海軍零戦隊 撃墜戦記 1 昭和18年2月-7月、ガダルカナル撤退とポートダーウィンでの勝利
「海軍零戦隊 撃墜戦記 1 昭和18年2月-7月、ガダルカナル撤退とポートダーウィンでの勝利 (本) (大日本絵画 航空機関連書籍 No.23062-9 )」です
●「海軍零戦隊 撃墜戦記 1 昭和18年2月~7月、ガダルカナル撤退とポートダーウィンでの勝利」です【 虚像を削り込んで残った真実の戦果~「海軍零戦隊 撃墜戦記 1」の内容について】
●大戦初期の活躍の喧伝が現在までも残り、無敗神話をもっともらしく語られる事が多い、わが日本海軍の誇る艦上戦闘機「零戦」
●日本的な美意識を凝縮したかのような機体の姿、すなわち、零戦特有の流れるようなフォルムの内側にその性能をコンパクトにまとめた姿は、機体を見る者に格闘戦にめっぽう強いという「印象」を裏打ちするものであったのかもしれません
●ただ、この「零戦神話」は、連合軍の戦闘記録や、戦後語られる連合軍側パイロット達による数々の撃墜談話、記録フィルムを見せつけられるほどに、その真偽が危ういものとなってしまい、私たちの心の中に「神話」に対する懐疑の念が湧き上がってくるのを押さえることができません
●その時、局面的な談話や記録を元に「どっちがたくさん撃墜した?だからどっちが勝った」などという空虚な会話に陥ることがないよう、帝国海軍、連合軍に残った空戦データを基に、実際の空戦記録を時系列を追った読み物として、現代に蘇らせたのが本書「海軍零戦隊 撃墜戦記 1 昭和18年2月~7月、ガダルカナル撤退とポートダーウィンでの勝利」です
●そもそも零戦の空戦戦果をひとつひとつ検証したものが少なく、今回は日本軍側、連合軍側の資料が共に充実している昭和18年2月から7月までの「ソロモン戦域」を題材に取り、双方の損害記録を丹念に照合、「戦争には負けたが、戦闘では負けていない」、新しい「零戦神話」を描き出すことに成功しています
●「海軍零戦隊 撃墜戦記 1」内では、200余ページに渡り、この半年間の戦闘記録を時系列順に叙述、単なる撃墜データの照合ではなく、ソロモン戦域に展開した各部隊の行動、空戦での攻撃詳述、使用された武装、弾薬、隊員達の談話、さらに海軍・陸軍全体の作戦行動などを交えて叙述しています
●さらに、当時のパイロット達を中心としたモノクロ写真や行動調書をまとめた表を多数掲載
●「零戦」の実際の戦果を証明するだけに止まらず、読み進めるにつれ、ソロモン戦域での一進一退の攻防の緊張が肌を通じて染み渡り、静かな汗が出てくる、そんな1冊です【 巻末、宮崎駿(映画監督)×梅本弘 対談より 】
●「海軍の搭乗員たちは魔法にかかってたんですね。零戦は無敵であるっていう。中略、梅本さんがドキドキしながら零戦の撃墜戦果を1機1機調べて、死神の鑑定書みたいなことをして、結果が損害151機対205機で、なんとか勝っていたことが証明できてホッとしたって書いてるけど、でも実際、零戦はよく戦ってたんだなってことがわかりましたね。」【 海軍零戦隊 撃墜戦記 1」の内容目次 】
・ 戦争には負けたが、戦闘では負けていません
・ 「奇跡の撤退」を支えた海軍戦闘機隊の敢闘と実戦果
・ 「カクタス」空軍を出し抜いたガダルカナル撤退上空掩護作戦
・ 「セントバレンタインデーの大虐殺」
・ 「バトル・オブ・オーストラリア」 零戦対スピットファイアの決戦
・ 「ダンピール海峡の悲劇」 海上で陸軍機に破れた日本海軍の屈辱
・ 「未帰還機続出の3月」 ルッセル基地を巡る悪戦苦闘
・ 乾坤一擲 海軍航空隊の雪辱戦「い号作戦」を発起
・ 「い号作戦」第一撃、X攻撃、ガ島方面敵艦船攻撃
・ 「い号作戦」第二撃、Y2攻撃、オロ湾方面敵艦船攻撃
・ 「い号作戦」第三撃、Y攻撃 ポートモレスビー敵飛行場攻撃
・ 「い号作戦」第四撃、Y1、Y2攻撃 ミルン湾敵艦船攻撃
・ 「ソ」作戦 第一基地航空隊が企画した積極的航空戦
・ 「ムンダを失えばラバウルは保たない」 中部ソロモンの攻防戦
・ 南東方面、零戦の損害と空戦戦果一覧 昭和18年2月1日-7月31日
・ 神話になる魔力をもっているのは零戦だけ 宮崎 駿(映画監督)×梅本 弘
・ 奥付
●著者:梅本弘
●発行 : 2011年10月1日 初版
●A5版/ハードカバー
●全244ページ / モノクロ写真多数掲載