日本海軍航空母艦 飛龍 波ベース付
「日本海軍航空母艦 飛龍 波ベース付 (プラモデル) (フジミ 1/700 特シリーズ SPOT No.特SPOT-021 )」です
●「日本海軍航空母艦 飛龍 波ベース付」です
●太平洋戦争における帝国海軍の中型航空母艦「飛龍」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「蒼龍」の改良型として日本空母の基礎となり、後の大型空母「翔鶴型」や、「雲龍型」空母の元となった「飛龍」を再現、スマートな船体に、左舷中央部に艦橋を設けた均整の取れた姿を再現した内容となっています
●フジミ社製「日本海軍 航空母艦 飛龍」に、海面を再現したパーツをセットしたスポット生産品となります【 航空母艦「飛龍」について 】
●1922年、帝国海軍は世界に先駆けて空母として専用設計された「鳳翔」を竣工させます
●この空母「鳳翔」と、改造空母「赤城」、「加賀」によって帝国海軍は空母の運用方法を徐々に確立して行きました
●ワシントン軍縮会議、ロンドン軍縮会議の結果、空母の保有トン数が決められ、「鳳翔」、「赤城」、「加賀」の3隻を合わせたトン数よりも余裕があったので、残りの枠を利用して排水量10,000tクラスの空母を2隻建造することが決定します
●その1番艦「蒼龍」は1934年に起工、2番艦「飛龍」は1936年に起工されました
●当初「飛龍」は、「蒼龍」の同型艦として建造される予定でしたが、条約切れが迫っていたために排水量の制限を大きく考慮する必要はなくなり、「蒼龍」を若干拡大する形で設計、建造が行なわれます
●これにより「蒼龍」と比べて、艦の幅が太くなり、飛行甲板も少し大型化されています
●最大の特徴は、「蒼龍」が艦首寄りの右舷に艦橋を配置したのに対して、「飛龍」では左舷の中央部に艦橋を配置、艦首方向への視認性を確保するために艦橋自体も大型化されました
・ 「飛龍」の、この艦橋配置は運用上の利便性を考慮したものですが、結局は右舷の方が良いとの結論となり、以後の艦は左舷配置に統一されています
●この「飛龍」の設計は、以後の日本の空母のスタイルを確立し、軍縮条約が切れた後に建造された「翔鶴型」大型空母は「飛龍」の発展拡大型、戦時急造された「雲龍型」空母は「飛龍」の設計を元にしていました
●「飛龍」は1939年に竣工、早速「蒼龍」と共に第2航空戦隊を編成、日中戦争の航空支援や仏印進駐の支援作戦に従事します
●ところが、仏印進駐はアメリカとの関係を一挙に悪化させ、1941年の中頃には内地において対米戦争開戦を意識した航空隊の訓練が本格的に行なわれるようになりました
●連合艦隊は、アメリカとの戦争となれば戦力的に劣勢に立つことを考慮し、当時世界的には戦力として未知数であった空母艦載機を集中使用した、アメリカ太平洋艦隊の最大拠点「真珠湾」への奇襲攻撃を実施することを決定します
●この奇襲攻撃には、世界に先駆けて編成した空母機動部隊「第1航空艦隊」が投入されました
●この「第1航空艦隊」には、空母「赤城」、「加賀」の「第1航空戦隊」、空母「飛龍」、「蒼龍」の「第2航空戦隊」、空母「翔鶴」、「瑞鶴」の「第5航空戦隊」の6空母を中心としたものでした
●中型の空母で編成される「第2航空戦隊」は、航続距離の関係からハワイの「真珠湾」への到達が危ぶまれましたが、艦内に大量の燃料をドラム缶などで積載、何とか参加することが可能となりました
●1941年12月8日、「第1航空艦隊」から発進した航空隊は、停泊中のアメリカ太平洋艦隊の主力艦艇に甚大な損害を与え、戦艦群をほぼ壊滅することに成功します
・ 奇襲攻撃を行なう航空隊は、自分達の立場から最大の目標の空母であることを認識していましたが、訓練や輸送のために奇襲攻撃時には「真珠湾」に空母は1隻も存在していませんでした
●「真珠湾」攻撃によって太平洋戦争が開戦し、日本軍は各地で進撃や攻略を開始しましたが、中部太平洋のウェーキ島に攻撃を行なった艦隊がアメリカ軍の反撃によって撃退されてしまい、奇襲攻撃から帰投中の「第1航空艦隊」は支援の要請を受け、「第2航空戦隊」が分離して同島への攻撃を行ないました
●この攻撃により、ウェーキ島のアメリカ軍の航空兵力は壊滅し、同島の占領作戦も成功します
●その後、「第1航空艦隊」はアンボン空襲、ポートダーウィン空襲に参加、続いて西部太平洋にて連合軍艦艇の掃討作戦に従事します
●1942年4月には、インド洋のセイロン沖に進出、セイロンのイギリス軍基地とイギリス艦隊を攻撃、小空母1隻、重巡洋艦2隻、その他多くの艦艇、商船を撃沈し、これによりイギリス艦隊の活動は極端に低下することとなりました
●1942年6月、連合艦隊はミッドウェー島の占領とアメリカ艦隊の撃滅を狙って、その戦力の大半を投入した大作戦を立案、「第1航空艦隊」は制空権を確保するために、その先鋒となってミッドウェー島沖へと侵攻します
・ この時、「第1航空艦隊」は、「珊瑚海海戦」の損害により「第5航空戦隊」を欠いており、空母4隻の陣容となっていました
●日本側の作戦では、「第1航空艦隊」がミッドウェー島のアメリカ軍の航空兵力を壊滅させ、「攻略艦隊」により同島を占領、反撃に出てきた、アメリカの機動部隊と艦隊を、空母艦載機と後方から進出させた戦艦部隊で叩くという方針でした
●「第1航空艦隊」は予定通りにミッドウェー島を攻撃、ただしアメリカ軍は日本軍の意図を見抜いており、空母機動部隊を近海に展開させて日本艦隊に航空攻撃を開始します
●当時の日本の空母艦載機の搭乗員の技量は最高レベルであり、最初に攻撃を掛けたアメリカ軍の雷撃機は、直衛の零戦によりほとんど壊滅してしまいました
●しかし、アメリカの雷撃機に対処するために低空に移った零戦隊の間隙を突いて、急降下爆撃隊が日本空母を襲い、「赤城」、「加賀」、「蒼龍」の3隻は直撃弾を受けて火災が発生、空母としての機能が失われました
●無傷で残った「飛龍」は、「第2航空戦隊」の司令官「山口多聞」少将の指揮の下、アメリカ空母艦隊の撃滅を狙って攻撃隊を繰り出します
●この攻撃には収納不能となった他の空母の艦載機も投入され、アメリカの空母「ヨークタウン」を大破する戦果を挙げます
●しかし、数波に渡った航空攻撃は、対空砲火による被弾で航空機の消耗が激しく、「飛龍」は零戦以外はほとんど稼動機が無い状態となってしまいました
●そのような状況下、「飛龍」はアメリカ艦載機の攻撃を受け、4発の爆弾を被弾、全体が火災に覆われてしまいます
●乗員は鎮火に努めましたが、火の勢いは衰えずに誘爆も発生したために自沈処分が決定、駆逐艦の魚雷によりその栄光の姿を沈めて行ったのでした
【 「日本海軍航空母艦 飛龍 波ベース付」のキット内容について 】
●この帝国海軍の航空母艦「飛龍」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●キットは、シャープなモールドにより「飛龍」を再現、同社「特シリーズ」の特徴であるディテール表現力により、実艦の細かで複雑な作りが表された内容となっています
●また、スポンソン部の支柱などが別パーツ化により実感豊かに再現、日本空母特有の細かな構造物が織り成す複雑な構造が表現されています
●「飛龍」の特徴である丸みを持った艦橋構造は一体成型によってパーツ化され、その独特な形状がパーツ接合によって崩れないようになっています
●艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルです
●「飛龍」の船体部は左右分割式で、これに船首、船尾甲板、飛行甲板、ボート収納甲板などを取り付ける構成となっています
●船体部には、格納庫側面が一体成型されています
・ 船体部の内部には船体の歪みを防ぐ桁のパーツが多数用意されています
・ 船体部には、舷側の舷窓、フェアリーダー、ホースパイプ、塵捨管などの細部が再現
・ 舷窓には雨樋の彫刻が施されています
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属、オモリとなるバラストも付属しています
●上甲板は、船首部分、船尾部分、そしてボート収納デッキに分割されています
・ 甲板上には、アンカーチェーン導板、リール、ボラード、ボート用架台などの細かなディテールが再現されています
・ 船首の甲板部分には、機銃座のパーツが用意されています
●飛行甲板は、着艦表示灯も含めて一体で成型されており、エレベーター部分は別パーツとなっています
・ 兵員用のスポンソン、遮風柵は別パーツです
・ 飛行甲板上には、木甲板、甲板継ぎ手、着艦制動装置基部、探照灯収納蓋などがモールドされています
・ 飛行甲板裏側には細かな桁が再現されています
・ 前後に存在する飛行甲板支柱は、それぞれ別パーツとなっています
「飛龍」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋の主要部は7パーツで構成
・ 艦橋下部は、一体成型となっており、スライド式金型により舷窓、扉などのディテールが彫刻されています
・ 艦橋の窓の部分がパーツ分割されています
・ 94式高射装置、方位測定アンテナ、1.5m測距儀、60cm探照灯(2個)が別パーツ再現され、探照灯はクリアーパーツとなっています
●マスト基部は三脚楼型、トップは単楼型で、5パーツにより細かな構造が再現されています
●通信マストは3分割式となっています
● 煙突
・ 本体部分は上下2分割式となっており、トップと整流板が別パーツとなっています
・ 表面上には緊急用排煙口がモールドされています
・ トップは開口処理済みで、雨水カバー金網が表現されています
・ 煙突内部の整流板もシャープに再現
●機銃用スポンソンはブロックごとに別パーツとなっており、下面の補強板が一体成型で1枚ずつ再現
・ スポンソン部の支柱は別パーツで、複雑な構造が再現されています
●高角砲「40口径 89式 12.7cm連装高角砲」 ×6
・ 右舷後部の1基は煙突の煙除けのシールド付き(A1型改2)、左舷と右舷前部はシールド無しの状態が再現(A1型)
・ シールド付きの高角砲は、連装式に成型された砲身部と、シールド部で構成されています
・ シールド無しの高角砲は、砲身部と砲架部との2パーツで構成
・ 高角砲支柱は2分割式の別パーツで、複雑な形状を再現
●対空機銃
・ 25mm 3連装機銃 ×9
・ 25mm 3連装機銃(シールド付き) ×3
●艦載機
・ 艦載機は、本体、キャノピー、脚、尾脚、プロペラのパーツ構成となっており、機種による爆弾類の武装(増槽)が別パーツ化されています
・ 艦載機はクリアーパーツとなっています
●艦載機内容
・ 零式艦上戦闘機21型 ×3
・ 99式艦上爆撃機 ×3
・ 97式艦上攻撃機 ×3
●内火艇、カッターなど
・ 12m内火艇 ×3
・ 13m特型運搬船 ×2
・ 12m内火ランチ ×2
・ 8m内火ランチ ×1
・ 9mカッター ×2
・ 通船 ×1
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨、副錨
・ 菊花紋章(フェアリーダー含む)
・ ステップ(ラッタル)
・ リール
・ 射撃指揮装置
・ 舷々門
・ 94式高射装置
・ 110cm探照灯(クリアーパーツ)
などがセットされています
■セットされている海面パーツについて
●海面パーツは、キットの船底部分に合わせて窪みと航跡が表現されており、完成したキットを載せるだけで航空母艦「飛龍」が進むジオラマシーンが再現できます
・ 海面パーツは、ポリカーボネート製のバキュームフォームとなっています
・ 海面パーツはクリアーブルーで成型されており、白波部分がホワイトで着色されています
・ 航跡部分以外の海面は比較的凹凸の少ない「凪」に近い状態となっています
・ 海面パーツは、1cm程度の高さがあります
●飛行甲板上に書かれた表示線、艦名表記、着艦標識、日の丸マーク、艦尾の軍艦旗(直線タイプとなびいているタイプ)、艦載機の日の丸マークを再現したデカールが付属しています
【 「日本海軍航空母艦 飛龍 波ベース付」のパッケージ内容 】
・ 航空母艦「飛龍」 ×1隻
・ 海面シート (プラによるバキュームフォームパーツ) ×1
●スポット生産品