イスラエル アチザリット 重装甲輸送車
「イスラエル アチザリット 重装甲輸送車 (プラモデル) (MENG-MODEL 1/35 ステゴザウルス シリーズ No.SS-003 )」です
●現用イスラエル軍の重装甲兵員輸送車「アチザリット」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●捕獲したソ連製の「T-54/55」をベースとした重装甲兵員輸送車「アチザリット」を再現、大型のスペースドアーマーを装備し、「T-55」の原型をとどめない程の変化を遂げた独特のフォルムを再現した内容となっています【 「重装甲兵員輸送車 アチザリット」について 】
●装甲兵員輸送車は、装甲によって兵員を守る車両ですが、その装甲は機銃弾、厚くても機関砲弾に対する程度であり、重装甲で覆われた戦車とは防御面では比較にはなりません
●この装甲兵員輸送車の装甲を強化するとなると、車体そのものを大型化する必要が生じ、生産コストが跳ね上がるため、戦車に匹敵する装甲を持つ装甲兵員輸送車は登場しませんでした
・ 第2次世界大戦時において余剰戦車の車体を利用した装甲兵員輸送車「カンガルー」はこれの例外にあたります
●しかし、装甲兵員輸送車の脆弱な装甲は、現在に至るまで常に指摘され続けており、「戦車並みの装甲を」という声は部隊側からの切実な要望として常に叫ばれ続けています
●イスラエル軍では、当初は装甲兵員輸送車として「M3 ハーフトラック」、1960年代頃からは「M113」を使用、イスラエル軍独自の改造により若干防御力は強化されたものの、防御力の向上にはおのずと限界がありました
●また、「第1次~第4次中東戦争」という大きな戦争を経たイスラエル軍は、その後生じた紛争での戦闘は市街地で行われることが多くなり、視界のきかない市街地内で正面以外から唐突な攻撃を受けると、軽装甲の「M113」では対抗しようがありませんでした
●イスラエルという国家は、人口が少ないことから戦闘における人的被害は国の存亡を意味することとして重く捉えており、この脆弱な装甲兵員輸送車の問題を根本から解決する方法として誕生したのが重装甲兵員輸送車「アチザリット」です
●重装甲兵員輸送車「アチザリット」は、主に第3次及び第4次中東戦争において大量に捕獲した「T-54/55」をベースに開発された装甲兵員輸送車で、砲塔を撤去してその戦闘室を兵員室へと改造、側面からの攻撃などに対抗するため車体周囲を覆う形で大型のスペースドアーマーが装着されています
●武装は、上部に機関銃を3丁を装備、前部の1丁はリモコン式により車内からの射撃が可能、近接防御用として60mm迫撃砲も搭載しています
●また、大きく変更されたのはエンジンで、「T-55」の580馬力ディーゼルエンジンから、850馬力ディーゼルエンジンへと換装、その配置も車体左側へとオフセットされ、右側には兵員が後方へと展開できる通路が設けられました
●この重装甲兵員輸送車「アチザリット」は、1987年頃から部隊に配備され始め、戦車並みの装甲を持つ車両として紛争や対ゲリラ戦に活躍、兵士達から高い評価を受けています
●この「アチザリット」の成功により、イスラエル軍は戦車をベースとした重装甲兵員輸送車の戦力化を進め、現在においては最新鋭戦車「メルカバ Mk.4」をベースとしたタイプも開発されています
【 「イスラエル アチザリット 重装甲輸送車」のキット内容について 】
●この現用イスラエル軍の重装甲兵員輸送車「アチザリット」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキットです
●MENGモデル社の徹底した実車リサーチ力を反映した造詣力で「重装甲兵員輸送車 アチザリット」を再現、パーツの細分化によって細部のディテールを追求するのではなく、強弱をつけたタッチのモールドや、煩雑さを感じない適度なパーツ分割で現用車両としての細かな造りを再現した内容となっています
●「重装甲兵員輸送車 アチザリット」は、「車体上部」「後部パネル」「車体下部」の3ブロックで構成されています
【 車体上部 】
●車体上部は、「重装甲兵員輸送車 アチザリット」としてのレイアウトが再現され、スライド式金型を使用してスペースドアーマー部のパンチング模様などがシャープに彫刻されています
●車体上部は、スペースドアーマーを含めて一体成型されています
・ 上部の各ハッチは別パーツで、開閉状態可動式とすることができます
・ 各ペリスコープはクリアーパーツです
・ 後部の通路上部部分は別パーツにて再現
・ 後部のグリルのメッシュを再現するエッチングパーツが付属
・ 前照灯はガードも含めて一体成型され、ガラス部はクリアーパーツです
・ スモークディスチャージャーは4パーツで構成され、前部の蓋の有無を選択できます
・ 車体側面後部のパンチングプレートはエッチングパーツとなっています
●各機銃は銃架も含めて4~5パーツで構成されています
・ リモコン機銃の台座部分は、2重構造となる視察装置のガラス面がクリアーパーツで再現
【 後部パネル 】
●後部パネルは、「重装甲兵員輸送車 アチザリット」の特徴である右側に設けられた後部ドアを再現、後部ドアは開閉可動式で、内部の通路部分も表現されています
●後部パネルは、一体成型となっています
・ 後部のバスケットは1パーツで再現されています
・ 後部ドアは別パーツで、開閉可動式とすることができます
●後部ドアまで至るまでの車内の通路が再現されています
・ 通路は隔壁と床面を再現する形で5パーツで構成
【 車体下部 】
●車体下部は、バスタブ式に一体成型され、前面パネルは別パーツです
・ サスペンションアームは別パーツとなります
・ 起動輪、誘導輪、転輪は左右分割式で、内蔵させるポリキャップにより回転可動します
・ タイヤマスキング用のエッチングシートが付属
【 履 帯 】
●履帯は、接着及び塗装が可能な軟質素材によるベルト式履帯が付属しています
・ 履帯は、表面部分に5個の凹みがある「T-54/55」用のシングルピン式履帯が再現されており、モデルカステン製「T55戦車用履帯 (可動式)」がこれに対応しています
●各ペリスコープ、リモコン機銃の視察装置のガラス部、前照灯のガラス部などを再現するクリアーパーツが付属
●後部グリルのメッシュ、側面のパンチングプレートなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 塗装とマーキング 】
●「重装甲兵員輸送車 アチザリット」のマーキングとして、イスラエル軍仕様となる3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第1ゴラーニ歩兵旅団 第3中隊 中隊長車
・ 所属不明
・ 所属不明 (ガザ付近 / 2008年)
●説明書の塗装例に基づく、部隊マーク、車台番号などを再現したデカールが付属しています
●2013年 完全新金型