海上自衛隊 護衛艦 DE-211 いすず
「海上自衛隊 護衛艦 DE-211 いすず (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ No.J-056 )」です
●1960年代に建造された海上自衛隊の護衛艦「いすず型」の1番艦「DE-211 いすず」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●地方隊向けの小型護衛艦「DE」の雛形となった護衛艦「DE-211 いすず」を再現、遮浪甲板型の船体を採用し、旧日本海軍の駆逐艦を踏襲したかのような艦橋構造物を備えた、直線的なシルエットを再現した内容となっています
【 「海上自衛隊 護衛艦 DE-211 いすず」のキット内容について 】
●海上自衛隊の護衛艦「いすず型」の1番艦「DE-211 いすず」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●海上自衛隊の艦艇を積極的にモデル化してきたピットロード社のリサーチ力と、実艦への深い造詣に基づき護衛艦「DE-211 いすず」を再現、全体のシルエットを捉えながら、同社らしいシャープでメリハリのある彫刻で、小型の船体に様々な装備を搭載した姿を再現した内容となっています
●「いすず型」の1番艦「DE-211 いすず」と、2番艦「DE-212 もがみ」とを選択して作製できるコンバーチブルキット、
・ 「DE-211 いすず」と「DE-212 もがみ」は竣工時から最終時にかけて装備を変更しており、それぞれの仕様に対応する装備パーツをセット、作製可能な内容は
・ DE-211 いすず 竣工時
・ DE-211 いすず 1974年 特別改装工事時
・ DE-212 もがみ 竣工時
・ DE-212 もがみ 1966年 VDSソナー装備時
となっています
●喫水線までの部分を再現した洋上モデルです
●「DE-211 いすず」は、「船体」「上甲板」「艦橋などの上部構造物」「主砲などの艤装類」の各ブロックごとに分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立て、上甲板、構造物と艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体は上甲板を含めた船体上部と船底の上下に分割したパーツで再現
・ 船体は現用艦として舷窓のないフラットな舷側を再現しています
・ 洋上モデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属しています
●上甲板は、船体に一体成型となった上甲板と別パーツ化した艦尾部とで構成
・ 艦尾上甲板のパーツは2種をセット、「竣工時」と「もがみ」用の「VDS装備甲板」を再現したパーツをセットしています
・ 「VDS」は本体だけでなく、「ワイヤードラム」やローラー用の「支柱」なども別パーツ化して再現しています
●甲板全体にある「歩行帯」は繊細な凸モールドで再現、ガイド無しでの塗装を容易にしているだけでなく、専用のデカールが準備されており、単調となりがちな1/700スケール艦艇に情報量を盛り込む工夫が施されています
「DE-211 いすず」の構造物は下記のようなパーツで構しています
●艦橋
・ 艦橋構造物は、船体パーツに内壁部を一体成型化しており、これに外壁となる各パネルを貼り付けて作製します
・ 艦橋窓枠は、窓の部分を一段凹んだ状態で再現し、立体感を演出しています
・ 艦橋部には窓、配管、旗箱、水密扉、ラッタル、救命浮き輪などのディテールを繊細なモールドで再現しています
●「Mk.63 射撃指揮装置」
・ 「射撃指揮装置」は独立したブロック構成で再現しています
・ 「艦橋トップ」の「射撃指揮装置」は、ドーム状の覆いがついた状態と、点検時の開放状態を選択して組み立てることが出来ます
・ ドーム状の覆いがついた「射撃指揮装置」は一体成型のパーツで再現、開放時の「射撃指揮装置」は台座と「Mk.63」とに分割したパーツ構成となっています
・ 「甲板後部」に装備された「射撃指揮装置」は「Mk.63」と「63指揮射撃指揮装置台座」に分割した構成となっています
●メインマスト、後檣
・ 四脚檣型のメインマストは左右に分割したパーツで構成、トラス構造の「抜け」を再現しており、マストトップは別パーツ化しています
・ 後檣は一体成型のパーツで再現(トラスの空間は「抜か」れていません)
・ メインマストに装備する、「OPS-2 対空レーダー」(×1)、「OPS-3 対水上レーダー」(×1)を別パーツ化して再現しています
●煙突
・ 「いすず」「もがみ」型で異なる「通風筒」の形状を再現、2種の「通風筒」パーツをセットしています
・ 煙突は左右に分割したパーツで構成、トップは別パーツ化しています
・ 煙突後部の「60cm 探照灯」は別パーツ化して再現しています
●主砲塔 「50口径 3インチ連装速射砲 Mk.33」(砲塔型) ×1
・ 砲塔は砲塔本体と、1本ずつ独立パーツ化した砲身とで構成
●主砲塔部 「50口径 3インチ連装速射砲 Mk.33」(シールド付き) ×1
・ 砲塔は砲架と砲身の2パーツで構成、これにシールドパーツを取り付けて作製します
●対潜装備 「Mk.108 対潜ロケット発射機」 ×1 (竣工時)
・ 発射機本体と専用台座の2パーツで再現
●対潜装備 「71式 ボフォース対潜 ロケット・ランチャー」 ×1 (最終時)
・ ランチャー本体と専用台座との2パーツで再現
●魚雷発射管 「4連装長魚雷発射管」 ×1 (竣工時)
・ 一体成型のパーツで再現しています
●短魚雷落射機 ×2
・ 短魚雷落射機は4発の魚雷を縦状に配置した状態で一体成型のパーツで再現
●魚雷発射管「3連装短魚雷発射管」 ×2 (最終時)
・ 魚雷発射管は上下に分割したパーツで構成
●対潜装備
・ 爆雷投下軌条 ×1
・ 爆雷装填台 ×1
・ 爆雷発射機 ×1
・ 各装備はそれぞれ一体成型のパーツで再現しています
●内火艇、カッター、救命筏及びボートダビッド
・ 7.9m内火艇 ×1
・ 7mカッター ×1
・ 救命筏 ×4
・ 膨張式救命筏 ×2
●その他、艤装類などを再現したパーツとして
・ 艦首及び艦尾旗竿
・ プロペラガード
・ 錨
などをセットしています
●デカールは「護衛艦 いずす型」用の1隻分をセット
・ 「艦番」、舷側j及び艦尾の「艦名表示(DE-211/DE-212)」は「いすず」と「もがみ」用の2種をセット、選択して使用します
・ 艦首・艦尾の日章旗、自衛艦旗、艦名、ハルナンバー、船体側面の大判の艦名表記が付属
●歩行帯デカールが付属
・ 現用艦艇モデルで制作上のネックとなる歩行帯を別版のデカールで再現しました
・ このデカールは先に甲板を塗装し、構造物を接着する前に貼り付ける事により綺麗に歩行帯が再現できます
・ 事前に周囲のニスをカッターナイフで切除してから「Mr.マークソフター 」等のデカール軟着剤を併用するとフィットし易くなります
・ 完全に乾燥させてから次の作業に移ってください
【 「海上自衛隊 護衛艦 DE-211 いすず」のパッケージ内容 】
・ DE-211 いすず ×1 (「DE-212 もがみ」も製作可能)
・ デカールシート ×2
・ 組立て説明書 ×1
【 「護衛艦 いすず型」について 】
●黎明期の海上自衛隊は、アメリカから供与された護衛駆逐艦が主体となっていましたが、このような艦は第2次世界大戦時に登場したものであり、早々に旧式化してしまうのは明らかでした
●また、このような護衛駆逐艦は、船団護衛用として小型で速力の遅い艦で、護衛艦としての能力も限られたものでした
●海上自衛隊では、直轄部隊である護衛艦隊と、各地方を管轄とする地方隊とに編成が分かれており、護衛艦隊向けの護衛艦は大型となる甲型警備艦(「DD」)、地方隊向けには小型の乙型警備艦(「DE」)を充てるという方針を採りました
●護衛艦「いすず型」は、国産の乙型駆逐艦の3代目で、上記のアメリカから供与された護衛駆逐艦「くす型」を更新するため1960年代に建造が行われた艦です
●国産の護衛艦建造の技術を磨くべく多分に実験艦的な要素も強く、様々な技術的試みを「いすず型」各艦建造時に実施、このため建造時期の違い、その後の改修により、機関や兵装がそれぞれに異なるのも「いすず型」の特徴のひとつです
・ 「いすず型」では初めて舷側部分が高い遮浪甲板型を採用、この船型により波浪性に優れ、居住性も向上しています
・ 「いすず型」は、4000馬力のディーゼルエンジン4基を搭載(「DE-212 もがみ」は8000馬力のエンジンを2基)、最大速力は25ノットの性能を持ちます
・ 主砲としては3インチ連装速射砲を2基装備、対潜装備としては竣工時には「Mk.108 対潜ロケット発射機」、改装後は「71式 ボフォース対潜 ロケット・ランチャー」を装備、その他に短魚雷落射機や爆雷投下軌条などを備え、小型ながらも優れた対潜能力を擁していました
・ ただし、爆雷投下軌条などの「いすず型」が装備した爆雷装備は本型が最後となり、以後の対潜装備は魚雷やロケットが中心となりました
●護衛艦「いすず型」は海上自衛隊の小型護衛艦の雛形となり、その後は徐々に大型化を進めながら「いずず」型の技術的蓄積を反映させ、船型やレイアウトなどを踏襲しています
●「いすず型」は、初期における海上自衛隊の小型護衛艦の代表的な存在となり、永きに渡って運用が続けられ、1993年に全艦退役しています