ドイツ戦車 38(t) F型 (Pz.Kpfw.38t Ausf.F)
「ドイツ戦車 38(t) F型 (Pz.Kpfw.38t Ausf.F) (プラモデル) (イタレリ 1/35 ミリタリーシリーズ No.6489 )」です
●「ドイツ戦車 38(t) F型 (Pz.Kpfw.38t Ausf.F)」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●第2次世界大戦初期におけるドイツ軍の主力戦車「38(t)」を再現したキットで、防御力が強化された「F型」が表現されています
●リベット接合という古風な風貌を持ちながらも、機械的信頼性と、「37mm戦車砲」を搭載した攻撃力により、大戦初期のドイツ機甲部隊の一翼を担った「38(t)戦車」を再現した内容となっています【 「38(t)戦車 F型」について 】
●第2次世界大戦前、ドイツ軍は再軍備にあたり戦車の開発を体系的に行なうこととし、主力戦車として「3号戦車」を制式採用します
●しかし、この「3号戦車」は足周りを中心に試行錯誤が繰り返され、「A型」から「D型」は試作生産型に止まり、最初の量産型である「E型」が1938年12月から生産が開始されましたが、1939年10月までの生産台数は僅か96両でした
●一方、チェコスロバキアは、旧オーストリア・ハンガリー帝国の工業の中心地帯であり、その工業力と技術力は世界のトップレベルを誇っていました
●特に、新進気鋭の戦車メーカー「CMD」社は、輸出向け戦車を生産、各国から受注を受けていました
●この「CMD」社が開発した新型戦車「LT-38」は、旧式のリベット接合の車体となっていながらも、大型転輪に、2個1組みのリーフ式サスペンションを装備、良好な機動性と機械的信頼性を持ち、当時のチェコスロバキア軍が装備する「LTvz.35」(後の「35(t)戦車」)に代わる次期主力戦車の座を得ていました
●ところが、1938年9月の「ミュンヘン会談」により事実上チェコスロバキアを併合したドイツは、「CKD」社を接収、同社の「LT-38」戦車は、ドイツ軍向けの「38(t)戦車」として生産されることとなります
●前述のように生産が遅れていた「3号戦車」と同じ火力を持つ「38(t)戦車」はドイツ軍にとって貴重な戦車戦力となり、ポーランド戦、フランス戦に参加、ドイツ電撃戦の立役者となります
●ただし、「38(t)戦車」は前面の最大装甲が25mmと非力(これでも同時期のドイツ戦車としては厚い方です)で、敵軍の対戦車砲による被害が続出、そこで、防御力の強化策が図られたタイプが「E/F型」で、前面には25mm厚の装甲板が追加され、その他の部分も装甲厚が増やされています
●この「F型」は1941年5月から生産が開始、同年10月までに250両が作られ、独ソ戦初期におけるドイツ戦車部隊の一角を占めていました
・ 「E型」と「F型」とは外観上の違いがほとんど無く(車体後部に発煙装置が在るのが「F型」とされるようです)、通常は「E/F型」と表記されます
●「38(t)戦車」は、戦車部隊の将兵からは小型の「3号戦車」という位置付けで扱われ、独ソ戦初期における勝利に寄与、設計に無理が無く、機械的な信頼性に高い同車は、その主砲の威力が敵戦車に通用しなくなった後も、「マーダーシリーズ」や「グリレ」などの自走砲の車体の車体として活用され、最終的にこの車体は「ヘッツアー駆逐戦車」へと発展していくのです【 「ドイツ戦車 38(t) F型」のキット内容について 】
●この「38(t)戦車 F型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●「38(t)戦車 F型」をシャープに再現、リベットで構成された砲塔及び車体、クラシカルなフォルムに近代的な足回りを持つ同車の魅力が表現されています
●同社の旧「38(t)戦車」のキットをリニュアーアルしたもので、金属砲身や連結式履帯、そして新規パーツを追加した内容となっています
●「38(t)戦車 F型」の「37mm砲」砲身は金属挽き物パーツとなっており、砲口が開口処理されています
・ 砲身は上下に可動するように製作できます
・ 同軸機銃は、下部の装甲カバーも一体成型されたパーツ構成となっています
●砲塔は、各パネルを組み合わせる箱組み方式です
・ 各面のリベットもモールドされています
・ 車長キューポラは5分割のパーツで構成
・ 車長ハッチは別パーツにより開閉が選択できます
・ 砲塔内部は、砲尾、機銃機関部、車長席、装填手席などが再現されています
●「38(t)戦車 F型」の車体は、上部側面部分が車体下部と一体成型となっており、これに車体前部、戦闘室前面板、戦闘室上部、エンジングリル上部を取り付けるパーツ構成となっています
・ 操縦手ハッチは別パーツで、開閉選択式です
・ 排気管は上下分割式です
●左右のフェンダーは、車体とは別パーツとなっています
・ フェンダー支持架はフェンダーとは別パーツです
・ パンチングされた特徴的な雑具箱は、プラパーツにて再現
・ 増設された雑具箱はプラパーツで再現
・ フェンダー上に設けられた3箇所のジェリカンラックはエッチングパーツで再現します
●「F型」用の発煙装置のパーツが付属しています
●車体下部は、後面を除き一体成型されています。
・ サスペンションユニット部は、3パーツで構成されています(全体で4組み)
●履帯は、プラパーツによる一部連結式となっています
・ 上部と下部の直線部は繋がったパーツ、曲線部分は1枚ずつが分割されたパーツで構成されています
●エンジングリルのメッシュ、ジェリカンラックなどを再現したエッチングパーツが付属しています
●アクセサリーパーツとして、ジェリカンが3個付属
●マーキングは、ドイツ軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載され、マーキング指示に基づく、国籍マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●2011年 リニューアル再販アイテム