日本海軍 陽炎型駆逐艦 雪風 1945
「日本海軍 陽炎型駆逐艦 雪風 1945 (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ W シリーズ No.W162 )」です
●帝国海軍の甲型駆逐艦「陽炎型」の8番艦「雪風」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
・ 「天一号作戦」時における対空兵装が強化された姿が表現されています
●常に第一線で活躍し続け、甲型駆逐艦の中で唯一終戦時まで残存した強運艦「雪風」を再現、対空兵装を身に纏い、最後まで戦い続けた雄姿を再現した内容となっています
●ピットロード社製「日本海軍駆逐艦 雪風」をベースに、フルハルモデル用の船底パーツを追加、デカールを新規のものへと変更したリニューアル版となります【 「駆逐艦 陽炎型」について 】
●帝国海軍は艦隊型の1600tクラスの駆逐艦「特型」を1928年に竣工、同艦は従来の駆逐艦の1.5倍もの攻撃力を誇り、その艦形と武装配置は以後の駆逐艦のスタンダードとなりました
●しかし、ロンドン軍縮会議により駆逐艦のような補助艦艇の保有にも制限が加えられるようになり、「特型」以後の「初春型」「白露型」などは排水量と比べ過大な武装を装備した結果、建造後に欠点が発見されてしまうような艦となってしまいます
●1936年、日本は軍縮条約から脱退、これにより排水量の制限を受けずに艦の建造ができるようになり、2000tクラスの駆逐艦である「陽炎型」が建造されることになります
●「陽炎型」は、その前の型式の駆逐艦「朝潮型」と同じ武装を装備しながら、船体強度が充分に確保され、航続距離も増大し、帝国海軍が望んだ理想的性能を持つ艦隊型駆逐艦となりました
●「陽炎型駆逐艦」は、「12.7cm 連装砲」を3基搭載、魚雷兵装は「4連装式 61cm 魚雷発射管」を2基搭載、また魚雷の次発装填装置も装備しており、魚雷を2装射する能力を持っているのが特徴でした
・ 他国の駆逐艦は、装填している魚雷を発射するのみで、戦闘中に次発装填はできませんでした
●この「61cm 魚雷発射管」は、長射程、大威力の「酸素魚雷」を装備しており、駆逐艦で構成される水雷戦隊による魚雷の一斉装射は、敵の艦隊に対して極めて脅威となるものと思われました
・ 実際、ソロモン海での夜戦において、アメリカの巡洋艦は「酸素魚雷」を1発被弾しただけで戦闘不能となるダメージを受けています
●「陽炎型」駆逐艦は、1939年に1番艦の「陽炎」が竣工、最終艦となる「秋雲」が1941に竣工するまでに合計19隻が建造されています
●同駆逐艦は、当時の最新鋭の駆逐艦として常に最前線に投入され、連合軍艦艇と交戦、特にガダルカナル島沖で行なわれたソロモン海の戦いではその性能を発揮して多くの敵艦を撃破もしくは撃沈しました
●しかし、その分、同艦の損傷も多く、8番艦「雪風」以外は全艦戦没しています【 「陽炎型駆逐艦 雪風」について 】
●「雪風」は、「陽炎型駆逐艦」の8番艦として1940年1月海軍佐世保工廠で竣工、太平洋戦争の緒戦においてはフィリピン攻略、アンボン、チモール島などの上陸作戦の支援を行い、1942年2月には初の本格的な海戦となる「スラバヤ沖海戦」に参加しました
●1942年6月には一大決戦である「ミッドウェー海戦」、その後、「ソロモン海戦」「南太平洋海戦」などの主要海戦に参加し、ソロモン海域での消耗戦や帝国海軍艦隊が大損害を受けた「ビスマルク海戦」においても生還を果たし、「強運の艦」として認められるようになります
・ 同様に生還を果たしていた駆逐艦「時雨」と並んで、「呉の雪風、佐世保の時雨」と言われてその武勲が称えられています(地名は鎮守府を表すものと思われます)
●更に、1943年7月の「コロンバンガラ島沖海戦」では「雪風」を含む駆逐艦隊(水雷戦隊)の活躍により連合軍の巡洋艦隊に大打撃を与えるなどの活躍を示しました
●その後も、「マリアナ沖海戦」や「レイテ沖海戦」などの大海戦に参加、1945年4月には「大和」の沖縄特攻「天一号作戦」にも護衛として参加、「大和」を始め艦隊10隻中の6隻が沈む中、「雪風」は無傷で生還します
●帰還後、「雪風」は内地において対空戦闘に従事、僚艦は被害を被るものの「雪風」は比較的軽微な損害にとどまり、帝国海軍の中で最も「強運の艦」として終戦時まで残存しました
●戦後は復員船としても活躍、その後賠償艦として中華民国に供与され、「丹陽」という艦名で運用されました
【 「日本海軍 陽炎型駆逐艦 雪風 1945」のキット内容について 】
●この「陽炎型駆逐艦」の8番艦「雪風」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ピットロード社が長年培ってきた艦船モデル技術により駆逐艦「雪風」を再現、1/700スケールとしての精緻なディテール表現を重視しながら、艦のシルエットと艤装類とをシャープに再現した内容となっています
●艦体喫水線までのウォーターラインモデルと、艦底部を含めたフルハルモデルとを選択して組立てる事が可能です
●「雪風」は、太平洋戦争の期間中対空兵装の増強が度々行われており、キットは1945年の「天一号作戦」時における対空兵装強化時の姿(第2番主砲塔は撤去されて機銃座となる)を再現しています
●「雪風」は、上甲板と船体とが一体成型されています
・ 艦首部分の滑り止めパターン部は別パーツです
・ 中央構造物と後部構造物は、船体に一体成型されています
●船体部は、喫水線部分までが再現されています
・ 船体側面の舷窓がモールドされています
・ 船底部は、 ウォーターラインモデルとしての船体下を塞ぐ平らな船底パーツと、船底が再現されたパーツが付属、選択して使用します
・ ビルジキール、舵、推進軸、プロペラ(スクリュー)などのパーツがセットされています
●甲板上には、中央構造物、後部構造物、主砲塔台座、魚雷発射管などの基本躯体の他に、リノリウム押さえ、滑り止め、魚雷運搬用レール、ボラード、アンカーチェーンなどのディテールがモールドされています
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「主砲部」「魚雷発射管」「煙突部」「中央予備魚雷格納庫」「探照灯台」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「雪風」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋の主要部分は、5パーツで構成、トップの方位盤、測距儀は別パーツとなっています
・ 艦橋の窓、艦橋下部の舷窓、扉などのディテールがモールドで再現されています
・ 艦橋前に装備される機銃座及び「25mm3連装機銃」(×1)がパーツ化
●メインマスト、後檣
・ メインマストと後檣は三脚檣型となっており、それぞれ前後分割式です
・ メインマストに装備される「22号電探」(×1)、後檣に装備される「13号電探」(×1)がパーツ化
● 第1煙突・第2煙突
・ 煙突トップ部は別パーツ化され、本体部分は左右2分割式です
・ 蒸気捨管、缶通風筒、排気筒は別パーツ化されています
・ 煙突部の機銃座は1パーツで再現され、装備される「25mm 3連装機銃」(×2)が付属
●中央予備魚雷格納庫
・ 予備魚雷格納庫は左右に分かれており、各1パーツで構成されています
●探照灯台
・ 探照灯台はブルワーク部と台座部分とで構成され、台座部分は左右分割式です
・ 台座には、扉、梯子がモールドされています
・ 探照灯台に装備される「方位測定器」(×1)、「90cm探照灯」(×1)がパーツ化
●後部構造物
・ 後部構造物は予備魚雷格納庫も含めて船体部分に一体成型されており、2層の機銃座は個別にパーツ化されています
・ 後部構造物に装備される「25mm 3連装機銃」(×2)が付属
●主砲塔部 「50口径 3年式 12.7cm連装砲 C型」 ×2
・ 砲塔は本体部分と砲身部分との分割式で、砲身部分は1本ずつに分割成型されています
・ 砲身部分には防水カバーが再現
●魚雷発射管 「92式 61cm 4連装魚雷発射管」 ×2
・ 魚雷発射管は一体成型となっています
●対空機銃 「25mm 3連装機銃」 ×5、「25mm単装機銃」 ×14
・ 3連装機銃は、3連装式に一体成型された銃身部と機銃架の2分割式となっています
・ 単装機銃は一体成型となります
●爆雷投射器、爆雷装填台
●前部・後部スキッドビーム
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 7mカッター ×2
・ 7.5m内火艇 ×2
●各種ダビッド
●艦首、艦尾旗竿
●錨
●リール
など
●フルハルモデル用の展示台が付属しています
●駆逐隊の表示と「雪風」の艦名表記を再現したデカールが付属
・ この表示は、秘匿のために戦争時には消されていました
●艦尾の艦名表記と、艦尾旗竿に掲げられた軍艦旗、復員船時の船名表示と日章旗マークを再現したデカールが付属しています
・ 同型艦の「初風」「天津風」「時津風」「浦風」「磯風」「濱風」「谷風」の艦名表記を再現したデカールも付属
●2014年 デカール替えバリエーションキット