シャーマン 3 直視バイザー 初期生産型 (スマートキット)
「シャーマン 3 直視バイザー 初期生産型 (スマートキット) (プラモデル) (ドラゴン 1/35 39-45 Series No.6573 )」です
●「シャーマン 3 直視バイザー 初期生産型」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ製の中戦車「シャーマン Mk.3 (M4A2)」の「極初期型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●直視バイザーを装備した「M4A2」の「極初期型」のレンドリース車、イギリス軍固有の装備が施された「シャーマン Mk.3」を再現、75mm砲を装備しディーゼルエンジン搭載型である「M4A2」の特徴を再現した内容となっています
●キットが再現している「M4A2 (シャーマン Mk.3)」は、直視バイザー付き極初期型車体、3ピースもしくは1ピース型デファレンシャルカバー、初期型の75mm砲砲塔、狭小防盾タイプの「M34砲架」、そしてイギリス軍仕様としてサイドスカートと砲塔後部の雑具箱を装備した車輌となっています【 「M4A2 極初期型」について 】
●アメリカは1930年代後半まで戦車を始めとする兵器開発に消極的であり、第2次世界大戦の勃発により急速に軍備の整備・拡充を開始することになります
●中戦車として前近代的な「M2A1」を装備していたものの、あまりにも非力で実戦的とは言えず、急場凌ぎ的な車輌として「M3中戦車」を開発、次いで「M4中戦車」の開発に入りました
●この「M4中戦車」は、大量の台数を確保する必要があったためエンジンのオプションが4つ用意されており、汎用性の高い車体にその4種のエンジンを搭載されています
●搭載されたエンジンの種類と車体形状の変化により区分が行われ、「M4」「M4A1」「M4A2」「M4A3」「M4A4」「M4A6」の6タイプが造られました
●「M4A2」は、「M4 中戦車」シリーズで唯一「ディーゼルエンジン」を搭載した型式で、「M4A1」に続いて「M4 中戦車」シリーズの2番目に生産が開始され、前面装甲の分割が少なくなっているのが特徴です(極初期型を除く)
●この「M4A2」は、戦車部隊の燃料供給の問題からアメリカ陸軍には少数が使用されたのみで、そのほとんどがイギリス連邦軍とソ連軍に供与されました
・ アメリカ海兵隊では船舶燃料の関係から本格的に導入されており、硫黄島戦までの期間の主力戦車となりました(後に「M4A3」に変更されました)
・ ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンよりも炎上し難いという長所を持っていましたが、吹け上りが悪く(回転数が上がりにくい)、その点が将兵に嫌われたものと思われます
●「M4A2」はイギリス連邦軍にレンドリースされ「シャーマン 3」と呼称、北アフリカ戦から実戦に参加し、その堅牢な構造と榴弾の火力、そして機械的信頼性などから高い評価を受けました
●「M4A2」は、他の「M4 中戦車」シリーズと同様に、当初は車体前部に直視バイザーが付き、砲塔の防盾は狭小型が使用されていましたが、戦訓により直視バイザーは廃止、防盾も幅広の「M34A1」型を装備した車体が登場します
●また、「M4A2」ではドライバーズフードは鋳造型の他に溶接型も造られています
●1943年中頃には「M4 中戦車」シリーズは後期型車体への移行が行われ、「M4A2」も前面装甲が1枚タイプで、前方ハッチが大型化された「後期型車体」となります
●この「後期型車体」の登場後も、既存の「前期型車体」車両は損傷もしくは故障による損失以外はそのまま継続して使われ、大戦の終結までその姿が見られています
【 「シャーマン 3 直視バイザー 初期生産型」のキット内容について 】
●このイギリス軍仕様となる「M4A2(シャーマン3)」の「極初期型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ドラゴン社の「M4中戦車」シリーズのフォーマットに沿って「M4A2 極初期型」を再現、砲塔の鋳造表現、車体の溶接跡の彫刻など同車の特徴を踏まえながら、ドラゴン社のディテール表現力によりその細部を詳細に再現した内容となっています
●「M4A2 極初期型」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成されています
【 砲塔 】
●砲塔は、「M4中戦車」特有の砲塔、防盾などの鋳造肌が豊かに表現、砲架部分やキューポラなどのボルト表現、直接照準器などの細かなディテールも再現されています
●「75mm戦車砲」の砲身は一体成型となっており、砲口が開口処理されています
・ 防盾は1パーツで構成され、通常の狭小タイプ防盾と側面にガードが付く防盾とを選択することができます
・ 同軸機銃は銃口部分が開口処理されています
・ 砲身は完成後も上下可動式とすることができます
●砲塔は上下分割式となっています
・ 側面の排莢ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 砲塔上部のペリスコープはクリアーパーツとなっています
・ 砲塔前部の直接照準器はエッチングパーツを2枚貼り合せることにより再現します
・ アンテナ基部は2種類が用意され、選択して使用
●車長キューポラは、砲塔とは別パーツとなっています
・ 車長キューポラに装備される機関銃固定具がパーツ化
・ 車長ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 回転式ペリスコープは、基部の部分がパーツ化され、ペリスコープ本体はクリアーパーツです
●砲塔後部に装備された雑具箱は、上下2分割式にて再現
・ 雑具箱の開閉状態が選択できます
・ 雑具箱後部のフック、固定バンドはエッチングパーツとなっています
●「M2重機関銃」は、機関銃本体、機関部蓋、コッキングハンドル、トリガーハンドルの4パーツで構成されています
・ 機関銃本体には放熱口がモールドされており、銃口部分は開口処理済みです
・ 機銃の弾薬箱は大型タイプと小型タイプとが付属し、それに合わせた機銃架が用意されています
【 車体上部 】
●車体は、「M4A2」の溶接車体を再現、車体部分の溶接跡が繊細な彫刻により表現されており、前面パネル部は8分割式のタイプとなっています
●車体上部は一体成型となっており、エンジンデッキ部は別パーツです
・ 直視バイザーは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 前部ハッチは別パーツで、開閉状態が選択可能です
・ 前部ハッチに装備されるスプリングがパーツ化
・ 前照灯、尾灯はクリアーパーツとなっています
・ 前照灯のライトガードは、プラパーツとエッチングパーツとの選択式です
・ 後部の各給油口は別パーツにて再現
・ 車体後部パネル上のボルトは、エッチングパーツにより再現します
●車体上部に装備される車載工具類は、固定バンドが一体成型されたパーツと、固定バンドが別となったパーツとが用意されており、選択して使用します
・ 固定バンドはエッチングパーツにより再現
●前部フェンダー、サイドスカート、イギリス軍仕様の荷物ラックはエッチングパーツにより再現されています
・ 前部フェンダーとサイドスカートは、エッチングパーツ上で一体成型
・ 右前部に装備されたバスケットもエッチングパーツにて再現
【 車体下部 】
●車体下部は、極初期型のVVSSサスペンションを再現、転輪類は選択パーツにより初期のスポーク式と後期のプレス式とを選択できます
●車体下部は、デファレンシャルカバー部と後部パネルを除いてバスタブ式に一体成型されています
●VVSSサスペンションは、上部のスキッドが山型で、リターンローラーの支持架が水平のタイプを再現
・ サスペンションは、本体部分と下部のボギー部分が別パーツで、それぞれ左右分割式です
・ 下部転輪はスポークタイプとプレスタイプとが付属し、選択して使用します
・ 起動輪は、肉抜き穴の無い「後期型」を再現
・ 誘導輪は、スポークタイプとプレスタイプとが用意され、選択して使用します
●履帯は、接着及び塗装が可能な素材によるベルト式履帯が付属しています
・ フラットラバータイプの「T51履帯」となっています
●デファレンシャルカバーは、3ピースタイプと丸みがある1ピースタイプとがセットされており、選択して使用します
・ 3ピースタイプは、溝が彫られたデファレンシャルカバー部に2箇所のボルトプレートを接着する方式となっています
●後部パネルは一体成型され、誘導輪基部は別パーツにて再現
・ 左右の排気管は各3パーツで構成、先端部は開口処理されています
●ペリスコープ、前照灯、尾灯などを再現するクリアーパーツが付属
●サイドスカート、車体横の荷物ラック、ライトガード、車載工具の固定バンドなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 塗装とマーキング 】
●「M4A2 極初期型」のマーキングとして、イギリス軍仕様となる5種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第4カントリーオブロンドンヨーマンリー連隊 C中隊 (イタリア / 1943年)
・ 第4カントリーオブロンドンヨーマンリー連隊 B中隊 (イタリア / 1943年)
・ 第3カントリーオブロンドンヨーマンリー連隊 本部車輌 (シシリー / 1943年)
・ 第44王立戦車連隊 A中隊 (シシリー / 1943年)
・ 第26機甲旅団 A中隊 (チュニジア / 1943年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、車台番号などを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ社製
●2013年 一部新金型