ドイツ Sd.Kfz.3 マウルティア 野戦救急車
「ドイツ Sd.Kfz.3 マウルティア 野戦救急車 (プラモデル) (サイバーホビー 1/35 AFV シリーズ ('39~'45 シリーズ) No.6766 )」です
●「ドイツ Sd.Kfz.3 マウルティア 野戦救急車」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の半装軌式トラック「オペル・マウルティア」の「野戦救急車」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●簡易型のハーフトラック「オペル・マウルティア」をベースとしてボックス型の兵員室を備えた「野戦救急車」型を再現、独特の足周りを持つ重厚感あるフォルムを再現した内容となっています【 「オペル・マウルティア」について 】
●ドイツ軍は、牽引用車輌として半装軌式車輌「ハーフトラック」を各種開発、生産し、大戦を通じて広く使用しました
●これは、装軌式車輌よりも生産コストが低く、装軌式には及ばないものの不整地での走行性能も高かったからです
●一方、独ソ戦においてドイツ軍はロシアの劣悪な道路事情が悩みの種となり、雪解け時などで道路が泥寧と化すと装輪式車輌は行動できなくなりました
●このような場合、半装軌式車輌が役に立ちましたが、ドイツ軍の半装軌式車輌は複雑な機能を兼ね備えた結果、装輪式車輌と比べて生産コストが高く(前述のように装軌式よりは低い)、装輪式トラックのように大量に揃えることは難しいために、機能を絞った簡易型の半装軌車輌が求められました
●この簡易型の半装軌式車輌は、既存のトラックをベースとして後輪部分を装軌式にするという方法が採られ、当初そのトラックには「フォード」「オペル」「マギラス」の3社の3tトラックが用いられました
●これらの半装軌式トラックは、1942年の中頃に開発要求が提示され、同年末から生産が開始、これらのトラックは「マウルティア」と呼ばれます
●「マウルティア」は、あくまでも簡易式の半装軌式車輌のため、装軌部分は生産コストを抑えた簡素な造りとなっており、エンジンもベースとなったトラックのものをそのまま使用していたために最高速度は装輪式よりもかなり低下しています
●しかし、悪路や不整地での機動力は装輪式と比べ物にならず、装輪式がスタックしてしまうような場面でも易々と踏破することができ、東部戦線を中心としてドイツ軍に無くてはならないものとなりました
●「オペル」社の3tトラック「オペル・ブリッツ」を使用したタイプは「オペル・マウルティア」と呼ばれ、終戦までに約4000両を生産、通常の荷台を装備したタイプの他に、クレーンを装備した車輌なども作られました
●また、「オペル・マウルティア」にボックス型の兵員室を備えた「野戦救急車」型も登場、この兵員室は基本的に「オペル・ブリッツ」をベースとした「野戦救急車」型と同じ構造となっています
【 「ドイツ Sd.Kfz.3 マウルティア 野戦救急車」のキット内容について 】
●このドイツ軍の半装軌式トラック「オペル・マウルティア 野戦救急車」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ドラゴン社のディテール表現力により「オペル・マウルティア 野戦救急車」を再現、シャーシやボンネット部分はパーツ数を抑えながらも、特徴となるボックス型の兵員室、装軌式の足周りなどは細分化されたパーツ構成によりその細部を表現した内容となっています
●キットは、サイバーホビー社製「ドイツ Sd.Kfz.3a ハーフトラック マウルティア」をベースとして、「野戦救急車型」を再現するために、荷台部分を新規パーツの兵員室へと変更したバリエーションキットとなります
●兵員室内部も再現、内部の担架類や3段式の収納棚などが表現されています
●「オペル・マウルティア 野戦救急車」は、「シャーシ部」「ボンネット」「キャビン部」「兵員室」の4ブロックで構成されています
【 シャーシ 】
●シャーシは、簡易型のハーフトラックである簡素な造りとなる装軌装置が表現されています
●シャーシのメインフレームは一体成型となっており、牽引装置部分は別パーツです
・ 装軌部分のフレームの主要躯体は5パーツで構成
・ タイヤは、ホイールとゴムの部分とが別パーツで、ゴムの部分はプラパーツによる左右分割式となっています
・ 起動輪、誘導輪は3パーツ、転輪は1パーツで構成されています
・ ボギー式サスペンションは左右分割式で、コイルスプリングは別パーツです
【 履 帯 】
●履帯は、1枚ずつが分割されたマジックトラックによる接着連結式履帯が付属しています
・ 履帯は、起動輪用の開口部が大きいセンターガイドが2枚のタイプの「マウルティア」用の履帯が再現されており、モデルカステン製「モールティア用履帯」がこれに対応しています
【 ボンネット 】
●ボンネット部分は、「オペル・ブリッツ」譲りの曲面形状を再現、側面吸気口のスリットが開口処理されています
●ボンネットは、フレーム状となったメインパーツに、フロントグリル、サイドパネルを取り付けます
・ サイドパネルは跳ね上げた状態とすることもできます
・ サイドパネルの固定具がパーツ化
・ フロントグリルの「オペル・ブリッツ」の銘板、上部のエンブレムが別パーツにて再現
・ 前照灯は管制スリットが付いたタイプを再現、内部のガラス部はクリアーパーツです
●エンジン部分も再現されています
・ エンジン部分は10パーツで構成、ラジエターは前後2分割式です
【 キャビン部 】
●キャビン部は、フェンダー部分が一体成型された底面パーツに、各パネルを貼り付ける方式となっています
・ ドアは左右分割式で、ノブなどが別パーツです
・ ドアは開閉状態が選択できます
・ 運転席部分は各種レバー、ペダル類がパーツ化されています
・ フロントウィンドー、各種ウィンドーを再現するクリアーパーツが付属
・ ワイパーはプラパーツです
・ メーター類はデカールにて再現
・ キャビン上部に装備される予備タイヤと荷物ラックがパーツ化(パッケージに描かれているジェリカンは付属していません)
【 兵員室 】
●ボックス型の兵員室は、その外部と内部とを細分化したパーツ構成で再現しています
●兵員室は、各パネルを貼り合せる箱組み方式となっています
・ 各ドアは別パーツで、開閉状態を選択できます
・ 兵員室後部のステップは8パーツで構成、降ろした状態と跳ね上げた状態とを選択できます
・ 各ウィンドーを再現するクリアーパーツが付属
●兵員室の天板部分は上下方向に分割された3ブロックで構成されています
・ 中央ブロックはフレームの部分が成型色パーツ、各ウィンドーはクリアーパーツとなっています
●兵員室内部が再現されています
・ 内部前面のキャビネット類が細分化されたパーツ構成で再現
・ 担架(×9)はフレーム部分と布の部分の3分割式
・ 3段式の担架収納棚(×3)は、各フレームを組み合わせる方式で、各11パーツで構成されています
・ 折り畳んだ状態のウィンドー部のカーテンがパーツ化
●各ウィンドーを再現するクリアーパーツが付属
・ 塗装の際に使用する、各ウィンドーに合わせてカット処理されたマスキングシートが付属しています
●側面ウィンドーのバイザー、「オペル・ブリッツ」の銘板を再現するエッチングパーツが付属
【 塗装とマーキング 】
●「オペル・マウルティア 野戦救急車」のマーキングとして、ドイツ軍仕様の2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 所属不明 (1943年)
・ 所属不明 (1943年)
●説明書に記載された塗装例に基づく、赤十字マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ社製
●2013年 一部新金型