クロムウェル Mk.4 巡行戦車
「クロムウェル Mk.4 巡行戦車 (プラモデル) (エアフィックス 1/72 AFV No.A02338 )」です
●「クロムウェル Mk.4 巡航戦車」を1/76のスケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●第2次世界大戦後期におけるイギリス軍の巡航戦車「クロムウェル」を再現したキットで、75mm戦車砲を搭載した「Mk.4」が表現されています
●大戦後期のイギリス戦車を象徴する巡航戦車「クロムウェル」を再現、その特徴的なフォルムとディテールを1/76というスケールを活かして表現した内容となっています【 「クロムウェル Mk.4」について 】
●第2次世界大戦の開戦以前から、イギリス軍は歩兵戦車と巡航戦車という2種類のカテゴリーで戦車を開発、運用していました
●巡航戦車は、機動力を重視した戦車であり、フランス戦や初期の北アフリカ戦などで使用された「巡航戦車 Mk.4」の後継車として重巡航戦車「クルセイダー」が開発、生産されました
●フランス戦の敗北により装備していた戦車を大量に失ったイギリス軍は、強力な戦車をいち早く戦力化することを望み、「クルセイダー」の本格的生産が始まる前にその後継車両の開発を始めました
●この新型巡航戦車は、「クルセイダー」を重装甲、重武装化することが重視され、当初は「クルセイダー」のエンジンや足周りをそのまま流用する計画となっていました
●しかし、当然のことながら、機動力は大幅に低下し、巡航戦車としての機動力が確保できなくなってしまいます
●そこで、この問題を解決する方法として注目されたのが、戦闘機「スピットファイア」などに搭載された「ロールスロイス」社の航空機用エンジン「マーリン」を車載用に改造した「ミーティア」エンジンです
●この「ミーティア」エンジンは当時の同規模のエンジンよりも1.5倍以上も高出力であり、新型巡航戦車のエンジンとして申し分なく、同エンジンを搭載するものとして開発が進められました
●ところが、当時のイギリスはドイツ空軍の空襲下にあり、迎撃を行なう戦闘機を揃えるのに必死の状態で、「マーリン」エンジン自体が供給不足となり、とても戦車に回す余裕は有りませんでした
●そこで、この新型巡航戦車(「A27」)をベースに、代換えの「リバティー」エンジンを搭載した「セントー」と、本来の「ミーティア」エンジンを搭載した「クロムウェル」の2車種が作られることとなりました
●「クロムウェル」は、エンジンの供給に目途が付いた1943年の初頭から生産が開始され、当初は主砲として「6ポンド砲」を搭載していました
●「クロムウェル Mk.4」では、アメリカの75mm戦車砲弾が発射できる国産の「75mm戦車砲」を搭載、同車がノルマンディ戦以降の「クロムウェル」を代表するタイプとなります
・ 「クロムウェル Mk.2」、「Mk.3」は小改良もしくは「セントー」からの改造車です
●「クロムウェル」は、その高出力のエンジンにより時速60km/h程度の高機動力を誇り、実用戦車としては世界最速の車両でした
●また、サスペンションには優れた地形追従能力を持つ「クリスティーサスペンション」を採用、その機動性能は他の戦車と比較にならない程の高いものでした
●ただ、同車が実戦配備される頃には、イギリス軍の主力戦車は汎用性の高い「M4 中戦車」で占められており、「クロムウェル」は機甲師団の偵察連隊に集中配備されました
●「クロムウェル」は、その機動性能を活かして威力偵察などで活躍、イギリス機甲部隊の一員としてその勝利に貢献したのでした【 「クロムウェル Mk.4 巡航戦車」のキット内容について 】
●このイギリス軍の巡航戦車「クロムウェル Mk.4」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●キットは、巡航戦車「クロムウェル」をシャープ且つディテール感豊かに再現、1/76というスケールならではの省略と強調により同車の持つ魅力が表現されています
●キットは、スケールモデルの老舗である「エアフィックス」社の最新キットで、従来の同社のキットが持つ「模型の雰囲気の良さ」、「立体物としての面白さ」、そして「作り上げる楽しさ」を継承しながらも、最新の成型技術とディテール表現力によって模型化、ミニスケールのAFVキットのパイオニアが導き出した一つの回答とも思える内容となっています
●ノルマンディ戦などで見られた「ヘッジローカッター」(車体前の生垣突破用の鋤)と、渡渉用のカニングタワー、吸気ダクトのパーツが付属、その装着の有無を選択できます
●「クロムウェル Mk.4」は、砲塔、車体上部、車体下部の3ブロックで構成されています
●砲身は一体成型で、マズルブレーキ先端部が分割式となっています
・ 内装式防盾は1パーツで構成され、機銃は別パーツです
・ 防盾(砲身)は、上下可動式です
●砲塔は上下分割式で、これに各側面の装甲パネルを貼り付ける方式となっています
・ 車長キューポラ部分は、ハッチを閉じた状態と、開いた状態のパーツが付属、選択して使用します(開いた状態のパーツのハッチは別パーツです)
・ アンテナ基部、サーチライトが別パーツにて再現
・ 砲塔は左右旋回可能です
●車体上部は、フェンダーを含めて一体成型されています
・ 戦闘室前面パネルとエンジンデッキ後部は別パーツです
・ フェンダー上の雑具箱、操縦手ハッチ側面は別パーツとなっています
・ フェンダーには、車載工具、消火器がモールドされています
・ 前方機銃、ベンチレーター、前照灯、ライトガード、フック類は別パーツにて再現
・ サイドスカートも別パーツとなっています
●車体下部は各パネルを貼り合わせる箱組み方式です
・ 側面パネルは、「クリスティーサスペンション」を再現するために2重となっています
・ サスペンションアームは側面パネルに一体成型されています
●履帯は、リンク状に一体成型されたプラパーツ製履帯が付属、内側の転輪を車体に接着した後に履帯を装着、そこに外側の転輪パーツを取り付ける構成となっています
・ 履帯パーツは、上部の弛みが表現されています
・ 履帯表面には滑り止めパターン、裏側にはセンターガイドが再現されています
●ヘッジローカッターは1パーツで構成、装着の有無が選択できます
●渡渉用の砲塔のカニングタワー、エンジンデッキに装着される吸気ダクトのパーツが付属しており、その装着が選択できます
●マーキングは、イギリス陸軍の2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第7機甲師団 王立騎砲兵連隊
・ 第11機甲師団
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊記号、重量表記、車台番号などを再現したデカールが付属しています
●2012年 完全新金型【 「クロムウェル Mk.4 巡行戦車」のワンポイント】
●キットの各パーツのゲートは太いので、切り出す際にはパーツ本体を傷つけないようにゲート部分を少し残すようにした方が無難です
●後部のサイドスカートは起動輪と干渉しますから、スカートパーツの裏側を少し削ると良いでしょう