BAE ウォーリア 歩兵戦闘車
「BAE ウォーリア 歩兵戦闘車 (プラモデル) (エアフィックス 1/48 ミリタリー No.A07300 )」です
●現用イギリス軍の歩兵戦闘車「ウォーリアー」を1/48スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●機関砲のみを主武装としたコンパクトな砲塔と車体を持つ歩兵戦闘車「ウォーリアー」を再現、先鋭的なスタイルにアフガニスタン戦使用としてスラットアーマーを装備した迫力溢れるフォルムを表現した内容となっています
【 「歩兵戦闘車 BAE ウォーリアー」について 】
●第2次世界大戦後、各国は密閉型装甲を持つ全装軌式の兵員輸送車を開発、機甲歩兵の主力車両として使用しました
●イギリス軍においても同様で、1960年代前半に装軌式の兵員輸送車「FV432 トロージャン」を採用、この車両はアメリカ軍の「M113」とほぼ同じレイアウトを持ち、武装も機銃のみという「戦場タクシー」に近い存在でした
●ところが、ソ連軍は1960年代の後半に新たなる兵員輸送車「BMP-1」を登場させます
●この「BMP-1」は、従来の兵員輸送車と異なり、高い戦闘能力を持ち、兵員への火力支援が可能なのが特徴で、特に同車が装備する対戦車ミサイル「サガー」は、中東戦争において多数のイスラエル軍戦車を撃破、その強力な攻撃力は戦車でさえも脅威となりました
●更に、兵員室には兵員用のガンポートが設置、これは兵員輸送車の搭乗中の兵員は戦闘に参加できないという従来のシステムを見直すもので、乗員と兵員が共同で戦闘を行うことができるという戦闘力の拡大に繋がっています
●「BMP-1」の登場は、従来の兵員輸送車の枠を超えた歩兵戦闘車というカテゴリーを生むきっかけとなり、固有の武装が機銃だけの「FV432 トロージャン」のような車両は時代遅れとなってしまいます
●その影響もあって、1972年にイギリス軍は「FV432 トロージャン」の後継車両の開発を開始し、1970年代の後半には試作車が完成、1984年に「FV510 ウォリアー」として制式化されました
・ 当時、アメリカの「M2 ブラッドレー」との比較試験も行なわれ、同車をライセンス生産するという案も在りました
●「ウォリアー」は、「30mm機関砲」と「機銃」を装備した小型の砲塔を搭載、車体にはアルミ合金製の装甲板が使用されました
●ただ、「BMP-1」が装備し、当時の西側の歩兵戦闘車で多く採り入れられた「対戦車ミサイル」は装備されていません
●これは、対戦車戦闘には戦車や、対戦車専用車両「FV102 ストライカー」が対処するという諸兵連合の思想の基づくものであり、「対戦車ミサイル」を装備しない「ウォリアー」の生産コストは他の歩兵戦闘車と比べて低く抑えることができました
●また、視界の狭い車内から有効な射撃が行なえないことが考慮され、防御力と生産コストの観点から兵員室にはガンポートは設けられておらず、現在の歩兵戦闘車でもこの流れを追従、先進性に優れた設計となっています
●「ウォリアー」は、789両が生産されてイギリス陸軍の主力歩兵戦闘車として運用、湾岸戦争やアフガニスタン戦などではその能力を如何なく発揮し、イギリス軍の勝利に大きく貢献しました
●そして、その後のアフガニスタンでは治安維持活動に従事、武装勢力がゲリラ的に攻撃を行う事態に対処するために、対化学エネルギー弾用としてスラットアーマーを装備する車両も登場し、アフガニスタンにおける治安維持に活躍しているのです
【 「BAE ウォーリア 歩兵戦闘車」のキット内容について 】
●この現用イギリス軍の歩兵戦闘車「ウォーリアー」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●模型メーカーとしての先駆者であるエアフィックスの最新造形技術により「歩兵戦闘車 ウォーリアー」を再現、スケールを考慮してパーツ数を抑えながらも模型としてのポイントはしっかりと捉えており、強弱を付けたモールドによる表面上のディテールや各グリルの彫刻、履帯の表現、そして歩兵戦闘車としての重要な要素となる車体内部の再現など、1/48というスケールに沿いながら模型としての楽しさが詰まった内容となっています
●キットは、兵員室と砲塔内部が再現されています
●「歩兵戦闘車 ウォーリアー」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、先鋭的な「歩兵戦闘車 ウォーリアー」の砲塔形状を再現、小型ながら複雑な造りがパーツ数を抑えて表現しています
●「30mm機関砲」の砲身は一体成型となっています
・ 防盾は一体成型のパーツで構成され、同軸機銃は別パーツ化されています
・ 防盾は、上下に可動させることができます
●砲塔は上下分割のパーツで構成
・ 車長ハッチ、砲手ハッチは別パーツ化されており、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ ペリスコープは個別にパーツ化
・ 各サイトは、ガード部分とサイト本体の2パーツで構成
・ スモークディスチャージャーは上下分割のパーツで、ディスチャージャーのベース部分は別パーツにて再現されています
・ ワイヤーカッター、アンテナなどは別パーツ化して再現されています
●砲塔の内部も一部再現されています
・ 各座席、砲塔バスケットがパーツ化、砲塔下部の構造は砲塔パーツ上に施された彫刻で再現
●砲塔のスラットアーマーは左右のパーツで構成され、ステー部分を含めて成型されたパーツとなっています
【 車体上部 】
●車体は、多面形で構成される「歩兵戦闘車 ウォーリアー」の車体レイアウトを再現、各グリルなどは繊細なモールドで彫刻され、車載工具類や牽引フック基部は別パーツとなっています
●車体上部は一体成型で、前面と側面の追加装甲は別パーツ化されています
・ 車体上部の各グリル、収納箱は別パーツにて再現
・ 操縦手ハッチは別パーツ化され、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ 前照灯は、前照灯ユニット、ガード、前部のガードの各3パーツで構成
・ 車載工具類は別パーツにて再現されています
・ 兵員室ハッチ、後部ドアは別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 前部及び後部のセンサー類なども個別のパーツで再現
・ 後部の各ボックスはパネル面を箱組みして組み立てます
●兵員室内部が再現されています
・ 兵員用のベンチシート、無線機、側面のガードなどが再現
・ 操縦席は座席のみが再現されています
●車体のスラットアーマーはブロックごとにパーツ化されています
・ スラットアーマーの各ブロックごとにステー部を含めて成型されたパーツとなっています
【 車体下部 】
●車体下部は、各パネル面を箱組みして組み立てます
・ サスペンションアームは別パーツ化して再現
・ サスペンションアームの位置を調整する治具が付属
・ 起動輪、誘導輪、下部転輪は前後に分割したパーツで再現しています
【 履 帯 】
●履帯は、プラスチック製の一部連結式履帯
・ 履帯の上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は2枚ずつに分割されたパーツで構成されています
【 塗装とマーキング 】
●「歩兵戦闘車 ウォーリアー」のマーキングとして、イギリス軍仕様となる1種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 近衛機甲師団 (アフガニスタン / 2013年)
●説明書の塗装例に基づく、部隊マーク、車台番号、消火器表示などを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ製
●2014年 完全新金型