有人潜水調査船 しんかい 6500 推進器改造型
「有人潜水調査船 しんかい 6500 推進器改造型 (プラモデル) (バンダイ Exploring Lab. No.0177688 )」です
●日本の最新鋭の潜水調査船「しんかい 6500 推進器改造型」を1/48スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●深海を探査するため、水圧に耐えうる強固な船体に、球形状の操縦席兼観測室を持ち、前方に多様なマニュピレーターを装備した「しんかい 6500」を再現、機動性を高めるため2012年に大改装を施し推進装置を改造・増設した「推進器改造型」を再現した内容となっています
●バンダイ社製「有人潜水調査船 しんかい 6500」をベースに、「推進器改造型」を再現するために、船体後部を中心に新規パーツを追加したバリエーションキットとなります
【 しんかい 6500 について 】
●地球の内部構造は、中心部のコア、中間部のマントル、表面の地殻で構成され、流動的なマントル層に薄い表皮状の地殻が被さっている状態となっています
●この地殻は、マントルの対流によって非常にゆっくりと動いており、この動きによって海底の地形が形成されることとなります
●マントルの上昇する対流によって海底上に山脈が形成される「海嶺」、そして逆に沈み込む対流の場所には渓谷となる「海溝」が作られています
・ このような「海嶺」、「海溝」の部分には地殻の動きにより火山帯が形成されます
●日本列島の東には、列島が存在する地殻部分「ユーラシアプレート」に向かって、「太平洋プレート」が衝突し、落ち込むことにより、世界でも有数な規模を持つ「日本海溝」が存在しています
●このプレート上の動きは、巨大地震や火山を発生させる原動力であり、日本は地政学的に地震国となっています
●このため、海溝の構造を知ることは、地震の発生やそのメカニズムを探求することであり、その延長には地震予知にも繋がるものと考えられています
●日本は、このような地理の関係から、深海探査に熱心であり、1969年には潜水深度600mの潜水調査船「しんかい」を建造します
●一方、この「日本海溝」により生じた地震による断層域は水深6000~6500mの範囲に存在し、これを調査するための大深度用の潜水調査船の建造計画が開始されました
●しかし、このような深度は「しんかい」の10倍の潜水深度の能力を持たすことであり、技術的困難さから暫定的に潜水深度2000mの「しんかい 2000」が1981年に建造されます
●この「しんかい 2000」の実績と、経験を元に、新しく開発された金属やガラス類の組成、加工技術などの日本の技術力の粋を集めた新鋭船「しんかい 6500」が1990年に就役しました
●「しんかい 6500」は、その名の通り、潜水深度6,500mを誇り、この性能は諸外国にある同様な有人潜水船の頂点に立つものです
●水深6,500mの681気圧という莫大な圧力を受け止める、船の心臓部である3名の乗員が乗る前部の耐圧殻は、厚さ約73mmのチタン合金で覆われ、耐圧性能を高めるために球の形となっており、上部及び後部は船体に埋め込まれています
●船体側面には埋め込み式に垂直式のスラスターを装備、そして船体前部には各種作業を行なうためのマニピュレーター、観測装置や撮影機材などが装着されています
●「しんかい 6500」は、1990年の就役以降、1250回以上の潜水ミッションを完了、上記のような地震関係だけではなく、深海の探査や、深海生物の調査、発見に努め、日本の海洋探査における重要な足跡を残しています
●近年、レアメタルなどの希少金属や、メタンハイドレードなどの天然資源など、海底資源への期待が膨らみつつあります
●日本は、世界有数の海洋国家であり、そのような海底資源が多く存在していることが確認されており、それらの更なる調査器材として「しんかい 6500」への期待が膨らんでいます
●様々なミッションをこなしてきた「しんかい 6500」には、この海洋資源開発や地震調査などへの期待が高まり、更なる調査能力及び運動性能の向上が求められるようになりました
●そこで、2011年の定期検査に伴い、1990年の建造以降22年を経過した船体に大規模な改造が施され、推進装置の改良、観測装置の変更などが行われることになります
●この改造では、後部の大型推進器を水平安定板の上部位置に装備された2基の小型推進器へと変更、船尾部分に水平軸のスラスターが増設されているのが外観上の最大の特徴となります
・ 水平安定板は下部に移動しています
●これらの改造によって、よりその調査能力が向上した「しんかい 6500」は、益々その活躍が期待されており、これからの日本の海洋調査に重要な地位を占めて行くものと思われます
【 有人潜水調査船 しんかい 6500 推進器改造型 (バンダイ Exploring Lab. No.0177688) プラモデルの内容 】
●この「しんかい 6500」の「推進器改造型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●高度なプラスチック成型技術を持つバンダイによって、シャープかつギミック機能豊かに「しんかい 6500」の「推進器改造型」を再現、内部構造物に外部パネルを貼るというパーツ構成により、「しんかい 6500」のメカニカルな構造と仕組みとが表現された内容となっています
●実船の素材や塗装に基づいた各種成型色のランナーで構成され、塗装をしなくても塗り分けられたような状態を楽しむことが可能です
●キットは、一部のパーツ(コクピットのフィギュア)の固定に接着剤を使用するのみで、基本的にパーツを差し込むだけで組み立てを行なうことができるスナップキットとなっています
・ 船首や右舷側の外部パネルを着脱することにより、内部構造を見ることができます
・ 改装後の船体内部の状態も再現しています
●キットには、LEDライトが2個付属、説明書の手順に沿って配線を行うと、前部の投光器と、コクピット部が光るようになっています
・ LEDライトは白色となっています
・ LEDライトのテスト点灯用のボタン電池 LR44が3個付属しています(通常の点灯時もこのタイプのボタン電池を使用します)
●「しんかい 6500 推進器改造型」は、「コクピット(耐圧殻)」「中央船体部」「前部船体部」「推進部」の4ブロックで構成され、これに船体の外部パネルを貼る方式となっています
●コクピット(耐圧殻)部は、球形の殻の部分は4分割式となっています
・ コクピット内部も再現され、搭乗する場所であるクッション部、内部周囲の計器盤が用意されています
・ 計器盤の細部やディスプレーを再現したデカールが付属しています
・ 覗き窓は、周囲の金属部分とガラス部分との分割式で、ガラス部はクリアーパーツとなっています
・ 上部のハッチは別パーツです
・ コクピット内に収まる操縦手、副操縦手、研究員を再現した3体のフィギュアが付属
●中央船体部は左右分割式です
・ 側面の垂直スラスターは各4パーツで構成
・ 船体下部内側の蓄電池部が再現されており、外部パネルを外すことで、その様子を見ることが可能です
・ ライト点灯用の電池ボックスは船体内に収納され、船体上部パネルを外すことにより、スイッチの操作と電池の交換ができます
・ 船体下部に装備された「バラスト」は着脱させることができます
●前部船体部は、内部構造躯体に外部パネル、上部構造物などを装着する構成となっています
・ 下部の投光器、カメラ類はブロックごとにパーツ化されています
・ 船首に装備されている「ハイビジョンTVカメラ」「デジタルスチルカメラ」は回転させることが可能
・ マニピュレーターは、各5パーツで構成され関節部を動かすことが可能、実物に近い関節の可動を実現することができます
・ マニュピレーター下部のサンプルバスケット部は1パーツで構成
●推進部は、推進装置、スクリュー、プロペラガード部の各ブロックで構成されています
・ 2012年度の改装で、1基から左右2基に増えた「主推進器」や設置位置の変更されたスラスタの状態を再現しています
●「しんかい 6500」の乗員を再現したフィギュア5体が付属、付属のフィギュアの内容は
・ コクピット内部に着座した姿勢の乗員3体
・ 「しんかい 6500」が浮上時に海上で母船と吊り揚げ索の着脱を行う、スイマー姿の作業員2体
・ 救難ブイを再現したアクセサリーパーツも付属しています
●「しんかい 6500」の展示用のスタンドが付属
・ スタンドはクリアーパーツとなっています
・ スタンドのアーム部分は、伸縮させ角度を変えることが可能です
【 有人潜水調査船 しんかい 6500 推進器改造型 (バンダイ Exploring Lab. No.0177688) 塗装とマーキング 】
●組み立て説明書と「しんかい 6500 推進器改造型」の解説、実船の細部写真などを収めたカラーのリーフレットが付属しています
・ リーフレットには塗装指示が記載されており、塗装写真がカラーで掲載されています
●船体マーキング用の船名、海洋研究開発機構マークなどを再現したデカールが付属しています
●2012年 一部新金型