海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-177 あたご
「海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-177 あたご (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ No.J-055 )」です
●海上自衛隊のイージスシステム搭載のミサイル護衛艦「あたご型」の1番艦「あたご」(「DDG-177 あたご」)を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●イージス艦「こんごう型」の改良型となる「あたご型」の1番艦「DDG-177 あたご」を再現、「こんごう型」を継承した「フェーズド・アレイ・レーダー」装備の大型の艦橋構造物を持ち、新たに格納庫を設け、マストをステルス性の高い塔状とした特徴的なシルエットを再現した内容となっています
●ピットロード社製「海上自衛隊イージス護衛艦 DDG-177 あたご (2007年型)」をベースに、実艦の変更に沿って、「NORQ-1衛星アンテナ」のパーツと新たになった着艦標識を再現したデカールとを追加したリニューアルバージョンとなります
【 「海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-177 あたご」のキット内容について 】
●海上自衛隊のミサイル護衛艦「DDG-177 あたご」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●海上自衛隊の艦艇を積極的にモデル化してきたピットロード社のリサーチ力と、実艦への深い造詣によりミサイル護衛艦「DDG-177 あたご」を再現、全体のシルエットを捉えながら、同社らしいシャープでメリハリのある彫刻により、「あたご」のディテールを再現した内容となっています
●「DDG-177 あたご」は、喫水線以下も再現されたフルハルモデルと、喫水線から上が再現された洋上モデルとを選択して製作することができます
●「DDG-177 あたご」は、「上甲板及び上部構造物」と「船体部」とを上下にブロック分けしたパーツ構成となっています
●船体部は、喫水線の部分で上下に分割され、下部の船底パーツの取り付けの有無によって洋上モデルとフルハルモデルとを選択します
・ 船体上部パーツの底は洋上モデル用としてフラットな状態に成型
・ 船体側面は舷窓のないフラットな舷側を再現、艦首と左側面部にはホースパイプが彫刻で再現されています
・ フルハルモデル用の、艦首ソナー、ビルジキール、スタビライザー、スクリュー、舵、推進軸及び支柱は別パーツ化して再現されています
●上甲板は、各上部構造物の基本躯体を含めた、全通式に一体成型になったパーツで再現されています
・ 上甲板には、主砲台座、波除けなどのディテールが再現さている他、アンカーチェーン、ボラードなどのディテールがモールドで再現されています
・ 後部甲板のヘリ甲板部には滑り止め素材の違いがモールドで再現
・ 船体前後の「Mk.41 VLS」は甲板上に一体成型、各扉が繊細なモールドで再現されています
・ 甲板の歩行帯は甲板上に繊細な凸モールドで再現、歩行帯を再現したデカールも付属しています
●上甲板上の構築物となる「前部構造物(艦橋)」「マスト」「主砲」「後部構造物(第2煙突)」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上、もしくは甲板上の基本躯体に取り付けて完成させます
「DDG-177 あたご」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●前部構造物
・ 前部構造物は、側面と下部、第1煙突が上甲板パーツに一体成型されており、これに前面、後面などの各パネルと後部のフラットを貼り付ける構成となっています
・ 艦橋は2層で構成され、上部構造物の上に取り付けます
・ 艦橋窓は、窓枠部分が凸モールドにより再現
・ 前部構造物には、防水扉、梯子、「SPY-1Dレーダー」などが凹凸あるモールドで再現されています
・ 艦橋側面と後面のルーバーは上部構造物とは別パーツとなっています
・ 煙突のトップ部分も上部構造物とは別パーツにて再現
・ 前部構造物に配置される「CIWS ファランクス」(×1)、「チャフ発射機」(×4)、「SPG-62 イルミネーター」(×1)、「USC-42衛星通信アンテナ」(×2)、「NOLQ-2 電子戦装置」(×2)、「NORA 1 スーパーバードアンテナ」(×2)、「NORQ-1C スーパーバードアンテナ」(×2)、「NORC-4B スーパーバンドアンテナ」(×2)、「探照灯」(×1)などは別パーツ化して再現されています
●メインマスト
・ メインマストは、塔状となったマスト本体パーツに、ヤード、各フラットを取り付ける構造となっています
・ メインマストに装備される、「ORQ-1 ヘリ用データリンクアンテナ」(×1)、「OPS-28E 対水上レーダー」(×1)などは別パーツ化して再現されています
●後部構造物
・ 後部構造物は上甲板に一体成型され、後部パネルと各フラットを取り付けます
・ 第2煙突のトップは別パーツにて再現
・ 後部構造物の各ルーバーは個別にパーツ化されています
・ 後部構造物に装備される、「CIWS ファランクス」(×1)、「Mk.41 VLS」(×1)、「SPG-62 レーダー」(×2)、「水平燈」(×2)、「NORQ-1衛星アンテナ」(×1)などが別パーツ化して再現されています
●主砲塔部 「Mk.45 127mm単装速射砲」 ×1
・ 砲塔は砲身と砲塔との2パーツで構成
●対水上ミサイル 「ハープーン 4連装発射機」 ×2
・ 発射機本体は、上下2基のキャニスターが支柱と共に一体成型され、これを2つ合わせて4連装とします
●近距離防御兵器 「CIWS ファランクス」 ×2
・ 一体成型のパーツで再現されており、艦橋前と後部構造物の後端に装備します
●魚雷発射管 「HOS-302 3連装短魚雷発射管」 ×2
・ 魚雷発射管は上下に分割したパーツで再現、上甲板中央部に配置します
●膨張式ボートコンテナ ×6
・ 前部構造物の各部に4組、後部構造物の両舷部に各1組、計6組を装備します
●艦載艇 「11m作業艇」 ×2
・ 上甲板中央部に装備されており、ボートダビットが付属しています
●ボート「RIB複合型作業艇」
・ 後部構造物後部に装備します
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨
・ 受給ポスト
・ プロペラガード
などがセットされています
●「DDG-177 あたご」の搭載ヘリコプターとして
・ 「SH-60K」哨戒ヘリコプター ×1
が付属しています
・ 「SH-60K」の機体本体は左右に分割したパーツで構成、これにメインローター(展開した状態)、左右のランディングギア、水平尾翼を取り付けます
●フルハルモデル用のディスプレイスタンドが付属しています
●デカールは「DDG-177 あたご」の1隻分が付属
・ 艦名、ハルナンバー、ヘリ甲板の表示線、甲板上の歩行帯などがデカールで再現されています
・ 歩行帯デカールは、先に甲板を塗装し、構造物を接着する前に貼り付ける事により綺麗に再現することができます
・ 事前に周囲のニスをカッターナイフで切除してから「Mr.マークソフター」等のデカール軟着剤を併用するとフィットしやすくなります
・ 艦首旗竿に取りける「日章旗」と、艦尾旗竿に取り付ける「自衛艦旗」のデカールも付属しています
【 「海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-177 あたご」のパッケージ内容 】
・ 海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-177 あたご ×1
・ SH-60K 哨戒ヘリコプター ×1
・ デカールシート ×2
・ ディスプレイスタンド ×1
【 「ミサイル護衛艦 あたご型」について 】
●米ソ冷戦時代、海上自衛隊ではシーレーン防御を最大の目的としており、その最大の脅威は潜水艦と捉え、護衛艦は対戦能力が重要視されていました
●このため、6隻から8隻で編成される各護衛隊群には、艦隊防空の要となるミサイル護衛艦が1隻配備されるか、もしくは1隻も存在していない状況が永らく続きました
・ これは、防空任務は航空自衛隊が担当することとなっており、ソ連から太平洋方面の船舶を爆撃機などにより破壊するには日本列島の防空圏を通らざるを得ず、或る意味真っ当な判断でした
・ また、ミサイル護衛艦の建造は、通常の護衛艦よりも費用が高く、予算の少ない自衛隊としては仕方がないことでもありました
●しかし、冷戦後期、ソ連軍の爆撃機「Tu-22M バックファイアー」などが極東方面に配備され始めると艦隊防空の重要性が認識されるようになり、あまりにも貧弱な防空体制に大きなメスが入れられ、それによって誕生したのがイージス艦「こんごう型」です
・ 「こんごう型」が建造される前のミサイル護衛艦は「あまつかぜ」「たちかぜ型」「はたかぜ型」で、基本的に1つの目標ずつにミサイルを発射、誘導させることしかできず、多数の航空機やミサイルの同時攻撃には対処できませんでした
・ それに対して「こんごう型」は多数の飛行目標を同時捕捉、攻撃、そして誘導を行うことができるイージスシステムを搭載、「こんごう型」の登場により海上自衛隊の艦隊防空能力は飛躍的に向上しています
●ところが、1991年にソ連邦が崩壊、それに伴って冷戦体制は終結し、一瞬世界は平和の時代に向かうものと思われました
●このため、ソ連軍の脅威がなくなり、建造費が高い「こんごう型」は存在意義が問われるようになります
●しかし、アメリカとソ連という2大国体制が崩れたことにより、各国のエゴや民族、宗教問題により世界各地で紛争が多発、極東の日本においてもその周辺事情は冷戦時代よりも厳しさを増してしまいました
●また、自衛隊の役割も従来のような専守防衛のみではなく、海外における支援、災害派遣、護衛任務などが必要とされ、防空能力と情報処理能力の高い「こんごう型」は必要不可欠な存在となっています
●「こんごう型」は4隻が建造、続いて従来のミサイル護衛艦「たちかぜ型」の退役艦の代替として建造されたのが「あたご型」です
・ この「あたご型」は、「こんごう型」を踏襲した改良型となる艦で、「こんごう型」ではヘリ甲板のみを装備していたのに対してヘリコプターを収容できる格納庫が増設、メインマストは従来のトラス状に代わり、ステルス性の高い塔状となりました
・ また、主砲は「こんごう型」のイタリア製の「オート・メラーラ」からアメリカ製の「Mk.45」へと変更、発射速度は減少しましたが、射程距離が1.5倍に拡大、攻撃力が向上しています
●「あたご型」は、最新のイージス艦として極めて高い防空能力と情報処理能力を備え、艦隊防空だけではなく、日本を守る艦として運用されているのです
【 「ミサイル護衛艦 DDG-177 あたご」について 】
●ミサイル護衛艦「あたご型」の1番艦「DDG-177 あたご」は、三菱重工長崎造船所で2004年に起工しました
●「DDG-177 あたご」は2007年3月に竣工、第3護衛隊群第63護衛隊に編入され、舞鶴基地に配備されました
●ところが、2008年2月「DDG-177 あたご」は千葉県沖において漁船との衝突事故を起こしてしまいます
●2008年3月になると、部隊改編によって「DDG-177 あたご」は第3護衛隊群第3護衛隊に編入されています
●同年9月には領海内で国籍不明の潜水艦を発見、追尾を行いますが、見失います
●2010年5月に環太平洋軍事演習「リムパック2010」に参加、2013年にはアメリカでの統合訓練「ドーンブリッツ13」に参加しました
●2012年12月にアメリカ議会は最新のミサイルシステムの日本への売却を決定、「DDG-177 あたご」にはこのシステムが搭載される予定となっています