたように隙間無く配置されました
●また、防御力の強化も図られ、主砲塔は陸上保管されていた「ワシントン軍縮会議」の未成艦「土佐」、「加賀」の装甲強化型へと変換、船体防御力もバルジの装着などが実施されています
●この「長門」は、当時の連合艦隊の中では最強とされ、まだ大艦巨砲主義が常識化していた国民の間では絶大な人気を誇りました
・ 「長門」を大幅に凌ぐ能力を持つ戦艦「大和型」は、国民へは完全に秘密とされ、その存在を知る人はほとんど居ませんでした
●「長門」は就役直後から連合艦隊旗艦とされ、各式典などに参加、太平洋戦争の開戦時には連合艦隊司令長官「山本五十六」大将の乗艦の元、真珠湾攻撃艦隊などの指揮が執られました
●しかし、「長門」自体は、艦隊決戦用の「主力艦隊」として内地で温存されており、1942年2月には新たに就役した戦艦「大和」に連合艦隊旗艦の座を譲り渡しています
●1942年5月に空母「ホーネット」から飛び立った「B-25」爆撃機が日本本土を初空襲、この爆撃は小規模なもので、損害は軽微でしたが、軍部に与えた衝撃は大きいものでした
●そこで、哨戒ラインを前進するためと、敵主力艦隊を殲滅するために「ミッドウェー」攻略作戦が実行されます
●この作戦は、先行する空母機動部隊によりミッドウェー海域の制空権を確保、ミッドウェー島を占領し、その反撃に現れた敵艦隊を連合艦隊の主力艦隊で殲滅するという2段構えでした
●「長門」は、「大和」などの戦艦部隊と共に「主力艦隊」を編成、ミッドウェーへと出撃します
●ところが、この作戦は暗号解読によりアメリカ軍に読まれており、先行する日本の空母機動部隊は3隻の空母を主力としたアメリカ機動部隊に待ち伏せされ、その主力である4隻の空母を失ってしまいました
●これにより、制空権を掌握できなかった連合艦隊は敗退してしまいます
・ 水上戦力で勝る連合艦隊は夜戦での決戦も検討しましたが、「山本五十六」司令長官の命により中止されました
●1942年8月、アメリカ軍が南太平洋のガダルカナル島に上陸、以後この海域を巡って両軍の死闘が繰り広げられました
●「長門」は、これらの戦いに参加することはなく、内地を中心とした後方に留まります
●その後、「長門」は1944年6月の「マリアナ沖海戦」、1944年10月の「レイテ沖海戦」に参加、「レイテ沖海戦」ではアメリカの護衛空母を撃沈するなどの活躍を見せます
●しかし、「レイテ沖海戦」後は、日本本土での燃料事情が悪化し、重油を大量に消費する戦艦の出撃は出来なくなるようになり、横須賀沖に繋留、浮き砲台として利用されました
●1945年7月には空襲によって中破しましたが、終戦時にも残存しています
●「長門」は、帝国海軍の象徴として戦争を生き抜きましたが、接収したアメリカ軍によって1946年7月ビキニ環礁における原爆実験でその姿を消しています【 「日本海軍戦艦 長門 1942 (リテイク)」のキット内容について 】
●この帝国海軍戦艦「長門」を再現したプラスチック組立てキットです
●シャープなモールドにより戦艦「長門」を再現、ウォーターラインシリーズとして作り易さが考慮されながらもパーツ分割や細かなディテールにより、実艦の持つ雰囲気が表現された内容となっています
●艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルです
●「長門」の船体部は上下分割式で、これに上甲板、上部構造物、各艤装類を取り付ける構成となっています
●船体部には、船首楼甲板の後部、上甲板が一体成型され、細部では舷側の舷窓、アンカーレセスなどが再現、バルジ部分も表現されています
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属、オモリとなるバラストも付属しています
●上甲板は、船首楼甲板前部、艦橋甲板、艦載機用甲板、船体に一体成型されている甲板部で分割されています
・ 甲板上には、主砲塔台座、滑り止めなどの基本躯体の他、ボラード、昇降口、通風筒などの細かなディテールが再現
・ 艦載機用甲板には、リノリウム押さえ、航空機用軌条、ターンテーブルのモールドが彫刻されています
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「主砲部」「カタパルト部」「煙突部」「後部構造物」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「長門」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋は9層で構成され、トップには射撃指揮所が一体成型で再現
・ 主要部分の艦橋の窓の枠がモールドされています
・ 艦橋を構成するための前檣楼支柱が別パーツ化されています
・ 艦橋部分を構成する、4.5m測距儀(×2)、60cm探照灯(×4)、25mm連装機銃(×6)、12.7cm連装高角砲(×2)などがパーツ化されています
● 煙突
・ 本体部分は左右分割式で、前部の梯子部分は別パーツとなっています
・ 煙突トップ部分の雨水カバー金網と内側の整風板は別パーツで再現され、雨水カバー金網は開口処理済みです
・ 煙突周囲の各管は別パーツにて再現
・ 煙突部の探照灯及び機銃台座は、ブロックごとにパーツ化されています
・ 探照灯台座の支柱部分は3分割式で、シャープなモールドによりトラス構造を再現、トラスは開口されています
・ 機銃台座は棒状のパーツを組み合わせる構成となっています
・ 「110cm探照灯」×6、「25mm連装機銃」×4が付属
●後部艦橋
・ 後部艦橋の主要部は5パーツで構成、その上部に設置された後部予備指揮所、後檣が別パーツで再現されています
・ 後檣は1本の単檣で、上部のヤード、ガフは別パーツ化されています
・ ヤード下の細かな支柱を別パーツで再現
・ 予備指揮所、高射装置が別パーツとなっています
・ 「12.7cm連装高角砲」(×2)が付属しています
●カタパルト「呉式 2号5型射出機」 ×1
・ カタパルトは一体成型のパーツで、トラス部分がモールドにて再現されています
●主砲塔部「45口径 3年式 40cm連装砲」 ×4
・ 砲身部分は1本づつの分割式で、砲身基部の外?砲取り付け金具、防水布が再現されています
・ 測距儀は別パーツとなっています
・ 主砲塔はポリキャップにより旋回可能です
●副砲「50口径 3年式 14cm単装砲」 ×18
・ 砲塔部分と砲身部とは一体成型となっており、砲身基部の防水布が再現されています
●高角砲「40口径 89式 12.7cm連装高角砲 (A1型)」 ×4
・ 高角砲はシールド部分と砲身本体との分割式で、砲身部分は連装式に一体成型されています
●対空機銃
・ 25mm 連装機銃 ×10(艦橋、煙突部に配置)
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 17m内火艇 ×2
・ 11m内火艇 ×1
・ 12m内火ランチ ×2
・ 9mカッター ×4
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨、副錨
・ 菊花紋章
・ クレーン
・ フェアリーダー
・ 塵芥投棄管
などがセットされています
●艦載機として
・ 95式水上観測機 ×1
が付属しています
●キットには、静岡模型教材協同組合「大型艦兵装セット」のランナーが2枚付属しており、高角砲、機銃、艦載機、カタパルト、内火艇の一部などは同ランナーのパーツを使用します
●艦尾の軍艦旗(直線タイプとなびいている状態の2種)、艦載機の日の丸マークを再現したデカールが付属しています
●2011年 一部新金型
-------------------------------------【 「日本海軍戦艦 長門 1942 (リテイク)」のキット化の流れについて 】
●アオシマ社のウォーターラインシリーズの「長門」は、No.115の「日本戦艦 長門 (ながと)」においてリニューアル化が図られました
● この後、2011年に発売された「日本海軍 戦艦 長門 1944 「レイテ」 (フルハルモデル)」で新規パーツを追加、更にディテールを追加しています
●この「長門 リテイク版」では、ディテールを追加した「日本海軍 戦艦 長門 1944 「レイテ」 (フルハルモデル)」をベースとしてパーツの再構成した「新バージョン」となっています