海上自衛隊 ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 ひゅうが
「海上自衛隊 ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 ひゅうが (プラモデル) (フジミ 1/350 艦船モデル No.600116 )」です
●海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「ひゅうが型」のネームシップ「DDH-181 ひゅうが」を1/350スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●全通式の飛行甲板を持ちながら護衛艦の能力も充実させ、高度な指揮、情報処理能力も装備したヘリコプター搭載護衛艦「DDH-181 ひゅうが」を再現、艦橋構造物を右舷側にまとめ、左舷にアングルドデッキ状にヘリコプター発着艦所を備えた特徴的な姿を再現した内容となっています
【 「海上自衛隊 ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 ひゅうが」のキット内容について 】
●海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「ひゅうが型」の1番艦「DDH-181 ひゅうが」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ヘリ空母としての外観を持つヘリコプター搭載護衛艦「DDH-181 ひゅうが」を再現、船体上の各種装備、上部構造物を中心とした電子装備やアンテナ類を1/350スケールの解像度の下、繊細に再現した内容となっています
●1/350というスケールながら、上部構造物などを中心にスライド式金型を多用しており、船体は左右分割、飛行甲板は一体成型と、パーツ数を抑え、通常の1/350スケールの艦船モデルと比べると組み立てやすさに配慮した内容となっています
●艦載機としてヘリコプター4機、甲板上の作業車が4両付属、エレベーターも昇降状態を選択することができ、ヘリコプター運用を中心とした「DDH-181 ひゅうが」の甲板上の動きのあるシーンの作製も楽しむことができます
●喫水線以下も再現したフルハルモデルです
●「DDH-181 ひゅうが」は、「船体」「飛行甲板」「艦橋などの上部構造物」「VLSなどの艤装類」を、それぞれブロック化して分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、飛行甲板、構造物、艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体は、船底部分も含めて左右分割のパーツで再現、飛行甲板、上部構造物などを取り付ける構成となっています
・ 船体側面は舷窓のないフラットな舷側を再現、船体上部各部のルーバー、スポンソン部の防水扉などを凹凸あるモールドで再現しています
・ 左右の舷側を合わせる際に船体に歪みが生じないよう、パーツの間に「桁」を挟み込んで組み立てます
・ 「作業艇」「短魚雷発射管」などの収納デッキは開口しています
・ 「ビルジキール」「スタビライザー」「デットウッド」は、船体パーツに一体成型化して再現しています
・ 船底部の「プロペラ(スクリュー)」(×2)、「舵」(×2)、「推進軸」(×2)を別パーツ化して再現
●飛行甲板は全通状となった一体成型のパーツで再現
・ 「エレベーター」は別パーツ化しており、エレベーターの壁面も再現していますので、「エレベーター」は昇降状態を選択して組み立てることができます
・ 甲板上には機体を固定する「眼環」を繊細なモールドで再現しています
「DDH-181 ひゅうが」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●上部構造物
・ 上部構造物はスライド式金型を用いた一体成型のパーツで再現、前部艦橋と後部艦橋、煙突トップ部分は別パーツ化しています
・ 上部構造物には、「ルーバー」「防水扉」「梯子」などをモールドで再現
・ 前部艦橋と後部艦橋の上部は一体成型のパーツで再現、壁面部分にはドット状の凹みを再現、「FCS-3 射撃装置 バンドレーダー」はパーツ上の彫刻で再現しています
・ 前部艦橋と後部艦橋の窓の部分はクリアパーツで再現、窓ガラスの部分は一段凹んだ状態となっており、立体感を演出しています
・ 煙突トップは、排気口部分を開口しており、「ホイップアンテナ」は別パーツ化して再現しています
・ 給排気グリルを再現したエッチングパーツが付属、モールドによる再現とエッチングパーツによる再現とを選択できます
・ 上部構造物に装備する、「ECM」(×2)、「NORA 1C 通信衛星アンテナ」(×1)、「NORQ-1」(×1)、「NORA-7 スーパーバードD 衛星通信用アンテナ」(×2)、「USC-42 衛星通信アンテナ」(×1)、「ORQ-1C データリンク装置」(×1)、「ビデオカメラ」(×2)なども別パーツ化して再現しています
●マスト
・ マストは6層のパーツで構成、塔状になった形状を再現しています
・ マストに装備する、「ECM装置」(×3)、「NORA 1C 通信衛星アンテナ」(×1)、「航海用レーダー」(×1)、「無線通信用アンテナ」(×1)は別パーツ化
・ 「TAKANアンテナ」(×1)と「UHFアンテナ」(×1)はマストトップに一体成型化して再現
●格納デッキ
・ 船体側面の格納デッキは個別にパーツ化しています
・ 格納デッキに装備する、「3連装短魚雷発射管」(×2)、「作業艇」(×2)、「ボート」(×1)を別パーツ化して再現
●スポンソン
・ 船体側面のスポンソンは個別にパーツ化
・ スポンソン部に装備する、「Mk.36 チャフ発射機」(×6)、「12.7mm機銃」(×2)、「救命筏」(×29)、「レーダー対策カバー」(×15)、「NORC-4B インマルサット 衛星通信アンテナ」(×2)、「スーパーバード通信衛星用アンテナ」(×1)、「USC-42 衛星通信アンテナ」(×1)などを別パーツ化して再現
●垂直発射機 「16セル Mk.41 VLS」 ×1
・ 一体成型のパーツで再現、甲板の艦尾部分に装備します
●近接防御火器 「CIWS ファランクス」 ×2
・ 「CIWS ファランクス」は銃身部、銃架、レーダードーム、照準器などの5パーツに分割して詳細に再現
・ 艦首部の台座は一体成型のパーツ、艦尾の台座は上下に分割したパーツで再現、甲板上の艦首、艦尾に装備します
●魚雷発射管 「「HOS-303 3連装 短魚雷発射管」 ×2
・ 魚雷発射管は一体成型のパーツで再現、格納デッキに装備します
●機銃 「12.7mm単装機銃」 ×6
・ 機銃は、機銃及び銃架と、防盾の2パーツで構成、スポンソン及び甲板上に装備します
●チャフ発射機 「Mk.36 チャフ発射機」 ×6
・ チャフ発射機は3連状に一体成型となったパーツを2個貼り合わせることで再現します
・ チャフ発射機はスポンソン部に装備します
●艦載艇 「作業艇」 ×2、「ボート」 ×1
・ 作業艇は上下に分割したパーツで再現、ボートは一体成型のパーツで再現しています
・ 作業艇用のボートダビットが付属します
・ 作業艇、ボートは格納デッキに配置します
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 主錨
・ ラッタル
・ ハイラインポスト
・ 給油ポスト
・ 弾薬用エレベーター
・ 航海用マスト
・ ウインチ
・ 甲板部のホイップアンテナ
などをセットしています
●艦載機が付属しています
・ MCH-101 掃海ヘリコプター ×1
・ SH-60J 哨戒ヘリコプター ×1
・ UH-60J 救難ヘリコプター ×1
・ UH-60K 哨戒ヘリコプター ×1
・ ヘリコプターは左右に分割した胴体と、メインローター、テールローター、脚部、ポッド部に分割したパーツで再現
・ 各機体はクリア成型のパーツとなっています
●甲板上に配置する車両が付属しています
・ 消防車 ×2
・ 牽引車 ×1
・ クレーン車 ×1
●船体を前後の2点で支えるディスプレイスタンドが1組付属しています
●給排気グリルを再現したエッチングパーツが付属
●デカールは「DDH-181 ひゅうが」の1隻分が付属
・ 甲板上の表示線、艦番表示、エレベーターの表示線、船体側面の艦番表示、艦尾の艦名表記などを再現したデカールが付属
・ 艦載機用の国籍マーク、機体番号、海上自衛隊のロゴを再現したデカールが付属しています
【 「海上自衛隊 ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 ひゅうが」のパッケージ内容 】
・ 海上自衛隊 ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 ひゅうが ×1
・ MCH-101 掃海ヘリコプター ×1
・ SH-60J 哨戒ヘリコプター ×1
・ UH-60J 救難ヘリコプター ×1
・ UH-60K 哨戒ヘリコプター ×1
・ 消防車 ×2
・ 牽引車 ×1
・ クレーン車 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ ディスプレイスタンド ×1組
【 「ヘリコプター搭載護衛艦 ひゅうが型」について 】
●海上自衛隊は、海に覆われた日本では重要となる海上のシーレーン確保というのが最大の目標であり、特に米ソ冷戦下の時代ではソ連の潜水艦が最大の脅威となっていました
●このため、海上自衛隊の護衛艦は対潜能力を重要視、ミサイル護衛艦やイージス艦といった防空能力が高い護衛艦が本格的に導入されたのは比較的最近となっています
●その米ソ冷戦下の1960年代、海上自衛隊は対潜能力を飛躍的に向上させるためにヘリ空母型の護衛艦の建造を検討していましたが、予算の都合と政治的判断から断念、1970年代にヘリコプター3機を搭載する護衛艦として建造されたのが護衛艦「はるな型」です
・ 対潜ヘリコプターは、艦本体がその艦の周囲にしか対潜能力がないのに対して高速移動して広い範囲で対潜行動を行うことができ、航続時間の関係から複数のヘリコプターを使用する方法が望まれました
●この護衛艦「はるな型」の登場が、海上自衛隊の護衛艦の歴史を大きく塗り替えることになり、各護衛隊群はヘリコプター搭載護衛艦「DDH」1隻、ミサイル護衛艦「DDG」2隻、汎用護衛艦「DD」5隻という編制を組むようになりました
●その「はるな型」も2000年に入ると艦齢が25年を過ぎ、老朽化が目立つようになり、「はるな型」の代艦として2006年から建造されたのが護衛艦「ひゅうが型」です
●この「ひゅうが型」は、最大の特徴として全通式の飛行甲板を備えたことで、この広い甲板によりヘリコプターを3機同時に発着艦させることが可能となっています(「はるな型」では基本的に1機のみ)
・ ヘリコプターは最大で11機を収納することができます
●「ひゅうが型」は一見するとヘリ空母としての航空兵装のみが目立ちますが、実際には従来のヘリコプター搭載護衛艦以上の能力を持ち、16セルの垂直発射機を1基装備し、対空ミサイル「シースパロー」と対潜ミサイル「アスロック」を発射可能、短魚雷発射管や近接防御火器「ファランクス」も装備しています
●艦橋上部にはフェイズドアレイレーダー「FCS-3」を装備し、その探知能力により個艦防御だけではなく僚艦を防御できる対空能力も持っています
●そして、「ひゅうが型」には高度な指揮、情報処理能力を集約した艦隊用の司令部作戦室「FIC」が設置され、護衛隊群の頭脳となる指揮艦としての機能を装備しています
●本来は、対潜能力を重視したヘリコプター搭載護衛艦としての「ひゅうが型」ですが、そのヘリコプターの搭載能力と情報処理能力の高さから防衛出動だけではなく、災害出動にも高い能力を発揮することを実証しています
●2011年3月に発生した東日本大震災では、災害派遣として「DDH-181 ひゅうが」が被災地に派遣、搭載するヘリコプターによる物資輸送に活躍し、被災地を支える人道支援に大いに役立ちました
●このことから、護衛艦「ひゅうが型」は従来のヘリコプター搭載護衛艦としての任務だけではない、様々な任務を行うことができる高い汎用性を持った護衛艦として期待されており、次型となる「いずも型」も全通式の飛行甲板を持つ形式となっています
【 「リコプター搭載護衛艦 DDH-181 ひゅうが」について 】
●護衛艦「ひゅうが型」の1番艦となる「DDH-181 ひゅうが」は、IHI横浜工場で建造が始まり、2009年3月に竣工しました
●竣工後、「DDH-181 ひゅうが」は、第1護衛隊群第1護衛隊に配属され、護衛隊の旗艦としての任を受けます
●2009年9月、「DDH-181 ひゅうが」は横浜港において自治体や消防、陸上自衛隊の部隊などと共に災害時を想定した共同訓練を実施しました
●2011年3月に発生した東日本大震災において「DDH-181 ひゅうが」は災害活動に従事、搭載ヘリコプターなどによる物資、人員輸送等に活躍します
●2013年6月には、アメリカで行われた軍事演習「ドーンブリッツ13」に参加、陸、海、空の自衛隊による連携行動を中心に訓練が行われています
●2015年3月、「DDH-181 ひゅうが」は編成替えにより第3護衛隊群第3護衛隊に編入
●2015年8月には、アメリカで行われた統合訓練「ドーンブリッツ15」に参加しています
●2016年4月に発生した熊本地震には災害派遣として八代海に展開、ヘリの運用拠点や物資の中継基地としての役割を果たし、大きな働きを見せています
●また、アメリカ海兵隊の「MV-22オスプレイ」による物資輸送の際にも「DDH-181 ひゅうが」はその中継基地となり、その航空機運用能力の高さが再評価されています