アメリカ 水陸両用車 フォード G.P.A.ジープ
「アメリカ 水陸両用車 フォード G.P.A.ジープ (プラモデル) (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.043 )」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ軍の小型水陸両用車「フォード G.P.A.」を1/35のスケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●「ジープ」をベースとした水陸両用車輌である「フォード G.P.A.」を再現、小型の車輌ながら大型車輌のような船形の車体を持つ、ユニークなフォルムが表現されています
【 「フォード G.P.A.」について 】
●1940年6月、アメリカ軍に「ジープ」の原型となる「バンタム」社の試作車が納入され、同車をベースとした水陸両用車両の案が計画されました
●しかし、当時は急ピッチで「ジープ」の開発を行っているところであり、実際にメーカーへ正式な要請が行われたのは1941年に入ってからとなります
●この車両の開発にあたっては、「マーモン・ヘリントン」社と「フォード」社の2社が担当し、それぞれ試作車を完成、結果的に「マーモン・ヘリントン」社の試作車が候補に残りました
●しかし、生産能力の観点から、この「マーモン・ヘリントン」社の試作車を元に「フォード」社が以後の開発を行うこととなり、改良の結果1942年4月に制式採用され「フォード G.P.A.」という名称が与えられました
●この「フォード G.P.A.」は、「ジープ」のシャーシをベースとして船形の車体を装備、その形状から水上での安定性は高いものでした
●ただし、シャーシ、エンジンが「ジープ」と同じなのに対して車重が増加してしまい、陸上での機動力は「ジープ」に劣るのが欠点でした
●同車は、シシリー戦やイタリア戦線に投入され活躍しましたが、陸上機動力の点で将兵からの評判は芳しく有りませんでした
●大型の水陸両用車両「DUKW」が部隊に配備され始めると、「フォード G.P.A.」は2次的な役割に用いられるようになり、生産は1943年に終了します(生産合計は12700台余り)
●一方、この「フォード G.P.A.」は、レンドリース車両としてソ連軍に大量に供与されており、ソ連軍内では戦場の地勢の関係から、同車の水陸両用機能が高い評価を受けます
●ソ連軍では生産が終了した1943年以降も各戦線で広く愛用されており、1944年の「ドニエプル強行渡河作戦」では大量に使用され、戦後には同車のコピー版を生産する程となっています
【 「アメリカ 水陸両用車 フォード G.P.A. ジープ」のキット内容について 】
●このアメリカ軍の小型水陸両用車「フォード G.P.A.」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●「フォード G.P.A.」をシャープに再現、独特の車体形状、補強のためのプレス模様など、タミヤならではのかっちりとしたモールドにより、表情豊かに表現されています
●同キットは1974年の製品ですが、実車のポイントとディテールがしっかりと押さえられており、現在のキットと比べても遜色無いものとなっています
●また、タミヤMMシリーズとしてパーツ数が抑えられ、ジオラマやビネットへの展開や、他の車輌と組み合わせて楽しむことができる内容となっています
●「フォード G.P.A.」は、車体下部、車体上部、キャビン部の3ブロックで構成されています
●車体下部は、バスタブ式に一体成型となっており、側面には特徴的なプレス模様がモールドされています
・ リーフ式サスペンションは、車体下部パーツに一体成型
・ 前後のデファレンシャルは各1パーツで構成されています
・ ショックアブソーバーは別パーツとなっています
・ 水上推進用のスクリュー、推進軸、舵がパーツ化
・ タイヤは、本体、裏面内側の2分割式で、内蔵させる車軸パーツにより、回転可動式です
●車体上部は、前部と後部の2分割式です
・ 船の構造に準じるキャプスタン、固定用のロープフックなどが別パーツにて再現
・ 排気管は、排気管本体とカバー部で構成されています
・ 前照灯のガラス部はクリアーパーツとなっています
・ エンジングリルカバーは、開閉状態が選択できます
・ 前部の波除けは可動式です
・ フロントウィンドーはクリアーパーツで、上下可動が可能です
・ ロープなどを引き寄せるためのフックがパーツ化されています
●キャビン部は、側面を除いてバスタブ式に成型されています
・ 座席は、腰掛け部と背もたれとの2分割式です
・ 運転席部分の各種レバー類がパーツ化
●前照灯のガラス部と、フロントウィンドーを再現するクリアーパーツが付属
●ドライバー1体と、車外に立つ兵士1体の合計2体のフィギュアが付属しています
・ ドライバーのフィギュアは、運転席に座り、片手でハンドルを握りながら、もう一方の腕を車体側面に置いているポーズです
・ 車外に立つ兵士のフィギュアは、片手でサブマシンガンを持って立っているポーズとなっています
・ フィギュアの服装は、「M1941 フィールドジャケット」を着用、布製レギンスを履いた姿です
・ 服の皺の表現はスケールに沿っており、顔の造形なども現行のフィギュアに劣らないものとなっています
●付属しているフィギュア用の装備品類
・ M1 ガーランド ライフル ×1
・ M1A1 トンプソン サブマシンガン ×1
・ 銃剣 ×2
・ ヘルメット ×2
・ 水筒 ×1
・ サブマシンガン用マガジンポーチ ×1
・ ライフル用マガジンポーチ ×2
●アクセサリーパーツが付属しています
・ 衝撃緩衝材 ×4
・ 折り畳まれたシート ×1
・ 毛布 ×2
・ 雑具箱2種 ×各1
・ 書類ケース ×1
・ ジェリカン ×1
●説明書には、アメリカ陸軍2種、アメリカ海兵隊1種の合計の3種類のマーキング例が記載されており、それに基づく、国籍マーク、部隊表記、車輌番号、パーソナルネームなどを再現したデカールが付属しています
●1974年製 製品