グランドパワー 2014年4月号
「グランドパワー 2014年4月号 (雑誌) (ガリレオ出版 月刊 グランドパワー No.239 )」です
(2014年2月27日発売)【 「グランドパワー 2014年4月号」について 】
■M60主力戦車の開発と構造
●戦後のアメリカ軍の主力戦車は、戦時中に開発された「M26」をベースとして「M46」「M47」と続き、1950年代後半に登場した「M48」で戦後第1世代戦車としての完成形に至りました
●この「M48」は、「M26」から「M46」「M47」を経たことから機械的信頼性が高く、防御力も優秀で、アメリカ戦車として車内は広い空間が確保されているのが特徴でしたが、東西冷戦の相手であるソ連は全くコンセプトが異なる戦車「T-54/55」を開発、大量に配備が行われました
●ソ連は「T-54/55」に続いて1960年代前半に115mm滑腔砲を装備した「T-62」を開発、対して「M48」は90mmライフル砲を装備していたことから口径的に不利という認識が広がり、「M48」の後継車両の開発が急がれるようになります
●もっとも、「M48」が制式採用された直後から後継車両の開発は開始されており、車体シルエットを低く抑えた試作戦車「T95」が登場、当初は「M48」の後継としてはこの「T95」をベースとしたものが予定されましたが、結果的に「M48」を改良する方向で開発が進められ、「T95」のノウハウを採り入れた「M60」が登場します
●この「M60」は、当初「M48」用の砲塔を若干改良して主砲を「105mm戦車砲 L-7」とした砲塔が装備されていましたが、避弾経始をより進め、砲塔後方の容量を増加させた「M60A1」が登場、この「M60A1」は冷戦後期におけるアメリカ軍戦車部隊の主軸となりました
●「M60A1」は、「M48」の血を引き継いだために、「T-62」そして「T-72」などのソ連軍戦車と比べ物にならない程の車内容積を持っており、このことはシルエットが高くなるという欠点を持ちましたが、各種装備を増設し易いという長所も持ち、このことがアップデートによる性能向上、延命へと繋がることになり、1960年代後半から1990年代までの永きに渡ってアメリカ主力戦車の座を勤めたのでした
●「グランドパワー 2014年4月号」では、この「M60」シリーズを特集
●戦後第2世代戦車として登場した「M60」は、上記のように永きに渡ってアメリカ軍の主力戦車の位置を占め、初期の亀甲型の砲塔を装備した「M60」、大型の楔状砲塔を装備した「M60A1」「M60A3」、「152mmガンランチャー」を装備した「M60A2」、防御力を高めるために爆発反応装甲を付けた「M60A1 リアクティブアーマー型」などバラエティに富んでいるのが特徴です
●本特集では、この「M60」を徹底解剖、開発の経緯、実車の構造、各改良型に至るまで詳細に解説します
●巻末には、「M60」の写真集も収録、冷戦時代のアメリカ戦車の顔的存在となった戦後第2世代戦車「M60」の姿に迫る一冊となっています【 「グランドパワー 2014年4月号」の内容目次 】
●平成26年度年頭訓練第7師団第71戦車連隊
●平成26年第1空挺団降下訓練始め
●「M60」主力戦車シリーズ
●「M60」主力戦車の開発と構造
・ マニュアルで見る「M60」主力戦車
・ 「M60」主力戦車写真集【 「グランドパワー 2014年4月号」の内容について 】
■巻頭カラーページ(16ページ)
●前半は、2014年1月に実施された、第7師団第71戦車連隊年頭訓練と第1空挺団降下訓練初めの様子を紹介、第71戦車連隊年頭訓練では空撮による「90式戦車」の行進姿、第1空挺団降下訓練初めでは支援参加車両である第1戦車大隊の「10式戦車」や航空自衛隊の「パトリオットPAC3」なども収録されています
●後半は、1970年代から1990年代に撮影された「M60」の写真を掲載、新鋭戦車として運用されていた頃の姿が中心となっています
■M60主力戦車の開発と構造 (40ページ)
●まず、「M60」誕生の始祖となり、「M48」の後継車両として試作された「T95」シリーズを解説、その構造、「E12」まで続いた系列車両、派生型を含めて実車写真を交えて詳しく紹介
●中盤は、「M60」開発の経緯とその構造を収録、構造については砲塔、武装、動力系、足周りの各部分ごとに詳細に解説します
●後半は、「M60」シリーズの系列車両として「M60A1(P1)/(AOS)」「M60A1(RISE)/M60A1(RISE)(PASSIVE)」「M60A2」「M60A3」等を解説、それぞれの変更点、構造、生産状況などが収録されています
■マニュアルで見るM60主力戦車 (52ページ)
●当時のアメリカ軍の「M60」のマニュアルから、車体各部のイラストを抜粋して収録、通常の写真では分かり難い、車体内部や細かなディテール部、そしてフェンダーの内側などがクリアーなイラスト(写真をベースとしたイラスト)で記載されており、「M60」の細部を掴める絶好の資料となっています
■M60主力戦車写真集 (30ページ)
●東西冷戦時代から1991年の湾岸戦争までの「M60」シリーズの写真を収録した写真集です
●掲載車両は「M60」「M60A1」「M60A2」「M60A3」、初期の「M60」のプレーンな姿から湾岸戦争時における爆発反応装甲を装備した「M60A1」の姿まで、「M60」シリーズの変遷が収められています
●また、冷戦時代を象徴するような大きな国籍マークを付けた状態から、1980年代後半におけるマーキングをほとんど廃止した状態まで、主力戦車としての「M60」シリーズのマーキングが変化する様子も伺い知ることができます【 「グランドパワー 2014年4月号」の仕様 】
●版型 : B5版
●全144ページ / モノクロ写真80枚、カラー写真22枚収録
●発行日 : 2014年4月1日
●コード : 49101350110446