日本海軍 軽巡洋艦 長良
「日本海軍 軽巡洋艦 長良 (プラモデル) (フジミ 1/700 特シリーズ No.102 )」です
●太平洋戦争時の帝国海軍の軽巡洋艦「長良」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●5500tクラスの軽巡洋艦の第2グループのトップバッターとして、大型の艦橋構造物を持つ基本スタイルを確立した軽巡洋艦「長良」を再現、スマートな船体に3本の煙突を装備した独特なスタイルを表現した内容となっています【 「軽巡洋艦 長良」について 】
●日清戦争と日露戦争での海戦において帝国海軍は勝利を収めましたが、大艦巨砲主義が常識的だったこの時代でも砲撃のみで大型艦を沈めることは難しいと考えられており、敵艦の喫水線以下に大きなダメージを与えることができる水雷艇、駆逐艦の雷撃力も重視されました
●雷撃戦の主役となる水雷戦隊は3隻から4隻程度の駆逐艦で構成され、帝国海軍ではこの水雷戦隊の旗艦として、敵の駆逐艦よりも砲撃力で勝る能力を持ち、駆逐艦と同等の雷撃力を装備した軽巡洋艦の建造計画を立てます
●この計画により3000tクラスの軽巡洋艦「天龍型」が建造されましたが、この大きさでは充分な砲撃力と雷撃力を装備することが難しく、アメリカ海軍がより大型の軽巡洋艦「オマハ型」を建造するという情報を受けた帝国海軍では「天龍型」を拡大させた5500tクラスの軽巡洋艦の建造を進めました
●軽巡洋艦「長良型」は、5500tクラスの1番目のグループである「球磨型」を改良、航空機格納庫を擁する大型の艦橋構造物を装備しているのが外観上の特徴となっています
・ この航空機格納庫は、2番主砲塔の上の部分に設置された滑走台から陸上機を発艦させるシステムでしたが、発艦は可能ながら着艦はできず、更には航空機の性能向上により小さな滑走台では対応できなくなったために、その後水上機をカタパルトで射出する方式となりました
・ カタパルトを装備したために、5500tクラスの軽巡洋艦に装備されていた滑走台は撤去されましたが、大型化された艦橋はそのままの状態となっています
●軽巡洋艦「長良」は、「長良型」の1番艦として1922年に竣工、当初は水雷戦隊旗艦としてすっきりとした外観を持っていましたが、数度に及ぶ近代化改装によりカタパルトの設置やマスト部の艦橋構造物の増設などで徐々に重厚なシルエットへと変化しています
●太平洋戦争開戦時、「長良」は艦齢20年近くになる旧式艦でしたが、主として水雷戦隊の旗艦として活躍することとなります
●戦争が開戦すると、「長良」はフィリピンやインドネシアなどの南方へと進出、各攻略作戦の支援に従事します
●1942年6月のミッドウェー海戦では、第1航空艦隊を護衛する水雷戦隊の旗艦として参加、その後のガダルカナル島を巡る海戦においてはアメリカ艦隊との壮絶な夜戦を展開、被弾しながらもアメリカの駆逐艦を撃沈するなどの戦果を挙げます
●その後、「長良」は南方への前哨基地となるトラック島周辺における各種任務に従事、1944年6月のマリアナ沖海戦以後は小笠原や沖縄方面への輸送任務に就いています
●1944年8月、「長良」は佐世保への回航中にアメリカ潜水艦の攻撃を受けて魚雷を被雷、その歴戦の雄姿を波間に消したのでした【 「日本海軍 軽巡洋艦 長良」のキット内容について 】
●この帝国海軍の軽巡洋艦「長良」を再現したプラスチックモデル組立てキット
●フジミ社製シーウェイモデルシリーズ「軽巡洋艦 長良」を特シリーズとしてパッケージを変更したものとなります
●もとのキットは1973年に製品化されたものであり、全体を構成するパーツ数は抑えられ、コレクション性を重視した内容となっています
●艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルです
●「長良」の船体は上下分割のパーツで構成されています
・ 船体部には、魚雷発射口、舷側の舷窓、錨、ボラードなどのモールドが彫刻されています
・ 魚雷発射管口は開口処理済みです
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属、オモリとなるバラストも付属しています
●上甲板は、船体に一体成型された上甲板と後部上甲板、別パーツとなったシェルター甲板で構成されています
・ 甲板上には、主砲及び魚雷発射管の台座などの基本躯体の他、リノリウム押さえ、滑り止めなどの細かなディテールが再現されています
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」、「煙突部」、「主砲」、「後檣」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「長良」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋は3層で構成されており、トップの測距儀は別パーツです
・ 艦橋窓枠は、付属のステッカーで再現します
・ 艦橋部分を構成する、25mm3連装機銃(×1)がパーツ化されています
●メインマスト
・ メインマストは三脚檣型、トップは単檣型です
・ マストの艦橋構造物は3層で構成されています
・ ヤード部は別パーツです
・ マスト部に装備された探照灯(×2)がパーツ化
● 煙突
・ 煙突の本体部分は左右分割式で、 煙突トップは別パーツです
・ 煙突前後の副管は別パーツにて再現
●後檣
・ 後檣は三脚檣型、トップは単檣型です
・ マストに付けられている、探照灯(×1)がパーツ化
●主砲 「50口径 3年式 14cm単装砲」 ×7
・ 主砲は砲身部(砲架を含む)と、上下分割式のシールド部との分割式です
●魚雷発射管 「8式 61cm連装発射管」 ×4
・ 魚雷発射管は一体成型されたパーツとなっています
●対空機銃 「25mm連装機銃」 ×4、「25mm3連装機銃」 ×1
・ 機銃は一体成型となっています
・ 各機銃座が個別にパーツ化
●カタパルト
・ カタパルトは一体成型で、台座部分は上下分割式です
●艦載機 「94式水上偵察機」 ×1
・ 艦載機は、胴体、上部翼、各フロートで構成されています
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 内火艇 ×2
・ カッター ×2
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 爆雷用軌条
・ 艦載機の予備フロート
などがセットされています
●艦橋窓枠と、艦尾の旗竿に掲げられる軍艦旗(直線状態と垂れた状態の2タイプ)を再現したステッカーが付属しています