マガフ 6B ガル・バタシュ
「マガフ 6B ガル・バタシュ (プラモデル) (アカデミー 1/35 Armors No.13281 )」です
●「M60A1」をベースとしたイスラエル軍の主力戦車「マガフ 6B ガル・バタシュ」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●イスラエル軍独自の改造によりオリジナルの「M60A1」から大きくその姿を変えた「マガフ B6 ガル・バタシュ」を再現、複合装甲と中空装甲による追加装甲を装備した平面的かつ複雑なフォルムを再現した内容となっています【 「マガフ 6B ガル・バタシュ」について 】
●イスラエルは、建国時から周囲のアラブ諸国との紛争が絶えませんでしたが、友好国である西側諸国は石油産出国であるアラブ諸国を刺激することから、大々的にイスラエルに向けて兵器を輸出できない事情がありました
●自国に多くのユダヤ人を抱えるアメリカは、イスラエルにとって最大の友好国でしたが、アメリカにとっても事情は同じで、最新鋭兵器を輸出することは控えられていました
●しかし、この状態は年月が経つごとに徐々に変化して行き、1960年代には「M48」、1970年代には「M60」及び「M60A1」が輸出され、これらのアメリカ戦車は「マガフ」と言う名称で呼ばれるようになります
・ 「M48」系列は「マガフ 3」、「M60」系列は「マガフ 6」となります
●この「マガフ」シリーズは、アメリカ戦車らしい頑丈さを備えていましたが、イスラエル軍ではその国情と戦闘地域の地勢、そして用兵上の観点から実戦に則した独自の改良が施されるようになり、機銃の増設、キューポラの変更、エンジンや射撃管制装置の変更などが行われています
●「マガフ 6B」は、「M60A1」をベースとして改良型である「M60A1 RISE」仕様へと変更、更に爆発反応装甲の追加、機銃と近接防御用の迫撃砲の増設などを行ったタイプで、1980年代頃からは「メルカバ」と同じ履帯を使用できるように改修が行われるようになります
●爆発反応装甲は、対戦車ミサイルや対戦車榴弾などの化学エネルギー弾に有効な防御装甲ですが、「APDS」や「APFSDS」などの徹甲弾(運動エネルギー弾)に対しては殆ど効果がないという特徴を持っています
●その対戦車ミサイルも、爆発反応装甲に対処するために2段式の炸薬方式を採用するタイプも登場しており、イスラエル軍ではそれらを考慮して爆発反応装甲に変わるものとして、モジュラー方式の複合装甲が開発されました
●「マガフ 6B ガル・バタシュ」は、「マガフ 6B」の爆発反応装甲をこの複合装甲へと変更したタイプで、従来の小さなブロックで構成されたフォルムからモジュラー式の追加装甲を装備した姿へと変化しています(モジュラー装甲の一部は中空装甲)
・ 搭載するエンジンも、従来の750馬力のタイプから900馬力タイプへと変更されています
●この「マガフ 6B ガル・バタシュ」への改造は1990年代頃から行われましたが、この頃になると主力戦車「メルカバ」の生産と、その改良型の開発が順調に進んでおり、その改造台数は比較的少数にとどまっていると言われています
【 「マガフ 6B ガル・バタシュ」のキット内容について 】
●このイスラエル軍の主力戦車「マガフ 6B ガル・バタシュ」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●「マガフ 6B ガル・バタシュ」を実車の構造に沿って再現、オリジナルとなる「M60A1」をベースに、モジュラー装甲やサイドスカート、そして機銃などの装備品類を装着することで、イスラエル軍独自の複雑な構造の車体を再現可能な内容となっています
●アカデミー社製「IDF M60A1 ブレイザー」をベースに、「マガフ 6B ガル・バタシュ」を再現するために、砲塔、追加装甲、サイドスカートなどを新規パーツへと変更したバリエーションキットとなります
●「マガフ6B ガル・バタシュ」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」、左右の「サイドスカート部」の5ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、オリジナルとなる「M60A1」の基本形状にモジュラー装甲の各パネルを貼りつける構成となっており、モジュラー装甲表面にはリベット、ボルト、フックなどのディテールがモールドされています
●主砲の「105mm戦車砲 M68」は左右分割式で、先端部分は別パーツです
・ 防盾は、防塵カバーが付いた状態で再現され、これに追加装甲のパーツを取り付ける構成となります
・ 追加装甲は、表面部のディテールが異なる2種が付属、選択して使用します
●砲塔は上下分割式で、これに追加装甲を貼り付ける方式です
・ 追加装甲は、各パネル、ブロックごとにパーツ化されています
・ 装填手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できまうs
・ 迫撃砲は、砲身部とステーとの2パーツで構成
・ 砲塔後部の弾薬箱ラックと雑具箱ラックは、弾薬箱及び雑具箱の有無を選択できます
・ 後部の砲塔バスケットは、パネル状の各パーツを貼り合わせる方式です
・ スモークディスチャージャーは各1パーツで再現
●車長キューポラは、砲塔とは別パーツとなっています
・ 各ペリスコープは個別にパーツ化
・ 車長ハッチは別パーツで、開閉状態を選択できます
●砲塔に装備される、「M2重機関銃」(×1)、「7.62mmMAG機銃」(×2)が付属しています
・ 「M2重機関銃」の弾薬箱は、蓋を閉じた状態と、蓋を外して弾帯が機関銃へと装填されている状態とを選択できます
・ 「7.62MAG機銃」は、弾帯が装填されている状態となります
【 車体上部 】
●車体上部は、フェンダー部分も含めて一体成型されています
・ フェンダー上の雑具箱の蓋は別パーツです
・ 操縦手用のペリスコープは、中央部が開いている状態、左右の部分は蓋が閉じられている状態となっています
・ 操縦手ハッチは車体裏側に装着させるパーツによって可動式とすることができます
・ 前照灯は、前後分割された前照灯本体と取り付けベース、そしてライトガードの4パーツで構成
●車体の追加装甲は、各ブロックごとにパーツ化されています
・ 前面の追加装甲は1パーツで再現され、表面部にはボルトやブロック構造が表現
【 サイドスカート部 】
●サイドスカートは前後の2ブロックで構成され、フェンダーとの接続ベースのパーツに装着します
・ 前部ブロックは左右分割式、後部ブロックは一体成型です
【 車体下部 】
●船底形の車体下部は、バスタブ式に一体成型され、側面上部と後部パネルは別パーツとなっています
・ 車体前部と底部に装着される追加装甲は別パーツです
・ 後部パネルは、点検ハッチが一体成型され、ハッチのヒンジと牽引装置は別パーツとなっています
・ サスペンションアーム、ダンパー、ショックアブソーバーは別パーツです
・ 下部転輪、誘導輪、起動輪は内蔵させるポリキャップにより回転可動します
【 履 帯 】
●履帯は、軟質素材によるベルト式履帯が付属しています
・ 履帯は、焼き止め式により接続します
・ 履帯は、「メルカバ」用と思われるシングルピン式の履帯が再現されています
【 アクセサリーパーツ 】
●アクセサリーパーツが付属
・ 木製弾薬箱 ×2
・ ジェリカンラックに収められたジェリカン ×2
・ ジェリカン(大) ×2
・ ジェリカン(小) ×2
・ 折り畳まれた担架 ×1
【 フィギュア 】
●イスラエル戦車兵を再現したフィギュアが1体付属しています
・ フィギュアは半身像で、ハッチから上半身を出して、ハッチ周囲に両腕を置いているポーズとなります
・ 服装は、野戦服の上にボディアーマーを着用、戦車ヘルメットを被っている姿です
・ フィギュアは、頭部、胴体、両腕のパーツ構成です
【 塗装とマーキング 】
●「マガフ6B ガル・バタシュ」のマーキングとして、イスラエル軍仕様となる1種類の塗装例が説明書に記載されており、部隊記号、砲身の白線、車台番号などを再現したデカールが付属しています
●2013年 一部新金型