陸上自衛隊 3トン半 大型トラック 発射装置搭載車
「陸上自衛隊 3トン半 大型トラック 発射装置搭載車 (プラモデル) (フジミ 1/72 ミリタリーシリーズ No.旧72M-011 )」です
●陸上自衛隊の地対空ミサイル「81式短距離地対空誘導弾(C)」(通称「短SAM改」)の「発射装置搭載車」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●陸上自衛隊の対空装備の主力である「81式短距離地対空誘導弾(C)」の「発射装置搭載車」を再現、「3 1/2tトラック(新型)」の車体に地対空ミサイルを装備した姿を再現した内容となっています【 「81式短距離地対空誘導弾(C)」について 】
●陸上自衛隊では、その創隊時の経緯からアメリカ陸軍の部隊編成を参考としており、特に1970年代まではその傾向が顕著でした
●アメリカ軍では世界最強の航空戦力を擁している関係から、陸軍内での対空装備は各国と比べて貧弱であり、実際の戦争や紛争時に際しても対空戦闘に機会は極めて少ないものでした
●このため、陸上自衛隊でも対空装備はあまり重要視されておらず、中距離用の対空ミサイル「ホーク」と、近距離用の対空機関砲「エリコンL-90」を装備している程度でした
・ これには、日米安保条約によるアメリカ軍の航空機戦力が考慮されていた結果とも思われます
●ところが、日本という国家は、冷戦下の状況においては地勢的に韓国に次ぐ最前線であり、北海道などの北部はソ連軍機の航続距離内でした
●また、1970年代に登場した戦闘ヘリコプターは、地上部隊にとって脅威となる存在で、神出鬼没的に出撃する同ヘリコプターは、戦闘機のみでは対処できない難敵となります
●そこで、陸上自衛隊は従来の装備体系を見直し、対空装備の充実化が図られることとなりました
●「81式短距離地対空誘導弾」は、このような背景の下で1960年代後半から開発された短距離用の地対空ミサイルで、1981年に制式化されました
●この「81式短距離地対空誘導弾」は、「73式大型トラック」をベースとして荷台部分を改造して発射装置を搭載した「発射装置搭載車」と、同様に改造された探知と追尾を行う「射撃統制装置搭載車」がペアとなって行動するシステムとなっており、部隊防空用の対空装備の主力となっています
●しかし、その後の電子装置の急速な発展により「81式短距離地対空誘導弾」の改良が1989年から開始され、赤外線/可視光複合画像ホーミング方式の光波弾と、アクティブ電波ホーミング方式の電波弾の2種類のミサイルを使用する「81式短距離地対空誘導弾(C)」が1995年に登場、従来型が通称「短SAM」と呼ばれたのに対して、この改良型は「短SAM改」と呼ばれています
●また、1999年には車体として使用されていた「73式大型トラック」がフルモデルチェンジ、「3 1/2tトラック(新型)」として部隊配備が行われ、「81式短距離地対空誘導弾(C)」のベース車両としても同タイプが登場しています
●「81式短距離地対空誘導弾(C)」は、その原型が制式化されて30年以上が経ていますが、その性能向上により陸上自衛隊の対空装備としての主軸となっており、今後は後継である「11式短距離地対空誘導弾」に交代する予定となっています
【 「陸上自衛隊 3トン半 大型トラック 発射装置搭載車」のキット内容について 】
●この陸上自衛隊の地対空ミサイル「81式短距離地対空誘導弾(C)」の「発射装置搭載車」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ミニスケールモデルとしての省略化と一体成型化を進めながら、「81式短距離地対空誘導弾(C)」の「発射装置搭載車」のフォルムとディテールを捉えた内容となっています
●フジミ社製「陸上自衛隊 3トン半 大型トラック」をベースとして、「81式短距離地対空誘導弾(C)」の「発射装置搭載車」を再現するために発射装置と車体後部などの新規パーツを追加したバリエーションキットです
●「81式短距離地対空誘導弾 発射装置搭載車」の、予備ミサイルを展開した状態と、収納した状態を選択することができます
●「発射装置搭載車」は、「シャーシ」「キャビン」「発射装置」「発射架台」の4ブロックで構成されています
●シャーシのメインフレームは一体成型となっています
・ サスペンションは前後部共に、左右各1パーツで構成
・ デファレンシャルは、前部と後部の2パーツで構成され、ドライブシャフトが一体成型されています
・ 車軸は金属シャフトで、デファレンシャルに通す方式です
・ タイヤは各1パーツで構成、トレッドパターンが彫刻されています
・ 排気管は2パーツで構成され、先端部分は開口処理済みです
●キャビン部は一体成型されており、後面パネルと上部のキャンバス部は別パーツです
・ キャンバス部分の装着の有無を選択できます
・ 前部のウィンドーの枠、ワイパーはキャビンパーツに成型されており、ウィンドー部分はクリアーパーツです
・ 側面のサイドミラーがパーツ化
・ キャビン内部の座席、メーターパネル、変速レバー、ハンドルがパーツ化
・ メーターを再現するデカールが付属しています
●発射装置は、各パネルを貼り合せる箱組み方式です
・ ミサイルランチャーは左右分割式で、ランチャーの角度は任意の位置に固定できます
・ ミサイルは本体と弾頭部との2分割式で、弾頭部は光波弾と電波弾の2種が用意されています
●発射架台は、各パネルを貼り合せる箱組み方式です
・ 予備ミサイルの収納箱は各4パーツで構成され、展開した状態と収納した状態とを選択できます
・ ジャッキ及びジャッキパッドは別パーツとなっています
・ ジャッキパッドはアームが伸びた状態と縮んだ状態の2種が付属しており、予備ミサイルの展開状態と収納状態とで使い分けます
●アクセサリーパーツとして、目視照準具(×1)などが付属しています
●ウィンドーを再現するクリアーパーツが付属
【 塗装とマーキング 】
●「発射装置搭載車」のマーキングとして、陸上自衛隊仕様となる1種類の塗装例が説明書に記載されており、部隊表示、ナンバープレート、夜間反射板などを再現したデカールが付属しています
●2013年 一部新金型