イギリス ユニバーサルキャリア Mk.2型 兵員輸送車
「イギリス ユニバーサルキャリア Mk.2型 兵員輸送車 (プラモデル) (リッチモデル 1/35 AFVモデル No.RV35027 )」です
●第2次世界大戦時におけるイギリス軍の装甲兵員輸送車「ユニバーサルキャリア Mk.2」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「ユニバーサルキャリア」シリーズの主要生産タイプとなる「ユニバーサルキャリア Mk.2」を再現、オープントップ式車両として装備品類が詰められ、独特の足周りを装備したメカニカルな姿を表現した内容となっています
●リッチモデル社製「イギリス ユニバーサルキャリア Mk.1型 兵員輸送車 w/クルー」をベースとしてフィギュアを省き、「ユニバーサルキャリアー Mk.2」を再現するために、車体の一部、フェンダー、スカートなどを新規パーツへと変更、牽引装置などを追加したバリエーションキットとなります【 「ユニバーサルキャリア Mk.2」について 】
●1925年にイギリスで開発された2人乗りの小型戦車「ガーデンロイド機銃車」は、その価格の低さにより世界恐慌が波及して軍事費の削減を求められた各国の軍隊から注目され、世界的なヒット車両となりました
●イタリアや日本などでは同車を参考とした小型戦車の開発に進みましたが、開発国であるイギリス軍では戦車としての絶対的な大きさが不足していると判断し、「ガーデンロイド機銃車」本来の目的である機銃を主武装とした小型の装甲車両と、火砲牽引用の装甲車両という2つの系統で開発と生産が行われます
●しかし、火砲牽引用の装甲車両は、イギリス軍の火砲牽引の方針が装輪車へと変更されて廃止、一方で機銃を主武装とした小型の装甲車両は、その用途により数種類の車両が誕生します
・ これらの車両の中で、軽機関銃「ブレンガン」を主武装とするタイプが「ブレンガン・キャリア」と呼ばれており、後の「ユニバーサルキャリア」に「ブレンガン」を装備している車両は正確には「ブレンガン・キャリア」ではありません
●これらの用途に応じた車両を揃えるには、生産的に非効率であり、車両を統合する形で1940年から生産が開始されたのが「ユニバーサルキャリア」です
●「ユニバーサルキャリア」は、「ブレンガン」を主武装とする「ブレンガン・キャリア」をベースに「ブレンガン・キャリア」では後方が開放式だった兵員室部分を全周式の装甲板で覆ったのが最大の特徴となっています
●「ユニバーサルキャリア」は、カテゴリー的には装甲兵員輸送車となりますが、実質的には兵員輸送としての能力は小さく、各種用途に使用される汎用装甲車両となります
●乗員は、操縦手、前方機関銃手の2名の他に、後方の兵員室に3個程度の座席が設けられ、兵員室に搭載された各種装備を取り扱う兵士が搭乗します
●この装備には、機関銃、無線機、迫撃砲、火炎放射器などが用意されており、同車が配備される部隊によってその装備が決められるシステムとなっていました
●このため、機関銃、火炎放射器を装備する「ユニバーサルキャリア」は戦闘装甲車両として、最前線での戦闘に用いられています
・ その小型の車体と装甲を利用した強行偵察や、敵陣を突破して包囲下の友軍に補給を行ったなどの戦闘記録が残っています
●「ユニバーサルキャリア Mk.2」は、最初の量産型である「ユニバーサルキャリアー Mk.1」の改良型であり、車体後部に牽引装置を追加、前照灯が2灯式から1灯式へと変更されているのが最大の特徴となっています
●「ユニバーサルキャリア」シリーズは、イギリス及びイギリス連邦で総計65,000両が生産、イギリス軍及び連邦軍で広く使用され、その機械化及び装甲化に大きく貢献したのでした【 「イギリス ユニバーサルキャリア Mk.2型 兵員輸送車」のキット内容について 】
●このイギリス軍の装甲兵員輸送車「ユニバーサルキャリア Mk.2」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●細分化されたパーツ構成と、エッチングパーツ、金属バネなどのマルチマテリアル構成で「ユニバーサルキャリアー Mk.2」の細部表現に重きをおいた内容となっています
・ パーツ数が多く、エッチングパーツも多く含まれていますので、中級者以上のユーザーを対象としたキットとなります
●「ユニバーサルキャリア Mk.2」は、ベースとなる「車体下部」に、「エンジン」「車体上部」「各種装備品類」を取り付ける構成となっています
【 車体上部 】
●車体上部は各パネルを貼り合せる箱組み方式です
・ 各パネルには表面部だけではなく、裏面のリベット構造などがモールドされています
・ 前照灯は通常のタイプと管制灯タイプの2種が付属、選択して使用します
・ 車載工具類は、工具本体とエッチングパーツによる固定具で構成されています
・ 牽引ワイヤーのアイの部分はプラパーツ、ワイヤー本体は付属の紐を使用します
・ 牽引ワイヤーの固定用のチェーンは、付属の金属製チェーンで再現
●フェンダーは各1パーツで構成されています
・ フェンダー側面部分はエッチングパーツで再現
・ スカート及び足掛けは各1パーツで構成
●操縦室部分は、座席、各種レバー、ペダル類、メーターパネルなどが詳細に再現されています
・ 操縦席はステー部分がエッチングパーツ、クッション部分はプラパーツとなっています
【 車体下部 】
●車体下部は、各パネルを貼り合せる箱組み方式です
・ 各パネルには表面部だけではなく、裏面(車体内側)のリベット構造などがモールドされています
・ 後部のデファレンシャルは6パーツで構成
・ 牽引装置はサスペンションも含めて4パーツで構成されています
●サスペンション部は細分化されたパーツ構成となっています
・ サスペンション基部とサスペンションの軸の部分はプラパーツで、コイルスプリング部分は径の異なる2種の金属バネを重ねて再現します
・ コイルスプリング部に挟まれた中央部分はエッチングパーツを3枚重ねて再現します
【 エンジン 】
●エンジンは35パーツで構成され、シリンダーヘッド、発電機、冷却ファン、ファンベルトなどが繊細なパーツで詳細に再現されています
・ ラジエターは前後分割式となっています
・ 冷却ファンはエッチングパーツです
●エンジン部分のカバーは各パネルを貼り合せる方式です
【 各種装備品類 】
●前方の機銃架には「ブレン軽機関銃」が装備されています
・ 「ブレン軽機関銃」と銃架は各1パーツで構成
●兵員室右側面には無線機が搭載されています
・ 無線機本体は1パーツで再現され、これにガードを取り付けます
・ ガードはプラパーツとエッチングパーツとが付属、選択して使用します
・ 受話器とヘッドフォンが付属しています
●兵員室に装備される「ブレン軽機関銃」(×1)、「エンフィールドライフル」(×2)、「M1 トンプソン サブマシンガン」(×1)、「ステン サブマシンガン」(×1)が付属、プラパーツもしくはエッチングパーツで構成された各ラックに装着します
●車体後部に装着される折り畳まれた防水布と収納袋を再現したパーツが付属しています
【 履 帯 】
●履帯は、一部連結式履帯が付属しています
・ 上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は2枚づつが分割されたパーツで構成
・ 履帯は、ピッチが細かく2枚のセンターガイドが付いた「ユニバーサルキャリアー」用の履帯が再現されており、モデルカステン製「ブレンガンキャリア用履帯 (メタル製起動輪付)」がこれに対応しています
●前照灯のガラス部などを再現するクリアーパーツが付属
●サスペンションの細部、フェンダー側面、車載工具類の固定具、各部のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 塗装とマーキング 】
●「ユニバーサルキャリアー Mk.2」のマーキングとして、イギリス軍仕様となる7種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 近衛機甲師団 第1近衛歩兵大隊 (グッドウッド作戦時 フランス / 1944年7月)
・ 第50ノーサンバランド歩兵師団 (フランス / 1944年8月)
・ 第15スコットランド歩兵師団 (ライン川 / 1945年)
・ 第15スコットランド歩兵師団 (ドイツ / 1945年4月)
・ 第43歩兵師団 (フランス / 1944年8月)
・ 第15スコットランド歩兵師団 (ベルギー / 1944年10月)
・ 第53歩兵師団 (1944年9月)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、車台番号、パーソナルネームなどを再現したデカールが付属しています
●2014年 一部新金型